「機動戦士GUNDAM SEED―Revival―」@Wiki

サイとキラ

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ソラとシンが会う前の出来事。

「サイとキラ」

大西洋連合が統一世界連合からの脱退を表明した翌日。
ピース・ガーディアンはこれを制圧にかかった。
サイ=アーガイルは新型MS、後のダストガンダムの本命である、
フライトパック最終調整の為、大西洋連合の秘密ドックにいた。
脱退表明後、彼とユウナ=ロマ=セイランは逃げるヒマすらなく、
わずか9時間でそこは戦場となってしまった・・・。

「防衛線はもう破られたんですか?」

ユウナは黙ったまま、立ち上がる。

「アレを出すぞ、最後の希望を・・・。」

彼はそう告げると、一機のMSの元へ歩みだした。

「しかし、まだ最終調整が!それにパイロットも・・・。」

サイは慌ててその後姿を追う。
途中、リュックを忘れたのに気づいたが時は一刻を争う。

「・・・、僕だってMSの訓練は受けているんだ。」

ユウナは一足先にそのMSへと乗り込んだ。
続けてサイも乗り込む。

「でも、それって10年くらい前の話じゃ?」

その言葉を無視し、ユウナはOSを起動させた。
G・U・N・D・A・Mの文字が映る。
旧ザフトのOSだ、もちろんナチュラル用にカスタマイズされている。
「ユウナ=ロマ=セイラン。ガンダムで出る!」
轟音と共にドックの外へと飛び立つMS。
外の世界は文字通り地獄絵図であった。
そこへ一機のMSがビームを撃ってくる。

「フリーダム!?」

サイが叫ぶ。

「ちぃ、なんであいつがここに?」

かろうじて回避を成功させるユウナ。
フライトパックに助けられたとはいえ、
かの軍神キラの攻撃を回避した事実はすごいの一言である。
しかし、二度目の奇跡はない。
サイは急いで国際救難チャンネルで通信を試みる。

「キラ!オレだ!サイだ!サイ=アーガイルだ!!」

途端、相手MSの動きが止まった。

「サイ?本当にサイなの?」

すでに銃口は下げられている。

「あぁ、キラ。オレだよ、覚えているか?」

落ち着いた口調で答えるサイ。
すると怒鳴り声が聞こえてきた。

「なんでそんなものに乗っているんだ!ここは戦場なんだぞ!!」

ユウナは黙っている。
彼が乗っていると知れば、あのパイロットは迷い無く撃ってくるからだ。

「・・・戦場にしたのは君たちだろ?キラ。オレは行かなくちゃいけないんだ。」

サイは一呼吸置いてから続けた。

ガルナハンに行きたいだけなんだ、通してくれないか?」

沈黙が続く。しばらくして、ようやくキラが返答をした。

「サイ。一緒に来れないか?」

それ以上聞くつもりはない。
親友はそれを拒まないと信じての言葉だった。
サイは悩んだ。レジスタンスなど性に合わないのはわかっている。
わかってはいるけど、この世界は間違っている。
それを変えること。それが彼の進むべき道・・・。

「・・・悪いキラ、どうしても行かなくちゃいけない。」

そして、こう付け加えた。

「全部終わったら、オレの方から会いに行くよ。」

フリーダムは動かない。
ユウナは無言のままMSを前進させた。

「こちらキラ=ヤマト。全軍に告げる。ポイントA-204のアンノウンMSは味方機だ。」

キラの目には涙があった。
自分が信じた平和が自分の友達を傷つけている。
自然と涙で溢れた。
サイの別れ際の言葉。
それが致命傷だった・・・。

「キラ。・・・お前、死ぬなよ・・・。」

この言葉の真の意味を彼は悔やむことだろう。
世界を変える力は、再び・・・・・
そう。シン=アスカの元へ舞い降りるのだから・・・。

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