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夜明けだョ!全員集合(後編)

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夜明けだョ!全員集合(後編) ◆lDtTkFh3nc



    ◇     ◇     ◇

正義は、勝つ

    ◇     ◇     ◇

少しだけ前、窓から落ちた金剛とそれを追った剛力番長。
両者なにごともないかのように地面に両の足で着地。
剛力番長はまっすぐ金剛に突っ込んでいく。

「やぁぁぁぁぁ!!!」
「打舞流叛魔(ダブルハンマー)――――――!!!!」

それを迎え撃つのは、鉄の如き高度となった金剛番長の両拳。
必殺の一撃を叩き込まれ、剛力番長は真逆の方向へと吹っ飛ぶ。
本校舎の横にある別棟にぶつかり、止まる。

「お前の事情はわかった」

相手が気を失っていないことを確信しているのか、すぐに話しかける金剛。

「だがな、剛力番長。俺もお前の言ってる事がスジが通っているとは思えねぇ。
 お前にとって辛いこともたくさんあったのかもしれないが、知ったことか。
 それが他人を傷つけていい理由にはならん。悪いが…ぶちのめしてでもお前を止めるぞ」

剛力番長の告白を聞き、潤也の怒りを聞き、出した結論がそれだった。
おかしなこと、わからないことはいろいろとある。
だが、今通さなければならないスジは、彼女を止めることだ。そう思った。

「私は…止めるつもりはありません。私やキンブリーさんに失礼なことを言ったあの人も含め、皆さんを倒します。
 でも、まずは貴方です!!私の記憶を勝手に偽ろうとする貴方を、私は倒すんです!!」

そういって別校舎から姿を現した剛力番長は、巨大な剣を携えていた。剣というよりもはや鉄塊か。
それを片手で持ち上げているのだから、やはりアイツは剛力番長だと、金剛は思った。
反対の手に持っている何かに、少女が呟く。

「今から目の前の男を倒します。彼は私に偽りの記憶を語るなど、非道な男です。
 正義の鉄槌をくだし、絶対にこの手で倒してみせますわ!」

それを鞄にしまい、今度は両手で剣を構える。

「いやぁぁぁぁぁ!!!」

またしても力任せな突進。だが今回は剣を伴っての突進だ。
さすがにまともに受けるわけにはいかない。金剛は周囲を見渡すと、手ごろな『それ』を引っこ抜く。

「ぬぅぅぅぅぅん!!!」

『それ』……ジャングルジムを片手で振り回し、突進を受け止める。
さすがの剛力番長も、すこし驚いた表情を見せた。

「くっ」
「こうしてお前と戦うのは二度目か…お前はあの時、力の正しい使い方を知ったはずだ!」
「!! ですから、嘘は、お止めな、さい!!」

距離をとって剣を一度ひき、上段の構えへ。そこから力任せに振り下ろそうという作戦。
剣の重量と少女の力。単純だが、これには遊具などではとても耐えられない。

「キンブリーさん優勝の為…礎になっていただきます!」

しかし構えを変えた一瞬の隙に、金剛番長は既に行動を始めていた。

「知った…」

ジャングルジムを放り投げ、再び鉄と化した拳を握る。
相手が剣を振り下ろすより速く。
そう、単純に速く、力強く、拳を突き出した。

「ことかァぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

本気を出した打舞流叛魔が、叩きこまれる。

再び教室内。
沖田が動くより一瞬だけ速く、潤也は動いていた。
それでも身体能力の差は歴然。すぐに追いつかれるだろう事は潤也にもわかった。
だから少し遠い廊下への出口ではなく、先ほど金剛が吹き飛んでいった先、割れた窓のほうに向け全力で走る。
一切の躊躇も無く、潤也は飛び降りた。残っていたガラスで少し傷を負う。
ここは2階。下は確か花壇だった。体を丸め、頭だけ守りながら落ちていき、土の上で受身を取る。

「〜〜〜〜〜〜!!!」

全身が痛んだが、耐えられる、なんの問題も無い。
体育の授業は楽しかったから、少し真面目に受けててよかった。そんな事を思った。
だが、すぐに体を転がしてその場から離れる。
予想通り、自分の落ちた花壇の上に、銃弾が降り注ぐ。後を追う様にして沖田が降り立った。
銃と木刀を握りしめ、先ほどまでとは違う意味で嫌な目をしていた。

もう逃げ場は無い。戦っても勝ち目は無い。
コイツは口八丁で煙にまける相手ではないし、騙したりもできない。
自分の能力では相手を逆上させることは出来ても、出し抜いたり、無力化したりは出来ない。
潤也がパーなら、相手はチョキ。どう頑張っても勝ち目は無いのだ。
だから…

「短い鬼ごっこだったぜィ」
「あぁ、もう逃げないよ。俺は目的の為に、戦う」

だから頭を使うんだ。

グーを、味方につけて。

「…どういう事だ、土方」

立ち上がる潤也の背後に、一人の男が姿を見せた。
人呼んで、金剛番長。
スジの通らぬ話が許せない、強くて硬い男だった。

「……チッ」
「答えろ」
「どーもこーも…見たまんまですぜ?」

見たまんま。
それは沖田が丸腰の相手に銃を乱射していることか。
それとも潤也が土と血に塗れて立っていることのほうか。

あるいは素直に事情を説明していれば、金剛とてバカではない。
喧嘩両成敗とでも言って、なんとか場を収めただろう。
だが、沖田にはそれが出来なかった。今の自分は、人生で一番見られたくない一瞬であると思う。
ひねくれた性格が悪い方へと働いてしまう。強がるように、本音をひた隠す。
そんな態度をとってしまうことまで潤也にはお見通しであったのだろうか。

悔しいが、おそらくそうだろう。ヤツの狙いはこれだ。
自分と金剛の間に亀裂を生じさせること。だが、わかっていても態度というものは中々変えられない。

「旦那、そいつはマジでヤバイ。俺は確信したぜ」
「例えそうだとしても、丸腰の相手に武器使って殺そうとするなんぞ…」
「スジが通らねぇ、ですかィ」

金剛の目は真剣だった。
事情を説明しなければ、共に行動することは適わないだろう。
だが、何を言っても言い訳がましくなるのは目に見えていた。
潤也は一言も発しない。沖田を貶めようとする言葉も、救おうとする言葉も。
あるいはそれは、審判を待っているようだった。
金剛によって、自分と相手の罪を量ってもらっているかのように。
やがて、沖田が口を開く。

「お互い納得できないなら仕方がねぇ…悪いが、別行動させてもらいますぜィ」

クルリと背を向けて、沖田は歩き出す。入ってきた正門ではなく、別の場所にあった門に向かった。

「土方!」
「旦那ァ、忠告しとくぜ。あんまし甘いことばっか言ってると、バカを見るぜ。
 どうしてもそれを貫くんなら…ひねくれた仲間を2人くらい、見つけるんだな」
「……気をつけろよ」
「『警察』にそんなこと言うのは、お門違いですぜィ」

そう言い残して沖田はその場を去った。

「……」

潤也は、黙っていた。
審判は下された。ただしそれは、正義や悪を比べるものではなかった。
潤也が考えに考えた末に選んだ道は、脱出。
ただしそれは確実で、最速の脱出。

殺し合いに勝ち残るのは難しい。
だが全員で仲良く脱出するのも難しい。
難しいということは、時間がかかるという事だ。失敗の可能性があるという事だ。
だからそんな手段はとっていられない。自分のこのちっぽけな力でも出来る、最大限のことはなにか。
それは強い参加者を何人も味方につけ、自分の能力で導くこと。
無駄を省いた、最速確実の道へ。

沖田の力も役立つものではあった。しかし、彼はこちらを疑いすぎている。
最初の出会いの際にもう少し落ち着いて対処が出来ればまた違ったのだが…
とにかく、これ以上ヤツと一緒に行動していると、思ったように動けない。
しかも本当にいざとなったら、おそらく彼は自分を見捨てられる人間だ。
だから排除する必要があった。
都合よく自分を拘束していた鎖がはずれ、生まれたチャンス。それを最大限に活かし、成し遂げた。
ヤツの性格からして、この状況で言い訳がましく事情を説明するなど、耐えられないはずだとふんでいた。
それがあたった。

だが、今唯一の味方となった金剛もバカではない。自分に対して疑念を抱いているだろう。それでもいい。
それでも彼は潤也を守る。スジとやらを通す為に。それがわかったから選んだ道だ。
兄貴の仇の情報を得る目的も含めて仲間はもっともっと欲しい。
金は無いけど、この状況で必要なのは多分金じゃない。
金じゃない『何か』がきっと仲間を増やす。その『何か』を考えるんだ。

俺は兄貴の仇を討つ。潤也の考える基本的なことはなにも変わっていない。
ただ、『今』一番適した方法が『のる』ではなく、『逆らう』だと判断しただけだ。
その為なら、善意だろうが悪意だろうが利用してやる。
生き延びたい奴ら、帰りたい奴ら、勝ち残りたい奴ら、そして、主催者。
みんな利用して…脱出する。仇を討つ。
そう考え抜いて、決めた。

「おい、潤也」

金剛が潤也に向き直り、声をかける。
なんとなく察してはいるのだろうが、金剛は事情を聞きたかった。はっきりしないのは好きではない性分。
だが、そこで彼の視界に入ってきた潤也の表情は、驚愕。

「金剛後ろーーー!!!」

振り向けば、大剣を構えた少女の姿。

「正義は、勝ぁぁぁぁぁつ!!ですわーーーーー!!」


    ◇     ◇     ◇

とは、限らない

    ◇     ◇     ◇


金剛は本気の打舞流叛魔を叩きこんだ時点で、相手を無力化したと思っていた。
以前戦った時はそうであったし、なにより確かめる暇もなく仲間の諍いが起きた。
らしくない油断ではあったが、仕方のないことだったのかもしれない。

とにかく、剛力番長はまだ倒れてはいなかった。
それはホムンクルス化の影響か、金剛への制限が原因か。
再び立ち上がるまでには少し時間がかかったものの、彼女はその身を起こし戦闘を再開した。
今度こそ、正義の鉄槌を下す…その一心で、振りかぶった剣を叩き込んだ。

「ぬおぉ!」

間一髪、潤也の指摘で振り向くと、握りこんだ拳で剣を受け止める。
剣自体はそれほど切れ味のあるものではないようで、切断されることはなかった。
だがその重量と力、無事ではすまない。

「ぐぅぅ!」
「く、まだまだぁぁ!!!」

痺れる両拳を酷使し、金剛は剛力番長の追撃をかわす。
これではしばらく打舞流叛魔は使えない。しかも近くには潤也がいる。
彼を安全なところに逃がさねばならない。
金剛は潤也を脇に抱え、ひとまず逃走を図る。

「ま、待ちなさい!!」

すぐさま相手も追いかけてくる。ところが……

「あ、あらー!?」

打舞流叛魔のダメージか、それとも単純に躓いたか、少女はこの大事な場面でよろめく。
わずかに崩したバランスは、力はあっても小さな体格に不釣合いな剣によって大きな影響を生んだ。

どってーん

古いギャグのような音をたて、少女は思い切り転倒した。


相手が一人コントをしている間に、金剛はとりあえず体育館へと駆け込んでいた。
どこか潤也が隠れられそうな場所は無いか探す。1つの扉が目についた。

「とりあえずあそこに隠れていろ」
「え、ちょ、金剛、あれは…」

そういって金剛がずんずんと扉に近づき、ドアを開く。
そこへ一歩踏み込んだ、その時だった。

「もう逃がしませんわ!!!」

体育館の扉を開き、体操着の少女が入ってきたのは。
よく似合っている上に校庭以上に違和感のない場所にいると、普通のことのように見える。
転んだ際に打ったのか、鼻が赤くなっていた。
しかし、彼女は目を見張る。男達が確かにここに逃げ込んだのは見えた。
だが、ここには誰もいない。自分が入ってきた以外の扉は二つ。
1つは体育倉庫だろうか。そしてもう1つ。こちらが開いていた。

「非常口……またしても外へ…?どこまで逃げるおつもりかしら!」

そういってその扉に駆け寄ろうとするも、そこでスピーカーから音楽が流れ始める。
ハッ、と気がつき、思わず館内の時計に目をやると、時間は午前六時。

そう、最初の放送が始まる時間だった。
どうするか迷うものの、先ほどの男の言葉が頭をよぎる。

『そのキンブリーってヤツが死んだら意味がないだろ?』

まさか、彼が死んでいるとは思わないが……それでも、ここで放送を聞き逃すのはマズイ。
そう自分に言い聞かせるように、少女は立ち止まった。鞄から『日記』を取り出す。

「……これから、放送が始まります。先ほどの男達は取り逃がしてしまいましたが…
 大丈夫、全てうまくいきますわ…」


【H-3小学校/体育館/1日目 早朝(放送直前)】

白雪宮拳(剛力番長)@金剛番長】
[状態]:疲労(中) ダメージ(中) ホムンクルス 『最強の眼』
[服装]:キツめの体操服、紺のブルマ
[装備]:ドラゴンころし@ベルセルク
[道具]:支給品一式、アルフォンスの残骸×6  ボイスレコーダー@現実
[思考・備考]
0:全員を救うため、キンブリーを優勝させる、という正義を実行する
1:放送を聞く
2:先ほどの男達を追跡する?
3:キンブリー以外は殺す。
4:強者を優先して殺す。
5:ヒロ(名前は知らない)に対して罪悪感
6:蘇らせた人間の中で悪がいたら、責任を持って倒す
7:ボイスレコーダー(正義日記)に自分の行動を記録
[備考]
※キンブリーがここから脱出すれば全員を蘇生できるとかろうじて信じています。
※錬金術について知識を得ました。
※身体能力の低下に気がついています。
※主催者に逆らえばバケモノに姿を変えられるという情報に、疑問を抱きつつあります
※参戦時期は金剛番長と出会う直前です。
※アルフォンスが参加者だったことに気づいていません。
※妲己がみねねの敵だと信じています(妲己の名前は知りません)。
 二人の会話も聞こえておらず、みねねは妲己に従ったと思っています。
※賢者の石の注入により、記憶が微妙に「自分の物でない」ような感覚になっています。
 正義の実行にアイデンティティを見出し、無視を決め込むつもりですが、果たして出来るかはわかりません。
※ボイスレコーダーには、剛力番長と出会うまでのマシン番長の行動記録と、
 剛力番長の島に来てからの日記が記録されています。
   ◇     ◇     ◇

潤也は金剛に、その扉は非常口だと伝えようとしていた。
ところが…いざくぐってみれば、たどり着いたのは外ではなく、どこかの室内。
それもかなり広い場所のようだった。何かの店なのか、いろいろなものが並んでいる。

「む、随分と広いな。まぁ隠れるには丁度いい。ここで待って…」
「ちょ、ちょっと待てよ金剛。ここどう見ても学校じゃないって」

金剛の脇から下ろされ、周囲をあらためて確認しながら潤也は告げる。
おかしい。非常口に飛び込んだはずが、なぜ室内、それもまったくつくりの違う建物に繋がるのか。
考えろ、そう思った時、彼の考察を邪魔するかのように音楽が流れ出す。

「これは…まさか、やつらの言っていた放送か?」
「……音楽なんか使って、いい気なもんだな」

暗い室内に、メロディだけが響き渡る。

【I-7デパート/1日目 早朝(放送直前)】

安藤潤也@魔王 JUVENILE REMIX】
【状態】疲労(中)、右手首骨折(応急処置済み)、たんこぶ一つ、体の数箇所に軽い切り傷
【装備】首輪@銀魂(片方の首輪をはめている)
【所持品】
【思考】
基本:兄の仇を討つ。そのためには手段も選ばない。
1:兄の仇がこの場にいれば、あらゆる方法を使って殺す。いなければ、確実で最速なやり方でここから脱出する。
2:ひとまず脱出の為に、金剛を始めとした殺し合いにのっていない参加者を集め、協力してもらう
3:その集団を、能力を活かして確実最速な脱出方法へ導く
4:土方に対する激しい怒り?
5:兄貴……


※参戦時期は少なくとも7巻以降(蝉と対面以降)。
※沖田の名前を土方と理解しました。
※能力は制限されている可能性がありますが、まだ気付いていません(少なくとも3分の1は1に出来ます)
※キンブリーを危険人物として認識しました。



金剛晄(金剛番長)@金剛番長】
[状態]:疲労(中) 両拳に軽い痺れ(数分で回復します)
[服装]:学ラン
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、確認済み支給品×2(武器である事は確認済み)
[思考]
基本:殺し合い?知ったことか!!
 1:ゲームを潰す
 2:施設をまわり、情報を集める。
 3:このゲームの主催者たちにスジを通させる
 4:陽菜子や他の番長たちはいるのか……?
 5:仲間たちにもスジは通させる
 6:剛力番長の様子がおかしいことが気にかかる
 7:土方のことも気がかり
[備考]
※自分の力が制限されていることを知りました。
※主催の用意した武器を使うつもりはありません
※キンブリーを警戒対象として認識しました。

※H3小学校体育館の非常口と、デパートのどこかがワープで繋がっています。

    ◇     ◇     ◇

まぁ、丁度良かったのかもしれねぇや。
夜道を一人歩きながら、沖田は少し冷静さを取り戻した頭で考える。
潤也の策略にのってしまい、結局彼らから離れざる得なくなった。
これは正直痛いし、悔しい。

あの場で金剛に事情を説明すれば事態は収まったかもしれない。
だが、そうすれば自分の姉の話や、それによって激情してしまった事を伝えねばならなかった。それは我慢ならない。

安藤潤也は危険だ。だが、その危険さは即効性のものではない。
あぁいうタイプが厄介になるのは状況が混乱してからだ。
むしろ今危ないのはさっきのガキみたいな、深く考えずすぐ暴れまわっちまうタイプの方。
金剛の旦那もバカではない。いざとなればヤツをなんとかするだろう。
無理に自分がついている必要もない。

言い訳半分、本気半分という感じで考えていた。
そういえばあのガキはどうなっただろう。
旦那の知り合いらしいが、ちゃんとぶっ飛ばせたのか。
まぁ問題ないだろう。あぁいう男は、身内だからこそ遠慮なく拳をふるえる。
そいつの間違いを正してやる為にも。
数時間前に殴られた頬をなで、うっすらと、今日で一番素直な笑みを浮かべる。

勢い飛び出てしまったが、自分はやるべきことを、否、やりたいことをやるだけだ。
今の目的地は警察署。彼自身に警察としての自覚はほとんどないも同然だ。
しかしそこには武器があるだろうし、いるのなら真撰組の他の隊士も集まる可能性がある。
武器と仲間。このふざけたゲームを壊すのにどちらも必要なもの。
と同時に、今しがた失ってしまったものでもあるのだが。
また当面の危険であるゲームにのって暴れる連中に対処するのにも有効なものだ。

デパートにいるという万屋の旦那のことも気になった。
しかしデパートには金剛達が向かうはず。これも彼らを放って置く理由の一つだった。
あの旦那なら、危ういあの二人もなんとか運転してくれそうな気がする。
そんな期待があったのかもしれない。

(まぁ、あんまり気にしすぎても仕方ねぇや。
 でもな、礼はいつかきっちりするぜ、潤也くぅん?)

やっとらしさを取り戻し、沖田が笑う。
だがその笑顔もまだ、少しぎこちない気がした。


【H-2/大通り/1日目 早朝(放送直前)】

沖田総悟@銀魂】
【状態】疲労(中)、わずかな悲しみと苛立ち
【装備】木刀正宗@ハヤテのごとく! 
【所持品】支給品一式×2 イングラムM10(10/19)@現実 未確認支給品0〜1(確認済み、武器はない)
【思考】
基本:さっさと江戸に帰る。無駄な殺しはしないが、殺し合いに乗る者は―――
1:警察署に向かい、武器と仲間を探す。特にこの場にいるなら近藤や銀時達知り合いと合流したい。土方?知らねえよ
2:金剛と潤也が気がかり
3:……姉上、俺は――


※沖田ミツバ死亡直後から参戦
※今の所まだ金剛達との世界観の相違には気がついていないようです
※キンブリーを危険人物として認識


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