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Yuri-3-041

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Top > 百合とにかく百合 > 百合とにかく百合 投下作品まとめページ > 3-033 美貴と私:5 初めての出会い act.2

美貴と私:5 初めての出会い act.2


3-033の続き

41 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 22:25:04 ID:8NkCE8an

「美貴、おれと一緒じゃつまんない?」
 突然振り向いた涼が呟いた。
「え、なんで?全然そんなことないよ」
「なんかずっと上の空だし……」
「あたし人混み苦手なんだ」
「なんだよそれ、じゃあ祭りって最悪じゃん」
「でも綿飴は好き」
「……じゃあ綿飴買ってくるからあそこで待ってて」
「うん」

 人混みに消える涼。彼とは付き合って1ヶ月。だけど初めてのデートでこれじゃあ先が思いやられるな。
やっぱりあたしって冷めてるのかな?いや、というより好きでも嫌いでもない人と付き合うのがやっぱり駄目なのかもしれない。
だって……あんな真剣な顔で告白されたらもう、ごめんなさいなんて言えなくて……
でもその同情が余計に彼を傷つける事になっているのかもしれない。

 石段に腰を下ろす。ふと蘇る幼い頃の記憶。そうだ、ここは初めて結衣と出会った場所だ。
あの時のことは何故だか今でもよく覚えている。そういえば出会った頃から結衣は泣いてたっけ。
迷子になってこの石段で大泣きしていた女の子。それが結衣だった。


 初めて結衣を見つけたとき胸が苦しくなった。
それはただ単に可哀想というだけでなく、守ってあげたいって気持ちと、たまらなく可愛いって気持ちが混ざり合った変な感情だった。
今思えば母親を探してあげるといって手を握ったのは口実だったのかもしれない。
平静を装ったのは結衣を不安がらせないためにというのもあったが同時に新たに湧き上がった感情を悟られないためだったような気もする。
上手く説明出来ないけど凄く胸が苦しくて……そう、それはまるで……。

 突然轟く大きな太鼓のような音、振動。見上げるとそこには桃色に輝く大輪の花。
 瞬間あの時の空気が映像が匂いが再生される。

隣りで空を見上げる結衣。
色とりどりの花火に目を輝かせ見入るその横顔に私は、私は多分………。

 恋をしていたのかもしれない……。

「……結衣今何してるかな……」

 あの時強く握った結衣の小さな手、その感触を思い出しながら私はいつまでも花火を見つめていた。

※同シリーズの別エピソードは3-0183-027



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