Top > 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 > 閉鎖都市・「二つの銃は出番が来るまで待ち続ける」 > 第1話
二つの銃は出番が来るまで待ち続ける
キーボードを叩くカタカタという音が狭い部屋全体に響く。
その部屋は三畳半程で、壁には短銃が飾られており、更にそこには机とその下にアタッシュケース。そして机のそばに一つだけある椅子には、先程のキーボードの音を出している男が座って居た。
髪はブラウンのウルフヘアーで、右眉から右頬にかけて特徴的な錨(いかり)のタトゥーが入っており、赤色の瞳をしている。
首には蛇が巻き付いた十字架のネックレスをかけており、両耳にはピアスを開けていた。
その雰囲気は閉鎖都市というのに似合わない、粗暴な物を思いつく。
その部屋は三畳半程で、壁には短銃が飾られており、更にそこには机とその下にアタッシュケース。そして机のそばに一つだけある椅子には、先程のキーボードの音を出している男が座って居た。
髪はブラウンのウルフヘアーで、右眉から右頬にかけて特徴的な錨(いかり)のタトゥーが入っており、赤色の瞳をしている。
首には蛇が巻き付いた十字架のネックレスをかけており、両耳にはピアスを開けていた。
その雰囲気は閉鎖都市というのに似合わない、粗暴な物を思いつく。
「しかし、やっぱこのご時世。不景気なのかねぇ、旦那方も」
男はそう呟くと、パソコンの電源を落とす。
機能を停止する低い音が、キーボードに変わり、今度はその音が部屋を支配するが、少し経つと今度は無音に戻る。
機能を停止する低い音が、キーボードに変わり、今度はその音が部屋を支配するが、少し経つと今度は無音に戻る。
「よっと」
無音となった後、ソファーから立ち上がると、床に落ちていた黒のロングコートを手に取り、壁にかけられた短銃をロングコートに入れ、机の下にあるアタッシュケースを取る。
少し大きめで、持って動くたびに、中の物が上下する振動が、持っていた右手に伝わる。
少し大きめで、持って動くたびに、中の物が上下する振動が、持っていた右手に伝わる。
「さて、と」
そう言うと、ドアノブに手をかけ、それを右に捻った。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「………」
この閉鎖都市での盛えている場所の一つ、第二北地区に男は来ていた。
冬でもない季節に合ってないロングコートとアタッシュケース、更に錨を綴ったタトゥーと、目立つ物が多いせいか、通行人から少し白い目で見られるが、もはや慣れた物だ。
この地区のすぐ近くの地域には廃民街が広がっているらしく、その影響もあり、治安は悪い方だ。
一度、前スリにあい、財布を盗まれた。しかも相当入った物を。
(しかしその後、そのスリ犯を半殺しにしたのは秘密だ)
更に、自分のこの様な格好の為か、そこらの不良を寄せ付けたりする。
そしたら自信がある身体能力を使って、適当に色々と聞き出す。
これが最近のマイブームというか、ポリシーというか。
しかしこの錨のタトゥーのせいで案外顔が広まっている様なのだが、損は無い。
必要と言われればそこへ行く。
それが自分の役目だ。名前と顔が広まるのは何も悪い事ばかりじゃない。
…話は変わるが、いわば自分は旧ヨーロッパから存在する傭兵と呼ばれる物に近い。
昔、その傭兵が主人公の小説を読んだ事もある。
確か、傭兵は最後は仕事を全うして死ぬ話だった。だが、生憎だが自分にそんな気は無い。誰かに殺される気も無い。
仕事を全うするのなら、この天寿を全うするのが良さそうだ。
だからといって、天寿を全うするのは、仕事柄からして、仕事を全うして死ぬよりも難しいのだろうが…。
冬でもない季節に合ってないロングコートとアタッシュケース、更に錨を綴ったタトゥーと、目立つ物が多いせいか、通行人から少し白い目で見られるが、もはや慣れた物だ。
この地区のすぐ近くの地域には廃民街が広がっているらしく、その影響もあり、治安は悪い方だ。
一度、前スリにあい、財布を盗まれた。しかも相当入った物を。
(しかしその後、そのスリ犯を半殺しにしたのは秘密だ)
更に、自分のこの様な格好の為か、そこらの不良を寄せ付けたりする。
そしたら自信がある身体能力を使って、適当に色々と聞き出す。
これが最近のマイブームというか、ポリシーというか。
しかしこの錨のタトゥーのせいで案外顔が広まっている様なのだが、損は無い。
必要と言われればそこへ行く。
それが自分の役目だ。名前と顔が広まるのは何も悪い事ばかりじゃない。
…話は変わるが、いわば自分は旧ヨーロッパから存在する傭兵と呼ばれる物に近い。
昔、その傭兵が主人公の小説を読んだ事もある。
確か、傭兵は最後は仕事を全うして死ぬ話だった。だが、生憎だが自分にそんな気は無い。誰かに殺される気も無い。
仕事を全うするのなら、この天寿を全うするのが良さそうだ。
だからといって、天寿を全うするのは、仕事柄からして、仕事を全うして死ぬよりも難しいのだろうが…。
「…陰気臭(くせ)えのは嫌いなんだ」
切り替える様に、男は言葉を漏らした。
誰からも聞こえない程、小さな声で。
誰からも聞こえない程、小さな声で。
◇◆◇◆◇◆◇◆
空き部屋が多い寂れたビルの五階に自分の事務所、「DMS」に帰ってきたのは少し夜に差し掛かった頃だ。
ちなみにDMSとは日本語で訳すと「出来れば無理はしたくない」の頭文字らしいのだが、日本人では無いので、知った事か。
ちなみにDMSとは日本語で訳すと「出来れば無理はしたくない」の頭文字らしいのだが、日本人では無いので、知った事か。
「ただいま」
ドアノブを右に回し、中に入ると、やや大きめのソファーにちょこん、と座る少女が、自らの携帯の画面を見ながら大笑いしていた。
どうやら彼女が好きなお笑いコンビなのだろう、と男は感じ取る。
どうやら彼女が好きなお笑いコンビなのだろう、と男は感じ取る。
「ん、今日は先に帰ってきてたんだな」
「あ、ハーバードさん。買い物なの?珍しい」
「あ、ハーバードさん。買い物なの?珍しい」
そう言うと少女はとててとハーバードと呼ばれた男へと駆け寄る。
少女の齢は十五か十六くらいで、髪は腰まであるロングに、猫の形を型どった青色の目立つヘアピンをつけていたのが特徴で、目は小動物の様に大きく、ハーバードの胸元くらいの背丈。そうなると身長は155cmくらいか。
少女の齢は十五か十六くらいで、髪は腰まであるロングに、猫の形を型どった青色の目立つヘアピンをつけていたのが特徴で、目は小動物の様に大きく、ハーバードの胸元くらいの背丈。そうなると身長は155cmくらいか。
「買い物ぐらいだったらあたしがするのに」
「…お前、今日昼まで何処行ってた」
「ん~?野暮用だよ。ハーバードさんには関係無いもん」
「…深くは尋ねないぞ、如月」
「…お前、今日昼まで何処行ってた」
「ん~?野暮用だよ。ハーバードさんには関係無いもん」
「…深くは尋ねないぞ、如月」
津布樂如月(つぶら きさらぎ)。それがこの少女の名前。
色々あってここに来た。深く話すと、一週間、文で表すと原稿用紙四十枚が必要になるので、また今度時間があった時に話す事にする。
色々あってここに来た。深く話すと、一週間、文で表すと原稿用紙四十枚が必要になるので、また今度時間があった時に話す事にする。
「まぁ、一先ずもう夕方だ、飯でも作るか」
「今日はあたしだよね、ハーバードさん」
「あぁそうだ。なんか適当に作れば良い。肉も、魚も、野菜もある」
「ん~、そうだなぁ…まぁ、適当にやってみる」
「そうか。じゃ、任せる」
「今日はあたしだよね、ハーバードさん」
「あぁそうだ。なんか適当に作れば良い。肉も、魚も、野菜もある」
「ん~、そうだなぁ…まぁ、適当にやってみる」
「そうか。じゃ、任せる」
そう言うと部屋の片隅にあるドアへと向かう。
もともと、ここには部屋が六つもある。
自分の部屋、如月の部屋、キッチン及びリビング。それと残りは物置と空き部屋。
何時になればあの空き部屋は使われるのだろう、と思った事は多々あるが、気には止めない。
もともと、ここには部屋が六つもある。
自分の部屋、如月の部屋、キッチン及びリビング。それと残りは物置と空き部屋。
何時になればあの空き部屋は使われるのだろう、と思った事は多々あるが、気には止めない。
ドアノブに手をかけ、左に回すと、相変わらずのマイルームが待ち構えていた。
短銃をオーバーコートから出し、壁にかけ直し、机の下にアタッシュケースを入れ、オーバーコートを床に脱ぎ捨てる。
帰ってきた時の基本動作がこれだ。
後はこれに銃の点検か、机に書類を置くとかが加わる時がある。
短銃をオーバーコートから出し、壁にかけ直し、机の下にアタッシュケースを入れ、オーバーコートを床に脱ぎ捨てる。
帰ってきた時の基本動作がこれだ。
後はこれに銃の点検か、机に書類を置くとかが加わる時がある。
『ご主人様、メールが届きましたにゃん♪』
「ん?」
「ん?」
ふとパソコンから鳴ったメール呼び出しボイス。
最近依頼で偶然手に入れた、パッケージに美少女が写っているソフトに入っていた、『おまけボイス』だとかいうデータから切り取った物だ。
ちなみに、そのソフト自体は未だ起動しておらずだが、便利なので結構使わせてもらっている。
そういえばその美少女は猫耳を付けていたのだが、何故だろうか。まぁ良いか。
最近依頼で偶然手に入れた、パッケージに美少女が写っているソフトに入っていた、『おまけボイス』だとかいうデータから切り取った物だ。
ちなみに、そのソフト自体は未だ起動しておらずだが、便利なので結構使わせてもらっている。
そういえばその美少女は猫耳を付けていたのだが、何故だろうか。まぁ良いか。
「…どれどれ…」
送り主、内容を慣れた手付きで下にスクロールさせる画面から読み取ると、スッ、と立ち上がりアタッシュケースを持ち、そして黒のロングコートを着ると、短銃を右ポケットに入れ、またドアノブを左へと回す。
「依頼だ」
誰に聞かれた訳でもないのに、彼は呟いた。
そして玄関へ向かうハーバードのその格好に気づいた如月は、料理の手を止め、ハーバードへと顔を向けると、
そして玄関へ向かうハーバードのその格好に気づいた如月は、料理の手を止め、ハーバードへと顔を向けると、
「いってら」
と、クセの無い笑顔で、ハーバードに言った。
これが行く前に言われる必ず言われる言葉だ。
ハーバードはそれに小さく頷くと、ドアノブを右に回した。
空は既に、星が姿を見せていた。
これが行く前に言われる必ず言われる言葉だ。
ハーバードはそれに小さく頷くと、ドアノブを右に回した。
空は既に、星が姿を見せていた。
「残業代出してくれんのかなこれ」
呆れながら、少し笑った。