世界は密室でできている。
―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS
舞城王太郎 講談社文庫
この作品は奈津川家サーガの番外編であり、舞城版『ライ麦畑』とも言える青春ミステリである。
どこにでもいるバカな少年達を視点に、ぶっとんだ文章で非常識な事件を綴り、そして最後には詐欺だろうと言いたくなるほど感動的でストレートな少年期の終わりを描く。
たった200ページあまりでここまでの情報を詰め込ませていながら、全く積み込みすぎな感じをさせず、むしろ読者を翻弄してしまう。
たった200ページあまりでここまでの情報を詰め込ませていながら、全く積み込みすぎな感じをさせず、むしろ読者を翻弄してしまう。
初見はなんだこりゃ、と思われるかもしれないがオススメの一作。
何とかと煙は高いところが好きと人は言うようだし父も母もルンババも僕に向かってそう言うのでどうやら僕は煙であるようだった。