たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ
ちょっとしたこと
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rm96
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なんだろう。なんて言ったらいいのかなぁ…。
「かっこいいねぇ。なんか」
そしたら照れくさそうにてへって笑って、
「そうですか?」
って。
ふわっと微笑んで、いつもいつもあたしを包むように見つめるやさしい瞳。
すごく嬉しそうに笑うから、なんかあたしまでうれしくて、ちょっと照れくさい。
ふわっと微笑んで、いつもいつもあたしを包むように見つめるやさしい瞳。
すごく嬉しそうに笑うから、なんかあたしまでうれしくて、ちょっと照れくさい。
なんで?
っていうかあたし、たぶん、軽くヤバイ。
新曲の雑誌の取材の衣装。
後ろがドレープみたいに流れてる黒のベスト。グレーのランニング…じゃないタンクトップに、白のハーフパンツのオーバーオール。
なんかね、少年みたいなの。
あたしよりも少し背が高くって、すらっとしたスタイル。
コンサートのリハとかでまたすぅっとしてきた輪郭。
そしてね、少しも曇らないまっすぐなまなざし。
後ろがドレープみたいに流れてる黒のベスト。グレーのランニング…じゃないタンクトップに、白のハーフパンツのオーバーオール。
なんかね、少年みたいなの。
あたしよりも少し背が高くって、すらっとしたスタイル。
コンサートのリハとかでまたすぅっとしてきた輪郭。
そしてね、少しも曇らないまっすぐなまなざし。
よっちゃんのキリッとオトコマエとはちょっと一味違う、やさしい、包んでくれるような穏やかなあたたかさ。
なんかわかんないけど、安心できるっていうか、安心させてあげたいっていうか、ほっとできるって言うか…。
なんかわかんないけど、安心できるっていうか、安心させてあげたいっていうか、ほっとできるって言うか…。
…むー。わけわかんない。
「石川さん?」
「あっ…ぅうん。なに?」
「あの、なんかついてます? 絵梨香、なんかヘンですか?」
「あっ…ぅうん。なに?」
「あの、なんかついてます? 絵梨香、なんかヘンですか?」
じーっと見つめたら、そりゃぁフシギに思うよね。
でもさ、だって、ほら、ちょっと頼りなさそうな、心配そうなカオするから守ってあげたいなぁって思うんだよね…って、あぁ、あたしがさせてるんだっけ。今。
でもさ、だって、ほら、ちょっと頼りなさそうな、心配そうなカオするから守ってあげたいなぁって思うんだよね…って、あぁ、あたしがさせてるんだっけ。今。
「ううん。なんでもないよ」
「ホントですか? あー。もしかして、見とれちゃったんじゃないですかぁ?」
「えー! 自分で言ってるしー」
「ホントですか? あー。もしかして、見とれちゃったんじゃないですかぁ?」
「えー! 自分で言ってるしー」
でも図星。
その通りです…。
その通りです…。
だって…。
『絵梨香は、男になりたいです』
なんて言うから……。
生まれ変わったら……だけど。
『絵梨香は、男になりたいです』
なんて言うから……。
生まれ変わったら……だけど。
「でも、かっこいいって言ってくれましたよね」
「うん。だって……かっこいいんだもん」
「うん。だって……かっこいいんだもん」
そしたらすうって、肩を抱かれて、ぎゅっと引き寄せてられて……。
「えっ?」
耳たぶに触れた唇。
「見えるかな?」
少しハスキーな声でやさしく囁いて…。
「恋人同士に」
ドキッ。
どうしよ。
かなりヤバイ。
かなりヤバイ。
わかってるんだよ。
こんなのいたずらみたいなものだって。ちょっとしたゲームみたいなものだって。
なのに、ちょっと緊張してる。
あたしも。彼女も。
こんなのいたずらみたいなものだって。ちょっとしたゲームみたいなものだって。
なのに、ちょっと緊張してる。
あたしも。彼女も。
顔を上げたら、いつもようにあたしを包みこむやわらかいまなざし。
穏やかな笑顔。
穏やかな笑顔。
瞳と瞳がぶつかって、時間が止まった。
そっと触れた指先がゆっくりと唇をなぞるから、そっと目を伏せた。
そっと触れた指先がゆっくりと唇をなぞるから、そっと目を伏せた。
閉じたまぶたの向こうが暗くなって、指先と入れ替わりに確かめるようにゆっくりと舞い降りたやわらかいぬくもり。
ぎゅっとシャツを掴む手。
触れ合うやわらかさあたたかさに、ドキドキいってた心臓の音も一瞬消えた。
触れ合うやわらかさあたたかさに、ドキドキいってた心臓の音も一瞬消えた。
ゆっくりと離れた唇。
ゆっくりと目を開けたら、さっきと変わらないやさしい笑顔。まっすぐにまっすぐにあたしを映す瞳。
なんかちょっと真剣で、だからそっと耳に唇を近づけた。
ゆっくりと目を開けたら、さっきと変わらないやさしい笑顔。まっすぐにまっすぐにあたしを映す瞳。
なんかちょっと真剣で、だからそっと耳に唇を近づけた。
「じゃぁ、なっちゃおうか?」
「は?」
「恋人同士に」
「は?」
「恋人同士に」
きょとん。
それからぱぁーって、笑顔。眩しいきらきらした笑顔。
それからぱぁーって、笑顔。眩しいきらきらした笑顔。
「だって、じゃなきゃしないもん」
あんなにどきどきするキス。
心臓の音だって聞こえなくなっちゃうくらいの。
心臓の音だって聞こえなくなっちゃうくらいの。
「ふふっ。それもそうですね」
「でしょ?」
「でしょ?」
後ろから腰に腕を回してあたしを抱きしめる絵梨香。
なんかね、いいなぁ。
あったかい。
なんかね、いいなぁ。
あったかい。
ふんわりした笑顔。
なんかね、そう。そうだ。お日様なんだよね。
包んでくれるそんな笑顔が。まなざしが。
なんかね、そう。そうだ。お日様なんだよね。
包んでくれるそんな笑顔が。まなざしが。
やっと見つけた。
やっとわかった。
やっとわかった。
ちょっとしたことで見つけた、大きな発見。
幸せそうにぎゅってして微笑む横顔にそっとキスしたら、
「梨華」
ちょっと照れくさそうに笑って、また自然と重なった唇。
「梨華」
ちょっと照れくさそうに笑って、また自然と重なった唇。
のんびりと時間が流れるのをどきどきした心臓で感じながら、あーあ。ずっとこのままだったらいいのになって、思った。
(2005/8/7)