65-239「私」なりの僕の告白

佐々木「キミが好きだ」
佐々木「…あれ?やはり、というか思った通り簡単だな」

佐々木「『君が好きだ、僕と交際して欲しい』」

佐々木「……」
佐々木「む……独りのときにこうも楽にいえる台詞を……何故私は言えないんだ…」

佐々木「……当然か。だってこれは独り言、目の前は誰もいない……この言葉を伝える対象者がいる訳じゃないからね……」

佐々木「……」
佐々木「対象者……伝えたい人……いるよ、キョンに決まっている」
佐々木「客観的に見て僕の目の前にはキョンはいない……でも、僕の目の前にはキョンが『いる』んだ、確かにね」
佐々木「じゃないと、こんな台詞……言わない……言うわけがない」

佐々木「…あれ?となると実際に目の前にキョンがいても簡単に言えるんじゃないのか?」

佐々木「キョン、ずっと好きでした」

佐々木「……」
佐々木「言えるね」
佐々木「簡単だよ、これは所謂シミュレーションというものに近いけど…正確には違う」

佐々木「私が、自分の気持ちをキョンに伝えるだけだからね……何十回、いや何万回やってもこの台詞は変わらない」
佐々木「いや台詞は多少変わるか……でも、本質は変わらない、私はキョンが好き……これを言葉にするただそれだけ」
佐々木「いける、もういけるぞ私……明日絶対に伝える、私の想いを!」

佐々木「……」
佐々木「『キョン、僕はキミのことが大好きなんだ』」


佐々木「……ということを考えてると毎晩寝れなくてね……」
佐々木「毎日繰り返しているうちに今、この現状に至った……というわけさ」

キョン「……よくわからん」

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最終更新:2012年03月11日 01:48
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