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BACCANO!

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BACCANO!


映画や本はちょくちょく消化しているが、ちゃんとした感想は久しぶり。
BACCANO!は近世~現代のアメリカを主舞台にした、マフィアや殺し屋、錬金術師に不死者と様々な勢力や登場人物がそれぞれの目的の元に事件に関わっていく様を、各人の視点で時系列もバラバラに見せていく…という電撃文庫から出版されているシリーズである。
で、これは(多分)その中の特急編鈍行編のアニメ化作品。

以前1932―Drug & The Dominosをジャケ買いして読んだ時は、イラストと設定が非常に好みで文体も上手い反面、途中の巻だったせいかいまいちお話に乗り切れなかったのだけれど。

1711年。
錬金術師達が乗っている船、"アドウェナ・アウィス号"で不老不死を実現させるため悪魔召還が行われようとしていた。
1930年。
富豪の令嬢イブ・ジェノアードは屋敷に侵入してきた奇妙な男女の強盗に遭遇する。同時期にマフィアのマルティージョ・ファミリーはフィーロ・プロシェンツォという青年を新しい幹部として迎え入れようとしていた。
1931年。
大陸横断鉄道"フライング・プッシー・フット号"。シカゴからニューヨークまでノンストップで運行される電車には3組の強盗が乗り込んでおり、それぞれが電車ジャックを目論んでいた。そして、強盗達とは別に残虐な殺人を繰り返す"レイル・トレーサー"と呼ばれる怪物…。
1932年。
行方不明になった兄を探すイブは、情報屋"デイリー・ニュース"の扉を叩く。

上記の4つの事件を時系列もバラバラにシャッフルして小出ししていくという作り。序盤の細かいシャッフルのウザささえ乗り越える事ができれば夢中になれる作品に仕上がっている。

音楽はジャズ調な曲をメインにしているせいか、どのシーンも非常にかっこよい。特にOPの出来は素晴らしい。

作画も俺好みなキャラデザというのもあるが、安定しつつアクションシーンはかなり動いている。人間離れした人物が多いせいか、戦闘は非常に熱い。

が、やはり最大の魅力はあれだけたくさんの登場人物を出しながらどいつもキャラが立っている点であろう。
特に殺人凶マフィアのラッド・ルッソ、超人殺し屋クレア・スタンフィールド、狂言回し的な役割であるバカップルで強盗のアイザックとミリア。
こいつらが出てくるだけでもうワクワクして仕方が無い。言っている事もやっている事も滅茶苦茶で理解不能なのだが、その圧倒的な存在感が素晴らしすぎる!

何だよこの列車…。随分面白ぇ事になってんなぁ…。
刺青のガキが言ってた大変なことってなぁ一体何だろうなぁ…。
ヤッベェなぁオイ…。そろそろ開放しねぇとぶっ壊れるなぁ…俺。

さりげに光るのが不死者の設定。
①不死は再生ではなく、時間が逆戻りするように身体が元に戻っていく。
②不死者同士は偽名を使うことが出来ない。これにより不死者を探すことが出来る。
③不死者が死ぬ方法は、別の不死者に頭を右手で掴んで『喰いたい』と思ってもらえば良い。死体は残らず、『喰った』不死者に相手の記憶、経験、知識をが継承される。
④不死者同士は相手の頭を右手で掴む事で自分の知識を与える事が出来る。
中々シンプルなルールであるが、これって料理次第で色々使える良い設定だと思うわけで。事実、③は"不死に飽きた"時のために用意されたルールなのだが不死者を殺す唯一の方法として使えてこれがまた熱いのですよ。

やべーなーおもしれーなー。原作に忠実なのか、伏線を残しまくって終わってるし、くそー原作買おうかなー。
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