69-83『もしも、エンドレスエイトの時に、佐々木とキョンが会っていたら。』

「耳許で、アイラブユーと囁くんです。」

こんなバカみたいな話で、それを真に受けた俺も十分にバカなんだがな。
俺は、どうかしちまっていたらしい。

「遂に、おかしくなったのかい?親友。」
「全くだ。」

帰り道にばったり会った、中学時代の同級生、そして親友の佐々木。抱き締めて耳許で囁いてみたのだが……前文の有り様だ。
佐々木は、俺の腕から離れると、少し赤い頬で俺を向いた。
「僕からの返事は、今は、保留だ。」
悪戯めかした告白のつもりだったんだがな。
佐々木は赤い頬をしながら言った。
「僕は、生憎と夏休みは忙しい。その言葉を証明してもらいたいんだが、時間がない以上、どうしようもない。
差し当たっては……9月1日。放課後にデートに誘って貰えるかな?返事はそこでしよう。」
勿論だ。楽しみにしとけ。「くつくつ。楽しみにしているよ。」
佐々木は嬉しそうに微笑むと、去っていった。ああ。二学期が楽しみになってきたぜ。

その頃、長門はマンションの一室で目を見開いた。
「彼が、詳細不明の雌と接触を確認。私という個体の存在にかけてもループを断行する。」

8月31日。また、ループが始まる…………。

END
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最終更新:2013年03月03日 03:26
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