勘違いとすれ違い、そして
テラカオス化という不幸によって仲間を殺してしまったユーノと、その結果を招いてしまったなのは。
その二人は今、渋谷109にいる。
都庁の地下を抜け出してからかれこれ二時間以上経つ。
だが二人は動くことができなかった。
理由はいくつかあり、まず激戦区である東京は強力なマーダーや
DMC狂信者が跋扈しており、接触すれば戦闘はまず避けられない。
戦闘そのものはともかく、開戦と同時にユーノが再び怪物となってしまう危険性があった。
なのはとしてはユーノが恐ろしい怪物と化すことは認めることができず、ユーノとしてはもう一度怪物化した場合になのはを殺さない保証がないので変身するわけにはいかなかった。
……そして何よりも仲間であるハス太を殺してしまった/死なせてしまったという罪の意識が二人にはのしかかっている。
それでも時が来れば戦わざるおえないだろう。
そうなれば都庁へ向かったエリカたちの救援は、周囲がDMC狂信者に包囲されている以上は期待できない。
ついでに言えば自分が未来を伝えなかったことで仲間を殺させたことをエリカたちに恨まれている恐れやユーノの尻が掘られる恐怖がなのはにはあって、とても都庁に戻る気がしなかった。
そして、109に
来客者が現れた。
無用な戦闘を避けたい二人は即座に大量の衣服によって構成された森の中に隠れた。
コツコツコツと複数の足音が聞こえる。
(どっちだ……? 対主催か? 殺し合いに乗ったマーダーか?)
(お願い、今はユーノ君を戦わせたくない。早くどこか行って……!)
身を潜ませてやり過ごすことを望んだ二人の男女だったが、侵入者の内の一人の若い男の声が耳に入った。
「隠れたって無駄だぞ。そこに二人分の気配を感じられるからな」
「「!?」」
ものの数分も経っていないにも関わらず、侵入者はこちらの存在に気づいていた。
動揺を隠せないユーノとなのは。
(クソッ……ヤるしかないのか!)
(ユ、ユーノ君!?)
「!!」
ユーノが戦闘を考慮した瞬間、体内の
テラカオス因子が反応したのかユーノの指から怪物の如く長い爪が生えており、目は複眼、黄色い体毛もビッシリと生えていた。
驚くなのは、そして敵意を感じ取った侵入者の一人も急ぎ剣を構える。
ユーノ自体は抑えようとする意思が見えるが、それよりも戦意となのはを守らねばという意識が強まり、とうとう交戦に踏みきってしまう。
「ウグググ……なのはヲ……マモル!!」
「ダメッ! ユーノ君、ダメェ!!」
半獣人のような姿になったユーノを抑えようと叫ぶなのはだったが、敵わずに衣服の茂みから飛び出すユーノ。
「ユーノ君? なのはちゃん?」
「え……」
「その声は……」
飛び出したユーノであったが、侵入者の一人を見た瞬間に戦意が抜け落ち、怪物化は徐々に解除されて人間の姿に戻っていた。
ユーノに続いて出てきたなのはも、覚えのある姿を見た瞬間、安堵感から思わず涙を流しつつその女性に抱きついたのであった。
「はやてちゃん!!」
「なのはちゃん!!」
その女性、八神はやてもまた親友が無事であったことを知り、先の戦闘の悲劇も相まって涙して抱き合うのであった。
お互い心身共にボロボロであり、ここに行くつくまでに悲しく辛いことがあったんだと推察できた。
「はやてがいるって事は……あなたたちは敵ではないのか?」
「そうなるだろうね」
先ほどまでの戦意が抜け落ちたユーノは、はやてと行動を共にしていた二人の男に声をかける。
若い男であるアナキンは構えていた双剣を下ろし、柔和そうな老人のブリーフは肩から荷を降ろしたようにため息をついてから笑顔になる。
「友達同士であるはやては説明するまでもないね。
僕の名前はアナキン、アナキン・スカイウォーカー。こっちはブリーフ博士」
「よろしくじゃな」
天魔王軍を撃滅した後に狂信者の集団から逃げるためにXウィングに乗って空へと飛んだはやてたち。
都庁への合流を一時は考えるも周辺をモブ狂信者が弾幕でガードしているために侵入できない。
ならば違う対主催組織との合流を考えるが、飛行中にはやてが覚えのある魔力を渋谷上空で感知し降り立ったのだ。
結果としてはやてはなのは・ユーノとの涙の再会を果たすのだった。
◆
アナキンは天魔王軍から奪った支給品の中から回復アイテムを使って一行の傷を治し、なのはとユーノはブリーフ博士によって首輪が解除された。
その後に、婦女子が裸にローブ一枚のままでは可哀想であるというアナキンの提案によりはやてはなのはと一緒に適当な服を探し、試着室で着ることになる。
その際になのはは、治療の時にはやての裸をたまたま見てしまうのだが……
「はやてちゃん……あの血の跡って……」
「あちゃー、見られてもうたか……」
返り血にしては明らかにおかしい位置にある股からの血。
そして軽めの口調に反してはやての浮かない顔。
これが意味するものを想像することがなのはには怖かった。
ただただ親友が汚されたことを思うと悲しく怒りがこみ上げてくる。
「……」
「そんな顔せんといてなのはちゃん。
少なくとも私に酷いことをした奴らは全員死んでるんや。
なのはちゃんまで恨む必要はあらへん」
友に向けてそう言ったはやてだが、やはり好きでもない男に抱かれたのは精神的にこたえているのか、悔みの涙は出ていた。
支給された飲料水で返り血の汚れを洗い流す手も止まる。
そこへフヨフヨと宙を浮きながら、手のひらサイズの物体がはやてとなのはの下へやってくる。
「なにあれ?」
「大丈夫やで、あれはアナキンさんのフォースで浮いているだけや。
……私の下へ向かってきてるちゅうことはアレを私に取れってことやねんかな?」
自分に向けてゆっくりと飛んでくる物体をはやては手にとった。
それは避妊薬の入ったピルケースであった。
好きでもない男の子供など産みたくないだろうと、アナキンなりの気遣いらしい。
その気遣いにはやては悔しさとは違う涙を流した。
「――!」
「はやてちゃん」
「なのはちゃん、私はここに来るまでこの殺し合いで付き添ってくれた多くの仲間を失ったんよ。
マミゾウさんにタロウ……その人たちを失ってブリーフ博士を奪われかけ、私自身も汚されていく屈辱の中で殺されかけたその時に、ある人が流星の如く現れて私と博士を救ってくれたんや」
「その人がアナキンさん?」
「そうや、絶望しかけた私に希望を与えてくれたんや。
あの人がいなかったから私はさっき死んでいて、首輪を外した
天魔王軍が横暴を振るっていたに違いあらへん。
……今があるのは全部、あのジェダイの騎士様のおかげや」
アナキンと会ったのは一時間ほどしか経っていないが、既に強い信頼感を抱いていた。
そんなはやてを見て、なのはは一言。
「はやてちゃん……ひょっとしてアナキンさんに恋してる?」
「ちょ、何を言い出すんやなのはちゃん!?」
「にゃははははは」
常に飄々としていて狸女と言われるほど掴みどころのないはやてであったが、そんな彼女が顔を赤くしてうろたえている姿を見て面白く感じ、久しぶりの笑顔を見せるなのは。
「恋する気持ちって素敵だよね。私もユーノくんに恋してるから」
「え、なのはちゃん……今なんて」
「うん、あの人を本気で愛してる」
なのはの恋のカミングアウトにギョっとするはやて。
ユーノとは確かに親しげであったが、どちらかと言えばフェイトの方に気があるように見えるくらい男っけのないと思われた友人がユーノを確かに愛していると言ったのだ。
「私もあの人の知恵がなかったら危ない場面は多々あったし、彼がいなかったらフェイトちゃんやヴィヴィオの死に立ち直ることもできず、殺し合いを止めようとする気さえ起きなかったかもしれない」
「……」
「ちょうど、あなたに対するアナキンさんのようにね」
実際になのははユーノのおかげで心身共に支えられてきた。
彼なしではどこかで命を落とし、そうでなくとも心を壊していただろう。
今のなのはにとってユーノはかけがえのなく、誰よりも尊い存在に見えていた。
……恋かどうかは別として、少なくともはやてのアナキンを見る目は同じである。
「恋……なんかなあ? でもアナキンさんは信用できるし、あの人には死んで欲しくないって気持ちは確かにある」
「その気持ち、大切にね」
「そうやな……おっと、お喋りに夢中で時間食いすぎてもうた。早よ着替えてアナキンさんのところに戻らなきゃ」
これ以上待たせるとアナキンたちに失礼だと思い、はやては新しい服を着て試着室を出る。
そしてなのはと共に男たちの待つ部屋に向かった。
はやての手にはアナキンから渡されたピルケースが大事そうに握られている。
◆
中身9歳児の19歳魔法少女と25歳の魔道士が着替えている最中に、男たち三人は別の部屋でそれぞれのすべき事をしていた。
ユーノとブリーフは互いにこれまでのことを情報交換し、アナキンはその横で倒した
天魔王軍の不明支給品を調べて使える支給品や使えない支給品を仕分けし、使えない支給品を火にくべて処分していた。
……というのは表向きであり、アナキンの謀略はここでも動いていた。
(よし、あの女は上手いこと騙せているみたいだな。
ピンチの時ほど優しそうな男に惹かれるようになる……吊り橋効果というものはあながち眉唾じゃなさそうだ)
シスの暗黒卿でもあるアナキンはフォースで他の四人の心の動きをこっそりと読んでおり、少しでも信頼度を上げるために普通はハズレアイテムである避妊薬をフォース越しに渡すことで、あたかも気を効かせたように演出。
さりげない気遣いとして四人からの好感度を上げる。
特に八神はやての心が大きく揺れるのを感じ取っていった。
まさか先ほどの仲間たちの喪失はアナキンが大きく絡んでいることも知らず、狸が狸に化かされているのだった。
(僕としてはあの女がどうなろうと知ったことじゃないが、今後のためにも仲間を作って置くことは無駄じゃないだろう。
乙女心を弄びたいってわけじゃないが、僕のために頑張ってもらうよ。
結果的にこの世界のためにもなるんだから、悪く思わないでくれ)
側にいるユーノとブリーフはそんなアナキンの思惑など知らずに話を続けている。
アナキンとしてはどうしてもユウキ=テルミ退治と救済の予言の謎を解くまでは仲間が必要なので、好意も信頼も利用できるものは何でも利用する必要があった。
もっとも、ユウキ=テルミは常人には二つの意味で及びも付かない敵と方法で二時間前に死んでいるのだが、他の対主催に悟られる危険を考慮してココら主催仲間からの情報を絶っているので、知るのは次の放送になるだろう。
「なるほどのう……そういうことがあったのか」
「じゃあ博士、僕の体はその瘴気に侵されて……!」
「可哀想に……それにしても第二の大災害が迫ってるとはね」
お互いに情報交換をし、驚きを隠せないユーノとブリーフ、そしてアナキン。
ちなみに主催の人間であるアナキンは概ねのことは当然理解しているため、目新しい情報は特になかったので驚いているのは演技である。
しいて言うなら、これまで遅々として進まなかったユーノの
テラカオス化進行度が暴走したベジータとの戦闘により急上昇して因子が開花したことくらいか。
「ベジータくんが……そんなまさか」
「ブリーフ博士、気をしっかり」
ブリーフは衝撃を受けていた。
信頼していたベジータがマーダー化して都庁と
なのは組に牙を向いたこと。
見覚えのある光線を見た時の最悪の懸念が現実になってしまった。
ユーノによってベジータが殺されなければ(ユーノが一度倒した時点ではまだ生きていたが)、同盟を組んだ都庁が壊されかねなかったと思うと、なおさら心が痛くなった。
状況から察するにベジータは妻であるブルマの死に心を痛めて狂ってしまい、狂信者の真似事を始めたのだろう。
信頼していた男の暴走と落命は、ブリーフ博士にとって娘の死と同じくらい受け入れがたい事実だった。
「すいません……ブリーフ博士」
「……君が謝ることはない。君が彼を殺さねば都庁が壊滅し、なのは君たちも犠牲になっていただろう」
謝るユーノを宥めるブリーフだったが、その顔に元気はない。
状況が状況だけにユーノを憎んでこそいないが、娘・仲間・義理の息子の死という悲劇が立て続けに起きていたので頭ではわかっていても心で割り切れないのだろう。
「……クソッ!! これも全部ダース・ベイダーたちが瘴気をばら撒いたせいだ!
瘴気さえなければ、ハス太が死ぬことだって……!」
一方でユーノは怒りに打ち震えていた。
主催が支給品の飲み水に混ぜてばら撒いたらしい瘴気のせいで自分の肉体は変化し、仲間を殺すハメになってしまった。
怪物にならなければベジータによって全員が死んでいた、は結果論である。
そもそもの話として殺し合いそのものがなければ誰も死なず、ベジータも暴走しなかったのだ。
ユーノの中で自分やなのは、多くの罪のない参加者を殺し合いの渦に巻き込んだ怒りが膨れ上がっていく、
「ぬ!?」
ブリーフ博士はユーノの腕が一瞬のうちに毛がびっしりと覆われ、鋭い爪が生えていくのを見て驚く。
どうやら怪物化は彼の怒りに反応して発言するようだ。
「落ち着くんだユーノ」
「アナキンさん……」
「悪いのは全てダース・ベイダーたちであって君は何も悪くない。
無論、ベジータだって殺し合いの犠牲者だ……だが、今は怒りや悲しみに飲み込まれてはいけない。
獣になっている自分の手をよく見てみるんだ」
「あ……」
「どうやらその力は君の怒りに反応するみたいだ。
怪物になるとなのは以外は認識できないんだろ?
君はもう仲間を傷つけたくないだろうし、僕らも君と戦うのは御免こうむるよ」
「すいません……」
ユーノの憤りを感じ取ったアナキンが彼を諭す。
別に彼自身を助けたいわけではないし、ユーノが新たな
テラカオスになるのは望むところだが、少なくとも今はそのタイミングではない。
暴走の結果、誤って予言解明のための頭脳であるブリーフが失われでもしたら大損害であるからだ。
ユーノの手綱はしっかりと握っていく必要がある。
続けてアナキンは悲しみに暮れているブリーフにも揺さぶりをかける。
「ブリーフ博士も家族の喪失や暴走への悲しみは痛いほど理解していますが、今は堪えて欲しい。
あなたの頭脳が主催がばら撒いた瘴気を晴らし、日本にいる全てのものを救う手立てになるかもしれないのです。
心に鞭を打つようで恐縮だけど今は伏せている暇はないんです」
「……すまない。アナキンくん。
私は科学者として人々のために立ち続けなけらば先に死んでいったブルマたちに申し訳が立たんしな」
このまま朽ちるまで悲しみ続けるやもしれなかった老科学者もアナキンの助けにより心の息吹を吹き返したのだった。
怒りや悲しみで我を失いかけたユーノとブリーフは、正気に戻してくれた男へ感謝の目線を送る。
まさか、その男こそ主催の実質的リーダーであるダース・ベイダーであるとは気づかずに。
「おまたせ、ユーノ君」
男たちがひと悶着あった直後に、なのはとはやてもやってきた。
新しい服を手に入れたはやては借りていたローブをアナキンに返却しつつ小声で例を言う。
(……ありがとうアナキンさん)
(ん? なんのことかな?)
(ふふ♪ アナキンさんたら)
わざとらしくすっとぼけるアナキンにはやては微笑み顔を浮かべるのだった。
五人全員が揃ったところで再び一行は情報交換を始める。
◆
ユーノとなのはから、瘴気によって怪物化したユーノ自身のこと、千年タクウによって見た未来における世界滅亡――二度目の大災害。(ついでにユーノが都庁のセルに尻を掘られる件)
はやてとブリーフから、主催がばら撒いた瘴気及び大災害の原因と思われる謎のエネルギー「TC」。
アナキンからは「噂で耳にした」という名目で救済の予言。
天魔王軍が情報操作で自分たちの罪を都庁の魔物に擦り付けていた件も話された。
捕虜にしたニャル子についても話されたが、死んでしまった上にろくな情報がない……強いて言うなら特務機関員は人質を取られてやむなく従っている者もいるくらいか。
まずは大災害の真偽を確かめるために、はやて・ブリーフ・アナキンの三者が未来を見ることのできる千年タクウに触れる。
「なんていうことや!」
「これは恐ろしい……まさか二度目の大災害も来るとは」
「……」
タクウの見えるヴィジョンの中ではかつての日本以外の土地と同じく、最後の生存の砦である日本が沈む姿が映された。
まさに阿鼻叫喚であり、はやてとブリーフは思わず声を荒げる。
次の大災害が来るとは知っているアナキンでさえも「絶対に阻止しなくては」という意思を再確認するのだった。
「でも博士、これで大災害がなぜ起こるのかわかりました。
地殻変動のような天災じゃなかったんだ!」
「このTC値が原因なのね」
一方で大災害の原因までは掴めてなかったユーノとなのはは、はやてたちのもたらした過去の大災害の映像もといTC値を見ることで頭の中でようやく一つの符号ができあがる。
「大災害を起こしたのは主催なの?」
「知っているのは確かなようじゃが、それは考えにくい……
自分たちにも必要な土地やその他諸々を失うかもしれないのに、TCを使って日本以外を滅ぼすメリットは全くない。
逆に世界を滅ぼしたいのなら日本だけ残した理由がわからん。
そもそもこのTCを制御できるようなら首輪などつけずとも反乱した参加者をひとまとめに殺害することもできるだろう。
TCは宇宙から来ているらしく、対抗策なしでは宇宙船を作って他の星へ脱出するのも危険じゃし。
未知のエネルギーを弾く材質を探すなど、たった数日で見つけて作り出すなど土台無理な話じゃ」
「僕が聞いた噂によると日本間の移動に限ったワープ移動はまだしも、異世界やタイムスリップもできないようだ」
「そんな……それじゃあどこへも逃げられないじゃないですか!」
参加者を怪物に変える例の物質『瘴気』は主催による手のものである可能性は濃厚だが、破壊のエネルギーと思わしきTCは主催の手によるものでないことは五人の考えの中で固まる。
TCの強大さも理解できるがために焦りが募る……特になのはの慌てようは目で見てわかるレベルだ。
焦りが募る中、続けてアナキンが口を開く。
「みんな落ち着いて、希望になるかどうかはわからないけど僕が噂で聞いた救済の予言……
【九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂】【全てを虜にする歌】【
巫女の祈り】【器たりえる巨像】【不屈の精神を持った勇者】
【全てが揃いし時、争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる】というものが一部の参加者の中で広まっている」
「そのままだと荒唐無稽で意味不明、眉唾にも聞こえるんやけど」
「だが少なくとも、野球チームが試合をすると浮かび上がる謎の紋章の目撃例もあり……そして試合後の会場の土には高濃度の生体エネルギーらしきものが溜まっているのをフォースで確認した。
これはそこらの術師では取り出せないようになっているらしい」
「誰かの悪戯と切って捨てるにはあまりにも凝りすぎているな」
「予言がどこまで信用できるかは疑問だけど、大災害を避けるための手立てとして探る余地はあるかもしれない」
アナキンが持ち出した救済の予言。
それについての考察を始める一行。
「全てを虜にする歌は
DMC狂信者を大量に生み出したクラウザーとか当てはまりそうな気がするんやけど……」
「それはなさそうだよ。
僕の知り合いには彼のアンチがいるし、ヒーローとして有名なキン肉マンも吐き気がするくらい大嫌いと公言している。
億単位の信者がいる一方で彼の歌を嫌っている人も相当多いんだ。
クラウザー当人は既に死んでいるし、全てを虜にする歌は最低限彼を上回る歌でないとダメらしい」
「そんな歌うたえる人おるんかなあ……」
「そして器たりえる巨像」
次にアナキンがはやてから借りた携帯の画像から都庁に現れたフォレスト・セルや上空から東京を見下ろしている九州ロボ、他にもオーバーデビルやガメラなど突如殺し合いに現れた巨像っぽいものを見る。
「探せばまだありそうだけど、該当しそうなのはこれくらいか?
また伝承によるとこいつらを動かせるのは女性もしくは巫女である必要があるらしいから、制御できた女性は
巫女の祈りの部分にも当てはまるかもしれない」
「都庁から出た怪物は戦い方を見るに都庁の味方なのは確かやし、都庁の誰かが巨像を制御できたのかもしれへんなあ」
最後に勇者。
「あとは不屈の勇者……これはちょっとわからないな。
解釈次第では誰でも該当しそうな気はする」
こうして【九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂】【全てを虜にする歌】【
巫女の祈り】【器たりえる巨像】【不屈の精神を持った勇者】までの節がアナキンの口から説明される。
突然現れた野球チームや試合に伴う呪紋の出現、明らかに異常な
DMC狂信者の誕生、各地で現れた巨像またはそれらしき生物……それらが殺し合いの後に現れたのはユーノたちには偶然とは思えなかった。
故に予言を荒唐無稽とするにはあまりにも存在が大きするのだ。
「何より僕が気になるのは【全てが揃いし時、争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる】だ」
「争いの淀み……まさにこのカオスロワの状況そのもの」
「そこから生まれた化身ってまさか食人鬼の風鳴翼や今のユーノ君
みたいな……!?」
「ユーノ君やなのは君の懸念通り、可能性はゼロとは言い切れん」
「救いの神に転じる……まさに次の大災害で滅びようとしている私たちにとっちゃ必要不可欠な存在やで」
そして最重要と思わしき予言最後の一節。
争いの淀みから生まれた化身、おそらく怪物に転じた参加者が儀式・歌・巫女・巨像・勇者を揃えることで大災害から人々を救う神に変化させられると四人が共通認識ができた。
隠れ主催であるアナキンの場合はTCホールから放たれるTCを防げるのは
テラカオスだけだと知っているので、なおさら争いの淀みより生まれた化身・救いの神は
テラカオスを指すのだとわかる。
もちろん、必要以上に口出しすると正体がバレる危険や、目的達成までは計画を口外すべきでないとアナキンはわかっている上、予言がどこまで宛になるのかもわからないのでそれ以上口にしなかったが。
「となると、この殺し合いは大災害と予言を知っていた主催が救いの神を呼び出すために開かれたってことやろか?」
「人を怪物に変える瘴気や九州ロボが主催の手によるものの件もそれで説明がつきそうだけど……」
大災害から世界を救うために必要悪的に殺し合いを始めたのではないか?
とはやて・なのはの頭によぎるが、その件は男性陣によって否定される。
「いや、それなら他はまだしも、野球チームを保護しない理由がわからない。
予言を知っていれば放送で野球チームを攻撃した参加者の首輪を爆破するなり宣言して守ることもできたハズだけど、奴らはそれをしていない」
「確かに巨像は九州ロボ、歌・巫女に該当している者は我々の知らないところで殺し合いが始まる前から主催がどこかで確保しているとも考えられるが、儀式を妨害する
DMC狂信者のようなマーダーがいるのに主催が守ろうとしない意味がわからんな」
「殺し合いだって何も日本全国を巻き込まなくても、やりたい奴だけ一箇所にかき集めてやっても良かったハズだ。
そうすれば争いの淀みから化身だって無駄な犠牲もなく生み出せたかもしれない……ヴィヴィオやフェイト、ハス太だって死ぬ必要はなかった。
主催はなのはやはやてが考えるような必要悪なんかじゃない、むしろ人を怪物に変える瘴気は偶然予言に当てはまっただけで、参加者を怪物に変えて自分たちの戦力に加えて日本の支配を強固にしようと考えてるのではないかと僕は考えている。
アナキンさんだってそう思わないですか?」
「そうだよ(便乗)」
要となる野球チームを保護しない点やあまりにも犠牲を強いすぎている殺し合いの点からブリーフとユーノは主催の必要悪説そして予言を知っている件に対して否定的な見方であった。
大切な人を失ったり自ら手にかけてしまったこともあって、主催への憤りがあったことで彼らが世界のために頑張っていると思いたくなかったこともある。
一方、ユーノの意見に便乗したフリをしたアナキンは、もちろん主催の事情を知っている。
世界を救う
テラカオスはただ生み出すだけではなく莫大なTCに耐える強度が必要なので、殺し合いをやりたい連中だけかき集めた最小限の犠牲の殺し合いではとても足りなかったのだ。
テラカオスで世界を救う気であったのは確かだが、予言を知ったのはつい最近であるし、先に知っていれば野球チームに歌手や巫女候補の保護にも走った。
だが安倍に本拠地を乗っ取られている現状ではそれもできない。
二人の推理は半分合っていて半分外れていると言える。
ユーノもブリーフも知能面では優れているが、この世で唯一TCを吸収できる
テラカオスの特性を知らないために答えが見えてないのである。
「主催の目的と救済の予言……繋がるようで繋がらへんな」
「確証を得るための情報が足りんようだ。
ニャル子を見る限り配下である特務機関員はほとんど何も知らんようじゃから、安倍かリーダー格であろう五大幹部を捕まえる必要があるな」
「安倍の放送に嘘がなければ残っているのはダース・ベイダー、ココ・ヘクマティアル、ジャック・Oの三人か」
「真実を知る鍵はその三人……できれば八つ裂きにしたいけど」
「ユーノくん、あなたをそんな体にしたベイダーたちに憤る気持ちはわかるけど今は抑えて」
「
ごめん、なのは」
奇しくも同じ対主催である都庁同盟軍と同じ答えにたどり着いた五人。
真実を知りたいのならばまずは主催のトップ陣営を捕獲する必要があると結論づけた。
「しかし、三人の捕獲は一筋縄じゃいかんじゃろ。
更なる状況整理と戦力を整えるためにも一旦都庁に戻ろうと思う」
ある程度、状況を整理したところでブリーフ博士は都庁に戻ることを提案する。
都庁はモブ狂信者に包囲されてアナキンのXウィングですら突破不可能の弾幕が張られていたが、都庁側も先ほど反撃に出て数を減らしているらしいと携帯のネットに書かれていた。
今頃、モブ狂信者は掃討されているかもしれない。
五人はアナキンを除いて戦力的に疲弊しており、これ以上の探索は困難だ。
次の大災害はエリカ・桑原両名のおかげで知ってるだろうが、予言の件は知らない可能性が高い。
少なくともあちらとの敵対はありえないので戻った方が良いだろう。
「ええ、都庁に戻るの!? そんなことをしたらユーノ君のお尻が!!」
「ど、どうしたん、なのはちゃん!? おしり?!」
(あー、ひょっとして……)
都庁に戻ると聞いて焦ったのはなのはである。
都庁に行くとユーノの尻が掘られて怪物(セル)に寝取られる未来をタクウに教えられたからだ。
それはユーノの
テラカオス化を治す治療なのだが、なのはは恋人がア○ルファックされるインパクトがでかすぎて覚えていない。
他の四人はセルの触手プレイこそユーノ治療の鍵とは知る由もない。
「僕も都庁に戻るのは反対だ」
「アナキンさん、僕はなのはの安全のためなら自分のお尻の穴ぐらいは犠牲に……」
「ダメだよ! いや、でも、それを渋ったからユーノ君が怪物になっちゃったんだっけ。でも、でもお! ユーノ君の心とお尻が奪われるのは」
「ユーノ! 君の恋人が話の腰を折ってくるんだが、少し黙らせてくれないか!」
「はい……」
都庁帰還によるNTRを恐れるなのはの口にユーノは手を当てて静かにさせる。
「都庁に戻る危険があるのはユーノの穴がほじられるからじゃない。
今、自分たち以外の情勢を知るために携帯でカオスロワちゃんねるを開いて見つけたんだが、これを見てくれ」
アナキンが四人に見せたのは一つの情報。
ダイジョーブ博士によって各掲示板に緊急拡散された都庁の世界樹=ヘルヘイムの森という誤情報であった。
もちろん、この五人は世界樹がヘルヘイムではないことや、都庁の魔物がインベスでないことは承知している。
だが掲示板には多くの参加者が今までとは比べ物にならないほどの大バッシングを都庁に行っていた。
【拡散】都庁の大木=ヘルヘイムの森スレ【希望】 16
14:名もないサッカー部員
おい、やべえやべえよ……なんだよコレよ
都庁のアレとヘルヘイムの特徴が見事に一致してんじゃねえかゴルァ!!
15:名もない死神代行
おまえら、怪物が怖い怖いと引きこもっている場合じゃねえぞ
都庁の大木をぶった切らねえと世界が終わんぞ!!
16:ドリアン
これであの人……呉島貴虎が狂信者と手を組んでまで都庁を破壊しようとした意味がわかったわ
早急に戦力を集めましょう
ヘルヘイムは拳王連合軍や
DMC狂信者以上に放置できるものではないわ!
いかなる犠牲を払っても潰さないと!
17:名もない自分をひろしと思い込んでいる精神異常者
俺には家族がいるんだ……家族をヘルヘイムから守るためなら俺は怖くても戦うぞ!!
「なんていうことや……」
「いけない! 大半の人が都庁をヘルヘイムと思い込んどる!!」
都庁同盟軍にとっては最悪の展開であろう。
自分たちや狸組を除いたほぼ全ての参加者が今まで以上に敵意を向けている。
今まではセルを含めた超大な戦力を持つために、弱者は怯えて戦おうとしなかったが、ヘルヘイムによる世界の滅亡をチラつかせた途端、自爆覚悟でも都庁の魔物と関係者を殺そうと決意しだしたのだ。
そうでなければヘルヘイムをどうにもできない世界に絶望してDMC狂信者になっている。
誰も
致命的な勘違いに踊らされているとも気づいていない。
「ブリーフ博士、この情報を流したダイジョーブ博士が嘘をついている可能性は!?」
「アレは変わり者だが少なくとも嘘をつくタイプではないし、最初の内はともかく最近はメキメキと実力を上げて強化手術成功率ほぼ99.9%の手腕でスポーツ業界に貢献していた。
それだけに彼を知る者なら信頼されている人物なのだ。
彼がどこでヘルヘイムとやらを知ったのかは疑問だが……」
「とにかくみんなの誤解を解かんと! 対主催同士で殺し合うハメになってまう!」
はやては急いでネットに都庁の世界樹はヘルヘイムではないことをレスする。
ところが、世間の反応は冷ややかであった。
誰も話を信じてもらえず、逆に叩かれる始末であった。
001:名もない狸
都庁はヘルヘイムなんかじゃない! 立派な対主催組織や!
059:名もないブルーベリーアイ
1
こいつ、ヘルヘイムの回しもんじゃね?
ヘルヘイムには人間の協力者もいるらしいでアイ
081:名もない長岡
1
都庁のクソ野郎!!
大阪を守ってくれたおっぱい……プリキュアと都庁に向かったらしい正義の乳神様をどこに
やりやがった!!
放送には流れていないからたぶん死んではいないだろうけど、地上には出ていないところからして協力者になったとも思えん
つまり……
720:名もない生徒会役員共
081
慰み者にされているなら助けにいかねば……
望まぬプレイを強要されているなら尚更だ
809:名もない狸
ちょ、ちょっと待って、スレが炎上しすぎて書き込む暇が……
1から解説するからちょっとレスを止めてや!
810:名もないレの兄貴
809 F〇CK YOU ヘイ構わん、殺すぞ
900:名もない炭酸
809
前からグリーン豆とか、シー猟犬
みたいなエコテロリストって好きじゃなかったんだよなー
俺も過去にテロリストに赤っ恥かかされた経験あるし
自然があーだこーだ言ってもどうせ自分たちの利益が目的の破壊集団だろ
死ね 氏ねじゃなくて死ね
「ダメや! みんな頭に血が昇っていて話を聞いてくれへん!!
ん……? なんだか携帯が照れてるみたいに急に熱くなったで?」
1000:名もないネットナビ
1
ムカつくからハッキングでこいつの居場所特定と同時に端末ぶち壊しとくぜ
「まずい……携帯を離すんだはやて!!」
「え?」
「早く!」
携帯の異変に気づいたアナキンははやてに指示を出し携帯から手を離すとフォースで携帯を109の外まで飛ばす。
すると携帯は人間の腕くらいなら軽く吹き飛ばせそうな爆発を起こした。
「携帯が爆発した!」
「高度なハッキングで携帯端末を爆破するように仕向けられたらしい」
「あの携帯には主催陣営やTCのデータも入ったUSBメモリも挿してたんや!
あれも破壊されたらネットで謎の物質や大災害のことを拡散することもできへん! 本当に……なんてこった!!」
携帯爆破と同時に貴重な情報が入ったUSBも消失。
主催陣営やTCのことは五人の頭に入っているとはいえ、他の参加者にネットごしでヘルヘイム退治よりも大事な大災害の事実を教え、真実を探るために主催陣営の面子を手伝ってもらうことはできなくなってしまった。
「最後のレスに居場所特定とか不穏なことが書かれていたけど、ひょっとするとこのまま109に留まると対主催に襲撃される危険もあるかも……」
「狂信者やマーダーはまだしも同じ対主催と戦いたくはない……しかし、このまま都庁に戻っても僕らもヘルヘイムの協力者として対主催の敵に思われる危険が有る……」
都庁に帰還すること自体はできるが、マミゾウの時のように化けさせる程度の能力で正体を隠しながら都庁に接近しない限りは対主催から敵視されて攻撃される。
マミゾウは先の戦いの時に戦死しており、前と同じように誰にもバレないように都庁と接することはできない。
今戻れば、自分たちまで人類の敵と認識される。
仮にユーノの治療ができても、他の対主催全てが敵になる危険があるので救済の予言解明に乗り出せる余裕がなくなってしまう。
「都庁はダメ、ここに留まってもダメ。いったいどこに行けば良いんだ……」
「……いや、大丈夫そうなところがまだある」
「アナキンさん、それはどこ?」
「千葉県のどこかにいるらしい
イチローチームと
ドラゴンズだ。
さしたる危険性もなく一定の実力を持ち、疑われていない真っ当な対主催集団。
何よりも予言に必要な最良の戦士たち……野球チームだ」
「接触する価値はありそうですね」
「……というか、ここがぐらいしか接触できるところがないんだけどね」
イチローチーム&
ドラゴンズ(現在は併合してイチリュウチーム)。
彼らは度重なる戦闘で大きく疲弊はしているが、人格面では間違いなく危険のない野球チーム。
何より首輪さえ外せばユウキ=テルミですら余裕で勝つこともできるかもしれない強豪ぞろいである。
都庁を除く集団で、極悪集団である
DMC狂信者・拳王連合軍との接触は論外。
地下に隠れた
イナバ製作所社長率いる対主催集団はあまり存在を知られていない。
戦力面でも人格面でもまともと思われた
聖帝軍は、先ほど巨大なロボットを使って立川市に対して大量虐殺を行ったらしく、対主催の皮を被ったマーダーであると動画で発覚(この映像はホモどもの工作混じりだが)、真偽は不明だが都庁=ヘルヘイムに次ぐバッシングがネットで行われているので接触は危険。
消去法的に
イチローチームしか安全に合流できる集団がないのだ。
「そうと決まれば時間が惜しい。さっそく出発しよう」
「待ちたまえアナキン君、Xウィングに五人も乗れるスペースはないぞ」
「僕となのははセットアップすれば飛べるけどデバイスは一個しかないし、僕が戦闘で怪物化してしまう危険もある。
それに複数人で飛ぶとそれだけ敵に発見されやすくなってしまうよ」
「その点は大丈夫だ、博士とユーノとなのはにはこの亀の中に入ってもらう」
「なんで亀って、ええ?!」
アナキンが支給品の中からXウィングと同時に一匹の亀を出して甲羅に鍵を挿すと、亀の中に三人が吸い込まれた。
「アナキンさん、その亀は?」
「ココ・ジャンボ。Mrプレジデントというスタンドを使う亀で、中に複数人を収容できるスペースがあるらしい。
さっき、天魔王軍から奪った支給品の中に混じっていたんだ。
この亀の中にしまえば五人を乗せられるし、中はディパックよりも遥かに快適だ。
はやてはさっきと同じく、Xウィングの上にある穴に入ってフォローを頼む」
「了解や……それとさっき携帯が爆発する時、助けてくれて本当にありがとう」
「仲間なら当然さ」
「助けられてばかりで本当にすんまへん」
(……君にはまだ利用価値があるからな)
しれっとはやての好感度を上げたアナキンはXウィングに乗り込み、109の屋上から飛び立った。
それから間を置かずに109は名もない対主催集団か、それらのタレコミを受けた狂信者による砲撃で爆散し炎上した。
「ッ……!」
「早々と脱出して正解だった」
居城にしていた109が一瞬で廃墟と化したことにゾッとするはやてとアナキン。
元々
天魔王軍による情報操作によって勘違いされていた都庁の魔物だが、ダイジョーブが拡散した情報によって多くの参加者の勘違いがピークに達しており、もはや危険な領域に突入している。
都庁の誤解を解くためには都庁にいてはいけない。
外張りを埋めるように
イチローチームの説得から始めないといけないようだ。
そして渋谷上空からイチリュウチームがいる千葉へ向かうXウィング。
その時、アナキンは強く禍々しいフォースの流れを感じた。
「ぐわっ!! なんだこれは!」
「アナキンさん大丈夫……ってなんやアレ!?」
アナキンの次にはやてが気づく。
沖縄方面の空がいつの間にか暗雲に包まれており、あからさまにヤバイ異常気象を起こしていたことに。
「異常なフォースを感じる……とてつもなく危険な奴だ」
「あれは次の大災害の予兆なんやねんか!?」
「わからない……だが、おそらく」
同時刻、世界を破滅に導くTCを纏ったテラカオス・ディーヴァ・シャドウが出現。
危険な力を持つそれをフォースとしてアナキンは感じ取ったのだ。
「世界を救うこと……本当に急がなくてはいけないな」
それははやての気を引くための演技ではなく、主催であるベイダーとしても参加者アナキンとしても嘘偽りのない本音であった。
一方、ココ・ジャンボの内部。
ホテル並に快適な空間の中でユーノに異変が発生する。
敵もいないのにユーノの顔から冷や汗が吹き出し、体は既に半獣化していた。
「ユーノ君!?」
「ユーノ君、いったいどうしたの!?」
「ワ、ワカラない……ケド、敵が迫ってイルノヲ本能で感じルんだ!!」
テラカオス候補者であるユーノは内部に宿す因子から遠くに居るシャドウの危険を感知したのである。
ちょうどテラカオス・ディーヴァが本能的にシャドウを敵視したように。
「南西ホウメン……距離テキには沖縄のアタリ……ソコニ敵ガイルとホンノウが告げている!!
がはっ!!
これ以上ハダメだ!! 怪物にナッテシマウ!!
麻酔を……アナキンさんからもらった睡眠薬をボクにクレ!!!」
「ユーノ君! しっかり!!」
「わかった口を開けてくれ、今から薬飲ませるぞい」
シャドウ出現に呼応して暴れだした
テラカオスの本能に飲み込まれんと必死に足掻くユーノだが、このままでは限界を超えてなのは以外の仲間を皆殺しにしてしまうと悟り、自身を薬で眠らせるように獣化した口を開けて懇願した。
催眠薬入りアイスティーがブリーフによって流し込まれ、お茶の仄かな甘味を感じつつユーノは昏睡。
昏睡と同時にみるみる内に人間の姿に戻っていった。
「ユーノ君!」
「大丈夫だ、眠っただけじゃよ。しかし……外で何が起きてるのじゃ?」
眠ったユーノに抱きつくなのはを尻目に、ブリーフはココ・ジャンボによって作られた部屋の天井を見上げる。
ココ・ジャンボに入っている自分たちの様子からしてアナキンとはやてが誰かと交戦状態に入ったとは思えない。
そしてユーノは沖縄に敵がいると言った。
禁止エリアに指定されたハズの沖縄にどんな敵が出現したのか、それがブリーフには気がかりであった。
【
二日目・14時45分/東京・渋谷上空】
※現状ではネットを使って都庁=ヘルヘイムの誤解を解こうとしても、モブ参加者は信じてくれません
※渋谷109が倒壊しました
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、19歳の身体、深い悲しみ、首輪解除
【装備】レイジングハート@魔法少女リリカルなのは、千年タウク@遊戯王
【道具】なし
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:今ははやてちゃん・アナキンさんについていく
1:死んでしまったヴィヴィオたちのためにもこの殺し合いを終わらせる
2:救済の予言で世界を救えるのかな?
3:都庁に行ったエリカたちが心配
4:ユーノ君がいれば何も怖くない……と思っているけど……
※千年タウクの効果によって、高町ヴィヴィオの存在と日本に世界を襲った大災害が起こる未来を知っています
※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました
※未来の自分が使っていた技の一部が使用可能です
※レオリオの死をまだ把握してません
※TC値と救済の予言の内容を知りました
【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
【状態】麻酔により一時的昏睡、19歳の身体、
テラカオス化進行度(大)、首輪解除
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:昏睡中
1:なのはを絶対に護るためにも、もっと力が欲しい
2:救済の予言の謎を解く
3:野田総理の死の原因を探りたい
4:いかなる理由があってもなのはを悲しませた主催者たちは絶対に許さない
5:沖縄に『敵』がいると本能で感じている
※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました
※PSP版の技が使えます
※
テラカオス化進行によって巨大フェレットに変身する能力を得ました
あらゆる攻撃を防いでエネルギーを吸収し、威力を数倍にして返す魔力の塊を発射できます
ただし現状では変身すると暴走状態に陥り、敵味方に関係なく襲い掛かります
またTCを扱うシャドウの危険を本能的に察知できます
※レオリオの死をまだ把握してません
※TC値と救済の予言の内容を知りました
【八神はやて@魔法戦記リリカルなのはForce】
【状態】健康、精神不安定、非処女、死んだ仲間たちへの深い悲しみ、アナキンへの好感度(大)、首輪解除
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、夜天の書@魔法少女リリカルなのは、アナキンからもらったピルケース
【思考】基本:死んだ仲間たちの為にも主催を倒す
0:今はアナキンに従い、仲間を守る
1:主催者打倒と大災害阻止のために、情報と仲間を集める
2:他の参加者の都庁=ヘルヘイムの誤解を解きたい
3:恩人であるアナキンを全面的に特別な感情
※主催側が大災害について何か関与していると考えています(細かい部分は分かっていません)
※PSP版の技も使えます。
※カオスロワちゃんねるより、風鳴翼の情報を少し入手しました
※アナキンの正体に気づいていません
※世界滅亡(次の大災害)と救済の予言の内容を知りました
また、沖縄の天候がおかしくなっていることに気づきました
【ブリーフ博士@ドラゴンボール】
【状態】精神疲労(大)、深い悲しみ、首輪解除
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、機材一式、風鳴翼の右腕
【思考】基本:対主催
0:今はアナキンと行動を共にする
1:TC値と謎の物質の調査のために、自分以外の科学者とも合流したい
2:対主催参加者と出会えたら、首輪を外す
3:ユーノ君は沖縄から何を感じ取ったんじゃ?
4:恩人であるアナキンを信頼
5:亡くなったブルマや殺生丸くんたちのためにも技術者として戦い続ける
※首輪解除が可能となりました
※風鳴翼の右腕は四条化細胞とナノマシンの塊です。うまくいけば抽出できるかもしれません
※現在所持している道具では抽出不可。どこからか調達するか設備のある場所を訪問する必要があります
※情報交換により、風鳴翼(テラカオス・ディーヴァ)の能力の一部を知りました
※情報交換により、謎の物質(ナノマシン)の存在および危険性を知りました
※アナキンの正体に気づいていません
※世界滅亡(次の大災害)と救済の予言の内容を知りました
【アナキン・スカイウォーカー@STAR WARS】
【状態】健康、不安、若返り、ジェダイ風衣装、首輪解除
【装備】邪剣ソウルエッジ&聖剣ソウルキャリバー@ソウルキャリバーシリーズ
【道具】支給品一式、四条化細胞入りカプセル、Xウィング・ファイター@STAR WARS、ライトセーバー@STAR WARS、闇のルビー、ギンガスパーク@ウルトラマンギンガ、ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険、大量の不明支給品(アナキン確認済み)
【思考】基本:世界を救うために
テラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:
イチローチームと合流し予言の調査及びユウキ=テルミの討伐
1:対主催への信頼を得るためにブリーフ博士を利用する
2:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは消す
3:不足の事態に備えて予備の
テラカオスを作り出すことも念頭に入れる
4:ユウキ=テルミを殺す前に、
テラカオスや救済の予言について知っているなら吐かせる
5:いざという時は四条化カプセルで新たな
テラカオスを作る
6:沖縄のフォースから世界の破滅の危機を察知。色々と急がねば……
※タイムふろしきで若返ったのでピーク時の姿と力を取り戻しました
※まだテルミの死を知りません
※沖縄のフォースの乱れからテラカオス・ディーヴァ・シャドウ(後のシャドウだったもの)の存在を感知しました
最終更新:2018年02月01日 14:33