Xboxローンチの理由

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SH2がXboxローンチになった理由

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  • 以下は、ゲーム情報サイトegに掲載された、今村氏へのインタビューです。
    SH2ではディレクター兼プロデューサーを務めた今村氏が、SH2のXboxローンチについて答えています。
  • 現在、egからはこのページは削除されている模様? (元URL)

Xboxというプラットフォームに参入したのは何故ですか?

我々はソフトメーカーなので、ハードがある限りそれに合わせてソフトを供給していきたいですし、ゲームを開発する人間として新しいハードに挑戦したいという気持ちもありました。


Xboxのどんなところに魅力を感じたのですか?

Xboxというハードそのものがワールドワイドに展開されているということに、まず魅力を感じましたね。サイレントヒルもそうですが、ゲームを作る時は、世界の市場でヒットするものをと考えていますから。


実際開発してみて、どうでしたか?

パソコンのソフト開発に近いものがありましたから、作りやすかったと思いますよ。開発に必要なツールはたいてい揃っていましたし。マイクロソフトさんとのやり取りでは、まだ慣れない部分もありましたが、大きな問題はなかったですね。ただ、ソフトは比較的作りやすいのですが、日本のソフトメーカーの取り込みには、苦労されているんじゃないかなと思います。やはりアメリカの企業ですし今までのハードメーカーとはカラーが違って、警戒されてしまうのかもしれません。

あと、Xboxのデザインは日本人の好みをマーケティング不足なのでは.....?と思います。なにしろ、ハードがあれだけ大きいと置くスペースに困りますよね。あの大きさでも上面をフラットにしてくれるとか、縦置きにもできるとか、そういう配慮もして欲しかったです。後継機が発売されるなら、改良してもらいたいですよね (笑)。後継機の話が出たのでさらに言いますと、XboxもPCっぽくスペックアップしていってほしいです。将来はPCのゲームみたいに「必要環境: Xbox2以上」となるような形で。そうすればソフトの開発環境が大きく変わることもないと思うので。


なぜPS2で発売した『SH2』をXboxでも発売しようと思ったのですか?

まず、正直なところを言いますと、Xboxという新ハードで初めて開発をするわけですから、分からない部分が多い訳です。大体の予想はついていても、実際開発してみると予想外のことがいろいろと起こるリスクがあります。他にも開発期間の制約もあって、ファーストタイトルは既に完成しているものを移植しよう、という結論に達したんです。それでいろいろ検討して『SH2』にしようと。このタイトルなら、海外でも通用する作品ですから。移植についてはXboxのハイスペックもあって、技術的には100%以上です。内容的にはいくつかの追加要素があります。


PS2版が全世界で150万本以上売れているとうかがいましたが、ヒットの要因は?

リアリティの追求ですね。『SH2』を作るにあたって、舞台である『Silent Hill』はアメリカのどこかの田舎町で登場人物はアメリカ人という設定なんですが、アメリカ人の物の考え方や行動パターンなどをいろいろ研究したんです。「アメリカ人はここではこんな台詞は言わない」とか、「こういう状況では、こうする」といったことをネイティブの人から情報収集しました。


やはり日本人とは感覚が違いますか?

そうですね (笑)。英語の監修をしてくれたアメリカ人にその辺りのことを教えてもらったのですが、僕がいちばん印象に残ったのは「アメリカ人の女性は気が強い」ということでした。もちろん、一般的な傾向なんでしょうけど。


そういった部分が欧米でウケると?

それだけでは、やっぱりダメでしょう。グラフィックセンスや演出など見た目の部分もそうですけど、ゲームを遊んでいるうえでプレイヤーに爽快感を与えないとダメだと思うんです。欧米のプレイヤーのツボを考えつつ、日本のユーザーのツボも考慮しないと、日米欧でヒットするタイトルは作れないのではないのかと。その点で『SH2』はXboxでヒットするのではないかと思っています。全世界の人に楽しんでもらえると良いですね。これは、Xboxだけでなく、全ハードで言えることなんですけれど (笑)。


『SH2』は、日本でもかなりヒットしましたよね。これは、日米欧に対してちょうどいいバランスのゲームが作れたということですか?

そうなのかもしれませんね (笑)。Xboxに限らず、これからのゲームは、世界全体を見つつ、その中のひとつとして日本を見るべきなんだと思います。日本ではウケるんだけど、海外ではダメだとか、海外ではウケるんだけど日本ではダメ、というのはまずいな、と。夢は1つのタイトルを"全世界同時発売"ですね (笑)。テレビのシステムや言葉のローカライズなどで難しいこともあるんですが.....。


『SH2』Xbox版は、どんなゲームに仕上がりましたか?

先ほど言ったように、基本はPS2版の移植なんですが、Xbox版だけで体験できる追加要素もあります。タイトルに『最期の詩』とあるのは、PS2版で副題の候補に挙がっていたものを復活させたんです。このサブタイトルには、PS2版とは違うんだという意味を込めています。

いちばん大きな違いとしては、『SH2』のストーリーの全貌に1歩近づけるような別シナリオを追加したことです。本編の主人公ではなく、本編のヒロイン、マリアの視点から物語を眺めていくんです。これは、本編をクリアしたら出現するのではなく、PS2版を遊んだユーザーもXbox版を楽しんでもらえるように、最初から選択できるようになっています。


ユーザーに『SH2』をどう楽しんでもらいたいですか?

『SH2』は、ひと言で言えば"ホラーゲーム"です。アメリカ風なリアルな町を懐中電灯のライトひとつで探索していきます。特異な世界観もそうですが、人間のゾクゾクする怖さを追及して、グラフィックや敵との戦闘.....敵の動きや鳴き声.....を作り込んでいます。人間の暗闇に対する恐怖を表現できたかな、と。ですから、プレイヤーは主人公に感情移入して、シナリオを楽しんでいって欲しいんです。そして結末を見てもらいたいですね。


Xboxにしかできなかった表現は、ありますか?

いろいろありますが、1つは"ライトの光"ですね。PS2版では光の縁がうまく表現できなかったんですが、Xboxはきれいな円形になってます。ライトの光だけが壁に当たるという感じが増して、その光の外には何が潜んでいるのか!? という恐怖心をさらに掻き立てます。

それに、テクスチャの表示が自然な感じで画像も緻密です。PS2版のゲーム画面はポリゴンっぽさを目立たせないためにわざとノイズを掛けていたんですが、Xboxはその必要がないんです。ですので、あの奇怪なクリーチャーも、自然に気持ち悪く表現できていますよ (笑)。


Xboxというハードは、どんな可能性を持っていると思いますか?

やはり、ネットワーク環境を最初から装備していることですよね。しかも、ブロードバンドに対応したものを。PS2などは完全に外付けですから、改めてモデムを買って通信で遊ぼう、という人はやはり少ないと思うんです。ドリームキャストはモデムが標準装備で『ファンタシースターオンライン』などのネットゲームもヒットしましたが、ブロードバンド対応のものは別売りなんですよね。日本でもADSLが普及してきましたし、ちゃんとネットワーク端子を標準装備したのは正解ですね。ネットワークゲームはこれからは日本でも多くの人が手を出しやすくなると思いますよ。

今までネットゲームというと、欧米のPCゲームがほとんどでしたよね。そうすると、日本でプレイするのは一部のマニアだけになっちゃう。もちろん、面白いゲームはたくさんありますけど。これからネットワーク環境が整うにつれて、日本人の気質に合った日本製、和製のネットゲームもいろいろ発売されると思います。


今村さんはネットワークゲームを作りたいと思いますか?

個人的には興味があります。プレイするのも好きですし。ただ『Silent Hill』はネットワークゲームには向いてなさそうなので、作るとしたらまったく別なものになると思いますが。


最後にユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

『SH2』はXboxでさらに進化しました。未体験の恐怖と極上のドラマを楽しめること間違いなしです。未プレイの人はもちろん、PS2版を遊んだ人でも十分楽しめるのでぜひプレイしてみてください。


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