佐々木さん、映画「大怪獣キョジラ FINAL FLAG」の巻
超大国が繰り返す核実験は、日本海の海底深く眠る一匹の生物に、とてつもない突然変異を与えた。
どんなフラグもはじき返す強靭な生命力。口から吐く放射能フラクラは、ありとあらゆるフラグを死滅させる。
最強の生物、無敵のフラグクラッシャー。キングオブフラグクラッシャー、略してキョジラと、それは呼ばれた。
「……略称が不適切」「長門さんは黙ってて」
『大怪獣キョジラ』
人の愚かなる行為で目覚めてしまったキョジラは、すぐに自衛隊の偵察網に見つかるも、
偵察に出た阪中スコードロンを軽く一蹴し、悠々と本土を目指す。
「私の出番これだけなのねー」
慌てて編成された名無しクラスメート迎撃部隊も放射能フラクラの一撃で破壊し、
これにより自衛隊は、通常勢力での迎撃を断念。
志願ヒロインによる特務機関、H(ヒロイン)フォース部隊の超兵器による迎撃を試みる。
精神的にキョジラと感応可能な超能力少女ミヨキチの助力で、キョジラに巨乳属性があることを
つきとめたHフォースは、
メーサーみくる戦車、自走高射メーサーみくる砲、メーサーみくる戦闘機など、超兵器の集中運用を行う。
これらの巨乳兵器は高い効果を挙げ、一時キョジラを追い詰めるが、最後は放射能フラクラに火力負けし、
キョジラの上陸を許してしまう。
「うう、キョンくんひどいですー」
時を同じくして、キョジラに呼応するように各地で怪獣が目覚め始める。
沖縄の守護聖獣キングめがっサー「めがっさー!」「ノリノリですね鶴屋さん」
公害のヘドロからうまれた江ドラ「ちょっと有希ちゃん、この配役は何かしら」「……私のせいじゃない」
すぐ蹴られてボール代わりにされるきょこギラス「この説明には抗議するのです!」
音速で飛び回る大怪鳥ハルドン「ちょっと、アタシはせめてメカゴジラでしょう!」「はいはい黙って黙って」
キョジラの細胞とバカ……バラの細胞から生まれたいもランテ「キョンくん衣装がからまったー」「はいはい」
あとでっかいエビとかカマキリとかクモとかマンダとかバラゴンとかマグロくってる奴とかえーとなんだっけ。
「ZEZEZE全部端役は俺かよ!」「谷口、ファスナー上げるから動かないで」
だが、これらの怪獣の多くは、妖星ポンジーからやってきたポンジー星人が操っていたのだった。
キョジラに襲い掛かる怪獣軍団。
だがキングめがっサーを「似合いますよ」アタックで打ち破り、
テーマソングまである(ググってみよう)江ドラの腹ぐ……ヘドロ攻撃に苦しみつつも、
放射能フラクラで焼き尽くしキョジラの勝利。勝利の「シェー」のポーズまで取る始末である。
相変わらず蹴飛ばされて文字通り一蹴されるきょこギラス、
所詮はツンデレなのでキョジラには勝てないハルドン、
あと沢口靖子が年取ったので大して魅力のないいもランテ等、
次々に怪獣は撃破されていく。やはりキョジラに敵う怪獣はいないのか。悠々と首都をめざすキョジラ。
一方その頃、Hフォースは、ポンジー星人の狙いが地球人との友好などではなく、
怪獣を全て倒すことで地球人類に実力を見せつけ、地球人を奴隷化させることだと気づき、
ミュータント●を筆頭にポンジー星人の宇宙船に乗り込む、そこでマトリックスっぽい
安っぽい格闘シーンがあったりなかったりするが、ミュータントの中でも希少種である、
「ノンケでもくっちまうんだぜ」カイザーである●の活躍により、ポンジー星人は撃退される。
「ちょっと待て、もう出番は終わったんだよな。何故そこでジッパーを下ろす!」「やらな(ry」
だがポンジー星人の操っていた宇宙怪獣あさガンがなおキョジラの前に立ちふさがり、さらには彼らが呼び寄せた、
謎の隕石が迫り来る。
両手がアサルトナイフ型の改造あさガンがキョジラに肉薄したその時、
南の島から双子の小人ミヨキチ&妹(一人二役)の祈りを受け、巨大な蛾の怪獣、ゆきラが立ちふさがる。
「私有機体の特撮感はよくわからないんだけど、やっぱりマグロ食ってる奴はダメなんだって」
「……いちいちツメがあまい」
本当にツメが甘いガイガンは、ゆきラを追い詰めるものの、自らの武器を刺してしまい、その隙をつかれ
ゆきラと相打ちになる。
その時、隕石の中から現れたのは、最強の黄金竜キングくよラであった。
首A「--ユニーク、×3?」
首B「有希ちゃん、重ねがさねこの配役は何かしら、ねえ?」(一人二役)
首C「……宇宙人が不足している。私のせいじゃない」(一人二役)
三つの首から吐く重力光線と、情報統合思念体の端末を麻痺させる能力でキョジラを苦しめる黄金竜であったが、
首Bと首Cがそのせいで麻痺してしまっているところをつかれ、最後には敗北する。
首A「--な、ぜー」
首C「……うかつ」
とうとう首都に肉薄するキョジラ。ポンジー星人は退けたものの、人類はキョジラの前にフラグをへし折られてしまうのか。
未曾有の危機に、終にHフォース長官涼宮大佐(一人二役)は、対キョジラ用の最終兵器、メカ神人に乗り込み、
キョジラを迎え撃つ。これは第二期の平成Gシリーズでミレニアムシリーズじゃねえぞとか、
何時の間に対キョジラ用兵器なんざ作ってるんだとか、そーゆーところにこだわってはいけない。
普段からさりげにストーキングしていたおかげで、キョジラの能力と弱点を把握していたメカ神人はキョジラを圧倒するが、
最後の最後に、満身創痍のキョジラの繰り出した「実はポニテ萌えなんだ」逆襲を食らい、あと一歩のところで敗北する。
もはや人類に希望はないのか、全てのフラグはへし折られ、ブライダル産業の衰退が始まるのか。
その頃、在野の科学者佐々沢(片目眼帯)は、自分の発明した恐るべき兵器について一つの決断を下していた。
「どんな生物であろうと、酸素なしでは生きていけない。このフラグクラッシュ・デストロイヤーは、
フラグがクラッシュした反応を触媒として、周囲の酸素を破壊する恐るべき兵器なんだ」
「すごいのです佐々木……沢さん。どういう理屈かサッパリわかりませんが、
これがあればキョジラもいちころなのです」(一人二役)
「僕はこれを使うのをためらっていた。これが国の手に渡れば、おそるべき兵器となる。
それこそキョジラ以上のね。でも、これまで散っていった多くのヒロインの姿を見て、考えを変えたんだ。
これで、キョジラを眠りにつかせよう」
「さすがなのです、佐々木……沢さん!」
やがて、東京湾をわたりきり、上陸寸前のキョジラの前に、一艘の小船が姿を見せる。
「さあ、もう終わりにしよう、キョン。僕は君にとって何なんだい」
その瞬間、フラグが折れ、同時にフラグクラッシュ・デストロイヤーが発動する。
海中の酸素が一瞬にして崩壊していく。
魚が、海草が、あらゆる生命が苦しみもがき消えてゆくそしてキョジラもまた。
「さ、佐々木……沢さんがいないのです。まさかあの船に!」
「さあキョン、一緒にこの海で眠ろうじゃないか……」
崩壊するキョジラの姿を確認しつつ、みずからもフラ(ry)の影響で倒れる佐々沢。
彼女はフラ(ry)を兵器に転用させないため、自らもキョジラと共に命を絶ったのだった。
こうして、数多くの犠牲を出しながらも、キョジラは眠りについた。
人類は救われたのだ。だが、
「あれが最後のキョジラとは思えない、われわれヒロインがフラグを立てる限り、
第二、第三のキョジラがいつまた現れないとも限らないのだ……」
『大怪獣キョジラ』 完
佐々木「……という我が高とそちらの高校合同の自主制作映画作成を持ちかけられたのだが、
正直どうしたものかねキョン」
キョン「地球が滅亡してほしくなかったら、頼むから何としてでも断れ佐々木。断ってくれ」
おしまい
最終更新:2007年11月12日 10:06