未来鬼

【名前】 未来鬼
【読み方】 みらいき
【声】 松本博之
【登場作品】 暴太郎戦隊ドンブラザーズ
【登場話】 ドン40話「キケンなあいのり」
【分類】 ヒトツ鬼
【憑依された人間】 武藤
【欲望】 「誰かおれの教官になってくれ」
【素体】 シソツ鬼
【モデル】 未来モデル
【スキン】 クロノドライバーα
【蟾ィ螟ァ蛹】 未来鬼ング
【ドロップ】 タイムレンジャーギア
【文字化け】 譛ェ譚・謌ヲ髫
【むかしむかし…】 教官歴30年の武藤と一人の女子高生が出会った、新しい免許を刻むために…
【モチーフ】 壊れた時計、目覚まし時計、タック、鬼
【名前の由来】 未来戦隊タイムレンジャー+ヒトツ鬼

【詳細】

「誰かおれの教官になってくれ」という欲望を叶えようとする武藤という自動車教習所の教官から生まれた未来モデルのヒトツ鬼

シソツ鬼を素体とし、壊れた時計のような「クロノドライバーα」スキンをまとい実体化した。
体を覆うのはチックタックアーマーといい、敵がタイムアップするまで小さく圧縮プレスする能力を持つ、らしい。
このヒトツ鬼になった武藤という教官はその職歴30年のベテラン。
人を超えた教習の鬼となり、鬼頭はるかの教習担当になったことで自分の理解を超える3Dフォーメーション運転や予期せぬ事態にもめげずに「OK!」行くぜとどんどん指導していった。

が、鬼頭はるかのドライビングテクニックはその道30年の武藤を持ってしてもコントロールしきれるものではなく…それでもなんとか路上教習にまで持ち込んでしまった教官だったが、そこではるかは脳人ソノニと犬塚翼を追いかけるドンムラサメを発見。

猛追し、その3Dフォーメーション運転を駆使してドンムラサメを追い返すことに成功するも、それを助手席で目の当たりにした武藤教官は流石に自分の理解を超えた事態に混乱してモンスター化してしまった。

ただその場にオニシスターにアバターチェンジしていたはるかがいたことと、即座に獣人(猫)と戦っていた翼を除くメンバーが転送されてきたため大した行動も取れずゴールドンモモタロウの抱腹絶桃・フェスティバル縁弩とドンドラゴクウのライトニングドラゴンフラッシュを受け爆散した。

その直後、暴走したパワーが脳人レイヤーに積み重なることで未来鬼ングとして復活。
ヒトツ鬼ングも消滅した後、教習車両の元へと戻り、「オーケィ!」と叫んでいた。

その後、なんとはるかは自動車免許を取得してしまったがその絶望的なドライビングテクニックは全く改良されていないようで、タロウ達をドライブに誘うために乗ってきた自家用車はボロボロ。
今までどんなヒトツ鬼にも怖気づいたことはないタロウさえも「逃げ」を選択する有様。
武藤教官、君はなんというミライモンスターを解き放ってしまったのだろうか…

幸いといっていいのかわからないが、この後はるかが運転するシーンは無い。

【余談】

モチーフは「未来戦隊タイムレンジャー」。
全体的なモチーフはおそらくタック。タックはロボットであり、「チックタック」をモチーフとした名前であり、それと時間をキーとするタイムレンジャーという作品故に、壊れたミミズク型時計のスキンを装着したのだろう。
もしくは「壊れた機械」ということで物語が進むに連れて自我が崩壊していったギエンも兼ねたか。
顔のパーツらしき部分が目や口の位置がどこなのか分かりづらいデザインになっているのも、ギエンが狂気をむき出しにした場面で顔面のパーツが展開するギミックを見せていたことにつながっているのかもしれない。
なおギエンは元々あまり頭の良くない子供だったのだがサイボーグ手術で蘇生し、それに伴い人格がどうしようもないレベルで崩壊してしまったため、壊れた時計が無理やり動いているような見た目の未来鬼の外見はそこにも紐付けられていると見ることも出来る。

なおベースがシソツ鬼だが、これはタックを「6人目の戦士」とみなしたためだろうか。
タイムレンジャーの追加戦士枠はタイムファイヤーであるが、立場としては別作品のアバレキラーのような第三勢力が近いため除外されたか?

なお武藤役の松本博之氏はタイムレンジャーのメインライターであった小林靖子女史が同じくメインを担当した仮面ライダーオーズ/OOOにて敵幹部の一人、ガメル役でレギュラー出演している。
抜擢にはそのつながりか?
なおオーズの怪人も欲望から生み出される怪人であった。しかもガメルのヤミーは自分の欲望を叶えるために作り出すもので、奇しくもヒトツ鬼の性質によく似ていた。
彼の教官歴が「30年」というのは、レッド以外のタイムレンジャーが西暦30世紀からやってきたことによるものか。

この未来鬼だが「良き未来を導くべき教官が、将来における怪物を世に送り出してしまった」ということで、どことなくドン・ドルネロを思わせる立場でもある。
恩人を金の力で延命させたはいいが、かつての面影は残らず、壊れてしまった精神を時折制御キーで抑え込みつつ手元においていたドルネロ。
お金を払って教えを請いに来た生徒に対して、きちんとしたテクニックを身に着けさせつつ安全運転を徹底させ世に送り出すべき教官という立場にいた武藤。

結果として両者ともに、導くべき人物のそばに居ながら制御しきれず、とてつもない怪物に育てて世に解き放ってしまった…


なお、『HOFUKU-ZETTO』によれば、時間を逆行していく某SFアクション映画のように、デザインコンセプトは「未来から送られてきた風化したタイムカプセル」。本来の戦隊由来のモチーフは「時間飛行体イグレッグ」だが、マイナー過ぎて伝わりにくいため、目ざまし時計のような形状にして「タック」のようなシルエットに変えたという。また時計モチーフで歯車のパーツが散りばめられているが、後に登場する『機界戦隊』のヒトツ鬼はこの個体との差別化のため、歯車を縦向きにしたという。

最終更新:2023年07月08日 17:42