365 名前:この名無しがすごい![sage]
投稿日:2009/01/07(水) 08:51:04 ID:eUdCw8Bu
佐々木「七草がゆを作ってあげるよ。一緒に食べよう」
366 名前:この名無しがすごい![sage]
投稿日:2009/01/07(水) 09:47:32 ID:w/8iHGlu
藤原「フン、現地人の習慣に付き合う義理はない。君等がキョンと呼称する男のところにでも持って行く方がまだ有効な用途というものだろう」
367 名前:この名無しがすごい![sage]
投稿日:2009/01/07(水) 10:15:32 ID:QllTxtjS
「そうかい?…………なら、そういうことでぃぃょ」
重要監視対象(2-a)、近しい友人から「佐々木」と姓で呼ばれている女は、くっくっ、と笑った。
ちくり。
僕の、だいぶ鈍感になっているはずの良心とかいう奴が刺激される。
フン。ばかばかしい。
彼女と必要以上に馴れ合う必要は無い。それ以上に危険でもある。
「君の提案を実践してみることにするよ、藤原君」
僕にとってみれば彼女は歴史上の存在であり、監視対象であり、介入対象でもある。
だから、これでいい。
「くっくっ……しかし」
「何だ」
「君に背中を押されるとは、僕もまだまだだね。とっくに、彼への気持ちには整理を付けていたはずなのに…」
そう。
これも介入への道筋のひとつ。僕は彼女の監視対象(1-b)への恋慕を自覚させ
同時に『彼等』の常駐監視員に刺激を極力与えない方法で関係を進ませ、最終的な介入へのステップの一つとする。
これこそ仕事の一つというわけだ。
……ばかばかしい。
「今から行って来るよ。ついてはこの材料を流用したいのだけれど、構わないかな?」
「自炊をする趣味はない。置いていかれても破棄するだけだ」
「そう」
玄関のドアを閉める前、彼女は少し恥ずかしそうに僕の偽名を呼び、少し早口で言うのだ。
「ありがとう。頑張るよ」
ちくり。
曖昧な返事でドアを閉めた後も、痛みは続く。
この痛みは、そうかんたんに消えそうにない。