第2回放送 ◆OGtDqHizUM
カチリ、カチリ、カチリと音が一定の間隔で響く。
音の正体は時計の秒針。一秒刻みに動き、時間の経過を秒単位で伝えるものである。
常に動く秒針とはうってかわって時計の短針と長針はただ沈黙している。
『物には魂が宿る』という言葉があったかもしれないが、もし時計に意思や魂が宿っているのなら彼は待っていたのではないか。
2つの針が1つになる瞬間を。
2つの針が数字の12を指す瞬間を。
すなわち、バトルロワイヤル第2回目の提示放送の瞬間を。
音の正体は時計の秒針。一秒刻みに動き、時間の経過を秒単位で伝えるものである。
常に動く秒針とはうってかわって時計の短針と長針はただ沈黙している。
『物には魂が宿る』という言葉があったかもしれないが、もし時計に意思や魂が宿っているのなら彼は待っていたのではないか。
2つの針が1つになる瞬間を。
2つの針が数字の12を指す瞬間を。
すなわち、バトルロワイヤル第2回目の提示放送の瞬間を。
正午12時――――
開始当初、全てを支配していた闇の面影などどこにもない。
失礼、あるにはある。
闇は未だに建物の物陰に存在していた。
まるで青空に光り輝く太陽の光から逃れるように。
『光』。それは闇を消し去って全てを照らすもの。
時には太陽の光だったり、希望という名の光だったりするだろう。
物理的な闇も心理的な闇も光の前にはすべからく消えてゆく。
開始当初、全てを支配していた闇の面影などどこにもない。
失礼、あるにはある。
闇は未だに建物の物陰に存在していた。
まるで青空に光り輝く太陽の光から逃れるように。
『光』。それは闇を消し去って全てを照らすもの。
時には太陽の光だったり、希望という名の光だったりするだろう。
物理的な闇も心理的な闇も光の前にはすべからく消えてゆく。
すると突然、天上から降り注ぐ太陽の光を覆うように影が現れる。
影の形は変形し、やがて真四角のスクリーンを模る。
そして画面に桃色の背景と『美水○○み劇場』と書かれた映像が映り、音が流れ出す。
影の形は変形し、やがて真四角のスクリーンを模る。
そして画面に桃色の背景と『美水○○み劇場』と書かれた映像が映り、音が流れ出す。
『さあ、始まるザマスよ!』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『………』
『ちょっと、ジェネラルシャドウさん?』
『何だ』
『台詞言い忘れてますって。打ち合わせしたでしょう?』
『あれ、本当にやるのか…?』
『えらくマジです』
『さっはやくはやく。時間が押してるんですからね?』
『…………』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『………』
『ちょっと、ジェネラルシャドウさん?』
『何だ』
『台詞言い忘れてますって。打ち合わせしたでしょう?』
『あれ、本当にやるのか…?』
『えらくマジです』
『さっはやくはやく。時間が押してるんですからね?』
『…………』
『さあ、始まるザマスよ!』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『……まともに始めなさいよ!!』
『行くでガンス』
『ふんがー!』
『……まともに始めなさいよ!!』
『あ~いま~い3センチ♪そりゃぷにって』
『いい加減にしろ!』
『いい加減にしろ!』
殺し合いの提示放送とは思えないたわけたやり取りが行なわれる。
そして画面に映るのは前回と同じくスタジオを模したもの。
他には前回の放送時に映っていたなめくじのような生物。(何名かは突如乱入した道化師によって遠くへと蹴り飛ばされたが)
そして、道化師のような男の代わりに白い衣装に全身を包んだ男が映っていた。
不気味な雰囲気を放つ男、ジェネラルシャドウはスクリーンを見ている参加者達に向かって話しかける。
そして画面に映るのは前回と同じくスタジオを模したもの。
他には前回の放送時に映っていたなめくじのような生物。(何名かは突如乱入した道化師によって遠くへと蹴り飛ばされたが)
そして、道化師のような男の代わりに白い衣装に全身を包んだ男が映っていた。
不気味な雰囲気を放つ男、ジェネラルシャドウはスクリーンを見ている参加者達に向かって話しかける。
『ごきげんよう諸君、たった今時間は12時を回った。
よって本日2度目の放送を行なう。
戦いをしている者も恐怖に震える者も、今は放送に耳を傾けたほうがいいぞ、フフフ……。
それではまずは禁止エリアから発表しよう。…お願いできるかな?』
よって本日2度目の放送を行なう。
戦いをしている者も恐怖に震える者も、今は放送に耳を傾けたほうがいいぞ、フフフ……。
それではまずは禁止エリアから発表しよう。…お願いできるかな?』
ジェネラルシャドウの合図と共に横から現れたなめくじが何かが書かれた紙を提示する。
紙の内容を見て、ジェネラルシャドウは再び口を開く。
紙の内容を見て、ジェネラルシャドウは再び口を開く。
『言うのは一度だけだから聞き逃さないようにしっかりメモでもとっておくといい。
ああそうだ。前回は説明していなかったが禁止エリアを先に発表するのには理由がある。
先に死者の名前を出してしまったら取り乱して禁止エリアを聞き逃す人がいるかもしれない。
自滅なんてものはこちらとしても避けたいからな。
と言っても参加者の大多数は前に聞かされてるかもしれないがな。これはゲストへの配慮だ。
ああそうだ。前回は説明していなかったが禁止エリアを先に発表するのには理由がある。
先に死者の名前を出してしまったら取り乱して禁止エリアを聞き逃す人がいるかもしれない。
自滅なんてものはこちらとしても避けたいからな。
と言っても参加者の大多数は前に聞かされてるかもしれないがな。これはゲストへの配慮だ。
13時よりG-6
15時よりD-7
17時よりC-6
15時よりD-7
17時よりC-6
以上の3つが禁止エリアになる。
前回、ピエモンが言ったとおりこの時間以降そのエリアに入ると首輪がボン!だ。
数刻ほどの猶予はあるからすぐにそこから離れることだ。
それでは次に哀れにも脱落してしまった者の名前を発表しよう』
前回、ピエモンが言ったとおりこの時間以降そのエリアに入ると首輪がボン!だ。
数刻ほどの猶予はあるからすぐにそこから離れることだ。
それでは次に哀れにも脱落してしまった者の名前を発表しよう』
『はい、今回の死亡してしまった人たちは
竜
でっていう
ロアルド・アムンゼン(その3)
遊城十代
桂言葉
地球破壊爆弾No.V-7
やる夫
6/氏(かがみ)
ジョセフ・ジョースター
朝倉涼子
6/氏
フェイト・T・ハラオウン
赤木しげる(13歳)
でっていう
ロアルド・アムンゼン(その3)
遊城十代
桂言葉
地球破壊爆弾No.V-7
やる夫
6/氏(かがみ)
ジョセフ・ジョースター
朝倉涼子
6/氏
フェイト・T・ハラオウン
赤木しげる(13歳)
の13人ですね』
『ほぅ、前回より増えているではないか。
これも君らが頑張っているおかげかな。
やはり、二度目の殺し合いとなるとやる気が出るというものだろうなあ?
それにしても放送していて思ったんだが、今聞いている君たちは一体どう思って放送を聞いているんだ?』
『あ、そろそろ時間です』
『むむ、そうか。
名残惜しいが今回はこれまでのようだな。
次の放送は6時間後になる。私にまた会いたかったら次の次、12時間後を楽しみにすることだな。
以後の諸君らの健闘を祈る』
『バイニ~』
『ほぅ、前回より増えているではないか。
これも君らが頑張っているおかげかな。
やはり、二度目の殺し合いとなるとやる気が出るというものだろうなあ?
それにしても放送していて思ったんだが、今聞いている君たちは一体どう思って放送を聞いているんだ?』
『あ、そろそろ時間です』
『むむ、そうか。
名残惜しいが今回はこれまでのようだな。
次の放送は6時間後になる。私にまた会いたかったら次の次、12時間後を楽しみにすることだな。
以後の諸君らの健闘を祈る』
『バイニ~』
◇
「お疲れ」
放送を終えたジェネラルシャドウが部屋から出て行くのをピエモンは見届ける。
「うむ、いろいろあったが2回の放送も無事に終わったということか」
こいつらがふざけたことを除けばの話だがな」
こいつらがふざけたことを除けばの話だがな」
ピエモンの視線の先にはこれまた気絶した部下達。
無論、彼に粛清されたゆとりどもである。
今回は放送事故やらはなかったものの、冒頭のアレは酷い。
まあ確かに提示放送は参加者達を煽るのも目的のひとつであり、運営側の楽しみの一つでもあるのだが限度と言うものがある。
ピエモンとてジェネラルシャドウと同じく開催以前にいくつものロワを読まされたのだ。
こんなふざけた提示放送などそうそうあるものではない。
しかも放送中のやりとりからジェネラルシャドウを無理矢理巻き込んでやったのは明らかだ。
無論、彼に粛清されたゆとりどもである。
今回は放送事故やらはなかったものの、冒頭のアレは酷い。
まあ確かに提示放送は参加者達を煽るのも目的のひとつであり、運営側の楽しみの一つでもあるのだが限度と言うものがある。
ピエモンとてジェネラルシャドウと同じく開催以前にいくつものロワを読まされたのだ。
こんなふざけた提示放送などそうそうあるものではない。
しかも放送中のやりとりからジェネラルシャドウを無理矢理巻き込んでやったのは明らかだ。
「やれやれ、シャドウもゆとりの頼みなど断ればいいものを。
次の私の放送では好き勝手にはやらせないけどな…。
さて、またステージがブチ壊れてしまったな。オイ」
次の私の放送では好き勝手にはやらせないけどな…。
さて、またステージがブチ壊れてしまったな。オイ」
ピエモンはパチンと指を鳴らす。
するとピエモンの部下であるなめくじとは別の集団がスタジオにぞろぞろと入ってきた。
その集団こそが前回ピエモンが言っていた『別の人材』。
彼らは倒れ伏すなめくじたちや損壊したスタジオのセットをせっせと片付けていく。
慌しくなっている放送室の中でピエモンはこれからのバトルロワイヤルの行方について考えていた。
今は全くもって順調。
ゆとりどものミスを含めなければだが、重要なことはバレてはいない。
死者の数も13と減るどころか前回より増えている。
参加者反逆されることも、殺し合いが停滞するような様子はない。
少なくとも今は会場へかつての部下であるアイスデビモンのようなジョーカー…つまり戦闘要員を送る必要はなさそうだ。
尤も、ピエモンらにとってジョーカーはあまり使いたくない…どちらかというと悪手ではあるが。
するとピエモンの部下であるなめくじとは別の集団がスタジオにぞろぞろと入ってきた。
その集団こそが前回ピエモンが言っていた『別の人材』。
彼らは倒れ伏すなめくじたちや損壊したスタジオのセットをせっせと片付けていく。
慌しくなっている放送室の中でピエモンはこれからのバトルロワイヤルの行方について考えていた。
今は全くもって順調。
ゆとりどものミスを含めなければだが、重要なことはバレてはいない。
死者の数も13と減るどころか前回より増えている。
参加者反逆されることも、殺し合いが停滞するような様子はない。
少なくとも今は会場へかつての部下であるアイスデビモンのようなジョーカー…つまり戦闘要員を送る必要はなさそうだ。
尤も、ピエモンらにとってジョーカーはあまり使いたくない…どちらかというと悪手ではあるが。
(つまり今は平和と言うことか。
私としてはこのまま順調にいきたいんだけどね……)
私としてはこのまま順調にいきたいんだけどね……)
これから自分達にとって由々しき事態が起こるかもしれないという不安。
それと同時に今回の放送で参加者にどのような影響を与えるかという期待。
部屋が粗方片付くとピエモンは放送室を出ていく。
その顔に怪しい微笑を張り付けて。
それと同時に今回の放送で参加者にどのような影響を与えるかという期待。
部屋が粗方片付くとピエモンは放送室を出ていく。
その顔に怪しい微笑を張り付けて。
「二度も起こらんよ。少数派による運命の打開など…」
116:知ってるか?緑はかえるの象徴なんだぜ | 投下順に読む | 118:Reckless fire |
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077:第一回定時放送 | ピエモン | [[]] |
ジェネラルシャドウ | [[]] |