70-551『~童貞達の会議録~』

※下ネタ注意!

生徒会長に暴行を加えた件で、喜緑に制裁を受けた五人。
「ヨツンヴァインにならされて、尻を百叩き……」
「どんな羞恥プレイなんだよ……」
尻を押さえて啜り泣く五人……。寧ろこの五人のやった狼藉を考えると、この程度で済んでラッキーである。
生徒会長を襲撃、財布から免許証を奪い、事情聴取。

『免許証返してください、オナシャス!』
『おう、考えてやるよ(返すとは言ってない)。』
『で、だ。お前は喜緑さんと……』
『……江美里と?』
『……その……お前初めてかここは?力抜けよ、と……ですね……』
『……?』
『だ、だから、会長が、喜緑さんと……』
『だから、お前らは何を……』
『お前が喜緑とンギモッヂイイ!としたのか、と聞いている!』

恋人との情事を根掘り葉掘り聞かれ、かつ、それを逐一自分の口から言わされるという拷問。
当然ながら会長はなかなか口を割らなかった。しかし。この拷問には勝てなかった。

『オーケーわかった。会長が鋼の意志を持っている事は、よく理解した。古泉、会長の携帯を取って差し上げろ。』
『はい。』
『何をする気だ?言っておくが、フォルダには何もないぞ。強いて言うなら江美里の写真、そして動物や風景の写真位だ。』
『喜緑さんとのメールを、お前の美声で高らかに読んで差し上げろ。』
『わかりました。えー、最近の……んふっ。甘いメールですねぇ。えー、『俺も君をあ』』
『やめろおおおおお!』

そして、会長の口から語られた、なんだこれは…たまげたなぁ……なんてことだ……なんてことだ……という内容。
一頻り童貞達に絶望を、そしてあの穏やかな仮面の下には、そんな一面が隠れていたとは、女って怖い、と思わせるに十分な内容であった。

翌日に喜緑にバレ、仕置きを食らったのは、前文の通りだ。

「で、だ。喜緑さんで、お前らの妄想をこれだけ掻き立てるんだ。
……監督や鶴屋さん、朝比奈さんなら……」
「……さすがです。」
「す、周防……うっ!」
「は、早いよ谷口……」
「き、貴様ら皆、前屈み過ぎるぞ!」
テーブルの前に前屈みになる5人。


「あなたはどうです?……佐々木さんや、涼宮さん、長門さん……」
「…………仮にそうだとしたら、あいつらなら…………」

『しちゃったね……。ん?ああ、大丈夫だよ。ただ、こんな事、僕としかしないでね……』
と佐々木は胸に頬寄せて言うに違いない。
『誰でも通う道ではあるわね。ただ、これから他の人となんかしたら、死刑なんだからねッ!』
ハルヒは、顔真っ赤にしてこれだな。
『……だいすき。』
と、長門は俯き加減に言うだろう。

「ぐあああああ!破壊力が高過ぎる!死ぬッ!やめろ!」
「くっ……!これはなかなか……!」
「そ、想像つきすぎて怖いよキョン!」
「こ、これは禁則事項に値する……!キョン、他にはないか!」
「そうだな……周防、朝倉なら……」

「――あなた――浮気――――死ぬ」
と言うだろ。周防は厳しそうだ。朝倉は更に厳しく……
「しちゃったわね。ふふっ。あなたは、あたしのだからね。……ね?そうよね?」
と言って、すっげー危険な目をしてそうな……

「んっふ……!ゾワゾワしますが、たまりませんね……」
「怖い怖い…」
「たまらんな……確かに奴等は厳しそうだ。」
「周防……うっ!」
「俺ばっか言うのもなんだし、古泉何かないか?」
「そうですね。監督、橘さん、阪中さんなら……」

『言っとくけど、浮気したらどうなるかわかってるわよね?』
監督ならこう言うでしょう。橘さんなら
『しちゃったからには、あなたは私のなのです。……離さないでくださいね……』
と言って、顔真っ赤にしていそうですね。阪中さんですと……
『嬉しいのね……想いが通じ合えたのね……』
と言って泣いてそうな感があります。妄想ですが。

「監督やべええええ!」
「さ、阪中さんを見る目が変わりそうだよ……」
「橘ヤバい。あいつからそんな事言われたらたまらんだろ!」
「さ、さすがだ……古泉!では次は俺が、姉さんとキョン子を……」

『ふぇ?あ、な、何かあっという間でした……何かあわくってる間に終わっちゃったっていうか……ふええ!あわわ!あ、あたしたち、こんな関係になっちゃったんですよね?!あわわ!』
と言って、思考がループしてそうな感がある。キョン子の場合は……
『言っとくが、責任取れよ。あたしゃただ食いさせる位、御安くねぇぞ。』
だな。絶対。

「愚妹、言いそうだ……。」
「朝比奈さんも言いそうですよね。」
「二人が言いそうで、ギャップはねぇな。つーかキョン子怖えぇ。」
「うっ!……そうかなー。この位あっていいけど。じゃ、最後鶴屋さん。」

『あ、あはは。しちゃったね……あ、あのさ……ほら!めがっさ恥ずかしいっさ!あんまり見ないで~……。……ただ、ほら。責任だけは取ってくれないと嫌だよ?』
って感じだね。あの人。

「結構イメージ通りっつーか……ノリだけが軽く、言ってる事はヘヴィだな。」
「軽々しく、そういう関係は結ばないでしょうしね。イメージに合います。」
「浮気したらぶっ殺されそうってのは、皆変わらんよなぁ。」
「うっ!……ふう。さて、そろそろお開きにするか?」


喫茶店から出る2人の男と3人の賢者。
「はぁ。妄想トークを言っていて虚しくなってきた。彼女欲しいな。」
「全くです。会長と喜緑さんの話を聞くと、特にですよね。」
「ふう……まぁ、いつか出来るさ、きっと。」
「ふう……そ。ま、焦らないでいこうよ、皆。」
「ふう……そうだな。焦ってもろくな事はなかろう。」
こいつらは、もっと周囲の空気を読んだほうがいい。
その気になれば、直ぐにでも妄想は現実に変わるのだが。

「あーぁ、彼女欲しいなぁ。」

この集団が童貞を捨て去る日は、当分来なさそうである。

番外編、おわり。

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最終更新:2013年06月02日 02:50
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