「さようなら、さようなら」
親指姫は太陽に向かって言いました。
モグラと結婚して地面の奥で暮らすことになれば、もう親指姫は太陽と会うことは出来ないのです。
親指姫は太陽に向かって言いました。
モグラと結婚して地面の奥で暮らすことになれば、もう親指姫は太陽と会うことは出来ないのです。
「電脳湖畔殺人事件」は少女探偵島都シリーズの事件の一つ。全12話とシリーズ最長タイ。
金田一少年の事件簿の「電脳山荘殺人事件」、名探偵コナンの「奇術愛好家連盟殺人事件」と同じく「雪山とインターネット」をモチーフにしており、作者曰く「島都でもこの2つのモチーフでどこまでやれるか試してみたかった」との事。
金田一少年の事件簿の「電脳山荘殺人事件」、名探偵コナンの「奇術愛好家連盟殺人事件」と同じく「雪山とインターネット」をモチーフにしており、作者曰く「島都でもこの2つのモチーフでどこまでやれるか試してみたかった」との事。
犯人のトリック、読者を騙すミスリードなど、シリーズでも上位の評価を得ている作品である。
あらすじ
1年前、1人の少女秋山優菜が統合失調症の男性杉島進に殺害された。杉島に殺害を教唆した男、紫藤敦彦への捜査は警察上層部の命令で中止させられ、捜査を担当した長川に禍根を残すことになる。
1年後、墓地の土砂崩れで埋められていた腐乱死体が発見される。同時期に都と結城は水戸駅前で紫藤敦彦と親し気に歩く薮原千尋を目撃。
彼女を尾行して竜神湖近くの山荘にやってきた都と結城は、ここで連続殺人事件に遭遇する。
彼女を尾行して竜神湖近くの山荘にやってきた都と結城は、ここで連続殺人事件に遭遇する。
登場人物
容疑者
犯人
竜神湖にある紫藤家山荘における連続殺人を実行している人物。
モノローグで秋山優那の復讐の為に殺人をしている事、標的を殺して入れ替わっている事がわかっている。
グロテスクな形で死体を損壊するなど残虐な人物。
また殺人計画では紫藤敦彦が標的に入っている事がわかっている。
モノローグで秋山優那の復讐の為に殺人をしている事、標的を殺して入れ替わっている事がわかっている。
グロテスクな形で死体を損壊するなど残虐な人物。
また殺人計画では紫藤敦彦が標的に入っている事がわかっている。
薮原千尋(16)
ご存じレギュラーキャラだが今回は容疑者枠。
尊敬する先輩の秋山優那が殺された真相を知るために紫藤敦彦に接近した。
しかしトイレで紫藤敦彦に強姦されそうになり、危ういところで結城に助けられた。
尊敬する先輩の秋山優那が殺された真相を知るために紫藤敦彦に接近した。
しかしトイレで紫藤敦彦に強姦されそうになり、危ういところで結城に助けられた。
紫藤公義(66)
紫藤出版社長。
傲慢な性格で典型的なワンマン社長。無精ひげを生やしている。
ニートの敦彦を軽蔑しており、金の力で人身売買同然の方法で優那を敦彦に当てがった。
第一の被害者で、入浴中に日本刀で切り殺され、死体をバラバラにされた。
死体描写はかなりぐろい。
傲慢な性格で典型的なワンマン社長。無精ひげを生やしている。
ニートの敦彦を軽蔑しており、金の力で人身売買同然の方法で優那を敦彦に当てがった。
第一の被害者で、入浴中に日本刀で切り殺され、死体をバラバラにされた。
死体描写はかなりぐろい。
紫藤敦彦(32)
紫藤出版専務。実質的にニート。
眼鏡をかけた小太りの男。好色で気に入った女は10代の女子高生だろうと手籠めにしようとする。
甘ったれた天竜人のチャルロス聖みたいな口調で喋り、笑い方も気持ち悪い。
自分と無理やり結婚させられた秋山優那が逃げた事をいいことに、Twitterで彼女の誹謗中傷をした挙句、統合失調症だった杉島進にネット上で「電波攻撃をしているのは彼女」と個人情報を教え、殺すように仕向けた事がわかっている。
またその婚約者に無茶な賠償請求を行い、訴状を受け取らせないようにして多額の損害賠償で自分の手元に縛り付け、残酷にいじめるなど、外道ぶりを見せる。
眼鏡をかけた小太りの男。好色で気に入った女は10代の女子高生だろうと手籠めにしようとする。
甘ったれた天竜人のチャルロス聖みたいな口調で喋り、笑い方も気持ち悪い。
自分と無理やり結婚させられた秋山優那が逃げた事をいいことに、Twitterで彼女の誹謗中傷をした挙句、統合失調症だった杉島進にネット上で「電波攻撃をしているのは彼女」と個人情報を教え、殺すように仕向けた事がわかっている。
またその婚約者に無茶な賠償請求を行い、訴状を受け取らせないようにして多額の損害賠償で自分の手元に縛り付け、残酷にいじめるなど、外道ぶりを見せる。
シリーズきってのキモ男で無残な死を読者に臨まれていたが、残念ながら死ぬ前に都が推理を始めてしまっている。
紫藤恒彦(35)
紫藤出版副社長。敦彦の兄。ちょび髭が特徴。
敦彦と違って清潔で知的な印象を受けるが、本質的には冷笑系のネトウヨ。
第三の犠牲者で山荘のリネン室でボウガンで刺された状態で発見される。
敦彦と違って清潔で知的な印象を受けるが、本質的には冷笑系のネトウヨ。
第三の犠牲者で山荘のリネン室でボウガンで刺された状態で発見される。
黒木秀己(47)
作家。ハゲのネトウヨ作家。
「ルワンダが経済成長をしたのはきちんと民族を浄化したから」という本を書くなど危険思想の持ち主。
また敦彦と一緒に二見をいじめるなど外道で幼稚な面が目立つ。
事件では恐慌状態になっていた。
「ルワンダが経済成長をしたのはきちんと民族を浄化したから」という本を書くなど危険思想の持ち主。
また敦彦と一緒に二見をいじめるなど外道で幼稚な面が目立つ。
事件では恐慌状態になっていた。
有川高姫(34)
茨城県議。
セカンドレイプや誹謗中傷の常習犯で陰謀論を信じまくっている危ないおばさん。
千尋をレイプしようとする敦彦を見物しに来るなど、人間として色々壊れている。
実は恒彦とデキている。
第二の犠牲者で、紫藤敦彦が千尋をレイプしようとするのを見届けたのち、階段で全身を滅多切りにされて殺害された。
セカンドレイプや誹謗中傷の常習犯で陰謀論を信じまくっている危ないおばさん。
千尋をレイプしようとする敦彦を見物しに来るなど、人間として色々壊れている。
実は恒彦とデキている。
第二の犠牲者で、紫藤敦彦が千尋をレイプしようとするのを見届けたのち、階段で全身を滅多切りにされて殺害された。
杉島進(26)
無職。1年前に秋山優那を殺害した張本人。
統合失調症を理由に心神喪失で無罪となっている。
だが精神病院での治療後はその罪の意識に怯えており、作中でも無口で怯えている。
統合失調症を理由に心神喪失で無罪となっている。
だが精神病院での治療後はその罪の意識に怯えており、作中でも無口で怯えている。
江崎幾司(70)
弁護士。杉島を巧みな弁護で無罪にした人権派。
だが紫藤敦彦らとは思想的に対立するリベラル派で、山荘に招待された杉島を心配してついてきた。
だが紫藤敦彦らとは思想的に対立するリベラル派で、山荘に招待された杉島を心配してついてきた。
米原桜子(23)
紫藤家家政婦。コナンからのゲストキャラ。
結城からは「働き先で何度も殺人が起こっている」と疑惑の目で見られた。
普段は敦彦につけられている。二見の待遇にショックを受けていた。
結城からは「働き先で何度も殺人が起こっている」と疑惑の目で見られた。
普段は敦彦につけられている。二見の待遇にショックを受けていた。
二見守(20)
紫藤恒彦給仕。秋山優那の婚約者。
紫藤家からスラップ訴訟を仕掛けられ、多額の負債を追って自分の彼女を死に追いやった一家で残酷なハラスメントを受けながら働かさせるという仕打ちを受ける。
学習性無力感に陥り、全てに投げやりになっているのか、無表情で感情が死んでいる。
紫藤家からスラップ訴訟を仕掛けられ、多額の負債を追って自分の彼女を死に追いやった一家で残酷なハラスメントを受けながら働かさせるという仕打ちを受ける。
学習性無力感に陥り、全てに投げやりになっているのか、無表情で感情が死んでいる。
レギュラー
島都
ご存じ名探偵。千尋の後をつけて勝馬のバイクや江崎のタクシーで館にたどり着く。
今回は犯人の二重三重のトリックに翻弄され、かなり謎解きに苦労していた。
今回は犯人の二重三重のトリックに翻弄され、かなり謎解きに苦労していた。
結城竜
都の保護者。千尋を助けるために、紫藤敦彦をぶん殴る。
長川朋美
ご存じ県警の女警部。
1年前、優那の捜査が打ち切りになった二見守の絶望をこの目で見ており、優那の殺された現場で花を手向けるなど現在でも引きずっている。
警察の正義に疑問を持ち、都に弱い面も見せるが、吹雪で隔絶された都と緻密に連絡を取って情報を提供し、解決に貢献した。
1年前、優那の捜査が打ち切りになった二見守の絶望をこの目で見ており、優那の殺された現場で花を手向けるなど現在でも引きずっている。
警察の正義に疑問を持ち、都に弱い面も見せるが、吹雪で隔絶された都と緻密に連絡を取って情報を提供し、解決に貢献した。
高野瑠奈
親戚の墓地が土砂崩れて壊れ、その遺骨を回収するため勝馬に手伝いを頼み、腐乱死体を発見してしまう。
実は1年前墓地での生き埋め殺人を目撃していた。
実は1年前墓地での生き埋め殺人を目撃していた。
高野陸翔
瑠奈の中学生の弟。姉の話を1年前に聞かなかった警察を咎め、長川にトラウマを想起させる。
北谷勝馬
ご存じ探検部の馬鹿。
瑠奈の親戚伸び地で死体におっかなびっくりした後、都を龍神湖の途中まで送り届けた。
瑠奈の親戚伸び地で死体におっかなびっくりした後、都を龍神湖の途中まで送り届けた。
結城秋菜
優那が育った孤児院で職員から話を聞いた。
その他
秋山優那
劇団員。千尋の中学の先輩。
16歳の時育った孤児院への支援を条件に紫藤敦彦と無理やり結婚させられる。
しかし敦彦のもとから逃亡し、その後本当に好きだった二見守と婚約するが、紫藤家やその取り巻きから誹謗中傷を受け、挙句には紫藤敦彦にネットで煽られた統合失調症者の杉島進に殺害された。
16歳の時育った孤児院への支援を条件に紫藤敦彦と無理やり結婚させられる。
しかし敦彦のもとから逃亡し、その後本当に好きだった二見守と婚約するが、紫藤家やその取り巻きから誹謗中傷を受け、挙句には紫藤敦彦にネットで煽られた統合失調症者の杉島進に殺害された。
真相
以下悲しい事件の真相
犯人のネタバレ注意
犯人のネタバレ注意
- 紫藤敦彦
愛する秋山優那の復讐の為に連続殺人を犯した、この事件の犯人「復讐者」。
好色で下劣な振る舞いは全て演技であり、本当は発達障害を抱えて働く事は出来なかったが、温厚で心優しい青年。
好色で下劣な振る舞いは全て演技であり、本当は発達障害を抱えて働く事は出来なかったが、温厚で心優しい青年。
実は秋山優那との結婚は「女は強制的な結婚でも幸せになれる」「家父長制こそが正しいシステム」である事を実証するために父親の公彦、兄の恒彦、そして黒木、有川が仕込んだ事であり、発達障害で引きこもっていた敦彦は何も知らずに純粋に優那を愛していた。
だが優那には本当に好きな人がいる事に気づくと、自分を好きになってくれる女性などいないという現実を受け入れ、優那を優しく送り出した。
「おかしいと思ったんだ。自分を好きになってくれる女性がいるなんて」と桜子に打ち明け、号泣する姿は痛々しい。
だが優那には本当に好きな人がいる事に気づくと、自分を好きになってくれる女性などいないという現実を受け入れ、優那を優しく送り出した。
「おかしいと思ったんだ。自分を好きになってくれる女性がいるなんて」と桜子に打ち明け、号泣する姿は痛々しい。
だが自分よりも優那に幸せになって欲しいという願いは、彼女の死によって残虐に奪われてしまう。
彼女を死に追いやったのは無関係な人物による成りすましアカウントによる杉島への殺害教唆であり、そのネットユーザーに会った敦彦は、全く悪びれないその男に激怒して殺してしまう。
その死体を墓地に埋めた後、自分への成りすましアカウントを奪って「杉島を煽って優那を殺した外道」を演じつつ、彼女を脅迫して人身売買を行い、誹謗中傷し死に追いやっただけではなく、「実験」の失敗の腹立ちまぎれの為守にまで外道な行為をする自分の父兄、その取り巻き、そして彼女を死に追いやった一因でもある自分自身への復讐を計画。
全てをやり終えた後は自らの命も断つつもりだった。
彼女を死に追いやったのは無関係な人物による成りすましアカウントによる杉島への殺害教唆であり、そのネットユーザーに会った敦彦は、全く悪びれないその男に激怒して殺してしまう。
その死体を墓地に埋めた後、自分への成りすましアカウントを奪って「杉島を煽って優那を殺した外道」を演じつつ、彼女を脅迫して人身売買を行い、誹謗中傷し死に追いやっただけではなく、「実験」の失敗の腹立ちまぎれの為守にまで外道な行為をする自分の父兄、その取り巻き、そして彼女を死に追いやった一因でもある自分自身への復讐を計画。
全てをやり終えた後は自らの命も断つつもりだった。
つまりこの事件は「偽物が本物に成り代わったのではなく、本物が偽物に成り代わった」のである。
第一の事件では「わざと自分以外にアリバイがある時間に父親を殺す」という手法で恒彦に物置に閉じ込めさせ、その間に恒彦に橋を燃やさせてアリバイを作ったのち、恒彦が有川と組んであらかじめ準備していたアリバイトリックで自分を殺させる計画を前倒して実行させ、敦彦に変装した恒彦がアリバイを作っている間に自分を日本刀で殺しに来た有川をボウガンで殺し、死体を滅多切りにしてボウガンでの殺人の痕跡を消し、日本刀を持っていたのは被害者という事実を隠匿して、敦彦に変装した恒彦に死体発見までアリバイを作らせる事で、逆に自分のアリバイを作った。
さらに有川の死体が発見された混乱に乗じ、敦彦が生きているという事実故に一刻も早く変装を解く必要がある恒彦がリネン室にいるであろうことを予測してそこでボウガンで射殺。顔を日本刀でズタズタにして髭の痕跡を消した。
さらに有川の死体が発見された混乱に乗じ、敦彦が生きているという事実故に一刻も早く変装を解く必要がある恒彦がリネン室にいるであろうことを予測してそこでボウガンで射殺。顔を日本刀でズタズタにして髭の痕跡を消した。
例え一緒になれなくても愛した女性の復讐の為に連続殺人を実行する執念、自分に対する口封じの殺害計画を恒彦と有川自身に考えさせるよう誘導する緻密に計算された心理的、物理的トリックは都も戦慄していた。
唯一の誤算としては恒彦が敦彦に変装して千尋を強姦するという事は予測できず、その事に動揺してボロを出してしまった。
だがそれ以外にミスはしておらず、敦彦が自分の復讐の為なら他人がどうなっても構わないタイプの犯人だったら、都は負けていた。
だがそれ以外にミスはしておらず、敦彦が自分の復讐の為なら他人がどうなっても構わないタイプの犯人だったら、都は負けていた。
全てを暴かれた後は最後の標的の黒木をナイフで殺して自殺しようとするが、千尋に優那が「もう自分なんてどうでもいいと思っていたがある人の優しさでもう一度自分の運命を切り開いてみようと思えた」「そのおかげで二見守との大切な時間を過ごせた」と教えてくれたことを聞かされ、都に「優那さんに大事な時間をくれた人を殺さないであげてください」と笑顔で諭された事で、崩れ落ちて号泣。その後逮捕された。
「復讐の為に外道を演じた心優しき殺人者」というのは、金田一における能条タイプを彷彿とさせる。
- 紫藤公彦
- 紫藤恒彦
- 有川鷹姫
- 黒木秀己
下らない自分の理論を実践するため、優那に孤児院の支援をちらつかせて無理やり敦彦と結婚させ、2人をモルモットのように扱ったうえ、それが破綻すると優那を誹謗中傷した上で死に追いやった腐れ外道。
また優那の婚約者二見守も権力で取り込み、極悪非道な方法でその尊厳と人生すら奪おうとしていた。
また優那の婚約者二見守も権力で取り込み、極悪非道な方法でその尊厳と人生すら奪おうとしていた。
紫藤恒彦は敦彦のふりをして優那を含めた複数の女性を強姦していたようで、こいつこそが強姦魔だった。
さらにその秘密が父殺しで逮捕された敦彦から語られる事を防ぐため、第一の事件でアリバイがあることをいいことに敦彦殺害計画を前倒しで実行するなど、身勝手さは更正不可能で全く反省していない事は明らかである。
さらにその秘密が父殺しで逮捕された敦彦から語られる事を防ぐため、第一の事件でアリバイがあることをいいことに敦彦殺害計画を前倒しで実行するなど、身勝手さは更正不可能で全く反省していない事は明らかである。
公彦も自分の理論が優那の逃亡で証明できなかったという腹立ちまぎれに殺害実行犯の杉島進を英雄視する晩餐会を主催している。
有川も自分の保身の為に敦彦を殺害し、さらにその過程で千尋を恒彦が強姦するのをニヤニヤ見ており、ゲスな人間である事は間違いない。
有川も自分の保身の為に敦彦を殺害し、さらにその過程で千尋を恒彦が強姦するのをニヤニヤ見ており、ゲスな人間である事は間違いない。
黒木も優那が死んだことをまるで自分の偉大さを示す武勇伝として語り、その余興として婚約者の二見に残忍ないじめをして喜んでいた。
敦彦にとり最後の標的だったが、都の推理と敦彦への説得が間に合ったおかげで、標的の中では唯一生き残った。
敦彦にとり最後の標的だったが、都の推理と敦彦への説得が間に合ったおかげで、標的の中では唯一生き残った。
殺されても仕方がないゲス野郎であり、因果応報としか言いようがない。
- 杉島進
統合失調症の緩解後に自分の犯した罪に苦しみ、殺害現場を訪れて土下座しながら自分が殺した優那に謝っていた。
さらにこの山荘では紫藤家の人間を盗撮し、その外道ぶりをネットに流そうと考えていた。
真摯に償いをしようとしており、罰を受けなかったことでより罪の意識にも苛まれていた事は敦彦も知っており、優那を手にかけた実行犯であるにも関わらず、標的からは外され生き残った。
さらにこの山荘では紫藤家の人間を盗撮し、その外道ぶりをネットに流そうと考えていた。
真摯に償いをしようとしており、罰を受けなかったことでより罪の意識にも苛まれていた事は敦彦も知っており、優那を手にかけた実行犯であるにも関わらず、標的からは外され生き残った。
敦彦が連行される際にはそのことを結城に聞かされ、号泣しながら一生背負っていくことを表明した。
彼の罪は絶対に許されないものであるが、家族に世間体から統合失調症の治療を許してもらえず、結果的に悪い人間に誘導されたという点では彼も被害者と言える。
彼の罪は絶対に許されないものであるが、家族に世間体から統合失調症の治療を許してもらえず、結果的に悪い人間に誘導されたという点では彼も被害者と言える。
- 二見守
敦彦の真意を知った事で幾分か救われた。そして桜子から敦彦と一緒だった時の優那について教えて欲しいと頼んでいた。
彼には優那の分まで幸せになってもらいたいものである。
彼には優那の分まで幸せになってもらいたいものである。
- インターネットユーザー
敦彦の偽アカウウントで優那を中傷し、かつ統合失調症者に彼女の情報を教え殺すように仕向けたアパートに一人暮らしの男。
敦彦にその存在を嗅ぎつけられたが、敦彦を含めた紫藤一家のファンを名乗り、優那を手を汚さず殺したことを武勇伝のように語ったため、激昂した敦彦に殺害され、墓地裏の山に埋められた。
アカウントを本物の敦彦に乗っ取られている。
敦彦にその存在を嗅ぎつけられたが、敦彦を含めた紫藤一家のファンを名乗り、優那を手を汚さず殺したことを武勇伝のように語ったため、激昂した敦彦に殺害され、墓地裏の山に埋められた。
アカウントを本物の敦彦に乗っ取られている。
ぶっちゃけ事件の元凶。
その存在がトリックの根幹になるなど、回想と腐乱死体としてしか登場しない割に重要人物。
その存在がトリックの根幹になるなど、回想と腐乱死体としてしか登場しない割に重要人物。
- 秋山優那
二見が思っていたほど強い人間ではなく、一度は運命に絶望していたが、敦彦の優しさに人間らしさを取り戻していた事が判明した。
そのことを自分を大切にしてくれる二見を気遣って言えなかったが、千尋には湾曲的に伝えていた。
彼女には幸せになって欲しかった。
そのことを自分を大切にしてくれる二見を気遣って言えなかったが、千尋には湾曲的に伝えていた。
彼女には幸せになって欲しかった。
- 米原桜子
実は敦彦の本当の姿を知っていたが、外道な演技を心理的逃避であると思い込み、何も言えなかった。
優那とも仲が良かった。
優那とも仲が良かった。
- 薮原千尋
事件のキーパーソン。上記の優那のエピソードを敦彦に話し、彼の復讐の完遂と自殺を阻止している。
この点では都以上のMVPとも言えなくもない。
この点では都以上のMVPとも言えなくもない。
余談
この作品では地の文でも読者をミスリードする内容になっている。
「犯人は優那の復讐の為に標的を殺して成り代わった」「日本刀を持って第二の犠牲者を殺しに行く」という文章があるが、敦彦は近親者も館におり誰かが成り代わることは出来ないし、日本刀を持ち出すことは出来ない。
このミスリードを脱する方法は「本物が偽物に成り代わっている」という逆転の発想と、「日本刀で敦彦を殺そうとした人間が別にいる」というトリックに気づく必要がある。
「犯人は優那の復讐の為に標的を殺して成り代わった」「日本刀を持って第二の犠牲者を殺しに行く」という文章があるが、敦彦は近親者も館におり誰かが成り代わることは出来ないし、日本刀を持ち出すことは出来ない。
このミスリードを脱する方法は「本物が偽物に成り代わっている」という逆転の発想と、「日本刀で敦彦を殺そうとした人間が別にいる」というトリックに気づく必要がある。