佐「やあキョン。こんな所にいたのかい」
キ「よう、佐々木じゃないか……うわ」
佐「親友を見るなりいきなりうわあ、とはご挨拶だね」
キ「誰だって驚くだろ。どうしたんだそれ。凄くバカみたいだぞ」
佐「九曜さんの仕業さ。心配しなくても僕と君を含めた関係者にしか見えないようだよ」
キ「ふーん……。それにしてもどうなってんだその、旗? 頭に刺さって……あっ」
佐「くっくっ、流石はキョンだ。触れるだけで折れてしまうとは」
キ「どうしようこれ。脳に繋がってたりしないよな。ってうわ。生えてきた」
佐「幾らでも生えてくるよ。これは俗に言うフラグというやつさ」
キ「フラグって……。つまりそういう意味での、あのフラグ?」
佐「うん。橘さんが計画したらしくてね。どうやら彼女達なりの応援のつもりらしいよ」
キ「応援て……なんの応援だよ。なんかの大会でも出るのか」
佐「あ」
キ「あ」
佐「折れたね。」
キ「え? 今の俺か? ってまた生えてきたし」
佐「くく、これを具現化したときに僕が君と出会ってから折られたフラグも全て出てきたんだけどね」
キ「そりゃ気持ち悪そうな光景だな」
佐「余りに多かったので数えてみたら、驚きだよ。一日に六、七回は折られている計算になるんだ」
キ「うわあ」
佐「まったく、君という人間の業の深さを思い知らされるよ」
キ「なんだそりゃ。というか何で俺なんだよ。他の奴が折ったのかもしれないじゃないか」
佐「あ」
キ「あ」
佐「折れたね」
キ「俺なのかなあ……。んで、佐々木はこれを見せに俺を探してたのか」
佐「それもあるけどね。今日は君たちの活動が無いらしい、と橘さんに聞いたんだが」
キ「ああ、久しぶりの真っ当な休日だ」
佐「よければ、僕と遊びに行かないかな? 僕も彼女らのお節介のせいで暇なのさ」
キ「ふうん。まあいいぜ。せっかくだしな」
佐「……え? 本当? ほんとに?」
キ「どっちにしろ今日は長門と約束してるんだ。三人でぶらぶらしようぜ」
佐「あ」
キ「あ」
キョン「よう、長門……ってお前もか!」
長門「コク」
キョン「佐々木も一緒だけどいいよな?」
佐々木「あ」
キョン「あ」
長門「あ」
佐々木「キョン………」
キョン「え?長門のが折れたの俺のせい?」
長門はダイヤモンドの瞳を輝かせ、何故か怒っているように思えた。何でだろうかね。
そして、俺達は三人で図書館で勉強した。二人のオーラが見えるのは俺の気のせいか?
「佐々木、これはどういう意味かわかるか」
ニョキニョキ
――フラグが立ったよ。小さいけど
「君から接触してくれるなんて光栄だよ。くつくつ」
数分後
「この本を返して、別の本を借りたいので、一緒についてきて欲しい」
「良いぞ、長門」
――今度は長門にフラグが立ったよ
「その本が欲しい」
俺が手を伸ばしても届かない。梯子も無いし
「あなたが私を抱き上げれば可能」
―――今度はでかいフラグが
「心配無い。体重は操作する」
そうだ、あそこにいる司書のお姉さんに頼もう
「お姉さん、梯子はありませんか?」
大学生と思われる司書さんはいたずらっぽく笑った。
「あなたが彼女さんを抱っこすれば良いのじゃないの?」
「彼女というわけじゃないです」
―――ボキ、長門のフラグが音をたてて折れた
「梯子ありがとうございます。美人のお姉さん」
司書さんは、俺の社交辞令に少し顔を赤らめた。
―――あ、司書さんにもフラグが、
長門が睨むよ―。今度長門に立ったフラグは不吉な雰囲気を示すような真っ黒な。今までは全てピンクだったけど
「今度は僕が新しい本を借りるので付いてきて欲しい」
佐々木とも同じようなやり取りがおこなわれ、また黒いフラグが
もしかして、空気を変えた方が良いか?
「この前、街でばったりハルヒと会って、強引に映画を奢らされて、参ったよ」
―――ニョキニョキ、佐々木と長門にまた黒いフラグが
「ハルヒのリクエストでホラーを見たのだが、怖がって抱き付いてきて、おかげで映画に集中できなかったよ。」
「ほう、それは良かったね」ビキビキ
「フケツ」
―――また二人に黒いフラグが
「ハルヒも女の子らしい所あるんだな。少しドキッとしたよ」
―――二人に巨大な黒いフラグが
その時、西日の差す教室で、朝倉に刺さったピンク色のフラグが折れ、代わりに真っ黒な巨大フラグが立つ光景が、走馬灯のように浮かんだ。
俺もしかして墓穴掘っている?
「どうだ、そろそろお昼にしないか?俺が奢るよ」
―――とたんに、黒いフラグが折れ、ピンク色のフラグが立った
「CoCo壱が良い」
「僕は何でも良いよ。くつくつ」
その後、二人に小物を買ってやったり、俺の家でゲームしたり、一緒に夕飯を食ったりした。
その度にピンクのフラグが立ったり折れたり、時々黒いフラグが立ったり折れたりした。
次の日
何だ?谷口、黒いフラグ立てて
「昨日のことは涼宮に黙ってやるから、何か奢れ。この二股いや三股野郎」
最終更新:2007年11月05日 09:02