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フラグメント 01 - (2007/04/08 (日) 02:51:49) のソース
注意 本作は18禁描写・反社会的な設定がされております。 退廃的・ダークな設定などが嫌いな方は、見ないようにしていただけると幸いです。 ***フラグメント 01 「……んふ……っ!」 薄暗い路地に響くのは、少女の漏らす甘い声。 「ぁ……は…………ぁ」 半端な高さのビルの谷間。ぐぶ、という濁った水音がコンクリートの壁に一度だけ跳ね、そのまま排水溝へと消えていく。 そこにあるのは、ビルの面する表通りから流れ込む喧騒ばかり。ビルに挟まれ、人ひとり通るのがやっとという細い隙間は、本来なら誰もいない場所……の、はずなのだ。 けれど。 「…はむ…ちゅ……」 聞こえてくるのは、幽かな水音と、鼻に掛かった息遣い。 一人、ではない。 二人。 男と、女。 否。 男と、少女だ。 少女は男に跪き、男の下半身からこぼれだした物を口いっぱいに頬張っている。軽く膝立ちになった少女の足元には、スカートから零れ落ちた濁液が、白い溜りを作っていた。 「……な、なあ……また、出して……いいか?」 浅い呼吸を繰り返す男の言葉に、もごもごと肉棒を咥えていた少女は、無言。口を離すことなく、眼前の男をじっと上目遣いに見上げるだけ。 次の瞬間。 「ぁ……っ……!」 く、と甘く歯を立てられて、男の逸物はあっさりと暴発した。既に数度放たれたというのに、未だ濃いままの粘液が、少女の口内を容赦なく満たしていく。 「……んっ……んむ、んく……」 男のそれが脈打つ度に、少女はこくりと喉を鳴らし、口腔を侵す白濁を肢体の内に飲み下す。 「……けふ」 いきなりの射精にも、涙どころか驚く気配さえない。精臭混じりの吐息をひとつ漏らすと、再び白濁に汚れた男の逸物を無言のまま口唇で包み込む。 「……良かったよ。お嬢ちゃん」 やがて男は懐から財布を取り出すと、汚れた物を舌で清めている少女に数枚の紙幣を差し出した。 二十一世紀の半ばを迎えた現在でも、貨幣の持つ意味合いは変わらない。一部は電子データやICカードに姿を変え、紙幣も極薄の合成樹脂製に形こそ変えたが、その本質は二十世紀と変わらぬままだ。 特に、こんな場合では。 「……ちゅぱ」 だが、少女は唇を離さぬまま、プラスチック紙幣を受け取る気配がない。 「……どうしたんだ? 約束だろう?」 眉をひそめる男に、少女は答えない。無言のまま、半勃ちの男根を口の中でくにくにと転がしている。 「いらないのか?」 そう呟いた瞬間。 男の肩に小さな感触があって……。 首筋にひたりと当たられたのは、冷たい感触だった。 声がしたのは、男の耳のすぐ側からだ。 「……安い、と言っているのですよ。マスターは」 氷ではない。もっと鋭く、もっと冷たく、もっと硬い何か。 鋼の、感触。 「馬鹿な……」 そう、男は呟いた。 肩口を踏み、耳元に囁く声に、ではない。 この路地を抜け、表通りに出さえすれば、小さな声の正体達はいくらでも見つけることが出来たからだ。 「ご存じですか? コンビニって、剃刀の刃も売ってるんですよ?」 合成音とは思えない、女の子そのものの声が、耳元に囁きかける。 年端もいかぬ少女の唇で奉仕されているはずなのに、喉元に嫌な汗が沸き上がった。ごくり、と鳴らして動いた喉をそっと撫でさする、鋭く研がれた鋼の刃。 頸動脈を切り裂くのに、力も強さも必要ない。ちょっと鋭利な刃をちょっと当てて、ちょっと軽く引けばいい。 たったそれだけで、人は、死ぬ。 「や、約束は三万のはずだろ……?」 「……本番まではね」 萎えきったモノを口腔で弄びながら、ようやく少女がぽつりと呟いた。 「膣内出し一回につき、もう二万」 「つ、美人局か……」 よ、までは続けられない。 「三回も膣内に出しておいて、よく言う」 喉に触れた鋼の刃が。 萎えたモノを挟む硬い歯が。 どちらもほんの少しだけ、圧力を強めたからだ。 「さっきの口の一回は、サービスにしといてあげる」 「……くそっ」 仕方なく男は追加の札束を引き抜くと、その場を逃げるように立ち去るのだった。 細い細いビルの谷間。 聞こえてくるのは、表通りの喧騒だけだ。 それをぼんやりと聞きながら、少女はコンクリートの壁に身をもたせかけた。 膝が折れ、崩れ落ちるように、その場に身を沈ませる。 ショーツを穿いていないお尻には、コンクリートの冷たさがそのまま伝わってきた。股間からとろりと流れ落ちる、知らない男の精液も気持ち悪い。 「ねえ……」 狭く小さな空を見上げ、少女は相棒の名を呼んだ。 十五センチの小さな相棒は、投げ捨てられた少女のショーツを拾い、少女の鞄と共にこちらに運んでいる最中。 「ねえってば……」 もう一度、名を呼ぶ。 「お願い」 相棒も彼女の言いたいことが分かっているのだろう。鞄から小さな筒を取り出すと、小走りに少女のもとへとやって来る。 小さな少女の肩に担がれたそれは、自身の大きさほどもある注射器だった。針の付けられていない丸められた先端を、精液を垂れ流す秘唇へと押し当てる。 「……ぁ」 漏れるのは、小さな、くぐもった声。そこには、男への奉仕の間には無かった、淡い艶が混じっている。 「ぁは……っ」 相棒が力を込めれば。シリンダーの先端は少女の秘裂を押し開き、濁液で満たされた胎内へとその身を進ませていく。 「ん……い…ぃ……」 求める声が、甘く蕩けた。小さな相棒の挿入にも等しい行為が、男にはついぞ見せなかった少女の心を容易く脱がせ、一糸まとわぬ姿に変えていく。 「いきますよ……」 先端が少女の内に身を沈めたところで、小さな相棒はシリンダーの後ろへとその位置を変えた。 「ん、きて……ぇ」 そう艶っぽく呼ばれ、彼女も口の中、愛しい主の名を一度だけ転がしてみて。 「んぅ……ぅ……っ!」 彼女は脇に抱えたピストンを思い切り引き、主の胎内に溜る精液をシリンダーの中に吸い上げた。 ビルの谷間に響く、絶頂にも似た高い声は……。 大通りの喧騒にかき消され、どこにも届くことはない。 排水溝に流れ落ちるのは、薄く泡立つ白い濁液と、断続的な水音だ。 「マスター……」 愛しいその名を口にして。右腕に力を込めれてやれば、少女は動きに合わせるように鳴き声をあげる。 「ぁ、はぁ……何?」 少女は足を投げ出して、地面にぺたりと座り込んだまま。めくり上げられたスカートの下、露わになった股間からは、男の精液がどろりと流れ出している。 「もう……やめませんか?」 その正面に立つのは、十五センチの相棒の姿。 マスターに寄りかかるように立つ彼女の右腕はガーゼで包まれ、先程まで見ず知らずのオトコが這入っていた処を貫いている。 「ど、うし……て……ぇぅ!」 挿入された右腕を軽く曲げ、膣内にこびり付く精を掻き出す度、少女の口からは喜悦の声が零れ出す。 それを幾度か繰り返し、少女をたっぷりと鳴かせ、膣内から腕を引き抜けば。溜った濁液が飛び出して、小さな相棒の体をびしゃびしゃと穢していく。 けれど、そのおぞましい光景を意にも介さず、小さな彼女は再び主の秘部へと腕を潜ませ、主を侵すオトコの残滓を掻き出し続ける。 「ほら……ぁ。これだけあれば、しばらくは遊べる……よ? 腕の調子、悪いって言ってたよね?」 そう。 小さな相棒は、人ではない。 身長十五センチのロボットフィギュア。内部には人工知能と最新鋭のロボット工学が惜しげもなく詰め込まれた、科学の落とし子。 機械仕掛けの、人の隣人。 人ならぬ人の友人にして、時に戦士として戦うもの。 その名を、武装神姫という。 「うーん。それ直したら、なくなっちゃうかなぁ?」 だが、機械仕掛けの彼女達を迎えるには、それなりにまとまったお金が必要だった。維持するだけでもタダでは済まない。本懐であるバトルや、それに伴うチューンをすれば、もっとかかる。 その資金を得る術として……彼女が選んだのが、この手段だった。 「こんな事までして、私なんかと一緒にいなくても……」 この三十年で避妊薬は飛躍的な発展を遂げ、彼女が妊娠する可能性は限りなくゼロに近い。かといって軽く扱って良い事でもないはずだが……。 けれど、異臭をまとう少女をためらうことなく拾い上げ、精液まみれの顔で、少女はふわりと笑う。 「こんな事をしてでも、貴女と一緒にいたいのよ?」 優しく穏やかな笑顔に、後ろめたさは欠片もない。 「……マスター」 そのあまりに無邪気な笑みに、手のひらの上の彼女は主の名を呼ぶ事しか出来なかった。 少女が、街を歩いている。 肩に相棒の、小さな少女を乗せて。 鞄に忍ばせたペットボトルで、大まかな汚れは落としてある。その後寄った近くのトイレで、細かな汚れも洗い落とした。 隠してあった替えの服に着替えれば、そこらを歩く娘達となんら変わる所はない。 何しろここは少女の街。裏路地も、洗い場も、替えの服を隠せる場所だって、隅から隅まで把握済み。 「次、どこいこっか?」 明るく問うて、相棒の答えに満面の笑み。 少女は相棒を肩に乗せ、スクランブルに大きく一歩を踏み出した。 [[戻る>http://www19.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/118.html]]