武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「第三十四話『同じ気持ち、皆の想い』」で検索した結果
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第三十四話『同じ気持ち、皆の想い』
「・・・うん。まだ動くね」 暗い倉庫の中、アメティスタは“それ”のハンドルを握りながらそう呟いた。 「あの、アメティスタさん。私少し怖いなーって思うんだけど・・・」 「・・・姉さんはほんとに怖がりね。っていうかここのどこが怖いのかが判らないわ」 アメティスタに付き合って倉庫の中に入った美里と敦子は言う。 容姿はそっくりなのに性格は似ていない双子である。 「それじゃ、これ居間に運んでおいてくれる? ボクはもう少しここで探してるからさ」 「じゃぁ私が運ぶわ。アメティスタさんは敦子とゆっくり探し物しててね!」 美里は早口にまくし立てると急いで倉庫を出て行ってしまった。 よっぽど倉庫がいやだったらしい。 「・・・姉さん。昔閉じ込められたのがトラウマになってるのかな。・・・で? アメちゃんは何探してるの?」 「ん? 足だよ」 「・・・・・・・・はい?」 ... -
ホワイトファング・ハウリングソウル
...策士の孫』 第三十四話『同じ気持ち、皆の想い』 第三十五話『竹林航路にうってつけの日』 第三十六話『白牙』 第三十七話『そしてすべては雨の日に』 第三十八話『白狼語リ』 最終話『共に歩む未来』 WFHS番外編(短編よりも短いもの) WFHS番外編その一『ある年の明け+おまけ』 WFHS番外編その二『狼と雪景色』 コラボレーション Gene Lessのうさぎなひとさんとのコラボ小説 『蝶の見た夢』 『老人G』 各所でさりげなく出演していただいてる方々(敬称略) 神姫:レライナ・鋼の心 ~Eisen Herz~ 人物:槙野晶・妄想神姫 人物:三木山仙・Gene Less 神凛の名付け親:うさぎなひと・Gene Less もしも、漏れてる方がいたら連絡していただけ... -
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ 作者:ミヤコン 砂漠ステージのみ最強の砲台型と、それに日々弄られる少女の物語り。 2/25 番外編を久しぶりに更新。 コラボ大歓迎です! ちなみにこっちでも神姫SSを公開してたりします。 クラブハンド本編ともリンクしてるんで、もしよかったら読んでやってくださいm(_ _)m CHF 登場人物紹介 CHF 武器紹介 * クラブハンド・フォートブラッグ本編 第一話『Desert scorpion』 第二話『八谷とマイ』 第三話『主の日常と姫君の退屈』 第四話『第23回・サラはどうして勝てないのか会議』 第五話『Desert eagle』 第六話『THE交通事故』 第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』 ... -
第十四話『ノリノリ』
「ハチやんハチやん」 「ん? どうしたのマイ」 「ナナやんと話した?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えぇと」 クラブハンド・フォートブラッグ 第十四話 『ノリノリ』 「え、まだ話してないのか?」 そういってマイは腕を組んだ。 どうも昨日今日と七瀬と話してないのを気にしているらしい。 っていうかいつの間にかもう金曜日だし。 「あ・・・まぁ・・・そうなるね」 「何で話さないかなー。今度のデートなんていいチャンスじゃないかなん」 「あー・・・そう簡単にいければ僕も苦労しないと言うかなんと言うか・・・」 そう、この間のみや姉の一言で、僕と七瀬は互いを意識しまくっているのだ。そんなわけで、普段なら一緒に登校したりしてるんだけどこの二日はお互いそれすらない。 どうしたもんかと思うけど、... -
翔の気持ち、リリィの気持ち
翔の気持ち、リリィの気持ち 真野店長からお使いを頼まれた翌週、翔は電車の中にいた。もちろんリリィも一緒に。 「それにしても店長、いきなりあんなこと言うんだもんな、まいっちゃうよ」 電車の中で、翔は文句を漏らしていた。 「でも翔おにいちゃん、これから行くとこって、神姫ショップなんでしょ。だったらてんちょに感謝しないと」 「それはそうなんだけど…」 そういっているあいだに、目的地がある駅のアナウンスがスピーカーから鳴り響いた。 「お、もう目的地か。リリィ、バッグに入ってろ」 翔はリリィをバッグに押し込み、電車から降りた。そして東の改札口を通り、商店街に向かって歩いた。 暫く歩くと少し大きなビルに突き当たった。 「ここか…」 翔はビルの周辺を見渡すが、神姫ショップらしき看板は見当たらない。 「おかしい、たしかココのはずなんだけど…」 そのとき... -
第二十四話『伝説の言葉』
「・・・最近山下りてばっかりだな俺」 神姫センターの中を見ながら記四季はそう呟いた。 そこは休日ということもあって結構な賑わいを見せている。 「これも健康のためですよ主。自然に囲まれて暮らすのも良いですが、たまには俗世に身を置くのも悪くは無いでしょう」 「・・・山が無くて大きな木が無くて熊も猪もいない。野草を食えばマズイし鳥なんて鴉と鳩しかいねぇのにか?」 「そうです。普通の方はリフレッシュのために自然を求めますが、主の場合は健康のために人工を求めるのですよ」 彩女は記四季の方で微笑みながらそういった。 「所で主、一つ聞きたいことがあるのですが・・・・・」 「ん、何だ?」 記四季の横顔を見ながら、彩女は少し緊張して言った。 彼女は・・・記四季の妻について聞こうとしていた。 「あ、あの」 「あ、おじいちゃん!」 ホワイトファング・ハウリ... -
第三十二話『遠吠え』
「おじいちゃんっ!」 大雨の中駆けつけた春奈は、病室のドアを勢いよく開け叫んだ。 「・・・少し静かにしたまえよ。ここは病院だよ?」 そこには彼女の姉である都が、ベッドの脇で腕を組んで座っていた。 都の目の前にあるベッドに横たわるのは・・・彼女たちの祖父である記四季だった。 が、春奈はその光景に何か違和感を感じる。 まるであるべきものが無いような・・・。 「おじいちゃん・・・大丈夫なの?」 「今は問題ない。近日中に手術が必要だそうだが・・・それには本人の同意と親族の同意が必要なんだと」 春奈の言葉に都は冷静に答える。 「・・・それって」 「親族なら私や両親で足りる、しかし同意を取ろうにも当の本人は意識不明。・・・代理人として同居人でもいいそうだがね。神姫が同居人扱いされるかどうか・・・それに、彩女はここにいない」 言われて春奈は違和感の正体にようやく気づ... -
妄想神姫
妄想神姫:メインメニュー 注意 本作品は“突飛な設定”の類を多分に含有しております。 意図的に行っているので、その手の要素を苦手とする方は 閲覧に細心の注意を払って下さいます様、お願いします。 あらすじ 登場人物紹介 本編 外伝 後日談 各種解説 おまけ 協力・引用 あらすじ アキバの隅にMMSショップを構える幼女店長、槇野晶。 彼女の側には“妹”と言うべき、三人の武装神姫がいた。 長女“アルマ”と、次女“ロッテ”に、三女“クララ”。 これは、そんな姉妹のマッドで百合気味な日常とバトル、 更に武装神姫を逸脱気味なメカを、妄想のみで綴るお話。 登場人物紹介 登場人物MMSショップ“ALChemist” ライバルの神姫達 黄昏よりの使者+α(ネタバレ有り) 本編 序章 「苛烈なる少女?と、目覚めし神の姫」 第一章 「晴れた日には、2... -
第三十八話『白狼語リ』
以前見た場所とは違い、そこは何も無かった。 痛みも無ければ感覚も無い。時間の感覚も無ければ今自分がどこにいるのかすら判らない。 唯一判るのがここが一つの“境界線”であることのみ。 ここに来る前の記憶を手繰ろうとしても、それはまるで霞のように霧散して思い出すことが出来ない。 ――――何故、自分はここにいるのだろう 判らない。そもそも自分が誰かすらも判らない。 ここは何処で、自分は誰だ。 ――――いや、そもそも自分とはなんだったか 考えがそこに至り、彼はもう考えることを放棄した。 いくら問おうとも答えなんてあるはずも無い。だってここはそういう場所だから。 と、音すらも存在しないはずのこの場所で、かすかな物音がした。 振り向くとそこには・・・一匹の白い狼がいた。 ――――何故、ここにいるのだろう 彼はそう思い... -
第十四話『視覚素子は嘲う』
霧に包まれた公園に爆音が轟き、何本もの水柱が上がる。 その上がった水柱を避けるようにアメティスタは泳いでいた。 「・・・ちょこまかと!」 ルシフェルは両腕のリボルバーキャノンを連射し、アメティスタを捉えようとするが水に入った彼女にあたるわけも無い。 撃ちつくし、即座にリロードし池・・・というよりは湖を見る さっきからアメティスタは逃げ回るだけで何も攻撃をしていない。それは単純に彼女の武器がプチマシィ~ンズしかないからなのだが・・・ルシフェルはそれに気づかない。単に腰抜けなだけだと考えている。 「攻撃してこないなんて・・・一体ここに何しに来たの?」 ・・・・・戦いに来たんだけどね 池の底で、アメティスタはそう考える。 今、彼女は弾丸の届かない水の中でバックパックから取り外したコンソールを弄っていた。その顔は悪戯好きな子供のようだ。 彼女は水に入る前にバックパ... -
第三十三話『奇策士の孫』
「おかえり剛三さん。・・・記四季さんの家、どだった?」 「ありゃ駄目だな。とてもじゃねぇが人が通れねぇよ」 北白蛇神社の隣接する剛三の自宅、その玄関でアメティスタは雨合羽を脱いだ剛三に聞いた。 「じいちゃんお帰り。・・・ほら、タオル」 と、神社の巫女をやっている剛三の孫がタオルを差し出す。 剛三は軽く礼を言ってから身体を拭き始めた。 「人が通れないって、どういう風に?」 「道がぬかるみまくってるし土砂崩れが起きてた。・・・ありゃぁ復旧に時間かかるぞ」 剛三の言葉にアメティスタは何か思案する。 そんなアメティスタを置いておいて剛三は真っ直ぐに風呂場に行ってしまう。泥だらけの身体を流したいのだろう。 「・・・アメちゃん? どしたの?」 と、アメティスタが考えていると敦子が顔を覗き込んできた。 「・・・ねぇあっちゃん。ボクがここに来たときに一緒に送られてきた物... -
第三十話『木霊』
次の日、彩女は朝早くから沐浴をしていた。 記四季が流されないようにと作った囲いの中に入り、朝の冷たい水をすくい白い裸身にかける。それだけで身が引き締まるようだった。 「―――――――――ふぅ」 頭から水を被った彩女は背筋を逸らし頭を振る。 狼特有の荒々しさの中に、どこか乙女らしいたおやかさを備えた彼女の髪が揺れる。 と、銀の耳が小さく動く。 「・・・・・・覗き見はどうかと思いますが」 「えーいいじゃん。彩女はハウリンと違って良い身体してるんだもん」 水の中からアメティスタが姿を現した。 それと同時に彩女は少し顔を赤らめて 「・・・今日は、キャンペーンバトルの時の約束を果たしに来ました」 恥ずかしそうに、そういった。 「ん? ・・・あ、そっか」 彩女のその言葉にアメティスタは首をかしげ、すぐに思い出す。 ・・・キャンペーンバトルに参加する代わりに... -
第二十四話『たった一人の戦場・孤独な狙撃兵』
サラになんと言えばいいのか。 勝てというのか、負けろというのか。 私にとって答えが出ないまま、約束の日は来た。 クラブハンド・フォートブラッグ 第二十四話 『たった一人の戦場・孤独な狙撃兵』 場所は普段どおりの神姫センター。 時刻は三時ちょい前。 私とサラは約束の場所にいた・・・んだけど。何か余計なのが・・・。 「・・・というわけで、ジャッジは私が務めさせてもらうよ」 「ちょっと待ちなさい。お姉ちゃんがいるのはいいとして、なんで遙とかまでいるのよ!? しかも観戦する気満々で!!」 「私は今回の対決のプロデューサーですわ。プロデューサーとして、対決を見なくてはならない義務が生じますの」 絶対嘘だ。 何かトラブル期待して見に来たな・・・。 「・・・・なるほど、今回の元凶は彼女ですか」 そういってサラは忌々しげな目つきで... -
妄想神姫:第三十四章
剣の王妃、戦場を去れば神の姫君 アルマの戦績記録カードを受け取った後も、私・槇野晶は現実感が今一つ 乏しかった。いくら小さな島とは言え、天空に浮かぶ大陸ごと対戦相手を 斬り捨てて……否、消し飛ばしてしまったのである。そんな中で冷静さを 保てたのは、当事者の神姫二人……そしてクララのみである。ロッテも、 普段の彼女からすれば落ち着いていた方だ。神姫のみのシンパシー故か? 「しかしアルマや。あの巨大な爆炎……魔剣の能力、ではないな?」 「はい。電磁加熱機構をオーバードライブさせただけですよ、ただ」 「……エネルギーを無駄にせず、魔剣に蓄熱させて活用したんだよ」 「そうですの。わたしとアルマお姉ちゃんの剣は、頑丈ですから♪」 「あ、あたしの言葉~……とにかく、あれはマイスターの力ですっ」 確かに“ヨルムンガルド”と“マビノギオン・アサルト”の発生熱量を ... -
第三十七話『そしてすべては雨の日に』
「・・・元々、白狼型は火器制御を諦める代わりに“近接格闘や原始的な武器”に関する適応力を、他の神姫よりも底上げされているんです」 俯きながら彩女はいう。 「他の神姫は程度の差こそあれ、初期状態ですと大抵万能にセッティングされます。しかし私は違う。銃なんて使えない代わりに、格闘に関しては最高の能力を誇る。・・・そういうわけで邪魔しないでください。私はアメティスタに話があります」 ホワイトファング・ハウリングソウル 第三十七話 『そしてすべては雨の日に』 彩女は無言でアメティスタへと歩き出す。 それを防ごうとサラとハウが再び飛び掛るが、彩女は受け流し或いは軽く身をそらし全ての攻撃をいなしていた。 「彩女!」 受け流されたハウが再び彩女へと走る。 今度は彩女は・・・受け流さなかった。 「―――――ッ!?」 ... -
第三章 深み填りと盲導姫
第三章 深み填りと盲導姫 あらすじ: 夏のある日、俺達は神姫センターでサマーフェスタを楽しんでいた。 そんな時、ある人物と出会い、神姫の一つの可能性を垣間見る事に…… 第一話:宝探姫 第二話:双銃姫 第三話:違法姫 第四話:諸刃姫 第五話:成上姫 第六話:肩書姫 第七話:激動姫 第八話:実践姫 第九話:鉄鳥姫 第十話:血戦姫 第十一話:追剥姫 第十二話:負傷姫 第十三話:再生姫 第十四話:塵刃姫 第十五話:生贄姫 (この話ではウサギのナミダに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第十六話:偽眼姫 第十七話:鳥討姫 第十八話:札無姫 第十九話:罪明姫 (この話ではキズナのキセキに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第二十話:道行姫 この物語においては以下の作品から、キャラクター、設定を借り... -
ハウリングソウル
ハウリングソウル 作者:ミヤコン 雨の日に拾われた犬と、無表情な悪魔とお姉さんのはなし。 この作品は小山田喜久子様の作品『双子神姫』とほんの少しコラボしております 1/20 第十~最終話を更新しました。 コラボ大歓迎です! HS 登場人物紹介 HS 武器紹介 * ハウリングソウル本編 第一話『廃墟にて』 第ニ話『朝』 第三話『開店・本屋の朝』 第四話『神姫センター・謎の生命体出現!?』 第五話『トラウマ』 第六話『再開・天薙』 第七話『手がかり、そして麗しき肉体美』 幕間『in the dark.....』 第八話『悪夢、そして鋼のメシア』 第九話『許せない真相』 第十話『告白、そして決意』 第十一話『説得、人事じゃ... -
第三十一話『ウツロナコエ』
「――――――――みっちゃん。頼みがあるんだ」 「はい? ・・・何かしら?」 北白蛇神社に隣接する湖のほとりで、アメティスタはこの神社の巫女である北白美里(きたしろ みさと)に話しかけていた。 美里は赤い袴をはためかせアメティスタの傍へと腰を下ろす。 「悪戯なら駄目よ?」 彼女は人差し指を立てアメティスタに注意する。 その仕草はなるほど、中々に魅力的で老人会の連中が夢中になるのも肯けよう。 「悪戯じゃないよ。・・・実はちょいと重要な話なんだ。・・・耳、貸して」 「・・・息吹きかけたりしたら駄目よ?」 「しないよ」 「耳はむはむも駄目ですからね?」 「・・・いや、結構真面目な話なんだけど。話すよ?」 アメティスタはそういうと美里に何かを伝える。 伝え終わると同時に美里は顔を青くした。 「まだ不確定だから・・・ただ今日一日はボクの傍にいて」 「・・・判... -
第三十六話『白牙』
イヌ科の動物と言うものは基本群れる。 そこにいる隣人を信用し信頼し、愛する。 そういう意味では私はこれ以上無いほどにイヌ科なのだろう。 何せ私は狼だ。 考えたことが無いわけではなかった。もし主がいなくなったらどうするかと。 その問いに、答えなんてあるはずも無い。あるとしたら・・・待ち続けるというのが答えになるだろうか。 それだって究極的には何もしていないに等しい。待つということは受動であって、決して能動ではない。 ・・・ならば、私はどうすればよいのか。 音なんて雨音しかないこの世界で、ただひたすらに主の帰りを待ち続ければよいのだろうか。 ・・・不思議と、判る。 主はまだ生きている。理屈なんて関係なく、漠然と判るのだ。 電気駆動の人形が、第六感を語るなど愚の骨頂。所詮私達は単なるヒトガタ。魂も無ければ霊感などあるはずも無い。・・・けれど、今はそれだ... -
第十四話:塵刃姫
第十四話:塵刃姫 バトルフィールドへと蒼貴とモルトレッドが転送され、戦いの場が整う準備時間の間、俺は蒼貴の装備を確認する。 蒼貴はミズキ仕様の鎌、刀、苦無、手裏剣がある。 新たに追加された刀は鎌の様に鎧の隙間を狙えないが殺傷力が高く、威力の要になりえる。鎌と組めば、近接の戦略の幅がかなり広がるだろう。が、いかんせん重い。それは手裏剣も同様だ。威力はあっても動きが阻害されてしまっては素早さが取り柄の蒼貴の力を幾分か殺してしまうのである。 その最大の長所を殺してしまってはモルトレッドを圧倒するのは難しいと考えるのが妥当だった。 「蒼貴、刀と手裏剣は外しておくぞ。今の装備の運動性能を最大限に活かすならこれがいい。威力はいつも通りで補え」 「了解です」 蒼貴の返事を聞いて自分の手札の整理を完了させると今度は相手の装備を考える。 血塗られし女戦士と呼ばれ... -
妄想神姫:第三十章
次女の生い立ち、遠くて近き過去 暑苦しい夜が訪れる。地下は常に快適な物、と思いきや気を抜くとすぐに 湿っぽくなるので、この時期は空調をしっかりしないと寝苦しいのだな。 とは言え過度に湿気を取り去ると、今度は肌や髪によろしくない。神姫の 人工毛髪も、その影響を受けてしまう。私・槇野晶は勿論、“妹達”にも 気を遣い設定は厳密にしてある……だが、日々のコンディションもある。 「今晩は、こうか……よし、エアコンの設定終わりッ!寝るか……」 「──────なら、ロッテお姉ちゃんが神姫として産まれたのは」 「ええ、その暫く後なんですの。リーグ登録は昨年末ですけどね?」 「意外と昔から、なんですね……あたし達の中にある“コレ”って」 ……部屋に入ろうとした所で、何やらロッテ達の会話が聞こえてくる。 否、それは寝物語という感覚の物であり……ロッテがアルマとクララに ... -
戦う神姫は好きですか 十四話
戻る 先頭ページへ 「……それ、本当なんですよね」 それを聞いたアリカの口から洩れたのは、それを受け入れた事を表す言葉だった。 拒絶でも、否定でも、理解でも無い。ただ、受け入れただけ。 「驚かないのね、アリカちゃん」 それを話して聞かせた裕子は微笑みながら軽く目を見張った。 それを話すのは憚られただろうに、その表情に陰りは無い。 代わりに裕也が横で気まずそうにしているが。 「驚きすぎて……もう何が何だか分からなくって」 アリカはそう言って力無く笑った。 それは乾いた笑いで、感情の枯渇した笑みだった。 Red Legion。 武装神姫が発売された2031年に結成された武装神姫のチーム。 名を連ねる神姫は「赤」に類する名で呼び合い、赤い武装を身に纏っていた。 彼女達は唯只管に破壊を要求された。 勝利でなく、... -
土下座そのじゅう
私たちは、休憩スペースの長椅子にならんで腰掛けて(マスターさんは缶ジュースを片手に普通に、私は正座でです)、トホホな雰囲気でぼーっと天井に吊るされたリプレイモニターを眺めています。 「終わりましたね……」 「終わっちゃいましたね……」 モニターを見ながらぼそっと呟くマスターさんに、私も視線を動かすことなく答えます。 「あっという間でしたね」 「あっという間でした」 「………………………………」 「………………………………」 しばしの沈黙。 「………………負けちゃいましたねぇ」 「………………負けちゃいました」 「………………手も足も出ませんでしたねぇ」 「………………けちょんけちょんでした」 ………………えー、お恥ずかしい話ですが、上記の通り私たちは負けました。 それも完敗です、惨敗です、敗軍です、まさに負け犬です。 対戦相手は同レギュレーションのツガルタイプ... -
ネコ日記:第十四話
獣と狩人 「・・・・・・」 上を見上げる。さっきまで見ていたドームの天井や控え室の天井は無く、青空が広がっている。 顔に当たる風が気持ちいい。だけどこの空も、風も、自然の物ではなくて。 「ここが、バーチャルスペースって奴か・・・結構いいね」 目を細め、伸びをする。 すると、近くの風が、揺れた。 「もう来ちゃったか・・・もう少し風に当たってたかったけど・・・バトルだし仕方ないか」 周囲には誰も居ない。と、ピクニックか何かに来た者なら思うだろう。 ただ、獲物を求めて周囲の気配を探る狩人なら、わかるはずだ。微妙な風の動きと、音。自分では無い、他人の接近。 オイルにはそれがわかった。なぜなら彼女もまた――― 「・・・闘ろっか」 狩人だから。 風が自分に向かって動いた。オイルはエアロヴァジュラを風に向けて構える。 次の瞬間、強い衝撃が刀身に走った。 「ッ・・・流... -
PRINCESS BRAVE
『武装神姫~PRINCESS BRAVE~』 PSPでゲームが出ますね。なんとなくカスタムロボっぽい気がする。バトロンから何か引き継げたりは… しないんだろうな。 パジャマの胸に抱き締めた、お気に入りのぼろい絵本。 眠れない小さな『姫』は、今夜もその物語に思いをはせる。 それは遠くよその国の、遠く古い物語。 それは、真実の愛を探す旅に出た、小さな『姫』の物語。 天使のようにあどけなく、 剣士のように力強く、 瞳には燃えるような光を、胸には熱い勇気を秘めた、麗しき姫。 牙を鳴らし咆える竜の火も、百万の敵も恐れず、その揺るがぬ思いは絶望の魔女も討ち倒す。 彼女は、そんな『姫』に憧れていた。 彼女は、そんな『姫』になりたかった。 そして彼女は、今夜もそんな『姫』に思いをはせる。 そんな『姫』を夢に見る。 そして、『姫』は目覚... -
妄想神姫:終章(後半)
前を見た少女と、煌めく神の姫達(その二) 第四節:真心 楽しかった夕餉も終わり、私達は電車で次の場所へと向かった。そこは、 冬のお台場である。バレンタインには相当早い為か、夜と言ってもさほど カップルの数は多くない。私達の邪魔をされないという意味では、上等! 「とりあえず、観覧車にでも乗るか?街の夜景を見るのも、いいだろう」 「はいっ!あたし達も、こんな所に来るのは初めてですから緊張します」 「……多分それは、マイスターも同じなんだよ?だって頬が、紅いから」 「マイスターも来た事無かったの?大丈夫かしら……でも付いていくわ」 「折角のデートですから、デートコースはマイスターにお任せですの♪」 民放キー局が遠くないこの場所にあるのは、湾岸地区の夜景を楽しむには 最適と、午前中に買い求めた雑誌の記事で書かれていた大観覧車である。 なるほど……目の前... -
妄想神姫:第六十九章
姫の閉ざされし檻、呪われし高貴(その三) 第五節:自我 紅い日が西に傾いていき、やがて夜が来る。そんな神姫センターの片隅で 私と“妹”達は、何を語るでもなく呆然と景色を眺めていた。前田達は、 とっくに神姫センターを出ていった。しかし、それはどうでも良いのだ。 「……ロッテ、随分と啖呵を切った物だな。呆れておったぞ、彼奴らは」 「そうですの……自分でも、ちょっとアレは吃驚しちゃいましたの……」 「彼処まで激しくなったのは、フリッグさんに負けて以来だったんだよ」 「珍しい物が、見られましたね。ロッテちゃんは、何時も笑顔ですから」 ロッテの勢いに流された自分達の思考を、ずっと整理する。これより挑む 相手は、世界の全てを呪い続けている窮極の小型殺戮兵器、とも言えた。 前田達は、それを誰よりも強く認識している為に……首を突っ込んで来た 私達を止めようと、... -
第三十五話『竹林航路にうってつけの日』
一日目は待ち続けた。 彼はどこかに遊びに行ったのか、それとも急な仕事が出来たのかと一人納得して待った。 二日目は不安にさいなまれた。 今どこにいるのか。何故帰ってこないのか。何かあったのかと不安が頭から離れない。 三日目に思った。思ってはいけないことを思ってしまった。 ありえないことだが、もしかしたら、自分は捨てられたのではないかと。 そして四日目は ホワイトファング・ハウリングソウル 第三十五話 『竹林航路にうってつけの日』 「・・・で、本当にこの雨の中行くわけ?」 記四季の竹山の麓にあるバス停。その停留所の屋根の下で春奈は呟いた。 彼女の視線の先は大粒の雨が降り注ぐ曇天である。 「しかたないわよぅ! ここが一番通りやすそうなんだものぅ!」 春奈の呟きに吉... -
神姫ちゃんは何歳ですか?
神姫ちゃんは何歳ですか? これはある神姫とそのマスターとの愛と肉欲の日々を描いた物語である… でも最近、肉欲の日々は送ってないよね… 書いた人 優柔不断な人(仮) 神姫ちゃんは何歳ですか?本編 過去編 番外編 武装神姫飛鳥ちゃんエウクランて その他作品 騎士子シリーズ コラボ大歓迎 話を大幅に変えてしまうようなのでなければ大丈夫 チョイ役とかなら許可も要りません ドンドン出して出して ※鳳凰カップ等で神姫の父さんの橘明人とかしまし神姫たちの日常日記とリンクしております ※学園設定に於いてチアキ氏の凪さん家シリーズとリンクしております 登場人物&登場神姫 舞台解説・特殊設定 國崎技研商品カタログ 本編 第一話 学園天国 微エロ注意 香田瀬がユキに買ってきた物は… 第二話 NY決戦 ※エロ注意!1... -
妄想神姫:第三十二章
葉の香り、初夏に麗し四人の姉妹 アルマの苦い敗北ではあったが、決して無為ではない貴重な一戦だった。 次への活路も見出したらしいので、普段通りに打ち上げへ赴く事とした。 私・槇野晶とHVIF・葵は気合を込めた夏用ドレスで、神姫素体である アルマとクララは“シルフィード”に装飾用パーツを付加したドレスで。 行き先は今回もちょっと捻って、非チェーン展開の喫茶店に入ってみる。 「ふむ。“LEN”とはまた少々違うが、落ち着いた店で何よりだ」 「お会いしたのは三月が最後ですの。また行ってみたいですの~♪」 「……しかも、あの時は移動店舗で本来の場所じゃなかったもんね」 「そうですねぇ……あ、ウェイターさんが来ましたよマイスター!」 「お帰りなさいませ、御嬢様。何かお飲みになられますでしょうか」 ──────なんだその顔は。秋葉原にメイド喫茶や執事喫茶があって ... -
三毛猫観察日記
● 三毛猫観察日記 ● トップページ by 修理屋 ・これは主人公による猫型神姫(?)の観察日記。 大学の神姫サークルの仲間達との活動を軸に 物語は進んでいきます!! (現在、第十八話までと番外編4までを公開中) ◎◎◎ 外伝 デカ神姫 トップページへ ◎◎◎ ◎◎◎ 長編コラボ 神姫のお仕事。(海底編) トップページへ ◎◎◎ ★登場人物一覧★ (設定は物語開始当時に基づいています) ◆ 一年目 ◆ 第一話 猫、飼いました 第二話 激闘!あおぞら商店街! 第三話 意思を継ぐ者 第四話 最後の願い (注:神姫破壊表現あり) 第五話 アタシも日記を書いてみよう 第六話 誘われて・沖縄 第七話 ミア!電光石火!! 第八話 雨の日に来たレイン 第九話 文化... -
CL:第十四話 アーマーン
前へ 先頭ページへ 次へ 第十四話 アーマーン 「アーマーン、か。ノウマンも洒落た名前を付けるものだな」 鶴畑家所有の潜水艦内、作戦室。部屋は暗い。 大型プロジェクターがホワイトボードに光を投影し、ぼんやりと光源をなしている。そこに映し出された基地の図面を見ながら、鶴畑興紀は呟いた。 図面は基地にいるときにエイダがハッキングして取得したものだった。詳細な情報は強力なプロテクトがかかっていたが、潜水艦の指揮をとっていた執事が十分なレベルで情報を収集してくれていた。 それは島そのものの名前だった。 「アーマーンって?」 メガネの隙間から目頭を押さえつつ、理音が訊いた。 興紀は四角い小さな眼鏡を掛けて図面を凝視する。 「古代エジプトの幻獣のことだ。アメミット、ともいう。ワニの顔にライオンの上半身、カバの下半身を持つキメラ生物... -
妄想神姫:第三十五章(後半)
疲れた時は、玉を磨いて(後半) 極力、意識を反らす。普段からやっている事と言え、凝視すると彼女らも 私も……どうにも気恥ずかしくて堪らぬ。シチュエーションの魔力だな。 『何をしてるか』?見ての通り……否、見るな!今すぐ目を潰すぞッ!? 「んん……♪はぁ。気持ちいいです、マイスター。本当、優しい手」 「……アルマお姉ちゃんは、とっても気持ちよさそうなんだよ……」 「そうですねぇ、こんなに惚けた評定しちゃってますの……えい♪」 「ふにゃん!?へ、へんな所突っつかないで下さいロッテちゃん!」 「……お、お前達ッ……頼むから、もう少し大人しくしてくれんか」 ……何を想像している?神姫素体と人工毛髪を洗っているだけだッ!! だが、その。彼女らは“服を着る”神姫である。故に、服のデザインを 邪魔しない様、素体のペイントは私が考案した特殊なパターンなのだ。 ... -
ネコのマスターの奮闘日記
ネコのマスターの奮闘日記 これはネコ神姫(+α)のマスターが日常60%、非日常40パーセントくらいの毎日を綴ったお話。 キャラクターなどのレンタル希望はご自由に(ある場合はコラボ等にてご一報下さい) 著者 ネコマスター 登場人物・登場神姫紹介 舞台設定 本編 プロローグ とりあえず自己紹介は基本だな 第一話 いきなりですが妹襲来です。 第二話 キルケの初バトル 前編 後編 第三話 礼奈は大変な事を親に言われました 第四話 いつからご飯・味噌汁・焼き魚が日本の朝食の代表になったんだろうか? 第五話 ネコのマスターのクリスマス・買い物編 第六話 ネコのマスターのクリスマス・プレゼント編 第七話 盗撮は犯罪です。 第八話 離婚してもしばらく経つとどうでもよくなるんだよね 第... -
第十四話 チョコレートケーキを追跡せよ!
第十四話 「チョコレートケーキを追跡せよ!」 「……会う……城ヶ崎さんと?」 おじさまの言葉が、すぐには信じられなかった。 「うん。夕方には帰ってくると言ってたんだけどね」 「おじさま、今日はお休みを頂きます」 おじさまが言い終わるのも聞かず、私は外へ出ようとしていた。 「メリー? どうしたんだい?」 「アキラさんを悪い女から助け出して来ます」 「ふぁあ~。あ、なによアンタ、仕事サボる気?」 「『アリス・トライデント』おぉっ!」 「おふぉおっ!?」 起きてきただるまをスキル攻撃で黙らせてから、ふっと思い直した私はお店の黒電話を取って、ダイヤルを回す。 「げっほ、げほ……アンタ、いきなりなにすんのよ!」 「雅さん、あなたも来て下さい。……あ、もしもしアッシュさんですか? はい、はいメリーです。ええ、実は今すぐに直也さんと来て頂き... -
妄想神姫:第五十八章
真心と、惑いし想いの、その先に ぎこちない。それが、戦闘終了後の感想だった。フリッグとロッテ達が、 戦闘終了後に何を会話していたのか、幸か不幸か私・槇野晶は知らない。 戦績の管理で、暫く彼女らの側を離れていたのでな。だが、確かに聞いた あの言葉は……ロッテの“心”からの想いは、私の耳にまだ残っていた。 「……私が『大好きな人』か……歩姉さん。遺言は、達成出来たのか?」 「マイスター、マイスター?どうしました~?カード還ってきましたよ」 「む?……あ、ああそうか。すまないアルマ、これで帰り支度も完了か」 「フリッグさん達はとっくに帰ったんだよ。また戦おう、って約束して」 私を愛してくれている。人だから、神姫だから。一応は同性だから…… そんな垣根等問題でない、唯一無二の存在として。私を想ってくれる。 しかし、私がそれに応える資格は果たしてあるのか?明確... -
第十四話 戦慄の復活
ネメシスが天を仰ぎ気絶しているエリアーデに止めを刺そうとした瞬間だった。 それは人間で言う直感と言うものだろう。嫌な予感がした。それだけだった。いつもならその程度で何か行動を起こそうとはしない、ただどこか頭の隅にでも置いて予防線を張るその程度だ。 科学の結晶である神姫のネメシスが様々な情報から判断する予測や予報ではなく、非科学的な予感というものに頼ってみたのだ。 そしてその嫌な予感は的中した。ほんの一瞬、判断が遅れていれば私の頭は手刀により貫かれ中身をぶちまけていただろう。 後ろに飛び下がったのとほぼ同時、気絶しているはずのエリアーデが貫手を頭目掛け突いてきたのだ。 「・・・勘が・・・」 エリアーデがゆっくりと起き上がる。起き上がる、ただそれだけなのにネメシスが何とも言い難い恐ろしさに一つ二つと後ろに飛び十分な距離を取る。 「思ったより勘が良いのね」... -
WFHS 武器紹介
彩女の刀 抜刀 彩女がメインに使う刀。 本編中に特に刀の名前の記述がない場合は大抵これを使っている。 彩女が記四季の家に来て数日たってから記四季が自作した品らしい。そのため彩女は非常にこれを気に入っている。 無銘ながら質がいい。 サラ専用バックパック・スコーピオン サラが使うバックパック。 フォートブラッグに標準装備されているバックパックを小改造、チーグルのハンドパーツを装着することで副腕としての機能を持たせた。 さらに伏せ撃ち時にハンドパーツをモノポッドとして使用し、狙撃の安定性を高める事も可能。他にも様々な使用方法があり(壁を登ったりとか邪魔なものをどかしたりとか)、戦闘用というよりは支援目的が強い。 本来なら安定脚の部分にはサソリの尻尾のようなパーツを装着。チーグルのハンドパーツで砂を掘り進み、尻尾で敵を刺すという戦法... -
戦う神姫は好きですか
主人公恵太郎とその相棒のナルのバトルメインな2036年平凡日常物語 著/神姫愛好者 戦う神姫は好きですか 一話 戦う神姫は好きですか 二話 戦う神姫は好きですか 三話 ※HOBBY LIFE,HOBBY SHOPと(一方的に)コラボです 戦う神姫は好きですか 四話 前半 後半 ※HOBBY LIFE,HOBBY SHOPと(一方的に)コラボです 戦う神姫は好きですか 五話 戦う神姫は好きですか 六話 ※ねここの飼い方と(一方的に)コラボです 戦う神姫は好きですか 七話 戦う神姫は好きですか 八話 戦う神姫は好きですか 九話 戦う神姫は好きですか 十話 前半 中半 後半 戦う神姫は好きですか 十一話 戦う神姫は好きですか 十二話 戦う神姫は好きですか 十三話 戦う神姫は好きですか 十四話 戦う神姫は好きですか 最終話 前編 後編 スロウ・ライフ 番外編... -
第十六話『それぞれの思い』
会場内は静まり返っていた。 ファーストランカーであるジャンヌとルシフェル。その二人が揃って無名の二人に倒された・・・・その事実も充分にその原因であるとも言える。しかしそれは決定的な原因ではない。 つい先程のビルの屋上からのダイブ。そして側面を走りつつ抜刀し両断。そんな神業を披露されてはもはや黙るしかない。 「・・・・クッ」 都は微かに笑う。 本当なら大声を上げて笑いたいところだが今はそんな空気ではない。 凄い。やっぱり彩女は凄い。もう一度戦って・・・今度は勝ちたい。都はそう考えていた。 「・・・・・・・・・・すご・・・」 都の隣にいた春奈が呟く。 それが静まり返った空気に波紋を起こし、すぐに割れんばかりの歓声がセンターに鳴り響く。 都はそんな様子を心底楽しそうに見ながら、煙草に火をつけた。 ホワイトファング・ハウリングソウル 第十六話 『そ... -
2036の風
2036の風 西暦2036年。 全てが忙しなく流れ往き、歴史の波濤が全てを覆い尽くす時代。 そんな中でも時として。 草色の風が舞い、緩やかな『想い』が彼女達の髪を梳き・・・流れる事があった。 小説改訂版、神姫改造AF。イラストなどは。以下の外部ページで公開中です。 http //2st.jp/kiral/ 2007-12-9 小説全編、改訂版に差し替え。 本編 「2036の風」 前幕 第一幕 ・・・・・・・・・第一間幕 第二幕 ・・・・・・・・・第二間幕 第三幕 前章 第三幕 後章 ・・・・・・・・・第三間幕 第四幕 ・・・・・・・・・第四間幕 第五幕 ・・・・・・・・・第五間幕 第六幕 ・・・・・・・・・第... -
妄想神姫:第五十九章(後半)
主の無き華と、新しき風(後半) 私は、アルマ・ロッテとクララに強請られて新作を着せてやる事とした。 尤も“菫色”だけは、そのまま手を付けぬ。誰に着せるべきか、結局私は 判断が付かなかったのだ。いずれ打開策が見いだせたら……とは思うが、 それよりも今は目の前の着替えだ。こう、なんというかドキドキしてな? 「ん……ニーソックスとブーツまで、ちゃんと細かく出来てますの~♪」 「そ、そうか?お前達の“硬質の肌”を侵さぬ様に、質感を厳選したが」 「大丈夫です、よマイスター!これ、引っかからないし快適ですっ!!」 「な、ならいいのだがな!?……う、うぅ。ほれ、ブラウスだぞクララ」 「よいしょ……マイスター、何故か顔赤いけど風邪でも引いたのかな?」 「う゛!?そ、そんな事はないッ!至って健康だぞ私は!!……多分っ」 実は“告白”以後、私が手ずから服飾を着させるのは... -
神姫ちゃんは何歳ですか?第三十話
神姫ちゃんは何歳ですか?第三十話 初めての神姫バトルはタッグマッチ 書いた人 優柔不断な人(仮) 「で、挑戦状を叩き付けてきたって訳か」 「済まねぇ親父。でも、あたいガマン出来なかったんだ…せっかく親父達が直してくれたのに…」 顛末はユキ達から聞いた 「まぁ受けちまったものはしょうがない。二人とも辞める気は無いんだろ?」 「勿論です!」 「あたりまえだ!ああちくしょう、思い出しても腹が立つ!あのヤロウ『普通に戦っても面白くない。どうせならタッグマッチでやらないか。お前等は二人揃って一人前なのだろ?』と言いやがった!」 ティグリースとウィトゥルースは合体をコンセプトにしている為、そう思ってる人はかなり多い 実際には単体で使っている強豪も多いのだが。その中で武器パーツを購入してまで真鬼王やファストオーガを使ってる人なんて殆ど居ない しかし、真鬼王のイメージがあまり... -
妄想神姫:第三十七章
妖精の騎士、その御印は虹の如し “W.I.N.K.”の搭載・定着と充電の為に、我が“妹”達が眠って数時間。 その間に私・槇野晶もシャワーや仮眠を取り、目覚めたのはつい先程だ。 見れば充電は完了していた……傍らに収納してある“アルファル”もだ。 チェックプログラムも異常なし。起動して良さそうだ……では起こすか! 「ん……そろそろいいぞ。起きてくれんか、アルマ・ロッテ・クララ?」 「……むにゃ。あ、後三分寝かせてください~……ぅぅん、ふぇ……?」 「アルマお姉ちゃん、寝坊しちゃダメだよ。晩御飯に間に合わないもん」 「ば、ばんごは……ええっ、もうそんな時間ですかクララちゃんッ!?」 「ふふふっ。アルマお姉ちゃんってば~、まだおやつの時間ですの~♪」 寝惚けていた事に気付き赤面するアルマ、それを見て笑う二人の神姫。 ロッテもクララも……慣れた故とはいえ人が悪... -
Mighty Magic
ここは「マイティのひと」が作成した武装神姫ショートストーリー 『Mighty Magic』シリーズを掲載しております。 著/マイティのひと ※コラボレーション大歓迎也。 ※文字サイズを通常よりも一段階小さくしてご覧になると読みやすくなります。 ※本文は随時加筆修正されます。更新履歴をご参照ください。 ※現在諸事情により更新速度が激減しております。何卒ご了承ください。 - 昨日 - 今日 - 合計 神姫とそのオーナーたち 装備構成解説 設定解説 本文ページ(妄想設定準拠) マイティ編 Mighty Magic ・インターバトルO「アーキタイプ・エンジン」 ・強敵 ※『不良品』?とのコラボ作品 ・犬達の出会い ・バトリングクラブ ・インターバトル1「プレゼント」 ・変身! ※魔女っ子神姫☆ドキドキハウリンとのコラボ作品 ・主... -
登場人物たち
島津 輝 (しまづ あきら) 20歳の大学生。誰かが困っているのを放っておけない性格だが、ときに空回りすることも。 訳あって「明石食堂」に居候中で、料理の腕はなかなかのもの。 「素材本来の味を生かす」ことを信条とし、それは神姫のチューニングや戦術にも現れている。 めぐみには頭が上がらないらしい。 メリー 輝のパートナーであるメリエンダタイプの神姫。ウェイトレスを務める。 心優しく誰にでも丁寧に接するが、時折腹黒い一面をのぞかせることも。 輝のことを「アキラさん」と呼び、神姫とオーナーの関係以上の愛情を示す。 雅 (みやび) 輝のもう一人のパートナーであるこひるタイプの神姫。主に料理を作るのが担当。味はなかなか。 気が強く口が悪い面もあるが、本当は思いやりのある神姫。要するにツンデレ。 メリーとはなぜか非常に仲が悪く、顔を合わせるたびに喧嘩になる。 実は戌轡... -
第二十三話『すれ違い』
「・・・・なんというか、面倒な事になりましたね。また随分と」 「・・・チクショウ、遙のバカ野郎ぉ・・・・」 クラブハンド・フォートブラッグ 第二十三話 『すれ違い』 「で、本気で相手していいんですか?」 今日起きた遙の策略を話し終えると、サラはそういった。 本気で・・・いやいや・・・でも。 「それは・・・」 「手加減しませんよ。砂漠ステージですし」 私の言葉を待たずにサラは言う。 ・・・っていうかなんか怒ってる。 「あの、サラ? もしかして怒ってる?」 「もしかしなくても怒ってます。全く、そのハルカと言う友人は恐ろしい人だ。このわたしに負けろと言っている様に見えて、その実本気の勝負を期待しているようにしか思えない」 ・・・あの、サラさん? 言ってる意味がよくわからないんだけど? 「つまるところはですね。他のステージなら多分わた... -
Knuckle princess
Knuckle princess 拳系お嬢様神姫の物語です 著 アオサビ Knuckle princess登場人物の紹介 第一話 納得いきませんわ! 第二話 バトルロンドですわ 第三話 不本意ですわ! 第四話 イベントですわ 第五話 闘技場ですわ 第六話 魔王城ですわ 第七話 反撃ですわ 第八話 イベント終了ですわ 第九話 過去からの使者ですわ 第十話 女神の誕生 第十一話 過去の呪縛 第十二話 闘いの時ですわ 第十三話 敗北の時 第十四話 戦慄の復活 ご意見ございましたら、こちらにお願いいたします。 テスト -- アオサビ (2009-09-04 18 52 42) 実は更新を楽しみにしてたりw ……駄... -
妄想神姫:第三十九章
星空に想うは、遙か遠けき人の影 夜。うだる様な陽炎も収まった……と思いきや、温暖化著しい東京では、 深夜になろうとも熱気は収まらぬ。冷房がなければとても寝ていられんが 私・槇野晶は何となく作業が終わっても眠る気になれなかった。そこで、 肩ひものない服を纏って、地上に赴く。胸元に、ロッテを入れてな……。 「どうしましたの、マイスター?“アルファル”完成して脱力ですの?」 「ん……それもあるのだが、ふいに思い出してな……“あの人”の事を」 「“歩さん”、ですの?そう言えばあの人が失われたのも、こんな……」 「夏の日だったと記憶している。地中海の沿岸だったからな、より暑い」 何を惚けている?そうか。以前“歩”について、私は語らなかったな。 私には姉が居てな、いや……居たんだ。その人こそ“槇野歩”だった。 技術者だった彼女の薫陶を、受けていないとは言えない。... -
<朝霧の紅眼>
凪さん家の十兵衛さん 第六話<朝霧の紅眼> それは誰も知らなかった。 それはついに姿を現した。 しかしそのすべてを見た者はいない。 残るのは、紅き殺意の記憶のみ…。 <凪さん家の十兵衛さん第六話『朝霧の紅眼』> 「全小隊!第三小隊の活路を開け!今日で決めるぞ!」 『了解!』 私達は進撃を始める。 既に敵は大軍勢で待ち構えていた。 『ふふふ…待っていたわよ…さぁ、踊りなさい…私の歌で』 「くっ!」 私達の前に立ちふさがった神姫達がいっせいに同じ単語を発する。 私達は身構え、覚悟を決める。 「皆!行くよ!」 『ラジャー!!』 私達の勢いが増す。今日はいける。絶対にやれる!今日こそ終わらすんだ! 迫りくる操られた神姫達。手には今までの戦いで奪ってきたであろう様々な武器が装備されていた。 「はぁぁぁ!」 私はそれらを電磁警棒の一撃で黙らせる... - @wiki全体から「第三十四話『同じ気持ち、皆の想い』」で調べる