流星のロックマン2
ゲーム基本情報
ジャンル | ブラザーアクションRPG |
対応機種 | ニンテンドーDS |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
発売日 | 2007年11月22日 |
価格 | 5,040円 |
プレイ人数 | 1人~7人 |
『流星のロックマン2』(りゅうせいのろっくまん2、Megaman Star Force 2)は、ロックマンシリーズ生誕20周年記念作品として製作された科学冒険RPGの第2作目。
概要
ニンテンドーDS専用ソフトとして「ベルセルク×シノビ」「ベルセルク×ダイナソー」の2パッケージで2007年11月22日に発売。
タイトルに「×」が含まれているのは、1本のソフトに2つのバージョンが収録されているためである。各パッケージには共通バージョン「ベルセルク」と、パッケージ固有のバージョン(「シノビ」または「ダイナソー」)が搭載されている。
前作では実装されていなかったWi-Fiコネクションによる通信対戦機能が新たに追加され、遠距離にいる友人や未知のプレイヤーとの対戦が可能となった。また、戦闘中にキャラクターボイスが挿入されるなど、演出面でも大幅な強化が図られている。ゲーム起動時のタイトルコールは、テレビアニメシリーズと同じ声優陣が担当している。
ストーリー
流星のロックマン (ゲーム)|前作の事件から2ヶ月が経過したある日、ホラー映画のチケットを手に入れたスバルたちは、最新都市「TKシティ」への映画鑑賞旅行を計画した。
最先端技術が集約されたTKシティの街並みに興味を示しながら映画館に足を運んだスバルたち。そこで「マテリアルウェーブ」という革新技術を使用した新感覚映画を堪能していたところ、突如として館内に電波ウイルスが出現する異常事態が発生した。
混乱する観客たちの中、紳士然とした謎の男が現れ、委員長のルナを強引に連れ去ってしまう。この事件を皮切りに、スバルたちは古代文明の謎と世界規模の陰謀に巻き込まれていくことになる――。
パッケージ版による違い
- 選択可能なバージョンが異なる(ベルセルクは両パッケージ共通)
- 変身できる能力の組み合わせが異なる
- 入手可能なバトルカードの一部が異なる
ゲームシステム
前作に存在していたリンクアビリティ、電脳世界探索、スターフォースシステムが廃止され、以下の新システムが導入された。
2バージョン同時搭載
前作は単一バージョンだったが、本作では1本のソフトに2つのバージョンが収録され、プレイヤーは両方のバージョンを楽しむことができるようになった。1つは全パッケージ共通の「ベルセルク」、もう1つはパッケージ固有のバージョンとなっている。
キズナリョク
ブラザーバンドを結んだり、既存のブラザーとの絆を深めることで「キズナリョク」が蓄積される。このポイント数に応じてアビリティを装備できる数が増加し、高いキズナリョクに達すると特別な特権が与えられる。
アビリティシステム
キズナリョクの数値に応じて装備可能数が変動する特殊能力システム。戦闘やフィールド探索において様々な恩恵を提供する。
トライブオン
前作のスターフォースに代わる新変身システム。古代文明の遺産「オーパーツ」の力を借りて変身を行う。各バージョンで利用可能な変身形態が決定されている。
ブラザー登録数の拡張
前作はゲーム内キャラクターとリアルプレイヤーが統合されて最大6人までだったが、本作ではゲーム内ブラザー4人とリアルプレイヤー6人に分離され、合計10人のブラザー登録が可能となった。
フェイバリット登録数の調整
登録可能枚数が6枚から4枚に減少(メガ・ギガカード合計最大2枚、ギガカードは最大1枚まで)。
オートブラザー機能
仮想キャラクターを作成し、プレイヤーが選択しなかったバージョンのブラザーとして自動設定される機能。この機能により、通信なしでダブルトライブへの変身が可能となった。
Wi-Fi対戦
前作では近距離の友人同士の対戦のみ可能だったが、本作からWi-Fiコネクションによるオンライン対戦が実装され、地理的制約を超えた対戦が実現された。
セーブデータ複数対応
前作では1つのセーブデータのみ保存可能だったが、本作では2バージョン搭載に対応し、各バージョンにつき1つずつ、計2つのセーブデータを保存できるようになった。
キャラクターボイス
テレビアニメと同じ声優陣によるキャラクターボイスが実装され、戦闘中やタイトルコールなどで音声が再生される。
タッチコマンドシステム
別売り玩具「スターキャリアー」や「ウェーブコマンドカード」(タカラトミー製)を使用してロックマンを強化したり、特殊カードを入手したりできる連動機能。対戦時にスターキャリアー強化やトライブコマンドを使用すると、プレイヤーカーソルに星マークが表示される。
トライブオンシステム
古代の遺産「オーパーツ」の力により変身する新システム。専用アビリティの装備またはバトル中のブラザーカード使用で発動。前作のSFB(スターフォースビッグバン)に代わり、KFB(キズナフォースビッグバン)が追加された。
基本トライブ
サンダーベルセルク 属性:電気(ベルセルクのみ)
稲妻の大剣を武器とする戦士形態。公式サイトの人気投票で高い支持を獲得。チャージ攻撃「サンダースラッシュ」は縦1列を大剣で斬りつける。KFBは「サンダーボルトブレイド」で、大剣による広範囲3連続斬撃を繰り出す。固有能力はサイドセレクトとトレインコンボ。
グリーンシノビ 属性:木(シノビのみ)
巨大手裏剣とスピードを武器とする忍者形態。チャージ攻撃「シノビシュリケン」は3つの手裏剣を一直線に投擲。KFBは「フウマシップウジン」で、分身しながら飛び上がり、広範囲に木属性手裏剣を連続投擲する。固有能力はオートロックオンとカワリミ。
ファイアダイナソー 属性:炎(ダイナソーのみ)
火柱と灼熱の拳を武器とする恐竜戦士形態。チャージ攻撃「ダイナキャノン」は広範囲誘爆する大砲攻撃。KFBは「ジェノサイドブレイザー」で、強力な火炎放射を斜めに発射し、60度回転しながら広範囲の敵を焼き尽くす。固有能力はチャージによるバトルカード攻撃力増幅とスーパーアーマー。
ダブルトライブ
2つのトライブが融合した上位変身形態。別バージョンとのブラザーバンドが必要。シノビダイナソーとダイナソーシノビは、オートブラザーではない他バージョンプレイヤーとの通信によるブラザーバンドが必須。その他の組み合わせは、選択しなかったバージョンのオートブラザー機能で変身可能。
主要ダブルトライブ
- シノビダイナソー(属性:炎):グリーンシノビ×ファイアダイナソー
- ベルセルクシノビ(属性:木):サンダーベルセルク×グリーンシノビ
- ダイナソーベルセルク(属性:電気):ファイアダイナソー×サンダーベルセルク
トリプルトライブ
トライブキング 属性:無(全バージョン共通)
3つのトライブが完全融合した最強形態。炎・木・電気の全属性を統合した技を繰り出せる。チャージ攻撃「オーバースラッシャー」は3属性融合の衝撃波。KFBは「カイザーデルタブレイカー」で、剣で空中に三角形を描き、3属性融合の三角形レーザーを一斉発射する究極技。
ロックマンブライ
「孤高のカケラ」を全て収集し、絆を断ち切って「孤高の証」を獲得することで変身可能(ブラザー数0人が条件)。各トライブの固有属性が無属性に変化し、バトル中の変身解除が無効化される。毎ターン自動復活するバリア「電波障壁」、ソード系カード威力上昇、対戦相手のウォーロックアタックをほぼ無効化する能力を持つが、メガクラスカード使用不可、KFB使用不可(KFBC「ここうフォースビッグバンカウンター」は使用可能)。変身時のボイスも専用のものに変化する。
登場人物
地球人
星河スバル(ほしかわスバル)
主人公の小学5年生。前作で父親の失踪により他者との交流を拒んでいたが、ウォーロックや仲間たちとの出会いを通じて大きく成長を遂げた。本作のゲーム内アイコンは力強い表情に変化しており、絆の大切さを深く理解している。オバケが苦手だが、危険を顧みない勇敢な行動力も備えている。
響ミソラ(ひびきミソラ)
スバルの親友で、歌手として華々しく復帰を果たした天才少女シンガー。自分を犠牲にしてでもスバルを守ろうとする献身的な心の持ち主。甘いものを好み、趣味は歌唱と料理(本人曰く味は微妙)。ベイサイドシティ出身。誕生日は8月2日、身長143cm。ハープと電波変換してハープ・ノートになる。
白金ルナ(しろがねルナ)
スバルのクラスの委員長を務める気の強いお嬢様だが、友達思いの優しい心を持つ。母親とブラザーバンドを結んでいる。TKシティでファントム・ブラックに拉致される事件に巻き込まれ、オヒュカスの残留電波と電波変換してオヒュカス・クイーンに変身してしまう。
牛島ゴン太(うしじまゴンタ)
食欲旺盛で乱暴な性格だが、ルナには頭が上がらない忠実な腰巾着。好物は牛丼。オックスの残留電波と電波変換してオックス・ファイアに変身する事態に陥る。
最小院キザマロ(さいしょういんキザマロ)
ルナの腰巾着で情報収集のエキスパート。「マロ辞典」という独自の情報ツールを所有している。身長118cm(本人は120cmと公称)。
ソロ
ムー人唯一の末裔で、肉眼で電波を視認できる特異な能力を持つ。絆や友情、ブラザーバンドを激しく憎悪しており、ムーの特殊な力で単独電波変換を行い、ブライに変身する。身長150cm、体重40kg。
ハイド
オリヒメに忠実に仕える男性で、「ンフフフ」という特徴的な笑い声を持つ。ファントムと電波変換してファントム・ブラックになる。
五里門次郎(ごりもんじろう)
企業乗っ取りで悪名高い会社社長。通称「ゴリ」。黒ずくめの女性2人を従えている。イエティと電波変換してイエティ・ブリザードになる。
その他の登場人物
- 滑田イサム:ヤエバリゾートホテルのオーナー
- 滑田アイ:イサムの娘で天才スキー少女
- キュー・出間崎:視聴率至上主義のテレビディレクター「デマキュー」
- 挟見千代吉:釣り名人の小学3年生
- 双葉ツカサ:多重人格を封印するため旅に出ていた少年
- 八木ケン太:ドンブラー村で修行する「サー」が口癖の少年
電波生命体
ウォーロック
星河スバルに居候しているAM星人で、前作から継続登場する重要キャラクター。
ハープ
響ミソラに居候していること座のFM星人で、前作から継続登場。
UMA(未確認生物)
世界各地で目撃される未確認生物の正体で、実はラ・ムーによって生み出された電波体を持つ生物。人間と電波変換が可能。
- ファントム:幽霊型UMA。古代ムー軍師
- イエティ:雪男型UMA。古代ムー戦士
- ブラキオ:首長竜型UMA。古代ムースパイ
- コンドル:地上絵鳥型UMA。古代ムー監視者
その他のFM星人
- ゴート(やぎ座):拳法の後継者を探す武闘家
- オックス(おうし座):前作から残る残留電波
- キャンサー(かに座):千代吉に居候中
- オヒュカス(へびつかい座):ルナの体内残留電波
- ジェミニ(ふたご座):ツカサ内の残留電波
古代ムーの電波生命体
オリガ・ジェネラル
ムーの電波生命体最高傑作の一つ「オリガ」とエランドが電波変換した存在。ナイトアーミーズ電波兵団を率いる。身長270cm、体重1500kg。
アポロン・フレイム
ラ・ムーが創造した史上最強の電波生命体「アポロン」とエランドの電波変換体。人間に対する不遜な態度から危険視され、古代ムー人によって長期封印されていた。太陽を模した姿で炎属性の広範囲高威力攻撃を得意とする。身長230cm、体重100kg。
エランド
ムー大陸の下級守護兵士で、剣やビーム攻撃、盾による防御を行う。他のムー電波生命体との電波変換も可能。通常版のほか、属性別にパープル(無属性強化版)、レッド(炎属性)、グリーン(木属性)、イエロー(電気属性)、ブルー(水属性)の6種類が存在。
電波人間
ロックマン
スバルとウォーロックが電波変換した青いボディの戦士。本作ではオーパーツの力でトライブオンを行う。ロックバスター、シールド、ウォーロックアタック、バトルカードによる多彩な攻撃を展開。基本は無属性だが、トライブオンにより属性が変化する。
ハープ・ノート
ミソラとハープの電波変換体で、他の電波人間にはない特殊能力を保有。本作ではパルスソングに色別特殊効果が追加されている。無属性。
ブライ
ブラザーバンドを完全拒否するソロの単独電波変換体。ロックマンの宿敵。拳やキック、衝撃波攻撃を得意とし、EX以降は絶対防御バリア「電波障壁」を展開。HP減少時は大剣斬撃攻撃に切り替わる。無属性。身長150cm、体重40kg。
UMA電波人間
ファントム・ブラック
ハイドとファントムの電波変換体。紳士風の外見で映画館にてルナを拉致。杖やマント攻撃のほか、腕伸ばし掴み攻撃を得意とする。身長193cm、体重計測不能(実体がないため)。
イエティ・ブリザード
五里門次郎とイエティの電波変換体。雪男の外見とは裏腹に驚異的な素早さを誇る。雪崩、踏みつけ、雪玉攻撃を得意とする水属性。身長290cm、体重300kg。
ブラキオ・ウェーブ
キュー・出間崎とブラキオの電波変換体。ドンブラー湖に出現する首長竜型で、電撃攻撃、噛みつき、津波攻撃を得意とする水属性。身長1000cm、体重10000kg。
その他の重要人物
- ドクター・オリヒメ:地球支配を企む科学者。オーパーツでムー大陸復活を目論む
- エンプティー:オリヒメの忠実な側近。電波変換なしで戦闘可能
- コンドル・ジオグラフ:村長とコンドルの電波変換体
最終ボス
ラ・ムー
この世に電波をもたらした神とされ、全ての電波の起源とされる存在。無尽蔵に電波体を生み出し、ムー大陸を動かすエネルギーを創造している。初期段階ではダメージを与えられないが、一定攻撃後に体が黒化し、オーパーツが露出している瞬間のみダメージを与えられる。マテリアライズによる各属性エランド召喚のほか、電波波紋、ガトリング砲、大剣、ドリル、巨大レーザーなど多彩な攻撃を繰り出す。
用語解説
ムー大陸
古代に地球に存在した超科学文明の大陸。現代を遥かに凌駕する技術力を保有していたが、数々の謎とオーパーツを残して消滅した。
トライブ
古代に栄えた3つの種族。ベルセルク(戦士)、シノビ(忍者)、ダイナソー(恐竜)が存在したが、種族間の絆の弱体化とオーパーツの力を制御できずに内戦を起こし、滅亡した。
オーパーツ
古代トライブが残した遺産で、オーパーツ・ベルセルク(大剣型)、オーパーツ・シノビ(手裏剣型)、オーパーツ・ダイナソー(恐竜頭蓋骨型)の3種類が存在。マテリアルウェーブに近い技術で、絆の力で制御可能。
UMA(未確認生物)
世界各地で目撃される未確認生物で、正体はラ・ムーが創造した電波体生物。人間との電波変換が可能。
マテリアルウェーブ
スターキャリアーの機能で電波を物質化する技術。車両、乗り物、生活用品など多様な形態で具現化され、それぞれが知性を持ち言語でコミュニケーション可能。
スターキャリアー
前作のトランサーの次世代機となる新型携帯端末。マテリアルウェーブ機能や通信機能を搭載。中盤で各バージョンによってカラーが変化する。
古代のスターキャリアー
ムー文明時代にムー人が使用していた携帯端末。ムー遺跡に残されていたものをオリヒメが回収。内部にUMAが格納されている。
購入特典
先着購入特典として「トライブアタックカード」を配布。ニンテンドーDSのタッチパネルに装着し、コマンド入力により序盤から必殺技使用が可能となる連動アイテム。
- 「フウマシップウジン」:ベルセルク×シノビ版特典
- 「ジェノサイドブレイザー」:ベルセルク×ダイナソー版特典