第三回放送 ◆wUZst.K6uE
「どうも皆さん。時間になりましたので、三回目の放送を始めさせていただきます。
今回の放送を担当するのは、私不知火袴です。またこうして皆さんに声をお届けすることができるというのは、私に限らず主催一同、大変に喜ばしいことであると思っております。
しかしながら。
前回の放送から6時間、すでに私達の声を聞くことができない状態になってしまっている方、つまりは脱落者の数も、また新たに増えているご様子です。
これは我々にとっては実験が滞りなく進行している証拠、すなわち喜ぶべき事実ではあるのですが、皆さんの中にはこれを悲しむべき事実、悼むべき現状として捉えられる方もいるかもしれません。
ですが皆さん。改めて言いますが、この実験の内実は「殺し合い」であり、「最後の一人になるまで」続けられます。
それ以外の終わりはありません。
それ以外に終わらせる方法はありません。
ゆえに皆さんがいくら悲哀に暮れようと、現状を嘆こうと、その事実を変えることはできません。皆さんのうち誰が、次の脱落者として名前を挙げられることになろうと何ら不思議なことではないのです。
どんな気概を掲げようとも、どれほどの絶望を抱えようとも、最終的には殺す立場か殺される立場、どちらかに立つしか選択の余地は残されていないのです。
それを自覚なさってください。
前置きが過ぎましたかな? それでは本題、死者の発表に移りたいと思います。
今回脱落したのは11名です。
以上です。
11名、11名。この局面にしては悪くない数字ですね。皆さんの努力の賜物と言えましょう。
続いて禁止エリアの発表です。毎度のことですが、くれぐれも聞き逃しのないように。
よろしいですかな?
一時間後の19時から、F-8。
三時間後の21時から、E-3。
五時間後の23時から、H-6。
以上の三ヶ所です。
本来ならば連絡事項はこれで終了なのですが、今回は少しばかり、会場内で通常ならぬ事態が発生しているため、加えて報告しておこうと思います。
まずひとつ。
すでにお気付きの方もいるかとは思いますが、会場北部、竹取山にて大規模な火災が発生しております。不用意に近づきさえしなければ危険はないかと思いますが、付近にいる方は念のため注意しておいてください。
それからもうひとつ。
会場西部、地図上におけるB-3を中心とし、禁止エリアとは別に、とある危険区域がその範囲を拡大させながら発生しております。
誤解のないよう言っておきますが、これは我々の用意した舞台装置ではありません。
どういった理由で危険であるかは言及を控えますが、ある意味では火災以上、禁止エリア以上の危険区域と捉えておいたほうが身のためです。生半可な気持ちでは近づかないことをお勧めします。
実験にトラブルは付き物です。そのトラブルをいかに乗り越えるかというのも、皆さんの手腕が試されるところと言えましょう。
もう一度言いますが、あなたがたが生き残れるか否かは、あなたがたの成す行動と決断に掛かっています。
努々それをお忘れにならないよう。
それではまた、次の放送でお会いしましょう。
皆さんのご健闘を、心よりお祈りしています――」
――かちり。
マイクの電源を切ると、それに向けて喋り続けていた和服の老人――不知火袴は大きく息をつき、椅子に深く背をもたれる。
「今回は随分と煽ってみせたな、不知火理事長」
その隣に座る白衣の老人――斜道卿壱郎は、モニターに映る参加者たちの様子を眺めながら不知火に話しかける。誰の映像に目を向けているのかはわからないが。
薄暗い部屋に、周囲を囲むモニター、隣り合って座る二人の老人。
一回目の放送とほぼ同じ光景が、その部屋にはあった。
「ええまあ、そろそろ状況も行き詰ってくるころかと思いましてね。報酬を目の前にぶら下げるだけでなく、後ろから尻を叩いてやるのも必要ですからな」
「飴と鞭か。教育者のお前らしいやり方だな」
「私なりの優しさというものですよ。一刻も早く、皆さんが良い結果を出されるように」
湯飲みを口元で傾けながら、不知火は周囲のモニターをちらりと見やる。
「……しかし、江迎さんの件はさすがに予想外でしたね」
会場内の動向をリアルタイムで監視し、記録するためのモニター。
それらは会場の風景や参加者の行動を、それぞれ映像として流し続けている。しかしいくつかの画面はなぜか映像を映さず、スノーノイズの状態となってしまっていた。
しかもそれらの画面は復旧するどころか、ひとつ、またひとつと、時間が経過するごとに同じような画面が、次々に増えていくのがわかる。
まるで何かが『感染』するかのように。
「暴走を抑えるために制限をかけたというのに、その制限すら飛び越えて、元々以上の能力を開花させてしまうとはね……その上、死した後にも能力だけを遺して逝かれるとは。手に負えないとはまさにこのことですな」
「げに恐ろしきは天才よりも過負荷、といったところか。予想外といえば予想外だが、しかし問題はあるまい。首輪が腐敗を免れている以上、この施設に施されている防護を越えるということもないのだからな」
「まあ我々は大丈夫でしょうが……しかしこのまま放置すれば最悪、参加者全員が腐敗に飲み込まれてしまいかねませんぞ。こんな形で実験が破綻してしまうというのは、あなたとしても不本意なのでは?」
「またやり直せば良いだけの話だ。望む結果が出るまで何度もな。何しろ連中は全員――」
「おっと、皆まで言うのは無粋というものですぞ、博士」
そう言って、二人の老人は互いに顔を見合わせることもなく、不敵な笑みをただ浮かべる。
何かを再確認するかのような、それは笑みだった。
「俺達の本分はあくまで研究者だ。些細なトラブルの処理など、参加者自身にどうにかさせるか、あの小娘にでも任せておけばいい。違うか?」
「まあ、あなたが良いと言うのであればこれ以上は何も言いませんがね……そういえば、その萩原さんはどちらへ行かれたのですかな? 先程から姿が見えないようですが」
「所用で外すと言っていた。後輩がどうとか吐かしておったから、おおかた『選外』の連中の様子でも見に行っているのだろう」
◇ ◇
不知火袴が放送を終えたころ、萩原子荻は檻の前にいた。
数時間前、具体的には二回目の放送後、兎吊木垓輔と面会したときと同じように、彼女はどことも知れぬ幽閉施設を訪れ、固く閉ざされた鉄格子の前に立っていた。
ただし、その格子の向こうにいるのは兎吊木垓輔ではない――そもそも檻の雰囲気からして、兎吊木の幽閉されていたそれとは違う。幾重にも念入りに鍵が取り付けられているということもないし、広さもこちらのほうが一目でわかるほどに広い。
内装もまた、あからさまなほどに異なっている。床にはカーペットが敷かれ、天井にはきちんとした照明、さらに書籍類やテレビ、コーヒーメーカーなどの設備も整えられていて、見たところ普通の居住空間のようである。
鉄格子で区切られているという点を除けば。
中にいる人間が、自分の意思では外に出られないという点を除けば。
それでも置かれているのが情報処理のための機器のみという兎吊木の檻と比べれば、格段に人間らしい空間と言えるだろうけれど。
「ご機嫌よう、お二人とも」
檻の中へと、子荻は声をかける。
言葉通り、中には二人の人物がいた。
ひとりは高校の制服を着た、ボーイッシュな短髪の少女。カーペット敷きの床にもかかわらずスニーカー履き、左腕は怪我でもしているように、肘の辺りまで包帯でぐるぐるに覆われている。
もうひとりは、こちらも高校の制服――ただし短髪の少女と比べてスタンダードと言える、ごく普通のセーラー服を着た小柄な少女。髪を束ねている大きな黄色のリボンが、トレードマークのようによく目立っている。
「……ご機嫌は別によろしくないがな、むしろはっきり悪い」
二人のうち、子荻に近い位置に座っている短髪の少女が不快そうに返事をする。
一見溌剌とした外見の少女ではあるが、その表情からは得も言えぬ疲労感が見て取れた。ストレスを和らげるために用意されたであろう設備が、まるで役に立っていないと主張するように。
「何かご不満な点がございましたか? 神原駿河さん――相部屋がお気に召さないのでしたら、別途に部屋をご用意いたしますが」
「いきなりどこかもわからないところに誘拐されて、檻の中に監禁されて、それで気分のいいはずがないだろう。それと別室など不要だ。むしろ可愛い女の子との相部屋でなかったら、問答無用で暴れているところだ」
隠し切れないほどの疲労感を滲ませながらも、神原と呼ばれた少女は毅然とした態度で受け答える。
子荻に対し、虚勢を張る。
「待遇の悪さについては、やむを得ないこととはいえ非常に申し訳ないと思っております。私としては、できる限り要望にはお応えしたいと思っているのですけれど」
「要望というなら、今すぐここから出して家に帰してもらいたいところだが」
「残念ながらそれはできません」
間髪入れず、子荻は言う。
交渉の余地がないことを示す。
「場合によってはそのままお帰りいただくことになるかもしれませんが、今はまだ実験の真っ最中ですから。それが終わるまでは、ご協力いただかなくてはなりません」
「実験? ただの殺し合いだろう」
「そうですね、そこについても否定はできません。あなたの先輩方も参加なさっている、殺し合いの実験です」
「…………阿良々木先輩や、戦場ヶ原先輩は、無事なのだろうな」
「それも残念ですが、実験の進捗状況を詳しくお教えするわけにはいきません。大事な先輩の生死に関わる情報とはいえ、極秘の実験ですから」
ぎり、と、歯を食いしばる音が檻の中に小さく響く。
「やはり、気が気ではありませんよね。親愛なる先輩たちが殺し合いの場に放り込まれ、命の危険に晒され、もしかしたら互いに殺しあう立場にいるかもしれないというのですから」
「冗談は胸だけにしておけ。阿良々木先輩たちが、そんな愚かしい実験にそう諾々と乗せられるはずがない。おおかた今ごろ、皆で協力して誰も殺さずに終わらせる方法を画策しているに決まっている」
「あらあら、信頼の厚い後輩をお持ちなのですね、その阿良々木というお方は」
羨ましいです、と言って含み笑いをする子荻。
その態度に気分を害したのか、神原はさらに表情を険しくする。
「私もその実験――殺し合いに参加させるつもりなのか」
「ええ、当初はその予定でした」
「当初は?」
「そもそもあなたには、あなたの言う先輩たちとともにこの実験に参加していただく予定だったんですよ。暫定というよりは、ほとんど決定済みのメンバーとしてね。
しかしその後の調査において、あなたには『資格』がないことが判明しました。この実験に参加する上で最も重要な資格がね。そういった理由で、あなたたちには参加者の枠から外れていただくしかなかったのですよ。とても残念なことに」
「『資格』……? いったい何の話だ」
本当に残念です、と神原の問いを無視し、子荻はひとりごとのように呟く。
「あなたたちほどの影響力を持つ者が『選外』というのは、非常に口惜しい事実です――しかしご安心ください。資格を持たないあなたたちも、別の形でこの実験に携わる機会を得られるよう、私が取り計らいました」
「頼んだ覚えは一ミリもないが」
「私はこの実験の結末を、大まかに分けて三つ、想定しています」
もはや脈絡すら関係がない。
演説でもするように、子荻は檻の前をゆっくりと歩き回りながら語り続ける。
「一つ目は、参加者が一人残らず全滅してしまうというケース。
二つ目は、順当に一人だけが生き残り、優勝を手にするケース。
三つ目、実験そのものが続行不可能な状況に陥り、強制終了を余儀なくされてしまうというケース。
イレギュラーの可能性まで含めれば他にも無数に想定できますけど、オッカムの剃刀に従ってこの三つだけを考えるとするなら、私たちが最も警戒すべきなのは言うまでもなく三つ目のケースです。
実験が何によって続行不可能となるかはこれまた色々と想定が可能ですけど、特に警戒しておくべきは参加者の反抗という可能性でしょう。
参加者の誰かが何らかの方法で主催者の掛けた束縛を解除し、この施設に革命軍よろしく突入してくる、という私たちにとっては最悪のケース。逆に参加者の皆さんにとっては起死回生のクーデター、一発逆転の打開策といったところですか。
もっとも参加者の反抗に関しては十重二十重に対策を講じていますから、このケースが実際に起こる可能性はまずないでしょうけどね。というか私もただでは済まないでしょうから、起こってもらっちゃ困るんですけど」
「はん、私はむしろそのケースしか想定してはいないがな。阿良々木先輩ならそのくらいのことはやってのける」
「ええ、私も実のところはそう思っています」
急に同意を示され、怪訝な顔をする神原。
「この実験の参加者たちについて、私は軽く見ているつもりはありません。最も困難な可能性こそを可能にする、百万分の一の確率を最初に引き当てる、そんな空前絶後の才能の持ち主を相手に、十や二十の対策で安心するほど私は楽観主義者ではありません」
そこであなたたちです――と、子荻は歩みを止めて神原に向き直る。
「あなたたちにはぜひ、衛兵としての役割を担っていただきたいのです」
「え――衛兵?」
「衛兵というよりはボディーガードと言ったほうが据わりは良いでしょうか? ともかく何者かがこの施設に侵入してきた場合、それを排撃するための護衛役になってほしいと、つまりはそういうお願いを、私はここにしにきたのですけれど」
「ば、馬鹿を言うな。そんなもの、協力するはずがないだろう」
もはや理解が追いつかないという風だった。
気丈な振る舞いも忘れ、ただ困惑だけを顔に浮かべている。
「か、仮に私がその役割を承諾したとして、実際に阿良々木先輩がここに攻め込んできたらどうする。どう考えたって、その場で阿良々木先輩に味方するに決まってるだろう」
「いえ、むしろ『顔見知り』が相手のときこそ、あなたたちの出番だと私は考えています。『身内』にこそ弱点を晒してしまうような、そんな仲間思いの方たちが揃っていますからね。『知り合い』であることこそが、ここでは重要なのですよ」
「だから、協力などしないと――」
「自発的に協力の意を示してもらう必要はありません。こちらには洗脳のスペシャリストがいますから」
対して子荻は、まるで姿勢を崩さない。
表情も、口調も、まるで一切ぶれる様子を見せない。
「
黒神めだかの『調整』には少々手間取ったようですけど、あなたたち程度であればそう時間は必要としないでしょう。念のため、都城さんには早めに準備してもらうようお願いしておきますが」
「ふざけるな、洗脳だかなんだか知らないが、私はお前らの味方なんてしないぞ、絶対に」
「ご安心ください。先ほども言いましたが、場合によってはそのままお帰りいただくこともあります。
例えばあなたの場合、
阿良々木暦を中心とする数名のメンバーに対するカウンターとして使用するつもりでいますので、あなたの言う『先輩たち』が全員脱落――まあつまりは死亡した場合ですが、その時点であなたはほぼお役御免ということに――」
「いい加減にしろ!!」
がしゃん、と鋭い金属音が室内にこだまする。
両手で鉄格子を握り締め、しかし言うべき言葉が見つからないのか、激しい表情で子荻をただ睨みつける。
子荻はその視線を、冷め切った表情で受け流す。まるで興味のないものを見るような目で。
「……萩原さん、あなたはいったい、何を考えているんですか」
そのとき、部屋の奥で二人のやりとりを黙って見ていた黄色いリボンの少女が恐る恐るといった感じに口を開く。
スカートの端を握り締めるその両手は、目に見えて震えていた。
「西条ちゃんはともかく、師匠や、あまつさえ潤さんまで巻き込むなんて――こんなのもう、どう転んだって普通じゃ済みませんよ。いくらあなたのやることでも、常軌を逸しすぎてます。
あなたはいったい、何をやろうとしてるんですか。何のために、何の目的で、誰に何の得があって、こんなことをしているんですか」
沈黙。
神原は子荻を睨み続け、子荻は小柄な少女と視線を交錯させ続ける。
檻の内と外で、三人の少女は沈黙のままに、ちぐはぐに向かい合っていた。
「――この実験の真の目的は、私の知るところにはありません」
ややあって、子荻が笑みを消した表情で誰ともなく言う。
「私自身に目的があるとすれば、私が私であることを証明することでしょうね……今の私が、正真正銘の『萩原子荻』であること。それを証明するのは、おそらく不可能に近いのでしょうけど――」
「……何の、話ですか」
「他人に訊いてばかりいるというのは愚か者の証拠です。少しは自分の頭で考えなさい、紫木」
そう言って、子荻は二人の少女に背を向ける。
そのまま立ち去るかに見えたが、「ああ」と思い出したかのように足を止め、
「先ほどの件ですが、護衛役といってもそう気負うものではありません。別に最後の砦というわけでもないですし、侵入者があった場合に限り、ほんの少しバリケードとして機能してくれればよいというだけの話です」
それ以上の働きは期待していませんから。
最後にそう言い捨てて、『策師』の少女は一度も振り返ることなくその場を後にする。
がん、と鉄格子を殴りつける音だけが、檻の中に空しく響いた。
◇ ◇
とぅるるるるるるる……
ピッ。
「もしもし、都城さん。偵察ご苦労様です。
――ええ、その『腐敗』を止めることは現時点では不可能ですから、巻き込まれないうちに一度こちらへ戻ってきていただけますか。こちらでひとつ、やっていただきたい仕事ができましたので。
そうですね、例の『選外』の方たちについての――いえ、緊急にいうわけでもないのですが、その『腐敗』も含めて諸所で不穏な気配が見られるようなので、早めに準備していただこうかと。
なにしろ、首輪の解除を補助しかねないような情報が一部とはいえ会場内に漏れ出てしまっているというのですからね……余裕を見せていられる状況ではありません。
――え? さあ、いったいどこから漏出したのでしょうね。私には皆目。
都城さんも、道中は十分にお気をつけください。私の『策』の実行に、あなたはなくてはならない存在なのですから。
――あら失礼。それではまた、こちらでお会いしましょう」
プツッ――ツーツーツー……
「……この分だと、腐敗の波がこの施設を飲み込んでしまうのも時間の問題ですね。あの二人の言うとおり、ここの防護を越えることはまずないでしょうけど――」
やれやれ、と通話を終えた子荻は困ったように首を振る。
「いくら参加者の自主性を重んじるためとはいえ、あれほどの異常事態が発生しているのに放置したままでよいとは、あの二人は鷹揚と言うより、危機感が欠けているように見えますね……この施設内も、必ずしも安全という保証はないというのに」
まあ一応、対策は考えていますけどね――言いながら、携帯電話を操作する子荻。
画面に表示されているのは、電話帳に登録されている携帯電話の番号と、その持ち主の名前。
『都城王土』をはじめとするいくつもの名前のうち、子荻はある人物の名前を確認する。
一人の少女の名前を。
主催者の一人である老人と同じ姓を持つ、その少女の名前を。
「過負荷には過負荷――もしものときは、彼女に『喰い改めて』いただくのが得策ですか」
最終更新:2023年07月09日 21:34