「はぁ、何であんなことになるのかね~」と澄子が頭を掻きながら一人ため息を漏らしていたころ。
夜……
雫は一人自主訓練のため走りながらさっきのPXでのことを考えていた、
「どうして、あんなに怒ってしまったのだろう」
いつもの、雫ならあそこはもう少し穏便に済ますことも出来ただろう
しかし、今日はなぜか頭に血が昇ってしまった。今は頭も冷静を取り戻しているがやはり片隅によぎるのが私のせいでとばっちりを受けた人たちである。
「はぁ~PXにいた人たちに迷惑をかけてしまったな、特に綾華には迷惑かけをかけてしまった」
「なぜ、あの時、綾華に謝らなかったのかな」おそらく、頭に血が昇っていたからだと思い
後で、謝りに行こうと考えていたとき、一人の影が近づいて来た。
誰だろう?と考えていると
「雫さん……ですか?」
なんと近づいて来たのは綾華であった。
「もしかして、綾華?」
「はい」
気まずい……と考えていた雫だったが先ほど謝ろうと考えていたことを思い出し謝罪をしようとしたところ
「綾華ごm……」
「雫さんg……」
こういうときに限って二人の声が重なってしまう。さらに気まずい、どうしようかと考えていると綾華が
「雫さんからどうぞ」
「えっ…あっ……うん」
「さっきは、ゴメンなさい!私が悪かったのに謝りもしないで・・・」
雫は、頭を下げながら言った。
「私、いつも胸の話になるとイラっとしてしまうことがあって、本当にゴメンなさい!」
雫は、心のそこから申し訳ないという思いをこめて謝った。すると、綾華が、
「わかりました、私は、謝ってもらえれば構いません。ですけど、私も謝りに来たんです」
「えっ……?」雫は、なぜ綾華に謝られなければならないのだろうと考えていると、
「私も、大人げないですよね」
「そっ、そんなことない私があんなに怒らなければっ……」
「いいえ、私も同じ立場ならああいう風になってしまったと思います、今日はみんないきなりの訓練のせいでイライラしていましたから仕方ないです」
「私も現に頭に血が上ってしまいましたし」
「でもっ……」
「もう終わったことは、仕方ないです。ですけど、PXにいた人たちには迷惑をかけてしまったので明日、いっしょに謝りましょう。特に森上さんたちには悪いことをしてしまいましたし」
「う、うん」
と雫が返事をすると、綾華が
「それにしてもあのケリすごかったですよね!」
すると、雫はあっけにとられながらも顔を赤らめながら。
「えっ……あ、うん。でもあれ咄嗟にでてしまったから、よくわからないけど……」
「すごかったです、私もあんなケリをかましてみたいです」
「そ、そうなの?」ニコニコしながら言われるとなんか怖いよ綾華……と心中あまり穏やかでなかった雫であった
「じゃあ、今日からライバルですね!」
おもわず、噴出しそうになってしまった雫だが……
「えっ……ライバル?」
「はい!、私もあんなケリが出来るようにがんばりますので見ててください!」
雫は、頑張るのベクトルが違うような気がするけどと思っていたが、一応仲直り?できたからいいかな?と考えた。
今日学んだこと綾華は真面目だが天然らしいと言うことである。
最終更新:2009年09月13日 12:11