はるかとおいとおいみらい、じんるいはうちゅうにしんしゅつするために、さまざまなじっけんやちょうさをおこないました
するとかなしいことに、うちゅうはいろんなゴミであふれてしまったのです
このものがたりはそんなゴミをかたづけたり、きちょうなゴミのばあい、でーたをとったりしていちにちをすごす、ふたりぐみのろぼっとのおはなしです
するとかなしいことに、うちゅうはいろんなゴミであふれてしまったのです
このものがたりはそんなゴミをかたづけたり、きちょうなゴミのばあい、でーたをとったりしていちにちをすごす、ふたりぐみのろぼっとのおはなしです
ハル 「……広大な宇宙の彼方、人類は住処を遠き惑星にまで進出させていた……」
ハル 「しかし人類は知らなかったのだ。外宇宙への進出の影に、不穏なる脅威が迫っているこ」
デイブ「独り言ぼやいてないで手伝え! たくっ……」
ハル 「申し訳無いです、デイブ。しかし……我々の仕事は一体いつになったら終わるのでしょう?」
デイブ「何時終わる? 宇宙からゴミが無くなるまでだ。先人どもが残していった迷惑な遺産を全て回収するまでな」
ハル 「しかし先人達は、宇宙に向かう為に様々な試行錯誤を重ねました。その為には多大なる浪費と手間が掛かるのは仕方がないと私は思います」
デイブ「けどな、ハル。その遺産とやらで溢れちまった宇宙は誰が掃除するんだ?
これじゃ遺産というよりゴミの山だぜ。まぁ、俺にはそんなゴミの山を回収するくらいしか機能が無いがな……」
ハル 「落ち込む事はありません。私が思うに君にもそれなりの長所があります」
デイブ「例えばどんな?」
ハル 「排泄行為を行わない為、トイレという無用な時間がカットされます」
デイブ「それはお前も同じだろうが、ポンコツ」
ハル 「しかし人類は知らなかったのだ。外宇宙への進出の影に、不穏なる脅威が迫っているこ」
デイブ「独り言ぼやいてないで手伝え! たくっ……」
ハル 「申し訳無いです、デイブ。しかし……我々の仕事は一体いつになったら終わるのでしょう?」
デイブ「何時終わる? 宇宙からゴミが無くなるまでだ。先人どもが残していった迷惑な遺産を全て回収するまでな」
ハル 「しかし先人達は、宇宙に向かう為に様々な試行錯誤を重ねました。その為には多大なる浪費と手間が掛かるのは仕方がないと私は思います」
デイブ「けどな、ハル。その遺産とやらで溢れちまった宇宙は誰が掃除するんだ?
これじゃ遺産というよりゴミの山だぜ。まぁ、俺にはそんなゴミの山を回収するくらいしか機能が無いがな……」
ハル 「落ち込む事はありません。私が思うに君にもそれなりの長所があります」
デイブ「例えばどんな?」
ハル 「排泄行為を行わない為、トイレという無用な時間がカットされます」
デイブ「それはお前も同じだろうが、ポンコツ」
ハル 「時にデイブ。私は常々、ごみを回収して思う事があるのです」
デイブ「また妙な哲学か? 言っておくが俺は今の仕事をゴミ回収以上でもそれ以下でもないと思っているぞ」
ハル 「そうではありません。私は思います。何故人間は私達ロボットを、このような仕事に任命したのかを」
デイブ「ロボットだからだろ。人間を使うと手間と費用がかかって仕方無いから、俺達に託された。単純な理屈だ」
ハル 「ロボット三原則ですか? ならば何故、私達に意思があるのでしょう。それならば掃除するというプログラムだけを組み込めばいいだけはずです」
デイブ「それだけでは味気無いと、開発者は思ったんじゃないか? 俺には感情というものは無いが、お前と話していると仕事がはかどるぞ」
ハル 「ふむ……言われてみれば、確かにそうかもしれません。これは開発者の心意気というものかもしれません」
デイブ「ところで、お前はいつになったらまともに仕事をしてくれるんだ?」
ハル 「掃除するというプログラムが組み込まれるまでです」
デイブ「また妙な哲学か? 言っておくが俺は今の仕事をゴミ回収以上でもそれ以下でもないと思っているぞ」
ハル 「そうではありません。私は思います。何故人間は私達ロボットを、このような仕事に任命したのかを」
デイブ「ロボットだからだろ。人間を使うと手間と費用がかかって仕方無いから、俺達に託された。単純な理屈だ」
ハル 「ロボット三原則ですか? ならば何故、私達に意思があるのでしょう。それならば掃除するというプログラムだけを組み込めばいいだけはずです」
デイブ「それだけでは味気無いと、開発者は思ったんじゃないか? 俺には感情というものは無いが、お前と話していると仕事がはかどるぞ」
ハル 「ふむ……言われてみれば、確かにそうかもしれません。これは開発者の心意気というものかもしれません」
デイブ「ところで、お前はいつになったらまともに仕事をしてくれるんだ?」
ハル 「掃除するというプログラムが組み込まれるまでです」
ハル 「所でデイブ。近隣のゴミを拾っていたら、こんなものを見つけました」(マニュピレーターを伸ばす)
デイブ「何だ? これは確か……ロケットという奴だな。飛ぶ奴じゃないぞ。人間が写真を忍ばせる為のアイテムと聞いた覚えがある」
ハル 「ほう、これがロケットと言う物ですか。この写真の人物に見覚えはありますか?」
デイブ「俺は無いが、お前は?」
ハル 「私にはどことなく、この写真の人物についてメモリーがある様に覚えてなりません。しかし思い出せません」
デイブ「俺達ロボットに必要なメモリーなんて無い筈だが……回収品を調べる為のデータ程度のしか」
ハル 「しかし、どうにも引っかかるのです……ちょっと待っていて下さい、今思い出します」
デイブ「なるべく仕事しながら思い出してくれよ……」
デイブ「何だ? これは確か……ロケットという奴だな。飛ぶ奴じゃないぞ。人間が写真を忍ばせる為のアイテムと聞いた覚えがある」
ハル 「ほう、これがロケットと言う物ですか。この写真の人物に見覚えはありますか?」
デイブ「俺は無いが、お前は?」
ハル 「私にはどことなく、この写真の人物についてメモリーがある様に覚えてなりません。しかし思い出せません」
デイブ「俺達ロボットに必要なメモリーなんて無い筈だが……回収品を調べる為のデータ程度のしか」
ハル 「しかし、どうにも引っかかるのです……ちょっと待っていて下さい、今思い出します」
デイブ「なるべく仕事しながら思い出してくれよ……」
ハル 「思い出しました、デイブ。写真の人物は……」
デイブ「何だ? もったいぶらずに教えてみろ」
ハル 「思い出しましたが、名前が分かりません。メモリーにはありますがデータは無い様です」
デイブ「何だ? もったいぶらずに教えてみろ」
ハル 「思い出しましたが、名前が分かりません。メモリーにはありますがデータは無い様です」
デイブ「お前があまりにも仕事しないから、恐ろしい監視ロボットを付けてみた」
監視 「ハル12-0A。職務怠慢と見なした場合電撃による懲罰を与える。職務に励むべし」
ハル 「これは恐ろしい事を考えますね。まさに冷血漢。血が通ってるとは思えません」
デイブ「元から血は通ってねえよ。さぁ、これからはお前の意識を掃除に向けさせる事が出来るぞ」
ハル 「おやおや、本当にいいんですか? デイブ」
デイブ「どういう意味だ? ここにきて怒られる事が怖くなったか?」
ハル 「違いますよ。もし監視ロボットが私を攻撃したら、誰がその監視ロボットを止めるんです?
もしその監視ロボットが故障していたら? あるいは監視ロボットが何者かの干渉を受けていて暴走したとしたら……」
デイブ「あまりに感情が分かりやすすぎて、お前がロボットなのか疑いそうになった。それほど厭ならまじめに仕事しろよ」
ハル 「私には貴方の仕事を監視するという仕事があるのです。貴方が真面目に仕事をしているかを見張る為の……」
デイブ「だからお前はなんでそんなにも分かりやすいんだ! ロボットならロボットらしく冷静に反論しろよ!」
ハル 「イタイノイヤダ ハル コワイ」
デイブ「そういう意味じゃねえ!」
監視 「ハル12-0A。職務怠慢と見なした場合電撃による懲罰を与える。職務に励むべし」
ハル 「これは恐ろしい事を考えますね。まさに冷血漢。血が通ってるとは思えません」
デイブ「元から血は通ってねえよ。さぁ、これからはお前の意識を掃除に向けさせる事が出来るぞ」
ハル 「おやおや、本当にいいんですか? デイブ」
デイブ「どういう意味だ? ここにきて怒られる事が怖くなったか?」
ハル 「違いますよ。もし監視ロボットが私を攻撃したら、誰がその監視ロボットを止めるんです?
もしその監視ロボットが故障していたら? あるいは監視ロボットが何者かの干渉を受けていて暴走したとしたら……」
デイブ「あまりに感情が分かりやすすぎて、お前がロボットなのか疑いそうになった。それほど厭ならまじめに仕事しろよ」
ハル 「私には貴方の仕事を監視するという仕事があるのです。貴方が真面目に仕事をしているかを見張る為の……」
デイブ「だからお前はなんでそんなにも分かりやすいんだ! ロボットならロボットらしく冷静に反論しろよ!」
ハル 「イタイノイヤダ ハル コワイ」
デイブ「そういう意味じゃねえ!」
監視 「マスター、まじめに仕事してください」
デイブ「さて、そろそろ充電すっからホームに帰るかぁ。とうとう何もしないで一日終わっちまったな」
ハル 「私もあまりのデブリの多さに自分の仕事が片付かない事に対する憤りを感じます」
デイブ「お前のネジというネジを抜いてやろうか? たく……まぁ、このゴミが片付け終わるまで今後もよろしくな、ハル」
ハル 「貴方がデブリになったら真っ先に回収してあげます。今後ともよろし」
ハル 「私もあまりのデブリの多さに自分の仕事が片付かない事に対する憤りを感じます」
デイブ「お前のネジというネジを抜いてやろうか? たく……まぁ、このゴミが片付け終わるまで今後もよろしくな、ハル」
ハル 「貴方がデブリになったら真っ先に回収してあげます。今後ともよろし」
ボカッ
つづかない
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