539 :初代1 ◆zhFdGsjV7M :2005/10/12(水) 01:11:11 ID:9FrviNgS
ロープウエイが完成した。
川の近くに杭を打ち、それに長い丸太を添わせる形で、結び付け
両岸を麻のロープで結んだものだ。
間には、竹で編んだ籠があり、籠を数本の紐でロープに吊り下げられている。
さらに、籠から、紐が両岸に伸びており、余裕を持って、両岸の杭に結んである。
岸から、紐を手繰れば、籠が岸までやってくるという作りだ。
さて、いよいよ本日試験運転。
ナナッシは、籠に珪素土のつまった袋を乗せ、対岸で紐を引っ張った!
かなり力は必要だが、籠がジワリジワリとこちらに向かってくる。
ナナッシは確かな手応えを感じていた。
しかし、なにか忘れていないか?
例えば、ロープでも木の枝でもよい、現代人であればビニール紐でも良い。
激しく擦れば、その先どうなるかは、ちょっとした想像力を働かせれば誰だって気がつくはずだ。
原始人には理解できなくても、私達には容易なはずだ。
結果は目に見えている、そして予想通りとなる。
川の真中を過ぎた辺りで、籠を吊り下げていた紐が切れると、
荷物と共に籠は川の中深くに沈みこんだのであった。
さてもう一度
なにか、忘れていないか?
ひとつは、すぐにわかるはずだ。
でも、それだけでいいのか?
なにか、忘れていないか?
最終更新:2005年10月12日 19:27