37-692「痴呆がだめなら阿呆ネタだ」

「まったく、キョン。君は、女の子をいつまで待たせるんだい?」
「いつまでって、5分しか遅れてないぞ?」
「僕は、1時間前からここで待ってる。」
「1時間前?何でだ?」
「さて、どうしてだろうね?朝は、5時に起きて、髪をセットしたり
服を選んだり、鏡の前で表情を作ったり、自分を励ましたり、一体どうしてだろうね」
「朝早起きせずに、昨日の晩から用意してなかったから?」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「くっ、くっ、くっ。全く、君といると力が抜けるよ。」(バカ)
「何でだよ」
「言いたくないよ。それより、君の遅刻の理由を聞かせてもらおうかな?」

「俺のは、すごく簡単だ。」
「そう思うよ。」
「昨日の晩からお前に送る花束は、何がいいのか考えていた。」
「え?・・・・」
「色々、考えたが、今日、お前が来て着た服の色に合わせることにしたんだが、」
「・・・・・・・・・」
「そこの花屋からお前を見ながら、花束を選んでたんだけど、どうもうまくチョイスできなかったんだ。結構、アホだな俺は」
「で、結局、これ一本しかない。1本だけなら色で外さないからな」
「ピンクのバラ。とてもきれいだね。ありがとう」
「小さいヒマワリとどっちがいいか、悩んだんだが、結局、バラにした」
「へぇ、どうしてバラにしたの?」
「ひまわりの花ことばは、「あなただけを見つめる」バラは、「美しい愛」。どっちのほうがいい言葉か悩んでたんだ」
「・・・・・・・・薔薇がいい。」
「そうだろ、アホなりにずいぶん考えたんだぜ。遅刻もするさ」
「くっ、くっ、くっ。そうだね。でも、意外と頭が悪いのって、かっこいいね」
「かっこいいか?情けない気がするけどな」
「ううん。とっても素敵だよ!キョン」

佐々木はそういうと、俺の腕に抱きついてきた。こいつも意外と女の子らしい反応するんだな。
さて、ここからが問題だ。一晩以上かけて花束のことばかり考えていたから
デートコースを考えてこなかった。本当、アホだな俺は。
俺は、とりあえず南の喫茶店に向かうことにした。
このボーイッシュなお姫様が喜んでくれそうなデートコースをあほな頭で考える時間を稼ぐために・・・・・・

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最終更新:2009年02月17日 12:19
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