シグナスMk-Ⅱホウセンカウィザード
ビーム兵器開発の技術者でもある彼女自身が設計に携わった射撃特化型ウィザード
かつての愛機であるシグー・ディープアームズを彷彿とさせる武装を持ち、 中でもバックパックの多機能可変ビームランチャー「アマノイカズチ」は本ウィザードを象徴する兵装である。
これは、照射時間・収束(拡散)率等をある程度自由にコントロールする事ができ、主に3つの形態で運用される。 バックパックを介してジェネレーターから直接エネルギー供給を受けられるため、MSが携行できるクラスのビーム兵器としては最高クラスの破壊力と汎用性を誇る。
通常は牽制目的の速射力を重視した形態である『サルタナ』(スラッシュウィザードのハイドラに近い)で運用されるが、状況に応じて最大収束形態『バルサミナ』と最大拡散形態『インパティエンス』を使い分ける事ができる。
最大収束形態『バルサミナ』はアンチビームコーティングされた装甲であっても易々と貫通するため、並みの防御手段では意味を成さない。 これはフェイズシフト装甲に対しても同じことが言えるが、欠点として収束させる為のチャージに時間がかかる事、およびチャージの間は極端に機動力が落ちてしまう事が挙げられる。このためMSのように高速で動き回る物に対して命中させるには相当の技量を要するが、 逆に言えばMAクラスの大きさの機体や要塞攻略戦であれば、これほど頼もしい武器はないと言える。
最大拡散形態『インパティエンス』は一発あたりの破壊力自体は並みのビームライフルにも及ばないが、一度に発射する範囲と量が尋常ではなく、近~中距離であれば複数のMSを撃墜する事も可能である。その様は、花火か鳳仙花もかくやというところである。 バルサミナとは逆に比較的チャージも短く機体にかかる負担も小さいため、対MS戦闘(特に集団戦)に威力を発揮するが、重装甲の相手には効果が薄い。
基本は上記三形態だがその中でも細かい調整が可能(拡散を抑えた威力重視インパティエンス等。ただし細かい調整を戦闘中におこなうとパイロットに多大な負担がかかる)なので近接戦、中距離戦、長距離戦、支援に集団戦、とあらゆる状況に対応できる汎用性の高い武装に仕上がっている。
ただし最大形態はどちらの使い方でも計3発。通常形態でも300発程撃つと冷却時間が必要となるため約3分間使用不能となる。 その冷却も冷却剤の容量、エネルギーの問題等で2回までしかできずそれを超えると完全に発射不能になってしまうのである。
皮肉なことにディープアームズの試作型ビームライフルと同じ欠点を抱えてしまっており、まだ本機には改良の余地が残されていると言えるだろう。
余談ではあるが本ウィザードの名前の由来は最大拡散形態の弾幕の様子が鳳仙花の触れると勢いよく種子をまき散らすところによく似ていると開発スタッフのひとりが評した事があり、それが設計者であり、メインパイロットであるシホ=ハーネンフースの通り名と同じ事を知った責任者が面白がってつけた、という逸話がある。
武装
ビームライフル フォールディングレイザー×2 頭部バルカン砲×2
レーザー重斬刀改 多機能可変ビームランチャー「アマノイカズチ」×2
ビームライフル フォールディングレイザー×2 頭部バルカン砲×2
レーザー重斬刀改 多機能可変ビームランチャー「アマノイカズチ」×2