「……ふぅむ、やはり駄目ですね。材料が足りなすぎました。」
カーテンで光を遮断した民家、もとい今では実験室と化した異形の空間で
ターバンを巻いた男、
ニバスは傍らに死体を寝かせているにも拘らず
平然とした様子でそう呟いた。
「あの人物が言うとおりならこの空間は私のようなものが静かに過ごすのには
適していると思ったのですが、実験材料の調達もままならないのは不便ですね…」
つかつかと窓際に歩み寄り遮光していたカーテンを開ける。
差し込んできた光に少し眉をしかめたあとニバスは振り返ると死体に話しかける。
「やはり少しは私自身が動かなければいけないようですね、ですがあまり面倒な事
には関わりたくありません。そこであなたに動いてもらう事にしましょう。
正直、失敗作のあなたの使い道などこの程度しか思い浮かびませんしね。」
まるで生きている人物に話しかけるように死体に語りかける。
その状況は他の人物が見れば異常な光景でしかないだろう。
だが、その呼びかけに本来応じる事のない筈の死体は
おもむろに動き出す事でその呼びかけに応じる。
「…ゥ…アァ…ラ……ムザ……」
死体から発せられた言葉に少し意外そうな顔をするニバス。
「おや?その程度の知識は残っていたようですね。
失敗作だと思っていましたが少しはマシでしたか。
誰かの名前のようですが…あまり興味がありませんね。
まぁ、記憶の片隅には止めておきましょう。」
起き上がった死体から離れると今度はこの異形の空間から外への扉へと歩き出す。
「あぁ、そうそう。あなたの持っていた確か南の大陸の武器で『銃』と言いましたか?
それはあなたがお持ちなさい。知識として記憶はしていましたが私の研究には
関わりの無い代物でしたので使い方を忘れてしまいましたしね。
こちらの声を大きくする道具ですが、いまいち用途が分かりませんね…
何かの役には立つかもしれませんし私が持っておきましょう。」
ドアノブに手をかけるとおもむろに振り返り自分に付きそうモノに告げる。
「さて、あなたにはしっかりと働いて欲しいものですね。
私の求めるものがもしかしたらここで手に入るかもしれませんしね…」
邪悪な笑みを浮かべながらニバスは外界への扉を開ける。
哀れな骸を共にして……
【G-5/住宅街/一日目・昼】
【ニバス@タクティクスオウガ】
[状態]:健康
[装備]:ビーストキラー@暁の女神
[道具]:支給品一式×2、拡声機、不明アイテム
[思考]1:保身を優先、隙あらば殺人
2:実験材料(死体)の確保
【
ムスタディオ@FFT】
[状態]:アンデッド
[装備]:リムファイアー@タクティクスオウガ
[道具]:空のザック
[思考]:ニバスを守り、他の参加者を殺す
最終更新:2009年04月17日 09:15