現在で言う北アメリカの西部、つまり昔カウボーイやらガンマンやらが居た場所に1つの小さな町があった。
人口は100人居るか居ないか。昔は人口10万を超える超大型都市だったのだが、第四次世界大戦……別称二大国頂上戦争の
一番の激戦、“要塞クトゥル攻略戦”の舞台となり人口は激減。
今は要塞クトゥルの基礎部分が、焼き払われた町の代わりにその小さな町の土台となっている。
町は一部の人々から“忘却の町――リベジオン”と呼ばれ、とある事をする以外には近寄らない場所である。
そんなリベジオンに一人の男が現れた。黒の高価なスーツを着こなすその男は、ある一軒の家屋らしき物へ歩いていく。周りの他の物には
目もくれず、最初からそこにしか目的は無いと言わんばかりに。
男は家屋のドアを開け、中へ入る。中は質素ながらもちょっとしたバーになっており、カウンターにはバーテンダーらしき赤毛の少年が一人
黙々とグラスを磨いていた。本来なら違和感を感じそうなバーテンダーの服装を着こなす少年は、男の姿を視界に捉えるとぶっきらぼうに、
「……いらっしゃいませ」
と男に言った。
男はカウンター席に座り、「トム・コリンズを一杯」と赤毛の少年に注文する。注文された飲み物を準備し始める少年に、
男は注文のし忘れがあった事に気が付き追加で注文する。
「あと、チェイサーにクラッシュド・アイス入りで頼む」
普通、カクテルにチェイサーと呼ばれる口直しの水は不要で、しかもチェイサーに砕いた氷のクラッシュド・アイスは入れない。
ごく普通のバーテンダーなら、「この客バカだなー……」と思いつつも出すだろうが、少年は違った。
少年は無言でカウンターのベルを鳴らして別室から金髪の青年を呼び出す。そして、金髪の青年にカウンターを任せると
赤毛の少年は男を奥の部屋へ案内する。
「さて……本業に移ろうかァ、クライアントさん?」
少年――ひろしはその端正な顔を歪ませながら笑った。
人口は100人居るか居ないか。昔は人口10万を超える超大型都市だったのだが、第四次世界大戦……別称二大国頂上戦争の
一番の激戦、“要塞クトゥル攻略戦”の舞台となり人口は激減。
今は要塞クトゥルの基礎部分が、焼き払われた町の代わりにその小さな町の土台となっている。
町は一部の人々から“忘却の町――リベジオン”と呼ばれ、とある事をする以外には近寄らない場所である。
そんなリベジオンに一人の男が現れた。黒の高価なスーツを着こなすその男は、ある一軒の家屋らしき物へ歩いていく。周りの他の物には
目もくれず、最初からそこにしか目的は無いと言わんばかりに。
男は家屋のドアを開け、中へ入る。中は質素ながらもちょっとしたバーになっており、カウンターにはバーテンダーらしき赤毛の少年が一人
黙々とグラスを磨いていた。本来なら違和感を感じそうなバーテンダーの服装を着こなす少年は、男の姿を視界に捉えるとぶっきらぼうに、
「……いらっしゃいませ」
と男に言った。
男はカウンター席に座り、「トム・コリンズを一杯」と赤毛の少年に注文する。注文された飲み物を準備し始める少年に、
男は注文のし忘れがあった事に気が付き追加で注文する。
「あと、チェイサーにクラッシュド・アイス入りで頼む」
普通、カクテルにチェイサーと呼ばれる口直しの水は不要で、しかもチェイサーに砕いた氷のクラッシュド・アイスは入れない。
ごく普通のバーテンダーなら、「この客バカだなー……」と思いつつも出すだろうが、少年は違った。
少年は無言でカウンターのベルを鳴らして別室から金髪の青年を呼び出す。そして、金髪の青年にカウンターを任せると
赤毛の少年は男を奥の部屋へ案内する。
「さて……本業に移ろうかァ、クライアントさん?」
少年――ひろしはその端正な顔を歪ませながら笑った。
テーブルと二脚のイスだけの奥の部屋に入ると、ひろしは一脚のイスにどっかと座る。
このバーは、依頼の詳細や報酬を受け取る、依頼屋のひろしの事務所である。そして、さっきの「あと、チェイサーにクラッシュド・アイス入りで頼む」
と言うのはクライアントがひろしに依頼をする時の暗号のような物で、政府高官を始め軍の幹部などが少数のみ知っている。この暗号はオークション
などでたまに出されると、ウン千万の値がつく程価値のある物である。
そして、ひろしの目の前の男の名はファルガ・ウォー。階級は陸軍大佐。趣味は将棋で秘書とやってはボッコボコにして楽しむという、
わけわかめな癖を持つ。
ファルガはおもむろに懐から札束を出してひろしの前に出す。ひろしは適当にそれをテーブルの片隅へ押しやった。
ひろしは基本的に金は好きでないが、利益のない仕事などする意味が無い。
するとファルガは胸ポケットから3枚の写真を取り出しひろしの目の前に置く。
「1週間前の依頼の報酬と追加の依頼だ。私と同じ“戦い”好きの君には、有能な選手を反政府組織に紹介する『コロッセオ』への牽制だけなど物足りんだろう?」
ひろしはテーブルに散乱する写真の1枚を手に取る。そこには、マシンガンを発砲する1機のGEAが写されていた。
「こりゃ、『X2』の最新モデル型かァ?」
『X2』とは、現在統一軍が主力として採用している『X1』の後継機でこの北アメリカ付近にのみ、すでに生産・配備されている機種である。しかし、ファルガは言った。
「いや、違う。『X2』とは性能も火力も段違いに高い。……それはつい2週間前、グランドフォークス基地が壊滅した時の唯一見つかった『X2』
の残骸の中のミッションレコーダーに記録されていた物だ。その機体はたったの2機で6機配備されていた『X2』を軽々撃破し、基地の施設を殆ど爆破……生存者は1人も居ないそうだ」
「んで、ソイツを俺に破壊しろと?」
「そうではない。奴等……“ロウズ”と言うらしいが、ロウズによる基地攻撃はこれが初めてでは無い。3回目だ。その3回目でやっとこの写真を手に入れられた。
こんな無差別な攻撃ではロウズの次の目標など分かるものか」
するとひろしは手を上げ、
「じゃァ依頼は? 一体何なんだ?」
「……『コロッセオ』だ。コロッセオでこの機体によく似た機体が確認された。種目は『リアルバトル』、リングネームは、『White Angel』。依頼はこの機体と戦闘し、
生き残ること。報酬はいつもの2倍だ」
ひろしはその内容に笑った。たかだか戦闘して生き残ることなど彼には戦う上での最低限の常識である。
「いいぜ……その依頼、受けてやるよ」
ファルガは日時などを詳しく記してあるデータ端末を渡すと、奥の部屋から出て行った。
と、ひろしは『White Angel』と言う名に何か引っかかる思いがあったが、深く考えずにその場を後にした……
その後、ひろしは仕事の為に二階へ閉じ込めていたロンメルらの攻撃を受け、危うく天使に連れ去られる思いをしたという。
このバーは、依頼の詳細や報酬を受け取る、依頼屋のひろしの事務所である。そして、さっきの「あと、チェイサーにクラッシュド・アイス入りで頼む」
と言うのはクライアントがひろしに依頼をする時の暗号のような物で、政府高官を始め軍の幹部などが少数のみ知っている。この暗号はオークション
などでたまに出されると、ウン千万の値がつく程価値のある物である。
そして、ひろしの目の前の男の名はファルガ・ウォー。階級は陸軍大佐。趣味は将棋で秘書とやってはボッコボコにして楽しむという、
わけわかめな癖を持つ。
ファルガはおもむろに懐から札束を出してひろしの前に出す。ひろしは適当にそれをテーブルの片隅へ押しやった。
ひろしは基本的に金は好きでないが、利益のない仕事などする意味が無い。
するとファルガは胸ポケットから3枚の写真を取り出しひろしの目の前に置く。
「1週間前の依頼の報酬と追加の依頼だ。私と同じ“戦い”好きの君には、有能な選手を反政府組織に紹介する『コロッセオ』への牽制だけなど物足りんだろう?」
ひろしはテーブルに散乱する写真の1枚を手に取る。そこには、マシンガンを発砲する1機のGEAが写されていた。
「こりゃ、『X2』の最新モデル型かァ?」
『X2』とは、現在統一軍が主力として採用している『X1』の後継機でこの北アメリカ付近にのみ、すでに生産・配備されている機種である。しかし、ファルガは言った。
「いや、違う。『X2』とは性能も火力も段違いに高い。……それはつい2週間前、グランドフォークス基地が壊滅した時の唯一見つかった『X2』
の残骸の中のミッションレコーダーに記録されていた物だ。その機体はたったの2機で6機配備されていた『X2』を軽々撃破し、基地の施設を殆ど爆破……生存者は1人も居ないそうだ」
「んで、ソイツを俺に破壊しろと?」
「そうではない。奴等……“ロウズ”と言うらしいが、ロウズによる基地攻撃はこれが初めてでは無い。3回目だ。その3回目でやっとこの写真を手に入れられた。
こんな無差別な攻撃ではロウズの次の目標など分かるものか」
するとひろしは手を上げ、
「じゃァ依頼は? 一体何なんだ?」
「……『コロッセオ』だ。コロッセオでこの機体によく似た機体が確認された。種目は『リアルバトル』、リングネームは、『White Angel』。依頼はこの機体と戦闘し、
生き残ること。報酬はいつもの2倍だ」
ひろしはその内容に笑った。たかだか戦闘して生き残ることなど彼には戦う上での最低限の常識である。
「いいぜ……その依頼、受けてやるよ」
ファルガは日時などを詳しく記してあるデータ端末を渡すと、奥の部屋から出て行った。
と、ひろしは『White Angel』と言う名に何か引っかかる思いがあったが、深く考えずにその場を後にした……
その後、ひろしは仕事の為に二階へ閉じ込めていたロンメルらの攻撃を受け、危うく天使に連れ去られる思いをしたという。
6日前。旧サイクラノーシュ領、ファーゴ基地。
十分な大きさもあり、地形的にもいいポイントにあるファーゴ基地は二大国頂上戦争時、敗北したサイクラノーシュ側の重要拠点だった。
その為、二大国頂上戦争後に勝利側のユゴスにより基地は放棄され、その後反政府組織ロウズの隠れ家となっていた。
そんなファーゴ基地で二人の男が話していた。
「奴が見つかった、と聞いたものでね……ぜひ、あの時の決着を付けたいのだよ。奴は今依頼屋をしていると聞いた。
そろそろ統一軍も情報を掴んでいるだろう……そうなれば腰抜けの統一軍は奴に依頼を頼むだろう」
一見青年実業家を思わせる風貌をした、若いと言っても27歳程の男が口にコーヒーを運びつつ、部屋にいるもう一人の男に話しかける。
「……しかし、いくら乗っている機体が『N1』だとしても、相手はあの『返り血の戦車兵』だぞ。たかだか最近のサイクラノーシュの残党狩りで
名を上げた貴様では……」
もう一人の男が苦々しい顔で続けようとする。だが、若めの男はそれを遮り断言した。
「私のテクニックは凶暴です……だからこそ、貴方も私を雇った……違いますか?」
男は呆れたようにため息をつくと、
「勝手にしろ。噂には聞いていたが、しつこい奴だ。『掃討の堕天使』レジル・シェイド……」
「フッ……私のしつこさは部隊でも折り紙付きさ」
レジルは飲み干したコーヒーをテーブルに置き、窓の外を覗いた。
外には彼の愛機がひっそりと佇んでいた。目立つペイントは布で隠されているが、それは堕天使のイメージでは無く天使のイメージにしか思えない白色だった。
「再び君と戦える事が楽しみでしょうがない、『返り血の戦車兵』。あの日、果たせなかった決着を付けさせてもらう……この『アドヴァンスドネクス』で!」
十分な大きさもあり、地形的にもいいポイントにあるファーゴ基地は二大国頂上戦争時、敗北したサイクラノーシュ側の重要拠点だった。
その為、二大国頂上戦争後に勝利側のユゴスにより基地は放棄され、その後反政府組織ロウズの隠れ家となっていた。
そんなファーゴ基地で二人の男が話していた。
「奴が見つかった、と聞いたものでね……ぜひ、あの時の決着を付けたいのだよ。奴は今依頼屋をしていると聞いた。
そろそろ統一軍も情報を掴んでいるだろう……そうなれば腰抜けの統一軍は奴に依頼を頼むだろう」
一見青年実業家を思わせる風貌をした、若いと言っても27歳程の男が口にコーヒーを運びつつ、部屋にいるもう一人の男に話しかける。
「……しかし、いくら乗っている機体が『N1』だとしても、相手はあの『返り血の戦車兵』だぞ。たかだか最近のサイクラノーシュの残党狩りで
名を上げた貴様では……」
もう一人の男が苦々しい顔で続けようとする。だが、若めの男はそれを遮り断言した。
「私のテクニックは凶暴です……だからこそ、貴方も私を雇った……違いますか?」
男は呆れたようにため息をつくと、
「勝手にしろ。噂には聞いていたが、しつこい奴だ。『掃討の堕天使』レジル・シェイド……」
「フッ……私のしつこさは部隊でも折り紙付きさ」
レジルは飲み干したコーヒーをテーブルに置き、窓の外を覗いた。
外には彼の愛機がひっそりと佇んでいた。目立つペイントは布で隠されているが、それは堕天使のイメージでは無く天使のイメージにしか思えない白色だった。
「再び君と戦える事が楽しみでしょうがない、『返り血の戦車兵』。あの日、果たせなかった決着を付けさせてもらう……この『アドヴァンスドネクス』で!」
ひろしは再び『コロッセオ』のフィールドに立っていた。もちろん、目的はロウズの謎の新型機の戦闘データをとることである。
実況の男のマイクの声が鳴り響き、ひろしは『タンクマキナ』を進ませる。
『さあ! 本日4回目の『リアルバトル』、まずはこの男!エース、ルートビアを下した『164』だあああああ!!!!』
会場からは前回より一層大きな歓声が上がり、『タンクマキナ』が入場してゆく。
『対するは、『コロッセオ』きってのテクニシャン!『White Angel』だあああああ!!!』
向かい側の格納庫から白い人型の機体が現れる。やはり、多少の差異はあるものの写真で見た機体と一致していることを確認する。
『さて、両者準備が整ったようだァ! 本日4回目の戦いを始めるぞォ! スリー!』
(まずは、距離を置いて出方を見るか……一応牽制にマシンガンでも撃っとくかァ?)
『ツー!』
『タンクマキナ』を若干後ろ重心にして、両腕の固定武装マシンガンの安全装置を外す。
『ワン! 開始だあああああ!!!!』
開始と同時に無限軌道を動かしつつ、両腕のマシンガンを放って距離をとる『タンクマキナ』。
が。敵機はマシンガンの弾を弾きながら信じられないスピードで『タンクマキナ』に急接近してきたのだ。
「何だとォ!?」
ひろしは、殴り掛かる敵機を主砲でいなそうとした。だが、それを敵機は読んでいたかのように機体をしゃがませて回避し、振り向きざまに
腰から抜いた赤く発熱する実体剣を振り下ろす。
<そのペイント……やはり君かッ!『返り血の戦車兵』!!>
それを、上半身の砲塔をグルン!と回して避けたひろしは共通チャンネルによって開かれた通信の声を聞いた。
「やっぱりな……貴様だったかァ!『掃討の堕天使』!」
素早く『タンクマキナ』を後退させ、ひろしが返す。
<さあ……あの時のワルツの続きと行こうじゃないか!!>
『タンクマキナ』の主砲が火を噴き一直線に敵機へと向かう。
「ハッ、コックピットの中で全裸になる奴なんざ全裸のまんまで殺してやンよォ!!!!」
砲弾を空中に飛んで避けたレジルは上空で機体を捻って追撃のマシンガンの弾を避ける。
<フッ……今日は君と戦えるとあってすでに全裸だッ!>
レジルは戦闘中にテンションが上がるとスーツを脱いで全裸になる癖がある。スーツも無しにあんな動きが出来るはずが無いが、それを可能にする
程の対G機構でもあるのだろうか、とひろしは考えた。
「そォかい! じゃあ貴様のその歪んだ性癖は俺が駆逐してやるよ!」
地面に着地すると同時に高熱切断ブレードを振りかざし切り込む敵機にとっさに右腕でガードする『タンクマキナ』。が、しかし。
<その腕……貰った!>
発熱する刀身がだんだん右腕の装甲を溶かしてきたのだ。ひろしは見切りを付け、右腕をパージする。瞬間、高熱切断ブレードが右腕を切断し、
そのまま地面へ突き刺さる。
距離をとったひろしはいつの間にか汗をかいている事に気が付いた。
「やってくれるぜ……!」
実況の男のマイクの声が鳴り響き、ひろしは『タンクマキナ』を進ませる。
『さあ! 本日4回目の『リアルバトル』、まずはこの男!エース、ルートビアを下した『164』だあああああ!!!!』
会場からは前回より一層大きな歓声が上がり、『タンクマキナ』が入場してゆく。
『対するは、『コロッセオ』きってのテクニシャン!『White Angel』だあああああ!!!』
向かい側の格納庫から白い人型の機体が現れる。やはり、多少の差異はあるものの写真で見た機体と一致していることを確認する。
『さて、両者準備が整ったようだァ! 本日4回目の戦いを始めるぞォ! スリー!』
(まずは、距離を置いて出方を見るか……一応牽制にマシンガンでも撃っとくかァ?)
『ツー!』
『タンクマキナ』を若干後ろ重心にして、両腕の固定武装マシンガンの安全装置を外す。
『ワン! 開始だあああああ!!!!』
開始と同時に無限軌道を動かしつつ、両腕のマシンガンを放って距離をとる『タンクマキナ』。
が。敵機はマシンガンの弾を弾きながら信じられないスピードで『タンクマキナ』に急接近してきたのだ。
「何だとォ!?」
ひろしは、殴り掛かる敵機を主砲でいなそうとした。だが、それを敵機は読んでいたかのように機体をしゃがませて回避し、振り向きざまに
腰から抜いた赤く発熱する実体剣を振り下ろす。
<そのペイント……やはり君かッ!『返り血の戦車兵』!!>
それを、上半身の砲塔をグルン!と回して避けたひろしは共通チャンネルによって開かれた通信の声を聞いた。
「やっぱりな……貴様だったかァ!『掃討の堕天使』!」
素早く『タンクマキナ』を後退させ、ひろしが返す。
<さあ……あの時のワルツの続きと行こうじゃないか!!>
『タンクマキナ』の主砲が火を噴き一直線に敵機へと向かう。
「ハッ、コックピットの中で全裸になる奴なんざ全裸のまんまで殺してやンよォ!!!!」
砲弾を空中に飛んで避けたレジルは上空で機体を捻って追撃のマシンガンの弾を避ける。
<フッ……今日は君と戦えるとあってすでに全裸だッ!>
レジルは戦闘中にテンションが上がるとスーツを脱いで全裸になる癖がある。スーツも無しにあんな動きが出来るはずが無いが、それを可能にする
程の対G機構でもあるのだろうか、とひろしは考えた。
「そォかい! じゃあ貴様のその歪んだ性癖は俺が駆逐してやるよ!」
地面に着地すると同時に高熱切断ブレードを振りかざし切り込む敵機にとっさに右腕でガードする『タンクマキナ』。が、しかし。
<その腕……貰った!>
発熱する刀身がだんだん右腕の装甲を溶かしてきたのだ。ひろしは見切りを付け、右腕をパージする。瞬間、高熱切断ブレードが右腕を切断し、
そのまま地面へ突き刺さる。
距離をとったひろしはいつの間にか汗をかいている事に気が付いた。
「やってくれるぜ……!」
「ひろし! 危ない!あーもう!どうしたの、ひろし!」
一方、『コロッセオ』の観客席ではロンメル、ルーデル、ヘイヘ、それとあとリベジオンのバーに居た金髪の青年が居た。
「ね、ねえロンメルちゃん……もうちょっと静かに」
「うるせぇ、空気は黙ってろ」
金髪の青年――ユークリッドはロンメルにドロップキックをお見舞いされた。
「ひでぶ!!」
飛ばされたユークリッドは席に座っているポニテ少女ルーデルの胸にぶち当たる。
「なっ、なんなのよ!? この変態ッ!」
と、頬を赤く染め少し涙目になったルーデルから鉄拳制裁を喰らい、再び飛ばされるユークリッド。
最後は分厚い本を読みふけるロングの少女、ヘイヘの膝に膝枕される形で停止した。
「こんのヤロォ……!よくもこんなの発射してくれたなオイ!」
ルーデルが立ち上がりロンメルを睨む。と、ロンメルも立ち上がって、
「知らないよ!こんなのが近寄ってきたからよ!」
こんなの扱いされたユークリッドはかなり精神的にダメージを受けた。
おでこをぶつけ合い、がるるるるる……!と威嚇しあっていた二人だがほぼ同時にユークリッドの方を向くと、
「「ユークリッド、発射されろ!」」
「酷い八つ当たり!?」
読んでいたカール・フィーリプ・ゴットリープ・フォン・クラウゼヴィッツ著の『戦争論・上』をパタン、と閉じてヘイヘが呟く。
「了解……発射しておく……」
まわりの観客は発射されたユークリッドに向けて敬礼したという。
一方、『コロッセオ』の観客席ではロンメル、ルーデル、ヘイヘ、それとあとリベジオンのバーに居た金髪の青年が居た。
「ね、ねえロンメルちゃん……もうちょっと静かに」
「うるせぇ、空気は黙ってろ」
金髪の青年――ユークリッドはロンメルにドロップキックをお見舞いされた。
「ひでぶ!!」
飛ばされたユークリッドは席に座っているポニテ少女ルーデルの胸にぶち当たる。
「なっ、なんなのよ!? この変態ッ!」
と、頬を赤く染め少し涙目になったルーデルから鉄拳制裁を喰らい、再び飛ばされるユークリッド。
最後は分厚い本を読みふけるロングの少女、ヘイヘの膝に膝枕される形で停止した。
「こんのヤロォ……!よくもこんなの発射してくれたなオイ!」
ルーデルが立ち上がりロンメルを睨む。と、ロンメルも立ち上がって、
「知らないよ!こんなのが近寄ってきたからよ!」
こんなの扱いされたユークリッドはかなり精神的にダメージを受けた。
おでこをぶつけ合い、がるるるるる……!と威嚇しあっていた二人だがほぼ同時にユークリッドの方を向くと、
「「ユークリッド、発射されろ!」」
「酷い八つ当たり!?」
読んでいたカール・フィーリプ・ゴットリープ・フォン・クラウゼヴィッツ著の『戦争論・上』をパタン、と閉じてヘイヘが呟く。
「了解……発射しておく……」
まわりの観客は発射されたユークリッドに向けて敬礼したという。