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 ガウェインたちは、デパートの一角でレデュエによる放送を聞いていた。

『足掻いて足掻いて、私を楽しませてくれると嬉しいのだがね』
「……ふざけた真似を!」

 暗くなったスマホの画面を睨みつけたまま、ガウェインは叫んだ。
 もとよりベリアルの言に従い殺し合うつもりなど毫もない。その上で参加者を玩具としか思っていないレデュエの態度に対して、腹立たしい感情を抱いたのである。

「ねえ、これ!この画面!」
「ん……?なんだ、これは!」

 隣にいたパスタライ助が見せてきたスマホの画面には、ガウェインの顔が映し出されていた。
 ガウェインはパスタライ助の操作を真似て、おぼつかない手つきで自らのスマホでも名簿を開いた。
 そしてガウェインは目を見開いた。名簿には、団長のジータをはじめ旅を共にした騎空団のメンバーや、人づてに聞いたことのある人物が、幾人か載せられていたのである。

「知ってる人がいたの?」
「ああ。俺のみならず騎空団のメンバーまで……許せん!」

 義憤に燃えるガウェインは、その直後に名簿を見て眉をひそめた。
 名簿の【パスタライ助】と書かれているべき場所に【ハチワレ】と書かれていたのだ。

「おい、これはどういうことだ?」
「え?」
「お前の名前はパスタライ助ではないのか? ここにはハチワレと書いてあるが」
「あったんだ、名前!」

 ガウェインは腕組みをして、スマホを眺める小動物を見下ろした。
 幼児のように「エーッ」と驚いた声を上げる様子は、とても演技には見えない。

「お前を疑うわけではないが、パスタライ助とは何だ?」
「えッ!?エート……その……」

 もじもじと顔を赤らめているハチワレの様子から、悪意のある嘘を吐いたわけではないのだろうと判断して、ガウェインは嘆息した。

「よくわからんが、まあいい」
「ホッ……」

 ガウェインは知らないことだが、ハチワレの過ごしている世界にはパソコンがある。
 先程ハチワレがガウェインに名乗った【パスタライ助】という名前は、ハチワレがレビューサイトで用いているハンドルネームなのだ。
 ハチワレにとっては秘密にしたいことなので、その由来をガウェインが知ることはあるまい。

「それより、すぐにここを動くぞ」
「えっ」
「放送を見ただろう。もう死者が出ている」

 死者という単語を耳にしたタイミングで、わずかに表情を曇らせたハチワレ。
 わかりやすい反応を見せて押し黙るハチワレに対して、ガウェインは話し続けた。

「つまり、ベリアルに乗せられて、殺し合いを是とする愚か者がいるということだ。
 俺はその愚か者たちの凶行を止める。そして最終的にはベリアルやレデュエをも止める」
「止める……うんッ!」

 さすまたを構えてみせたハチワレに、ガウェインは頷いた。
 身体は小さいが意気はある。構える姿は不思議とサマになっている。

「でもどこ行くの? 行くアテあるの?」

 ガウェインは地図のアプリの一点を指さした。
 さきほど地図でチェックした騎空艇・グランサイファー。
 このデパートからはかなり離れた位置にあるそれを、当座の目的地に据える。
 同様の方針で動こうとする騎空団メンバーは多いと予想してのことだ。

「移動に役立つような支給品はなかったか?」

 主催者の用意した支給品を頼るのは業腹だが、使えるものがあるなら使うべきだろう。
 そう考えてハチワレに尋ねると、さすまたを置いてデイパックを漁り始めた。

「えっと……支給されたのはさすまたとこれと、これ!」

 用途の不明な小さな機械と、白色の平たい板に顔と腕のパーツがついた機械。
 どちらもガウェインの知識にはないものだが、少なくとも移動には役立ちそうにない。
 わからないなりに機械を触ると、いきなり軽妙な音楽が流れ始めた。


♪ピピーポピポピ ピピーポピポピ


♪ポポポペピー ポポポペピー


「なんだ、このふざけた曲は……?」
「知らないの? 朝のラジオ体操!」
「ラジオ体操……? まあいい、置いていくぞ」
「えッ」
「音が出るだけの機械など目立つだけだろう」
「ウーン……そうだけどォ」

 少しばかり名残惜しい様子のハチワレを他所に、ガウェインは呼び込み君をその場に放置した。
 デパートの入り口から出て、周囲を警戒しながら出たところで、上空から声がした。

「おまえら、参加者だな?」

 ゆっくりと羽ばたきながら降りてきたのは、鳥人間と呼ぶべき参加者。
 鳥人間は尊大な態度のまま、ガウェインたちに向けて高らかに宣言してみせた。

「オレは空戦騎ガルダンディー!
 いま無性にイライラしてるんだ。惨たらしく切り刻んでやる」

「フン。さっそく愚か者の登場というわけだ。
 俺はガウェイン! 貴様を完膚なきまでに捻り潰す男だ!」

「勃発……ってコト!?」


【E-4 デパート付近/深夜/一日目】
【ハチワレ@ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ】
[状態]:健康、動揺
[装備]:青いさすまた@ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ
[道具]:基本支給品、スミドロンメモリ&首輪型ガイアドライバー@仮面ライダーW
[思考・状況]
基本方針:元の世界に帰りたい
0:どうしようッ!?
1:ガウェインと行動する
2:ガイアメモリは使いたくない
[備考]
※参戦時期はパラレルワールド編以降。
※自分の名前をハチワレと認識しました。


【ガウェイン@グランブルーファンタジー】
[状態]:健康
[装備]:バハムートティア@テイルズオブシンフォニア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:ベリアルを倒す。
0:ガルダンディーを倒す。
1:ハチワレと行動する。
2:騎空団メンバーと合流する。現状はグランサイファーが目的地の候補。
[備考]
※参戦時期は少なくとも光フェイト以降。
※ハチワレの名前を正しく認識しました。


【ガルダンディー@ドラゴンクエスト -ダイの大冒険-】
[状態]:全身に火傷(中)
[装備]:アルベスの槍@グランブルーファンタジー
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~2
[思考]
基本方針:人間どもは皆殺し
0:ガウェインを殺す。魔物(ハチワレ)は放置
1:あのガキ(虎杖)と仕留めそこねた女(ゼタ)は必ず殺す
2:この槍をもっと扱えるようにしなければ⋯⋯
3:バラン様、必ずや
[備考]
※参戦時期は死亡後
※放送や名簿等を見たか否かは後続にお任せします。


【音声POP@ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ】
ハチワレに支給された録音再生機。
現実世界ではスーパーなどで販促のために置いてあるアレ。
ちいかわ世界ではラジオ体操の音楽として使用されている。

【備考】
※音声POP@ちいかわはデパートに放置されています。

018:「鬼滅の刃」無限流編 投下順 020:エクスプローラーズ
時系列順
137:かつて傲慢だったやつ ハチワレ
ガウェイン
173:死滅蒼空 -序- ガルダンディー

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最終更新:2026年05月05日 00:52