【名前】真月零
【出典】遊戯王ZEXAL
【性別】男
【名ゼリフ】「よかれと思って!」
【本ロワでの動向】
よかれと思って只今参上! 遊戯王ZEXALⅡ開始と同時にレギュラー入りした転校生。デュエルカーニバル優勝者九十九遊馬の大ファンで、彼とはすぐに親友と呼べる関係になった。
口癖は「よかれと思って」だが、文法的に間違った使い方ばかりしている。そういうのはアニメや漫画、特に遊戯王ではよくあることなので気にしないように。
実は人間世界とアストラル世界とは別に存在する第3の世界、バリアン世界と深く関係しているらしいが……?
このロワでは開始早々、フードを被った謎の男に襲われている所を
立花響に助けられ、彼女と行動を共にするようになる。しかしそれも束の間、騒ぎを聞いてやって来た“覇王”
遊城十代と遭遇してしまう。
本人の身体能力もさることながら、実体化させた
モンスターやポケモンの使役の手腕は見事であり、そのプレッシャーも含めて圧倒的な強さを見せつけ、その強さに怯えた真月が響に撤退を促し、覇王もまたそれを見逃したために辛うじて窮地を脱する。
この直後、先刻のフードの男が覇王に接触し、自身のよからぬ企みを伝えていた――。
覇王から逃げた先で、今度は“大導師”
マスターテリオンと鉢合わせてしまう。
マスターテリオンの魔術と圧倒的な身体能力の前に、響は完敗を喫し、真月が自分に支給されていた海馬デッキ(東映版)を差し出すことで何とかその場をやり過ごし、命からがら逃げ延びた。
次に出会ったのは、マスターテリオンの部下ながら基本的に我が道を行くキ○ガイことドクター・ウェスト、そして極東エリアのデュエルチャンピオン、Ⅳだった。
真月は、自分はⅣの大ファンだと大喜び。心強い味方が出来たと喜びながら、よかれと思って4人一緒に行動することを提案し、チームの結成となった。
その後はⅣによるデュエル教室という名のファンサービスが行われ、チームも徐々に打ち解けて行き、真月は特にウェストと話をする機会を多くしていた。
デュエル教室の際には響のデュエルディスクを勝手に抜き取って、よかれと思ってウェストに研究材料として提供するなど、寧ろ彼の好奇心や研究に肩入れしていたという方が正確か。
デュエル教室の後、一行は首輪の解析と排除の為に研究施設らしき場所に着くと、ウェストと真月はよかれと思って色々とマニュアルに無い操作を行い、結果として別の場所にいた
海馬瀬人のチームとの通信に成功する。
響が翼との再会、Ⅳが伝説の決闘者との対面に感動している隙に、ウェストは施設の奥へと勝手に進入。真月はウェストを連れ戻すと2人に告げてその後を追った。
真月は地下への秘密通路を見つけたウェストに追いつくと、すぐに連れ戻そうとはせず、ウェストと色々話をした。
ウェストの研究内容、地下格納庫に秘蔵されている物の正体、そして首輪解除の目処について。
ウェストが首輪解除を確実にするには、一度実験をしておきたいと零すと、真月はよかれと前置きをして、あることをウェストに提案した。
暫くしてⅣと響が追いついて来るや否や、ウェストは身体検査と称して響の体を触り始め、そして首輪爆破実験の為に首輪に衝撃を与え始めた。
真月は響の体内には何らかの高エネルギー結晶があること、そして響の性格からして首輪の実験台にしても文句は絶対に言わないはずだと、ウェストに吹き込んでいたのだ。
ウェストにも実際に起爆させるつもりはなく、また途中でⅣが止めに入ったことで大事には至らなかったが、響の体についてはおおむね真月の推察通りであることが判明し、そして響の性格も真月の予想した通りだった。
九十九遊馬に劣らないほどのお人好しで、その優しさと献身の精神は最早ある種の自殺衝動にも等しいと。
騒ぎこそあったものの、響が全く咎めなかったのとウェストが全く気にしていなかったこともあり、内部分裂も起こらず、ウェストが首輪の解析を強制中断するとそのまま出発することになった。
その矢先、真月が最初に遭遇したフードの男が再び現れた。すると、真月はそれまでの明るいお調子者のような態度から一変し、鋭い目つきと険しい口調でフードの男に突貫し、そのまま響達から離れた。
フードの男を路地に追い詰めると、響も追い付いて来た。そこで真月は自分がバリアン警察という異世界の組織の人間であることを打ち明け、目の前にいるのはバリアン警察が追跡していた最も凶悪なバリアンという異世界人であることを告げる。
唐突に告げられたこの突飛な話を、響は全く疑おうとせず、自ら協力を申し出て来た。これに、真月は短く礼を言った。
真月は響と協力してバリアンを取り押さえようと奮闘するが、ソロモンの杖を奪い取ったのと同時にエネルギー弾を喰らってしまい、そのままビルの外壁に打ちつけられ倒れてしまう。
バリアンを単身で打ち破った響は、変身を解いて真月へと駆け寄る。真月は響の呼び掛け応えて立ち上がり――
ソロモンの杖で、響の腹を刺した。
真月?「おかしくって腹痛いわぁ~。まさか、こんな三文芝居にも引っ掛かってくれるなんて……ヒィ~ッハッハッハッ!」
響「真月、くん……何言ってるの……? けど、あれ、お腹痛いの、私……?」
真月?「本当に面白い奴だなぁ、お前。なら見せてやろうかぁ? もっと面白い物をよぉ! バリアルフォーゼ!!」
真月が呪文を唱えるのと同時に、倒れたフードの男の姿が消える。そして、真月はフードの男そっくりの姿へと変身した。
そう。真月零とは仮の名であり偽りの姿。その正体は――
Ⅳ「貴様……! 貴様、ベクターか!!」
ベクター「そのとおりぃ。大正解だぜ、ちびっこパパの三馬鹿息子の次男くんよぉ」
【名前】ベクター
【出典】遊戯王ZEXAL
【名ゼリフ】「さぁ、よからぬことを始めようじゃないか」
バリアン世界の頂点に君臨する七ツ星――バリアン七皇の1人、ベクター。
人の心を惑わし操り、意のままに操らんとするバリアン随一の知恵者。ロワ開始からずっと、人間の姿に化け、本性を隠しながらも、自身の能力を駆使してよからぬ企みを巡らせていたのだ。
ソロモンの杖の力を用いてノイズをばら撒きウェストとⅣに差し向け、自身は響に丁寧に分かり易く、今までの事を説明した。
ベクター「じゃんじゃじゃ~ん! 今明かされる衝撃の真実ゥ。まったく苦労したぜ。間抜けな学生演じて下らねぇ協力までしてさぁ」
響「そんな……。それじゃあ、最初に、真月くんを襲っていたのは……?」
ベクター「まだ分からないのかよ? 最初にお前の前で俺を襲わせたのも! さっきまでお前と戦っていたのも! 全部俺が生み出した分身だよ! お前はまんまと、俺の自作自演のお芝居に騙されちまったってわけだぁ」
響「嘘……嘘だっ! 真月くんは、そんな、そんな酷いことをする子じゃない!!」
ベクター「助けに来てくれて、ありがとうございます! 響さん!」
響「あっ……あ、あぁ……」
ベクター「本当にありがとうよ。俺の事を心配して、わざわざ助けに来てくれてよぉww」
響「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ベクター「ひゃーはっはっはっはっ! 楽しかったぜぇ! お前らとのお仲間ごっこぉ!」
響の正義感と優しさに付け入って仲間となり、信頼関係を築いてからそれをぶち壊し、心を抉り、最後に命諸共砕く。
こればかりは策も何も関係なく、ベクター自身の前世から続く魂の奥底から求める愉悦だった。本当なら半年ぐらいかけて、もっと盛大にやりたかったぐらいだ。しかし、手は抜かない。
自分が傷つくことよりも、自分のせいで誰かが傷つくこと。それこそが、自分自身のアイデンティティを喪失するほどの耐え難い苦しみとなる。そんな響の本質を見抜いた上で、Ⅳとウェストを見遣りながらベクターは更に響を責め立てる。
ベクター「Ⅳの紋章の力も長くは保たない。そうなればⅣとウェストは丸裸、ノイズにタッチされた瞬間昇天、灰しか残らねぇ。ほぉらぁ、精々足掻いて見せろや!」
「これもお前が、よかれと思ってぇ、正義感で突っ走ってくれた結果だよなぁ! 最高だぜ最高ぉ~!」
正義、友情、理想。そういった小奇麗な思想をもった者ほど、それが弱点となり心を縛ってしまう。ベクター自身は無自覚ながらも、無意識の内に過去生から受け継いだ虐殺者の暴君としての悪しき知恵が、この上なく活かされた瞬間だった。
しかし、まだ響の心は辛うじて折れず、尚もベクターに問い掛けて来た。
響「どうして……? どうして、こんなことをするの? 真月君、あんなに優しくしてくれたじゃない……! ウェストさんとだって、あんなに仲良く……」
ベクター「あのキ○ガイはおだてて良いように使っただけさ。それと、こういうよからぬことをするのに……特に意味は無いなぁ。ただ、お前みたいな正義の味方が苦しんでのた打ち回る姿を、俺は拝みたいのよ! 」
この言葉で、遂に響の心が折れた。
絶望と、憤怒とも憎悪とも怨恨とも殺意とも悲哀とも憐憫ともつかぬ、或いはそれら全てが入り混じった叫びが、ガングニールを最悪の形で起動させる。
響の体が黒いオーラで覆い尽くされ、目は赤い光で染まり、血肉に飢えた野獣のように牙を剥く。
見るからに暴走状態であり「こいつ暴走しやがった!」と尚も煽るベクターだったが、腹の傷が瞬く間に癒えたのを見るや、その未知数の脅威を敏感に察知し、ワープ能力を用いて戦場から離脱した。
少し離れたビルの屋上から暴走の一部始終を観戦してゲラゲラ笑い、響の暴走がⅣによって止められたのを見届けると、満身創痍の彼らにトドメを刺そうとはせず、ある男の下へと向かった。
その男とは“覇王”遊城十代。分身を通じて接触し、その知識と悪知恵、そして決闘の腕前を認められ、部下として迎え入れられる手筈となっていた。
合流予定の場所に行くと、覇王ともう1人少年の姿があった。ベクターのいない間に覇王の膝下に加わった腕利きのポケモントレーナー、グリーンだ。
ベクターは覇王の前に跪き、改めて部下として付き従うことを誓った。
当初は頃合いを見て闇討ちで始末しようかと考えていたが、本来の姿で直接対面し言葉を交わしたこの時に、覇王への叛意は消えた。代わりに湧いて来たのは、この男となら一体どれだけのよからぬことができるのだろうという、喜びにも似た高揚感。
かくしてここに覇王軍が結成され、ベクターはその参謀役に収まった。相変わらず分身を放っては離れた場所でよからぬ煽動を繰り返し、時にはそれによって参加者を死や暴走に追いやった。
覇王軍結成後最初の戦いは、
鬼柳京介率いる満足同盟(仮)。覇王と鬼柳のデュエル、グリーンは宿命のライバル・レッドとの決闘となり、ベクターは残り者同士相田マナことキュアハートとの戦いとなった。
変身ヒロインと変身悪役幹部の戦いの構図は、やはりキュアハートの優位となった。
そこでベクターは人間の姿に化け「覇王に変身アイテムを強引に装備させられ、無理矢理戦わされている無力な学生」を演じ、ソロモンの杖も捨ててキュアハートを完全に油断させたところで、
「なぁ~んちゃって!」
不意討ちで体勢を崩した隙に裁断魔人ジャッジバスター呼び出し、デモンズチェーンで動きを封じた上でその首を切り落とした。
グリーンもレッドを倒し、覇王もダークガイアによるオーバーキルで鬼柳を沈めた。覇王軍の初陣に相応しい戦果となったが、しかし、鬼柳だけはインフェルニティ・ゼロの効果により辛うじて生きていた。
覇王は、敢えて鬼柳にトドメを刺さずに放置した。これにグリーンとベクターは抗議すると、覇王は『超融合』を進化させる為の糧、己が覇道の贄とするためだと答え、ベクターもこれには納得した。
あの時響達を見逃したのは、彼らを更なる絶望の底へと落とす為だったのだから。
その後も戦いは続き、不死身のヒーロー黄金バットを、『奈落の落とし穴』で除外して長期間の行動不能にするなどベクター自身も活躍しつつ、分身の方も各所で参加者を煽って回り、響に続きヴィヴィオを暴走させるきっかけも作った。
また、姿を偽れる上に分身を用いれるためアリバイ作りにはもってこいであり、全身鎧で目立つ覇王の分も時には情報収集に努めた。
サザエさんより引き出した情報から小鳥遊立花を探し出して散々心理フェイズで甚振ってから殺害した直後、鵺野鳴介から解放された覇鬼が現れ、不意を突いて襲いかかって来た。
覇王はこれにも冷静に対処し、なんと超融合で覇鬼とベクターを融合させた。唐突に融合させられたベクターは、流石に猛抗議。
自分の意志が残ったから良かったものの、覇鬼の方の意識が残ったらどうする気だったのだと色々とベクターが文句を言っても、覇王は持ち前のスルースキルで完全に無視。ベクターも結果的にパワーアップしてデュエルマッスルを得られたので良しとした。
ちなみに、外見のイメージとしてはカオス化したNo.96の色と顔をベクターに変えたものだとされた。あまりにもアンバランスな姿に暫くグリーンに笑われ続けた。
やがてロワも終盤に差し掛かろうかという頃に、ベクターはⅣや響達と再会する。
Ⅳは覇王へと尋常なるデュエルを挑み、残る面子をベクターとグリーンが相手をすることになった。
今度の相手には冷静な切れ者の
アーチャーが加わったこともあり、直情型の人間ばかりを相手にするのとは随分と勝手が違った。しかし、顔見知りの響とウェストに対して時折真月の声色で話し掛けるなどして動揺を誘い、ノイズやデュエルモンスターズに加え、ポケモンと悪魔など手勢の多さに物を言わせて戦いを優位に進める。
覇王とⅣのデュエルも覇王の勝利で決着かと思われたが、その時にヴィヴィオの件で因縁のあったチームロリコンの面々が現れ、覇王のデュエルは中断し、よからぬ流れになったことをベクターは感じ取った。
デュエルを中断させられ怒りを見せる覇王だったが、一度プレッシャーを放ってから全員を一瞥すると、ベクターとグリーンに手勢を預け、決着がつき次第追って来い、と言い残して去ってしまった。
ベクターも一流のデュエリストとしての意地を見せるが、流れが変わってしまったことを認め、戦いの最中に自分が最も重用しているポケモンと共に姿を隠した。
遂にグリーンが敗れ、決着がついたとⅣたちが安堵の息を吐いた、その瞬間の隙を見逃さず、ゲンガーの隠された能力で影の中に潜んでいたベクターはⅣの殺害に成功する。
響が最も信頼していた仲間であり、憧れを抱いていたスターを殺せば、必ず暴走するだろうという狙いがあった。だが、他ならぬⅣ自身の制止により響は踏みとどまってしまい、ベクターはゲンガーと共にテレポートで離脱し、覇王と合流する。
グリーンの死を伝えると、覇王はただ頷き、再び歩み始める。その後ろを、ベクターも何も言わずに付いて行った。
この戦いの後、対主催グループは銭湯に集まり一大勢力となり、最早覇王であっても迂闊に手出しできなくなった。このよからぬ状況をどうすべきかとベクターが思案していると、大きな動きがあった。
銭湯から先んじて出たチームロリコンと
東方不敗の激闘。それを見て遂に重い腰を上げて現れたマスターテリオン。この流れを見て、覇王も動いた。
マスターテリオンと共に覇王とベクターは対主催軍団に対峙し、ポケモンに悪魔にノイズ、持てる戦力の全てを投入した総力
決戦へと雪崩れ込んだ。
戦いは一進一退となったが、その最中でベクターと覇王のデュエルディスクにデュエルアンカーが打ち込まれる。リベンジを期す死神・鬼柳京介と、伝説の決闘者・海馬瀬人。この2人とのタッグデュエルに応じるも、これが仇となってしまう。
既に虫の息だった鬼柳を覇王との連携で葬った直後、アル・アジフのイタクァの暴風により殆どのポケモンやノイズや悪魔達が守備表示となってしまい、そこに3体のレッド・デーモンズ・ドラゴンのアブソリュート・パワー・フォースが打ち込まれ、守備モンスターを一掃する効果によりモンスター軍団が壊滅的な打撃を受けてしまう。
覇王とベクターをデュエルによってモンスターの指揮系統から分断する、鬼柳の策にまんまと嵌められていたのだ。
海馬の始末を覇王に任せ、ベクターは残ったモンスターたちを指揮して戦ったが、その最中、覇王が海馬とのデュエルに完敗を喫してしまう。
ベクターは驚愕のあまり叫び声を上げるも、分身とメタモンを囮に使い、撹乱できている内になんとかこの場から逃げようとした。
だが、ベクターに残されていたのは逃げ場ではなく、懺悔の時間だけだった。
ベクター「何ぃ!? 覇王が負けただとぉ!? こいつはよからぬ状況だ……!」
クリス「よう。お前、懺悔の用意は出来てるか?」
ベクターが分身を使って最初にノイズに襲わせた2人の片割れ、雪音クリス。怒りに燃える眼光は、射抜かれたベクターを震わせた。
必死に命乞いをして、しかし心中では隙あらば逃げようと算段を立てるが、実行と同時にベクターの命は銃声と共に絶たれた。
徹頭徹尾よからぬ企みでロワを掻き乱した男には、最早百万弁の懺悔を重ねることさえ許されなかったのだった。
最終更新:2013年10月27日 20:23