蒼穹に白い軌跡を描いて、9つの影が飛ぶ。
東ユーラシアから逃走したテロリスト鎮圧の為に派遣された部隊だ。
彼等を運んできた大型機は、既にレーダーでも確認できないほど彼方に位置している。
「目標、確認できました。15分ほどで接触します。」
コックピットに僚機からノイズ混じりの通信が入る。
NJの影響で短距離でも電波の撹乱が起こるためだ。
カリストは耳に障るノイズに顔をしかめながらも僚機──編隊を組んで飛行する8機のマサムネに声を掛ける。
「敵もこちらに気付いてるはずだ。すぐに上がってくるぞ。警戒を怠るなよ!」
「了解!テロリスト共なんぞ蹴散らしてやりますよ!」
若いパイロットが気色ばんで答える。
危険な兆候だな、とカリストは思う。
「ただのネズミでは無い様だ。全員、気を引き締めていけ!」
先行するマサムネ隊に指示を出した後、カリストはコクピットでひとりごちる。
─さて、どの程度の物か…我々が動かねばならないほどの相手とは、な─
カリストはスロットルを上げ、機体を加速させる。
急激なGが体をシートに押し付けていく。
彼の愛機─FB─はマサムネ隊の前面へと踊りでる。
最大望遠したモニターに、上昇してきた機影を捉える。
─『彼』の前で、無様な姿は見せられん。私にも意地があるのでな─
「出てきたぞ。抜かるなよ!─ラクス様の為に!」
東ユーラシアから逃走したテロリスト鎮圧の為に派遣された部隊だ。
彼等を運んできた大型機は、既にレーダーでも確認できないほど彼方に位置している。
「目標、確認できました。15分ほどで接触します。」
コックピットに僚機からノイズ混じりの通信が入る。
NJの影響で短距離でも電波の撹乱が起こるためだ。
カリストは耳に障るノイズに顔をしかめながらも僚機──編隊を組んで飛行する8機のマサムネに声を掛ける。
「敵もこちらに気付いてるはずだ。すぐに上がってくるぞ。警戒を怠るなよ!」
「了解!テロリスト共なんぞ蹴散らしてやりますよ!」
若いパイロットが気色ばんで答える。
危険な兆候だな、とカリストは思う。
「ただのネズミでは無い様だ。全員、気を引き締めていけ!」
先行するマサムネ隊に指示を出した後、カリストはコクピットでひとりごちる。
─さて、どの程度の物か…我々が動かねばならないほどの相手とは、な─
カリストはスロットルを上げ、機体を加速させる。
急激なGが体をシートに押し付けていく。
彼の愛機─FB─はマサムネ隊の前面へと踊りでる。
最大望遠したモニターに、上昇してきた機影を捉える。
─『彼』の前で、無様な姿は見せられん。私にも意地があるのでな─
「出てきたぞ。抜かるなよ!─ラクス様の為に!」
俺達はユーラシアを脱出し、ミハシラへ上がる為ギガフロートを目指していた。
連絡通路まであと少しに迫った所で、統一軍のMS部隊の接近が確認される。
先の基地襲撃以降、統一軍はリバイブ殲滅に本腰を入れてきたようだ。
俺達は既に数回、追撃隊と交戦している。
「俺と少尉は本体の護衛に回る。シンとシホは前面に出て敵機を押さえてくれ」
MS部隊の接近を受け、迎撃に上がった俺達に大尉から指示が飛ぶ。
「了解。…いい加減諦めて、見逃して欲しいんだけどな。」
「文句を言わない。本隊の安全確保が最優先よ。ココで押さえるわ。」
「判ってる、やらせはしないさ。…レイ、敵の機種と数は?」
『対MS装備のマサムネが8機。FBが一機だ。コイツが厄介だな。』
レイの報告を受け、皆の緊張が一気に高まる。
「PGのお出ましかよ。親衛隊様は仕事熱心だな、まったく!」
少尉の呟きが通信に混ざる。無理もない。FB─かつての名機、フリーダムと同等の性能を誇るこの機体はPGの力の象徴として反統一勢力を震え上がらせている。
以前の戦闘でFBを撃墜する事は成功したが、
この相手が恐るべき敵であることに変わりは無い。
連絡通路まであと少しに迫った所で、統一軍のMS部隊の接近が確認される。
先の基地襲撃以降、統一軍はリバイブ殲滅に本腰を入れてきたようだ。
俺達は既に数回、追撃隊と交戦している。
「俺と少尉は本体の護衛に回る。シンとシホは前面に出て敵機を押さえてくれ」
MS部隊の接近を受け、迎撃に上がった俺達に大尉から指示が飛ぶ。
「了解。…いい加減諦めて、見逃して欲しいんだけどな。」
「文句を言わない。本隊の安全確保が最優先よ。ココで押さえるわ。」
「判ってる、やらせはしないさ。…レイ、敵の機種と数は?」
『対MS装備のマサムネが8機。FBが一機だ。コイツが厄介だな。』
レイの報告を受け、皆の緊張が一気に高まる。
「PGのお出ましかよ。親衛隊様は仕事熱心だな、まったく!」
少尉の呟きが通信に混ざる。無理もない。FB─かつての名機、フリーダムと同等の性能を誇るこの機体はPGの力の象徴として反統一勢力を震え上がらせている。
以前の戦闘でFBを撃墜する事は成功したが、
この相手が恐るべき敵であることに変わりは無い。
シホのザクと大尉たちのシグナスは飛行能力を持たず、
空戦用にグゥルを使用している。
だが、空中戦を得意とするマサムネとFBが相手では、加速性、旋回性も劣っている。
「俺が前に出る。シホは後方から援護を!」
ジェットストライカー装備のダストならば、グゥルよりは小回りが効く。
俺はダストの右手にビームライフルを持たせ、シホ機の前面に出るように移動させる。
モニターに敵機を確認したと同時に、8機のマサムネがミサイルを発射する。
無数のミサイルが尾を引きながら、俺達にその牙を向く。
「させないッ!」
シホのガナーザクがオルトロスでミサイル群を薙ぎ払い、俺は回避運動を取りながら、
バルカンで残りのミサイルを叩き落す。
マサムネは散開し、5機が俺達を包囲しようと試みる。
「行かせるか!シホ、援護を頼む!俺は右の奴らの鼻面を抑える!」
ダストも最高速ではマサムネには及ばない。
だが、AMBACによる旋回ならこちらが早い。
ダストにビームを浴びせかけながら突撃してくる2機のマサムネをやり過ごし、
旋回の為に速度を落とした瞬間を狙い狙撃する。
ダストのライフルがマサムネを捉え、火球に変える。これで2機!
残りの3機はシホのザクを追っている。
俺は機体を翻してシホの援護に向かう─その瞬間。
『シン!』
アラームと共にレイの声がコクピットに響く。
俺は狙撃と同時に機体を横滑りさせる。
ザクに気を取られていた敵機は、反応すら出来ずに爆散する。これで3機目!
マサムネの爆散と同時に後方から行過ぎた強力なビームが、
機体を掠め、周囲の空気をイオン化していく。
『FBの機動性はこの機体を15%上回っている。
グゥルではヤツには対応できない。お前が抑えるんだ』
「判ってる!ヤツの相手は俺がする!」
俺はダストを敵─高速でこちらに迫るFB─に向ける。
空戦用にグゥルを使用している。
だが、空中戦を得意とするマサムネとFBが相手では、加速性、旋回性も劣っている。
「俺が前に出る。シホは後方から援護を!」
ジェットストライカー装備のダストならば、グゥルよりは小回りが効く。
俺はダストの右手にビームライフルを持たせ、シホ機の前面に出るように移動させる。
モニターに敵機を確認したと同時に、8機のマサムネがミサイルを発射する。
無数のミサイルが尾を引きながら、俺達にその牙を向く。
「させないッ!」
シホのガナーザクがオルトロスでミサイル群を薙ぎ払い、俺は回避運動を取りながら、
バルカンで残りのミサイルを叩き落す。
マサムネは散開し、5機が俺達を包囲しようと試みる。
「行かせるか!シホ、援護を頼む!俺は右の奴らの鼻面を抑える!」
ダストも最高速ではマサムネには及ばない。
だが、AMBACによる旋回ならこちらが早い。
ダストにビームを浴びせかけながら突撃してくる2機のマサムネをやり過ごし、
旋回の為に速度を落とした瞬間を狙い狙撃する。
ダストのライフルがマサムネを捉え、火球に変える。これで2機!
残りの3機はシホのザクを追っている。
俺は機体を翻してシホの援護に向かう─その瞬間。
『シン!』
アラームと共にレイの声がコクピットに響く。
俺は狙撃と同時に機体を横滑りさせる。
ザクに気を取られていた敵機は、反応すら出来ずに爆散する。これで3機目!
マサムネの爆散と同時に後方から行過ぎた強力なビームが、
機体を掠め、周囲の空気をイオン化していく。
『FBの機動性はこの機体を15%上回っている。
グゥルではヤツには対応できない。お前が抑えるんだ』
「判ってる!ヤツの相手は俺がする!」
俺はダストを敵─高速でこちらに迫るFB─に向ける。
─このッ!─
2機のマサムネは執拗にビームの雨を降らせてくる。振り切れない。
SFSでしかないグゥルでは加速性、旋回性共にマサムネより劣っている。
─シンは…FBと交戦中か。援護は期待できないわね。─
シホは機体を左右に振り、ビームをかわしながらオルトロスを構える。
「上等よ。赤服の力、見せてあげるッ!」
発射。だがマサムネは散開しオルトロスをすり抜け、
一機がMSに変形しザクに切りかかろうと突進する。
「旧式が!落ちろッ!」
サーベルが振り下ろされる瞬間、
シホはザクを大きくジャンプさせ、マサムネの上空へ躍り出る。
予想外の動きに敵機を見失い、戸惑うマサムネを撃ち抜きつつ、
スラスターを吹かしてグゥルへと乗り移る。
「次、貰った!落ちなさいッ!」
間髪入れずに放たれたオルトロスが、残されたもう一機のマサムネを火球に変える。
「後は!」
機体を建て直し、シホはFBと一騎打ちを行うシンの援護に向かう。
2機のマサムネは執拗にビームの雨を降らせてくる。振り切れない。
SFSでしかないグゥルでは加速性、旋回性共にマサムネより劣っている。
─シンは…FBと交戦中か。援護は期待できないわね。─
シホは機体を左右に振り、ビームをかわしながらオルトロスを構える。
「上等よ。赤服の力、見せてあげるッ!」
発射。だがマサムネは散開しオルトロスをすり抜け、
一機がMSに変形しザクに切りかかろうと突進する。
「旧式が!落ちろッ!」
サーベルが振り下ろされる瞬間、
シホはザクを大きくジャンプさせ、マサムネの上空へ躍り出る。
予想外の動きに敵機を見失い、戸惑うマサムネを撃ち抜きつつ、
スラスターを吹かしてグゥルへと乗り移る。
「次、貰った!落ちなさいッ!」
間髪入れずに放たれたオルトロスが、残されたもう一機のマサムネを火球に変える。
「後は!」
機体を建て直し、シホはFBと一騎打ちを行うシンの援護に向かう。
シン達を突破してきたマサムネ隊を、本隊の直衛に回っていた大尉達が捕捉する。
「抜けてきたか!ココを突破されたら本隊に追いつかれる。なんとしても落とすぞ!」
「了解!俺から仕掛けますよ!」
マサムネから発射されたミサイルをバルカンとライフルで迎撃する。
ミサイルが閃光の華を咲かす。
爆煙を突き抜けマサムネが迫る。
少尉はビームの矢をシールドで防ぎながら、ライフルを先頭の敵機に向ける。
当たらない。敵の加速にグゥルの旋回が追いつかない。
「流石に速いじゃねぇかッ。なら脚を止めればッ!」
少尉はシグナスの両足に装備したミサイルを、
一撃を加え離脱したマサムネに発射する。
敵はMS形態に変形し、迫るミサイルをライフルで迎撃する。
その瞬間、敵機の脚が止まる。
「掛かった!大尉!」
迎撃の為に脚を止めた敵機を、上空から放たれたビームが貫く。
「上手いじゃないか。このまま残りも落とすぞ!」
敵は後2機。
反転しこちらに機首を向けるマサムネを迎え撃つべく、二人は機体を突進させる。
「抜けてきたか!ココを突破されたら本隊に追いつかれる。なんとしても落とすぞ!」
「了解!俺から仕掛けますよ!」
マサムネから発射されたミサイルをバルカンとライフルで迎撃する。
ミサイルが閃光の華を咲かす。
爆煙を突き抜けマサムネが迫る。
少尉はビームの矢をシールドで防ぎながら、ライフルを先頭の敵機に向ける。
当たらない。敵の加速にグゥルの旋回が追いつかない。
「流石に速いじゃねぇかッ。なら脚を止めればッ!」
少尉はシグナスの両足に装備したミサイルを、
一撃を加え離脱したマサムネに発射する。
敵はMS形態に変形し、迫るミサイルをライフルで迎撃する。
その瞬間、敵機の脚が止まる。
「掛かった!大尉!」
迎撃の為に脚を止めた敵機を、上空から放たれたビームが貫く。
「上手いじゃないか。このまま残りも落とすぞ!」
敵は後2機。
反転しこちらに機首を向けるマサムネを迎え撃つべく、二人は機体を突進させる。
FBの両手のライフルが、バラエーナが、クスフィアスが、
圧倒的な弾幕となってダストへと襲い掛かる。
水も洩らさぬような火線の壁。
だがシンはダストを縦横に駆り、その弾幕を回避していく。
ダストのすぐ脇を通り過ぎたバラエーナのビームが、
コクピットのシンの横顔を赤く照らす。
回避と同時にライフルを向けるが、
FBは爆発的な加速でサイトから消える。
『流石に速いな。火力、機動性、共に此方より上だ。気を抜くな』
「判ってる!…『ヤツ』程じゃ無いのが救いだな!」
シンはシールドを掲げたまま、ダストをFBへと突撃させる。
相手の急激な機動を追う度に機体が軋む。
─このままじゃラチが明かない。ヤツに隙を作る事が出来れば!─
「やってみるさ!」
ライフルを連射。FBが回避運動に入った隙に、
シンはサーベルを抜き、機体を一気に加速させる。
圧倒的な弾幕となってダストへと襲い掛かる。
水も洩らさぬような火線の壁。
だがシンはダストを縦横に駆り、その弾幕を回避していく。
ダストのすぐ脇を通り過ぎたバラエーナのビームが、
コクピットのシンの横顔を赤く照らす。
回避と同時にライフルを向けるが、
FBは爆発的な加速でサイトから消える。
『流石に速いな。火力、機動性、共に此方より上だ。気を抜くな』
「判ってる!…『ヤツ』程じゃ無いのが救いだな!」
シンはシールドを掲げたまま、ダストをFBへと突撃させる。
相手の急激な機動を追う度に機体が軋む。
─このままじゃラチが明かない。ヤツに隙を作る事が出来れば!─
「やってみるさ!」
ライフルを連射。FBが回避運動に入った隙に、
シンはサーベルを抜き、機体を一気に加速させる。
一直線に向かってくる敵機へ、カリストはバラエーナを発射する。これは囮だ。
機体を翻して回避した敵機に向け、本命のライフルを連射する。
だが、敵機はそれすらも回避して見せた。
「よく動く!流石は『ガンダム』と言った所か。だがな!」
敵のサーベルを後退して回避。クスフィアスを展開した瞬間、
敵の腰部から『何か』が発射される。
とっさにシールドを掲げる。爆発と衝撃。グレネード弾か?
だが、FBはPS装甲に包まれている。
衝撃はある物の、殆どダメージにはならない。
後退してクスフィアスを避けた敵機が、
バルカンで牽制しつつ再び切りかかってくる。
ライフルを使わない。EN切れか、それとも…
「無駄だ!それでは効かんよ、『ガンダム』!」
FBは突進し、サーベルを盾で受け止め、そのまま敵機を弾き飛ばす。
間髪入れず、バラエーナが放たれる。
機体を翻して回避した敵機に向け、本命のライフルを連射する。
だが、敵機はそれすらも回避して見せた。
「よく動く!流石は『ガンダム』と言った所か。だがな!」
敵のサーベルを後退して回避。クスフィアスを展開した瞬間、
敵の腰部から『何か』が発射される。
とっさにシールドを掲げる。爆発と衝撃。グレネード弾か?
だが、FBはPS装甲に包まれている。
衝撃はある物の、殆どダメージにはならない。
後退してクスフィアスを避けた敵機が、
バルカンで牽制しつつ再び切りかかってくる。
ライフルを使わない。EN切れか、それとも…
「無駄だ!それでは効かんよ、『ガンダム』!」
FBは突進し、サーベルを盾で受け止め、そのまま敵機を弾き飛ばす。
間髪入れず、バラエーナが放たれる。
ダストは体勢を立て直すのに精一杯で、回避運動すらままならない。
掲げたシールドがバラエーナに砕かれる。
『シン、無闇に接近しすぎるな!危険だぞ!』
「ぐぅぅッ!まだだ、もう少し!」
衝撃で吹き飛ばされながらも、ダストは腰部に設えたグレネードを発射する。
FBは回避すら行わない。
─ヤツのライフルは弾切れか。こんな物、PS装甲には通じんと言うのに!─
直撃。爆煙の中から、何事も無かったかのようにFBが突進してくる。
「実弾ではなぁッ!」
─もう少しだ。もう少しで…─
高速で迫るFBの眼前を、強力なビームが掠める。
女の声がコクピットに飛び込んでくる。
「シン、無茶はしないで。こちらで援護する!」
掲げたシールドがバラエーナに砕かれる。
『シン、無闇に接近しすぎるな!危険だぞ!』
「ぐぅぅッ!まだだ、もう少し!」
衝撃で吹き飛ばされながらも、ダストは腰部に設えたグレネードを発射する。
FBは回避すら行わない。
─ヤツのライフルは弾切れか。こんな物、PS装甲には通じんと言うのに!─
直撃。爆煙の中から、何事も無かったかのようにFBが突進してくる。
「実弾ではなぁッ!」
─もう少しだ。もう少しで…─
高速で迫るFBの眼前を、強力なビームが掠める。
女の声がコクピットに飛び込んでくる。
「シン、無茶はしないで。こちらで援護する!」
シホのザクが、ダストへ躍りかかるFBに牽制のオルトロスを放つ。
「一人だけじゃ戦えないのよ!シン!」
立て続けにライフルを射掛けるものの、FBは機体を加速させ易々と火線から逃れる。
機動性が違いすぎる。FBを追うグゥルの動きが、酷く鈍重な物に思えた。
「自由飛行も出来ん機体がッ!」
FBのライフルがザクを捉える。発砲。
かろうじて回避に成功するものの、追撃のバラエーナへの反応が遅れる。
シホは機体を捻らせ、射線から逃れる。
だが、高出力のビームはシールドごとザクの左腕を捥ぎ取っていく。
「…ッ!」
悲鳴を噛み殺しながら、必死に機体を立て直す。
ダメージは少なくない物の、オルトロスはまだ使える。
視界の隅に、ダストがFBに切りかかって行くのが見えた。
揺れ動くレティクルの中に、2機のMSが映る。
「一人だけじゃ戦えないのよ!シン!」
立て続けにライフルを射掛けるものの、FBは機体を加速させ易々と火線から逃れる。
機動性が違いすぎる。FBを追うグゥルの動きが、酷く鈍重な物に思えた。
「自由飛行も出来ん機体がッ!」
FBのライフルがザクを捉える。発砲。
かろうじて回避に成功するものの、追撃のバラエーナへの反応が遅れる。
シホは機体を捻らせ、射線から逃れる。
だが、高出力のビームはシールドごとザクの左腕を捥ぎ取っていく。
「…ッ!」
悲鳴を噛み殺しながら、必死に機体を立て直す。
ダメージは少なくない物の、オルトロスはまだ使える。
視界の隅に、ダストがFBに切りかかって行くのが見えた。
揺れ動くレティクルの中に、2機のMSが映る。
『ブーストの使い過ぎだ。このままではストライカーが焼け付くぞ』
「その前に落とせば良いんだろ!やらせるかぁッ!」
シンはバーニアを全開にし、機体をぶつける様にして斬りかかる。
FBが後方へ飛び退る。
反撃のクスフィアスをスラスターを吹かして避け、
シンは『本命』のグレネードを発射する。
既に数回、布石は打ってある。
相手がこちらの意図に乗ってくれれば…
「またグレネードか!無駄な事をッ!」
─その程度の衝撃では、バランスすら崩せん!─
カリストはFBのサーベルを抜き放ち、ダストに向かい突進する。
「貰ったぞ!『ガンダム』!」
グレネードが着弾する。猛烈な閃光とジャミング波が一瞬、FBの『目』を奪う。
「スタン・グレネードか?うおぁぁぁッ!?」
─掛かった!─
「落ちろぉぉぉぉぉぉッ!!」
シンは必殺の気合を込めて、ダストのサーベルを振り下ろす。
FBがスラスターを全開にする。
機体の反応速度の差が明暗を分けた。
ダストのサーベルは、FBの左腕を断ち切っただけだった。
「惜しかったな、『ガンダム』!」
FBのサーベルが翻る。
シンはダストを反転させるが、僅かに相手の方が速い。
─機体の反応が遅い…やられる!?─
FBのサーベルがダストを切り裂く直前。真横から放たれた光状が、FBを貫く。
カリストは勝利を確信したまま、光に飲み込まれ消滅した。
「言ったでしょう。一人では戦えない。幾ら貴方が強くても、ね。」
ザクから通信が入る。左腕を失い、オルトロスを構えたままの姿。
「済まない。助かった。本隊は?」
「無事よ。大尉達が迎撃したわ。私達も合流しましょう。」
本隊と合流するべく、機体を翻した瞬間。レーダーが接近する機体を捉える。
「その前に落とせば良いんだろ!やらせるかぁッ!」
シンはバーニアを全開にし、機体をぶつける様にして斬りかかる。
FBが後方へ飛び退る。
反撃のクスフィアスをスラスターを吹かして避け、
シンは『本命』のグレネードを発射する。
既に数回、布石は打ってある。
相手がこちらの意図に乗ってくれれば…
「またグレネードか!無駄な事をッ!」
─その程度の衝撃では、バランスすら崩せん!─
カリストはFBのサーベルを抜き放ち、ダストに向かい突進する。
「貰ったぞ!『ガンダム』!」
グレネードが着弾する。猛烈な閃光とジャミング波が一瞬、FBの『目』を奪う。
「スタン・グレネードか?うおぁぁぁッ!?」
─掛かった!─
「落ちろぉぉぉぉぉぉッ!!」
シンは必殺の気合を込めて、ダストのサーベルを振り下ろす。
FBがスラスターを全開にする。
機体の反応速度の差が明暗を分けた。
ダストのサーベルは、FBの左腕を断ち切っただけだった。
「惜しかったな、『ガンダム』!」
FBのサーベルが翻る。
シンはダストを反転させるが、僅かに相手の方が速い。
─機体の反応が遅い…やられる!?─
FBのサーベルがダストを切り裂く直前。真横から放たれた光状が、FBを貫く。
カリストは勝利を確信したまま、光に飲み込まれ消滅した。
「言ったでしょう。一人では戦えない。幾ら貴方が強くても、ね。」
ザクから通信が入る。左腕を失い、オルトロスを構えたままの姿。
「済まない。助かった。本隊は?」
「無事よ。大尉達が迎撃したわ。私達も合流しましょう。」
本隊と合流するべく、機体を翻した瞬間。レーダーが接近する機体を捉える。
注1・カリスト…テキトーにでっち上げたPG隊員。ブラン中佐をインス(ry
注2・この後後編に続きます。まだ出来ていませんがorz
注2・この後後編に続きます。まだ出来ていませんがorz