アットウィキロゴ
新漫画バトルロワイアル
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

奮戦せよ12thブラック 正義崩壊の序曲!?

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集

奮戦せよ12thブラック 正義崩壊の序曲!?◆UjRqenNurc



「ねぇ、これからどうするのかな」

支給品のパンを齧りながら、後ろをついて来る女が問いかけてくる。
自分で考えろ。
そもそもお前の目的は知り合いと会う事だろう。どこへなりとも勝手に行けばいい。
俺の目的は、あの道化どもに分際を思い知らせる事だ。

「決マッテル、共ニ正義ノ為ニ戦ウノダ!」

……自分の目的を教えてやれば、この連中も同行をあきらめるだろうか。
俺と神との対決などに巻き込まれれば、無力な人間など死ぬ他はない。
――お人好しのガンマンでも居れば話は別だろうが、奴はもはや戦える身体ではないのだ。
こんな戦いの場にいるはずもない。

「ここ、どこなのかな……」

天体から読み取れる情報、周囲の景観から得られた情報からここが自分が大墜落を起こした惑星、ノーマンズランドではない事だけは判るが
現在位置がどこであるかなど、先ほど目覚めたばかりの自分にわかるわけがない。
もう少しまともな質問は出来ないのか?

「ねぇ、やっぱり名前教えてくれないかな。話しにくいよ」

まったくレムもそうだったが、女というのはなぜこうもお喋りなのか。
かつての従者であれば、こうも勝手な振る舞いはしなかったし許さなかったものだ。
イライラする。

「教えてくれないなら、勝手に名前付けちゃうよ
 えーと……外人さんだからブランドンさんとかどうかな」
「ナニヲ言ウ、レッド。コンナ得体ノ知レナイ男デモ“ゴ12th(トゥエルブス)”ニ入ッタ以上、コイツノ名ハ12thイエローダ!」

思いもよらぬ提案に、思わず足の力が抜けるような感覚が走る。
だが、どの道ヒトと慣れ合うつもりなどないのだ。
ならばどう呼ばれようが知った事ではない。

「……好きにしろ」

そう言い捨てると、俺は足早に歩を進める。

「あーん、待ってよぉー」

俺は女の言に一々思考を傾けていた事に気付くと、耳から入るノイズをカットする。
これからの方針について纏めよう。
あの道化どもに分際を思い知らせる。
それはいい。
だが、ネックとなるのはやはりこの首輪だ。
これがついている限り、参加者の命は主催サイドに握られているも同然。
下手をすれば反逆の意図を口に出しただけでも消されかねない。

参加者の反逆を防ぎ主催者の安全を守る安全装置にして、参加者たちに絶望を齎し殺し合いをさせるための舞台装置。
ふん、上手く考えたものだ。
だが迂遠すぎる。
俺たちを殺したいなら今すぐにでも起爆させればいい。
なぜ殺し合いなどさせる?

娯楽か?
だが神とやらが俺の力も及ばぬほどの絶対者だと言うのであれば、参加者たちの殺し合いなど見ても何も感じまい。
かつての俺のように――

「ム、アレヲ見ロ、レッド」
「え……あ、ねぇねぇブランドンさん」

それとも、何か俺たちが殺し合う事に意味があるのか。
だが、目の前の連中のような者しか参加していないのであれば、この戦いは殺し合いというよりは一方的な虐殺になるだろう。
……俺に人間を殺させて再びかつてのような存在に戻そうとするプログラムか?
この会場に存在するであろう同胞たちと再び融合させて、その力を利用しようとしている?

……参加者のリストすら公開されていない現状でそれを考えるには情報不足。下手な憶測は思考の選択肢を狭める。
そういえば始まりの会場で主催者どもに食ってかかっていた連中がいた。
奴らからなら何か情報が得られるかもしれん。

結局。
今、判っているただ一つの事は主催者たちは俺を捕えるほどの実力を持ってはいるが、
自分たちの手による殺害ではなく、参加者同士の殺し合いを望んでいると言う事。
故に首輪の爆破は恐らく最後の手段。

――――ならば考えねばならん事は3つ。

一つ目は主催者たちが、俺たちを逐一見張っているのかどうかだ。
この遊戯盤に俺たちを押し込めただけで満足しているなら話は簡単だ。
いくらでも反撃のチャンスはある。
だがワムズのように無数の端末を通して監視・情報伝達をしている存在がいるというのであれば難題だ。
せっかく解除の手段を見つけても、解除しようとした瞬間ドカン、では困る。
その機能を統合するサーバー的存在をなんとかしない限り、首輪解除に向けて動く事は出来まい。
その存在の有無をどう探るか。

「ちょっと、ブランドンさん!」

二つ目は首輪の解析・解除の方法だ。
よほどの阿呆でもなければ参加者に簡単に解除出来るような作りにしているはずがない。
自分のプラントとしての能力で解除出来るくらいならとっくに「制限」とやらをされているだろう。
また、ここの施設や支給品といった主催サイドの用意したものに頼るのも論外だ。
必要なのは、主催者たちの想像もつかない何か。
たとえばヴァッシュが自分にしてみせたような、まったく新しいプラントの力の使い方。
それをなんとしても見つけ出す。そのためにも力の無駄遣いは慎まねばならない。
もはや無限の力は自分にはないのだから。

三つ目は主催者の正体を探る事だ。
相手は落ちぶれたとはいえ、この自分を捕えるほどの存在だ。
首輪を外してようやくイーブン。
次こそは不覚を取らぬためにも対策を立てる必要がある。
だが果たしてその正体を知る手立てなどあるのだろうか。
あまりにも不明な事が「ブランドンさんってば!!」

女に腕を掴まれる。
言葉はカット出来ても、さすがにこれは無視出来ない。

「五月蠅いぞ、なんだ」
「あ、あの、あれ見てくれないかな」

指さす先にランタンの光を掲げると、そこにあったのはダークメタリックな外見の扉。
山肌に直接取り付けられたような扉の上には研究所と書かれたプレートがあった。
人間でも、連れ歩けばたまには役に立つものだ。
どうやらランドマークの発見により現在位置の確認と、拠点の確保は出来たようだった。


       ◇       ◇       ◇


自動ドアの入口を潜り抜けると私たちを出迎えるように廊下に明りが灯る。

この闇夜の中、シェルターじみたそれを発見したのは平坂さんだった。
空気の音の流れで分かったんだって。
目が見えないかわりに千倍の聴覚を持ってるって言うのも本当なのかも。

……ここに来てから変人ばっかり見てきたけど、やっぱりみんな凄い。
ブランドンさんもタダものじゃないって雰囲気だし……
なんで私なんか連れてこられたんだろ、ただの普通の女の子なのに……
ハヤテくんや、ヒナさんもいるのかな。
いてほしくないけど、いてほしい。
そんな矛盾した欲求が私の中にある。
うう、私って勝手だよ。
今もブランドンさんが迷惑がってるのわかってるのに一緒にいさせて貰ってるし……
でもやっぱり一人じゃ怖いよ。変態さんと二人きりも嫌だよ。
誰か知ってる人と合流したい。出来れば、優しくて頼りになるあの人と。

そんなことを考えながらしばらく歩いていると、私たちは円状の広いホールに出た。
広い。
山の中に埋まっているなんて考えられないくらい広いよ。
体育館くらい?
しかも無数の部屋があるみたいで、全体的な大きさがどれくらいのものなのかもわからない。
壁や床の素材もコンクリートなんかじゃなくて、冷たくて硬い金属製。
なんだか映画に出てくるような近未来的な建物を思わせた。

あ、案内図発見。
ふむふむ、ここは研究者たちの居住区なんだって。
入口から向かって反対……つまり一番奥にある大きな扉から研究棟。
右側にある大きな扉から医療棟。
左側にある大きな扉からは開発棟に行けるみたい。
あとの小さな扉は研究者たちの個室。誰もいないみたいだけど……

でもここで問題発生。
大きな扉は電子ロックされてて、ブランドンさんがいうにはカードキーが必要なんだって。
私たちはそれを手分けして探す事になった。
とはいえ、目の見えない平坂さんは役に立てないからって落ち込んでるみたいで、ホールに備え付けられた
椅子に座ってテープレコーダーみたいなのを聴いてる。
ココ見つけたのは平坂さんなんだから別に落ち込む必要はないと思うけどな。
でも、どの部屋も判で押したような生活感のない部屋ばっかり。
お菓子とか置いてないのかなー。
備え付けの家具しかない部屋の探索は簡単で、私はすぐに研究棟のカードキーを発見出来た。


       ◇       ◇       ◇


研究棟に入り、俺はいくつか存在する部屋を検分する。
一緒についてきた女は最初の部屋で退場。
……まぁ無理もあるまい。
俺もテスラを見た時は似たようなものだった。

その部屋にあったのは、何百という解体された人間のホルマリン漬け。
いや、人間に限らず、牛、熊、虎などさまざまな動物の脳やら臓器、肉体組織が壁一面に実に整然と分類されていたのだ。
しかも、コンピューターに残された資料からすると、死んだ人間を解体して保存したわけではない。
まだ生きている人間をじっくりと調べあげながら、それぞれの肉体の特性を解き明かそうという悪魔の医学。
人間どもがテスラにやったことと同等の――
ここで行われていたのはそういう生体実験だ。

アクセス制限により、詳しい事は不明。
だが、最終的には動物と人間を掛け合わせて合成獣(キメラ)と呼ばれる新たな生命種を生み出そうとしていたようだ。
それが古代の地球で一時期隆盛を誇ったという錬金術という学問による研究らしい。

――人間の醜さなら、既に知悉している。
自分の正しさを盲信する限り、奴らはなんでもやる。
この行いは正義だと、わずかな痛みによって大いなる一歩を踏み出せるのだと。
実に愚かな生き物だ。
そんな事だから自ら生み出した種によって滅ぼされかけたりするのだ。
だが、
ヒトの持つ比類なき悪性。それを断罪せんと俺は戦った。
ヒトの持つわずかな善性。それを信じて弟は守った。
結果は既に出た。
今更これを見てどうこうしようなどとは思わん。
こちらを恨めしそうに見ている眼球に一瞥をくれると、俺は部屋を出た。


       ◇       ◇       ◇


いくつかの部屋を見た。
実物こそなかったが、複数の生きた人間を対価に錬成されるという賢者の石の研究。
そして、その賢者の石から生み出されるという人造人間(ホムンクルス)。
どの部屋も反吐が出そうな悪魔の研究の成果に満ちている。
そして、この最後の部屋には、人間が鈴なりにぶら下がっていた。

……いや、これは人ではないな。
単眼しか持たぬそれは、錬金術により魂を定着させた不死の肉人形。
記録によれば制御する事が出来ずに封印したようだが……

「……戻るか」

見るべきものは見終わった。
いったんホールに戻り、他の棟にも入ってみたいがカードキーが見当たらない。
研究員がどこかへ持ち出しでもしたのか?
自身のエンジェル・アームならば扉ごと切り裂けるだろうが、残り少ない力を代価にするほどの価値があるだろうか?
ともかく、部屋を後にしようと背中を向けた瞬間それは始まった。


オぎゃアああああああああああああああああああああぁァあああアあああああああああああああああ!!
ギャあああああああああああああああああああああああああああああああああああぁァあああアあ!!
ぎゃぃぃぃああ!! オギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!


ビリビリと、建物が震撼するほどの咆哮。
この世に生まれ落ちたばかりの赤子のような、だが生命を冒涜するかのような声音で発せられた泣き声と共に
すずなりにぶら下がっていた肉人形が落下する。

ズン

見事に着地を決めた肉人形どもがこちらににじり寄ってくる。

「いたいよ」「パパ」「おなかへった」「たすけて」

ちっ、侵入者に対するカウンターか?
俺はデイパックの中から武器を取り出す。
人の作った武器など使った事はないが、そうも言ってはいられまい。

ズパッ

抜き打ちに一閃。
肉人形の首を刎ねる。

「いたい」

しかし、首を無くしても肉人形は倒れない。
なるほど。これが不死というわけか。
だが――

ゴリュッ

刀の根元にある刻刃で肉を抉る。
抉られた傷口がふさがる気配はない。
敵に再生能力の類なし。
ならば二度と動けぬように切り刻むだけだ。
ちょうどいい。新たな武器の試し切りといこう。

ズパッ   
撫で斬る片刃

ドシュッ
叩き割る両刃

ゴリュッ
えぐり裂く刻刃

バシュッ
刺し貫く突刃

4つの刃を持つその刀の名は金糸雀(カナリア)。
俺はその刀で肉人形どもを切り刻んでいく。

「オギャああああアアーーー!!」

だが不死というだけで、大した攻撃能力も持たない肉人形どもを半数も切り捨てるとさすがに飽きてくる。
ここは一先ず撤退し、この研究棟の中にこいつらを閉じ込めてしまえばいいのではないか。
半ばルーチンワークと化した戦闘。
だから頭上から迫る殺気に、対応が少し遅れた。

ズル――ドサッ

咄嗟に身をひねるが、避けきれない。
銀色の刃にデイパックが切り裂かれ、中身が零れ落ちる。
襲撃者は12thブラックを名乗る覆面の同行者。
正義を標榜し、俺を殺しにきた道化の姿がそこにあった。


       ◇       ◇       ◇


テンツク テンツク

バッグから零れ落ちた俺の支給品。
跳ね回るボールのようなものを抱え込むと12thは猛然と走り出す。
後ろから切りかかるのを躊躇う俺ではない。
刺し殺すべく、突き出した刀を肉人形が代わりに受ける。

「!?」

先ほどまでは本能のままに動いていたという様子だった肉人形どもが12thを中心に陣形を取る。
そして12thから渡された覆面を被ると、名乗りと共にポージングを決める。

「12thピンク」
「12thグリーン」
「12thブラック」
「12thブルー」
「12thホワイト」

「5人揃ッテ“ゴ12th”ッ!!!」
「……」

なんらかの方法で肉人形を12thが操っているのか。
とりあえず、奴らが名乗っている間に刀で貫いたままの“ゴ12th”とやらからあぶれた肉人形を解体しておく。

「グゲ!? 貴様、名乗ッテイル間ニ攻撃スルトハ!?」
「これは貴様の差し金だったか。あの女はどうした? 殺したか?」
「私ガ倒スノハ悪ダケダ! 私ノ未来日記『正義日記』ニAM2:43分ヲ持ッテ貴様ガ悪トナルト予知ガデタノダ。
 ダカラ、ソノ前ニ貴様ヲ倒ス!」
「予知だと?」
「貴様ニハ関係ノナイ事ダ! イクゾ、イエロー! ゴ12thストーム!!」

12thブラックから、ピンク色のマーキングを施された覆面の肉人形に、俺の支給品だったボールがパスされる。
ピンクはそれを小脇にかかえたまま俺に襲いかかる。
だが、俺もいい加減、慣れぬ刀による人体の解体にも慣れた。
ピンクを両刃にて一刀両断で真っ二つにする。
残り4人。

「ギャア! グリーン!」

ピンクが最後の力でパスしたボールをグリーンが受け取る。
ピンクの相手をしている間に包囲網を敷かれたか。
前後左右から同時に襲い掛かってくる“シ12th”。
だが完全に囲まれる前に抜けてしまえば、包囲網など意味はない。
襲い掛かるグリーンを、逆にすれ違いざまに十を超える肉塊へと解体。
残り三人。

「ホ、ホワ……イト」

こぼれ落ちたボールをホワイトが拾う。
その隙だらけの瞬間を俺は狙う。
踵を返して間近に迫る。

「ブルー!」

ホワイトはなんとかブルーにボールをパスすると、俺に噛みつこうと大口を開ける。
その口の中に金糸雀による刺突を放り込む。
そのまま連続で全身を突きまくると、骨が砕け、肉が弾け飛ぶ。
残り二人。

「ブラック!」

ブルーは手にしたボールをすぐ12thブラックに渡すと両手を広げて俺に突進してくる。
俺を拘束する気か?
出来ると思うなよ、人形が!
ピンク同様、脳天唐竹割りで両断してやったが、なんとその手が俺の足を掴む。
そうか、真っ二つで動けなくなってもこの程度は出来ると言うわけか。

「フィニッシュ!!」

残り一人となった12thブラックが俺にボールを投げつける。
だが、狙いが逸れたか途中で地面にバウンドすると、空気が抜けたボール特有のボテボテした跳ね方で
あらぬ方向へと飛んでいく。
爆弾か何かだったのかは知らんが攻撃は失敗。
そう見た俺は、刀で足を拘束する腕を切り落とそうと――

ギュルッ

あらぬ方向へ行くかと思われたボールから突如、刃が飛び出す。
それが高速回転しながら俺のほうへと飛んでくる。

「くっ!?」

予想外の奇襲。
だが俺の反射神経――それは弟同様、人類を遥かに越えたものだ。
切り飛ばした刃が少し腕に掠りはしたが……迎撃は成功。
足を拘束するブルーの腕を切り落とすと、一人生き残った12thブラックに向かい歩き出す。

「ッ!?」

ピリピリと、身体に違和感が走る。
これは……さきほどの刃に麻痺毒でも塗ってあったか?

「動ケマイ、覚悟!!」

エレザールの鎌を構え、12thブラックが向かってくる。
俺は痺れる身体を引きずるようにして、それを――


       ◇       ◇       ◇


麻痺毒に犯されながらも、ナイブズの動きは12thを上回った。
最後の決着は、そんな理不尽な終わり方で幕を閉じる。

ザザッ――

「2:38分、12th……『平坂黄泉』は死亡する
 DEAD END」

正義日記が告げる己の未来。

(ヤハリ、コノ未来ハ覆ラナカッタカ……)

ナイブズに敵対する未来を選べばDEAD END以外なかった。
それがわかっていながら12thは2度目の生も自らの正義に殉じた。

(ダガ、正義ハマダ負ケテナイ……後ハ頼ンダゾ、レッド……)


【平坂黄泉@未来日記 死亡】


       ◇       ◇       ◇


敵対勢力の全滅を確認すると、俺は椅子に座る。
床は一面、血の海。
なるべく返り血を浴びないように切ったが、靴は血まみれになってしまった。
麻痺はうっとおしいが、動けない事もない。
脳にワムズの毒を仕掛けられた時のように、プラントの力で消しさるまでもあるまい。
しばらくすれば治るだろう。

しかし、2:43分に俺が悪になるだと?
俺を悪というなら、最初から悪だろうが……時間指定された事が気になる。
何かが起こるというのか?

死んだ12thのデイパックに自分の荷物を放り込む。
時計だけ残して時間の確認。

2:43分
そして俺は感じた。どこかでゲートの開いた感触を。
忘れるはずもない、我が半身の力の波動を。

「バカな……ヴァッシュ、お前も来ていると言うのか……」

最後に見た弟の姿を思い出す。
限界まで進んだ黒髪化。
瀕死の状態まで追い込まれた肉体。
俺がプライドを振り捨ててまで人間の医師に縋った。それほどの傷だった。
プラントの力どころか、ガンマンとしての力すら振るう事はままなるまい。
だというのにヴァッシュがここにいて、しかもプラントの力を使っただと?

あの弟の事だ。
ここでも人を殺したりはするまい。
それどころか、殺そうとした相手を助けるような奴だ。
そんな条理に外れた生き方で今まで生き延びる事が出来たのは、その身に宿る超越種としての力のおかげ。
それを無くしてもまだそんな生き方を続けるなら、必ず帳尻を合わせなければならない時がやってくる。

「ヴァッシュ――お前は」

【F-05地下/研究棟/1日目 黎明】

ミリオンズ・ナイブズ@トライガン・マキシマム】
[状態]:麻痺、黒髪化進行
[服装]:普段着にマント
[装備]:金糸雀@金剛番長
[道具]:支給品一式×2、エレザールの鎌(量産品)@うしおととら、正義日記@未来日記
[思考]
基本:神を名乗る道化どもを嬲り殺す。その為に邪魔な者は排除。そうでない者は――?
0:ヴァッシュ――
1:首輪の解除を進める(まずは監視の有無の確認)
2:搾取されている同胞を解放する。
3:エンジェル・アームの使用を可能な限り抑えつつ、厄介な相手は殺す。
4:レガートに対して――?
[備考]:
※原作の最終登場シーン直後の参戦です。
※会場内の何処かにいる、あるいは支給品扱いのプラントの存在を感じ取っています。
※黒髪化が進行している為、エンジェル・アームの使用はラスト・ラン(最後の大生産)を除き約5回が限界です。
 出力次第で回数は更に減少しますが、身体を再生させるアイテムや能力の効果、またはプラントとの融合で回数を増加させられる可能性があります。
※錬金術についての一定の知識を得ました。
※研究棟からはカードがなくても出られますが、再び入るにはまたカードが必要です。
※正義日記が効力を失っているかどうかは後続の書き手さんにお任せします。

【金糸雀(カナリア)@金剛番長】
インドに古くから伝わる、撫で斬る片刃・叩き割る両刃の2つの性能を持つ両手剣『フィランギ』に
えぐり裂く刻刃と刺し貫く突刃を加えた憲兵番長の独創作(オリジナル)の刀剣。

【化血神刀@封神演義】
ビーチボール状の宝貝で、投げられると刃が出て回転しながら敵を襲う。
麻痺性の毒が染み込ませてあり、刺されると僅かな傷でも動けなくなる。


       ◇       ◇       ◇


闇夜の山道を少女がふらふらと歩く。
目に生気はなく、まるで操られているような虚ろな様子。
いや、まさに少女は操られていたのだ。
12thこと平坂黄泉の催眠術によって。
そして今、平坂黄泉の死亡によりその催眠術は解ける。

「あ、あれ!? あれあれ!? こ、ここはドコなのかな!?」

少女に操られている間の記憶はない。
ホールで休んでいたと思ったら、次の瞬間には外にいた――という認識だ。
ここへ連れてこられた時と同様の、わけのわからない現象に少女は再び恐怖する。

「ブランドンさーん! 平坂さーん! どこ行っちゃったのかなーー!?」

しかも、誰もいない。
闇夜の山林に女の子が一人きりだ。
殺し合いなどという要素がなくても普通に怖い。

「……ボンさーん! ヒナさーん……ハヤテ……くん……うう、誰か返事をしてくれないかなー!?」

故に仲間を、知り合いを呼ぶ声も次第に細く、小さくなる。
なにか、良くないものを呼び寄せてしまいそうで。

【???/研究所周囲のマスのどこか/森/1日目 黎明】

西沢歩@ハヤテのごとく】
[状態]:健康
[服装]:制服
[装備]:五光石@封神演義 
[道具]:支給品一式(一食分消費)、大量の森あいの眼鏡@うえきの法則、研究所の研究棟のカードキー
[思考]
基本:死にたくない。ハヤテや知り合いに会いたい。
0:だ、だれかいないのかな
1:ここはどこなのかな
2:殺し合いって何?
3:ハヤテくんに会いたい。

[備考]:
※参戦時期は明確には決めていませんがハヤテに告白はしています。



時系列順で読む


投下順で読む


029:カタハネ -クロハネ- ミリオンズ・ナイブズ 073:情報遊戯
029:カタハネ -クロハネ- 西沢歩 090:マリオネットラプソディー
029:カタハネ -クロハネ- 平坂黄泉 GAME OVER

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー