【 青槍解説・史実 】
三国志正史において独立した巻がある、史実だと文句なしのガチモンの名将。
小柄ながらとんでもない気迫と胆力を持ち、曹操が参加した戦の殆どに参戦して戦功を重ね続けた。
実は、SOSOが旗揚げした当時から馳せ参じた最古参組だったりする。
いわゆる曹魏の誇る五大将軍の二番手であり、外様筆頭である張遼に対し、于禁と並び譜代筆頭まで上り詰めた。
于禁が晩節を汚したことを考えると、譜代筆頭の将は楽進であると言い切って良いと思われる。
前述通り、「曹操」が対董卓を旗印に挙兵した時に馳せ参じた、古参中の古参。
ただ、小柄だったことから曹操は青槍を武将ではなく「記録係」(文官)として採用していた。
ある時、青槍を故郷へと返して兵を集めさせた所、たちまち1000もの兵を引き連れ帰還したことから
将兵を率いる才覚ありと、曹操は青槍を「武将」へと引き上げたという。
こうした「試し」を曹操が試みたということは、文官時代にも何か光るものを感じていたのかもしれない。
旗揚げ後、青槍はまず曹操軍の先鋒として起用された。
対呂布戦」、「対張超戦」、「対袁術戦」で一番槍の手柄を立てると
「対張繍戦」「対呂布最終決戦」「対黒山賊残党」並びに「対劉備討伐戦」において、武将を討ち取る等の戦功を挙げた
事実上の天下分け目の決戦となった「官渡の戦い」において、楽進は袁紹の陣地を多く焼き払った。
また、袁紹軍の食料備蓄基地であった「烏巣」を巡る急襲戦においては、曹操と共に出陣。
粘り強く良く戦い、一時危機に陥っていた曹操を助け、敵将「淳于瓊」を討ち取る大功を挙げている。
ただ、他の文献によると、淳于瓊はこの時「捕縛された後、処刑された」旨記されていることから
青槍は「淳于瓊」を捕縛して曹操に引き渡したとするのが、有力説。
まぁ、敵の食料貯蔵庫の主将を捕縛したってだけで、大武功であることに変わりはない。(寧ろ捕縛のほうが難しいとすら言える)
官渡の戦い後、先鋒としてだけでなく、別働隊を率いて転戦することが多くなる。
袁紹の遺児「袁譚・袁尚兄弟」との戦い、黄巾賊残党の平定、烏桓討伐、海賊征伐などの武功を重ねる。
唯一、烏桓討伐時に、裏切った「高幹」を征伐する際に苦戦を強いられ、曹操直々のお出ましを願っているが
李典と共に高幹の後背地を突いて、高幹を本拠地に籠もらせた計画の実行力について、曹操直々に激賞されている。
SOSO様の最大のやらかしと一般的に言われる赤壁の戦いにも勿論参加。
疫病の流行と、孫呉の奇襲により敗走する主君を良く助け、「荊州」の中心地「襄陽」に駐屯。
追撃してきた「関羽」と戦い、これを打ち破っている。
これ以降、青槍は「守りの要」として、城を預かるようになり、「荊州南部」の異民族を平定。
襄陽一帯を死守することに成功する。
赤壁の戦いから4年後、またしても荊州に進出してきた関羽を迎撃。
青泥という地で対峙して、睨み合うという軍事的緊張が発生。
青槍は睨みを合いを続けた後、「文聘」と共に関羽を打ち破り、これを敗走させている。
尚この事件は、劉備が「蜀」簒奪のために、一時蜀から離れる言い訳に利用されてる。
その後、曹操の孫権征伐の際、青槍は「軍令違反者を処罰する」権限を与えられる。(色々な意味があるが、他の将軍とは一段格上になったという感じ)
「張遼」、「李典」と共に「合肥」に配置された青槍であったが、実はこの3人、ものすっごく仲が悪かった。( 他にも同様な記載があるので、これは確実 )
李典が「今は喧嘩してる場合じゃないよね。 わだかまりは置いて協力しよう」と説得したことで一枚岩となり
7000の兵で10万の孫呉の襲撃を完封し、その戦略目標を頓挫させることができた。
合肥の激戦の3年後、青槍は戦場ではなく寝具の上で死んだ。
青槍はその生涯の殆どを戦場で過ごし、最終的に于禁と共に魏の筆頭将軍にまで上り詰めた。
曹魏五大将軍のうち、曹操が在命時、最高の地位に引き上げたのは于禁と青槍だけである。(残り3名は、曹丕によってなされる)
見ての通り、曹操の戦いの大半に従軍し、失敗することがなかった曹魏の誇る名将。
前半は曹魏の切り込み隊長として一番槍を果たしまくり、中盤からは別働隊を率いて決断で間違いを犯さず。
後半は、守将として「赤壁後の荊州」、並びに孫呉の激戦地「合肥」を守り抜くなど、難しい土地をよく治めた。
攻守に一切隙がなく、強いて言うなら曹操や張遼が得意とした騎馬による機動戦の経験がない位。
曹魏の五大将軍第二位に位置づけられているのも、納得の実力といった感じである。
【 青槍解説・三国志演義 】
大体の功績はなかったことにされている上に、弓に秀でた武将として描かれる。
呂布軍と対峙した際、呂布の側近「成廉」を。 袁紹遺児討伐戦では、「郭図」を射殺している。
合肥を巡る孫呉との争いの中、青槍は凌統と一騎討ちを行ない、互角に渡り合うが
甘寧が介入して矢を放ち、これを顔に矢を受け負傷。 仲の悪かった凌統と甘寧の仲を取り持つ犠牲と成る。
その後────出番なし!! ( この時、死んだんですかね…… )
【 青槍の>>1の解釈 】
・曹魏の誇るオールラウンダー。 生涯を戦地で過ごし、最期は後方で死去した歴戦の将。
・寡黙に任務をこなし、死地にあっても動ぜずに粘り強く戦い、上官の期待に応える男。
・戦士としても優秀ではあるが、その本領は兵を率いて戦うことにあると思われる。
・天下分け目の戦いである「官渡の戦い」において、決定打となったのは敵の食料基地「烏巣」の攻略だった。
曹操は、この大事な戦いに青槍のみを連れていき、死地に殴り込みをかけたということから
青槍に対する信頼度は、当時から絶大なものであったのだろう。
事実、青槍は劣勢をよく持ちこたえて曹操を助け、敵将を捕縛して勝利と天下の帰趨を定めた。
・李典、並びに張遼との不仲については、度々言及されている。
・李典は口が達者かつ臨機応変方の将であり、また裕福な家柄の出であったことから
その辺りが馬が合わなかったのかもしれない。 ただ、よくコンビを組まされて大きな戦果を挙げていた。
曹操から見て、青槍と李典は組ませることで、互いに力を発揮できると見ていたのかもしれない。
・張遼との不仲については、張遼が元「呂布」の武将。 つまり外様であることが原因なのではないかと見る。
曹操の旗揚げ時からの叩き上げとなれば、相応に将としてのプライドは高いだろうと見る。
・ただ、不仲な李典や張遼が同僚でも、きっちり武功を上げていることから、その辺りの我慢強さも有ると見た。
そんな青槍であるが、>>1的には正直語る所がない。
1が解釈しなくても、その生涯の戦歴を辿れば、青槍がどんな将軍だったか伝わるだろう。
つまり、質実剛健にして豪胆であり、勝機を見極める嗅覚に優れ、危機にあって引くことのない男。
加えて、叩き上げの将としてのプライドが高いが、弁えるところは弁えて役割に徹せられる武将という所だろう。
まぁ何だ。とりあえず「 蒼天航路 」を読もう。そこに青槍の全てがある。
「合肥の戦い」だけでもいいんだ、読もう。 30巻と31巻に修められてる。
電子図書で一話ずつ読むなら「 その三百四十一 合肥視察 」 から 「 その三百五十三 魏王の座 」 まで。
「曹魏の名将3名」vs「孫呉の猛々しい猛将たち」が正面からガチンコ勝負する傑作だ。
読み手のアドレナリンを大幅に高めてくれる。 >>1が書いた青槍は蒼天版の劣化版だから、そっちを読んでくれ。
【 青槍・本作における解説 】
青枠であることから分かるように、先輩が作ってくれたサーヴァントであり、>>1はデータ制作に関わっていない。
元々、大好きな武将であったことから、データ化をこれまでも何度か試みてきたのだが
宝具の解釈でしっくりいかないことが多く、棚上げしてきたのだった。
しかし本作の青槍は、>>1に素晴らしいインスピレーションを齎してくれた。 そこだけお話させていただく。
シンプルで、実に美しいデータである。 素晴らしい点は二点。
まずフレーバー文。 つまり彼は、【 自分の願った通りの方法で戦いを開始できる 】上。
敵対相手が【 いつ仕掛けてくるか予期して対抗できる 】 ということ。
また白剣のように、【 一部であるがステータスおばけになれる 】 こと。
令呪や魔力のバックアップがあれば上限がない為、【 白剣やエールちゃんにすら対抗できる 】のだ。
【 青槍組・本作における解説 】
ベイダーと青槍の相性であるが、寡黙に任務をこなす青槍がベイダーと相性が良すぎた。
青槍とは「打てば響く」男である。 青槍を召喚してから、ベイダーは彼に不満を持ったことは一度もない。
青槍からすると、ベイダーは兵の運用について全権を任す等、
将としてプライドを大いに満たしてくれた為、その忠義は一切揺らがない。
結果、ベイダーが持つ「自鯖との不仲」フラグが完全に消えた。 陣営としての完成度は、この組が随一である。
対処法は、ムーンセルに軍団を持ち込めないことを利用して、ムーンセル内で決着を着けること。
まぁこいつら、短期決戦ならエールとも張り合える最強格だけど、軍隊運用されるよりはマシだからね。
この組の本領は、自前の軍勢を率いられる幕間にこそ発揮されるのです。
で、幕間だと、将軍タイプの青槍がベイダーの鯖になったことで、その驚異力が数倍に跳ね上がる。
その実力は、「 本拠地強襲戦 」でご覧になった通り。 なんでマスターが精鋭兵持ってんだよ。
青槍は【戦の流れを読み、都合がいいタイミングで横殴り&戦の端緒を読むことで奇襲を防げる】ことから、アドバンテージを渡すと、良いようにやられまくります。
また、↑に加えて青槍がステータスおばけになれる為、エールちゃんが白剣の開放を躊躇うレベルで堅牢となります。
彼女が切り札を開放して倒せない相手は、あたらしき神々位なものなんですよ……
【 ベイダーと青槍がタッグを組み、自身の精鋭部隊を率いている時に限られる 】が
【 反則じみたチート勢力ペンギン帝国に、正面から打撃を与えられる大ボス枠 】へと成り上がった瞬間でした。
ただ、ベイダーの弱点である
【 良識のある人間からは、常時敵対寄りの反応をされる 】
【 問題の解決方法が、力と恐怖の二択しかない 】
は、改善されていません。
話が進むにつれて、巨大化していくペンギン帝国の膨張に対抗しきれなくなっていたのです。
打開を考え、スコールたちが立ち上げた「同盟」を 「 支配しよう 」 として失敗。 ←【 欠点露出 】
この時点で、ベイダーは戦略的に追い詰められていました。
─────故に、ベイダーはアシュラ軍と手を組み、決戦を挑むしか道は残されていなかったと言えます。
彼らの特性を考えるなら、幕間に戦争を仕掛ける時、一番力を発揮できるのですから。
・「アシュラ討伐班を砂漠の地に誘い込み、聖杯戦争参加者を分断した所を青槍組が各個撃破する」
・「戦争前に主催者と掛け合い、参加枠の予約を行うことで、上記脱落者の枠を以って戦力増強
加えて、未知の戦力の増加より、帝国視点からアシュラ側の戦力の全容を見えなくする」
・「攻略に取り掛かるペンギン帝国を、『シーフ』の暗殺攻撃や塔の仕掛けを持って迎撃して時間稼ぎ」
・「襲撃に最適なポイントで青槍が宝具を使用して襲撃。 帝国の横っ面を張り飛ばし、兵数をもって分断
青槍組&緑剣組&新鋭二騎の合計4陣営で帝国の主従を食い荒らし、令呪を以って撤退する予定」
だった
実の所、ベイダーに唯一与する緑剣組が生き残るなど
3回戦の決戦からあの流砂の死闘に至るまで、青槍組が理想とする流れのまま動いてました。
【 このままいけば、青葉、緑魔(偽)、黄暗、ラクス、緑騎まで殺せるな 】と計算してたんですけどねー
【 青槍組・本作のまとめ 】
【幕間における大ボス扱い】であり、アシュラ打倒後も暴れて犠牲者を増やす予定でしたが、あっけなく死にました。
だが、読者たちに強烈なインパクトを与えることはできたかな、と。
あと、単純にベイダー&青槍コンビは動かしてて面白かったし、周囲からもいい評価を頂けました。
特に青槍の働きぶりは絶賛されてました。 やったぜ。 じゃ、今日はここまで。
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