10スレ第24戦(1) - 東方ファイトスレ @まとめウィキ

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　竹林に面した河原、そこでは既に、今回のデュエルが開始していた。
「《ＵＦＯタートル》を攻撃表示で召還！　そして場のモンスターを攻撃！」
「くっ…！　トラップカード発動！　《光の護封壁》！　ライフを２０００ポイント払い、
　攻撃力２０００以下のモンスターの攻撃を無効化する！」

　対戦者は妹紅とにとり、大将棋で培った戦術と新しモノ好きな性格が幸いして、デュエルの流れは
完全ににとりの物となっていた。一方の妹紅は、慧音に付きっきりで授業を受けたものの、その
プレイングはどこかぎこちない。

＜妹紅：ライフ　800　にとり：ライフ　2500＞

「ふふん、人間相手とはいえ、勝負事には手を抜かないよ！　ライフもデッキも後少しで底を尽く！」
「…ドロー。…！　引いた！　場のモンスター一体を生贄に捧げ、《復讐のソード・ストーカー》召還！」
「んっん～、甘いね！　トラップカード『落とし穴』！　召還されたモンスターを墓地へを送る！
　ダメだよ。罠カードをちゃんと考えてプレイングしないと」
「し、しまった！」
　--起死回生の一手、攻撃力2000のモンスターを繰り出した妹紅であったが、罠カードによって
あえなく墓地送りとなった。切り札の一枚をあっけなく破壊されたためか、妹紅の顔に苦渋が滲む。

「…トラップカード《血の代償》を使用。500ＬＰを払い、場に《薄幸の美少女》を守備表示で召還、ターンエンド」

＜妹紅：ライフ　300　にとり：ライフ　2500＞

「いいの？　ＬＰなんて払っちゃって。もう少しで負けちゃうよ？　…私のターン！　ドロー！
　…あらら、これはもう勝負がついちゃったみたいだね。場のモンスター２体を生贄に！
　《パーフェクト機械王》を召還！　そしてぇ！《機械改造工場》を装備！　これが私の切り札だ！」

　攻撃力2700に、更に装備カードにより上乗せされた300ポイント、計3000の攻撃を持つ
　《パーフェクト機械王》が、妹紅の前に立ちはだかった！
　…ちなみに、召還されたカードの映像は、河童の最新技術で空間に投影され臨場感タップリなのだ！
今更ですか。ですよねー。

「くっ！　何てこった…」
「強靭☆無敵☆最強！！　凄いぞー！かっこいいぞー！！　…とお約束もやったところで早速攻撃！
　《光の護封壁》には無効化されず、《薄幸の美少女》を粉砕☆玉砕☆大喝采！！」

　わあぁぁぁ！　と観客席の河童から歓声が上がる。一方、妹紅側の観客の慧音は気が気ではなく、
そして何故かいる輝夜はつまらなそうに試合を眺め、永琳は興味深そうにルールブックを読んでいた。

「妹紅！　諦めるな！　私との特訓を忘れたのか！　最後の最後まで、戦い抜くんだ！！」
「『友人の声援が己の燻った心に最後の火を付け、残り少なくなったデッキに手を伸ばした』…と。ふん、暑苦しいわね」
「それはそれとして、コレは中々いいですね。兎達にも配って頭の体操がてら大会でも…」「試合を見なさいよ」

「ターンエンド、と。悪いけど次の一枚が貴女の最後のドローね。さ、終わらせましょ」

　絶対絶命の窮地にあって、妹紅はなぜか酷く懐かしい感覚に包まれていた。そうだ、あの時と同じ。
復讐を誓った不幸な娘は、刃も声も届かない場所へ行ってしまった殺すべき相手を呪い、
生きる意味と生きてゆく方法を全てを失って、そして…。

「…、…。永琳、帰るわよ」
「…えっ？　折角来たのに、最後まで見ないで帰るんですか？」
　観客席から降り会場に背を向けて歩き出す輝夜を、永琳はルールブックを片手に追いかけた。
「結果の決まった勝負はつまらないし、…アイツが勝つところなんて、もっとつまらないわ」
「…ええっと、そろそろ何かして欲しいんだけど。寒くなってきたことだし、風邪引いちゃうよ」
　カードをドローしたまま立ち尽くす妹紅に対し、にとりは遠慮がちに話しかけた。
ちなみに河童の作業服は、耐水防寒なので風邪を引くことも無い。関係ない？　ですよねー。

「…ん、ああ。悪かった。直ぐに再開するよ。…ついでに、この会場に居れば、風邪を引くこともないだろうさ」
　「？？？」何のことやらサッパリなにとりが妹紅の瞳を見ると、…そこには、勝負を諦めない者が放つ、
デュエリストの炎が燃えていたのであった！　少年漫画のお約束である。
「ま、まさか！？　この状況をひっくり返すカードを！？　場のモンスターも無く、ライフも後僅かなのに？」

「…墓地の《薄幸の美少女》、《復讐のソード・ストーカー》、《鳳凰神の羽根》、《体温の上昇》、
　そして自分の場のカードをゲームから除外する。それらをコストにして！　
　儀式カード《蓬莱の秘薬》を発動！　《蓬莱の人の形　～パゼストバイフェニックス～》を召還！　攻撃！」

　突如として会場に炎が渦巻き、妹紅の墓地から人型の輝く塊が浮き出て、にとりの
パーフェクト機械王に襲い掛かる！　今週の見せ場ですよ奥さん！

＜妹紅：ライフ　300　にとり：ライフ　2000＞　（パーフェクト機械王：破壊）
「そ、そんなバカな！？　この状況からそんなモンスターを！　しかも攻撃力3500！？　で、でもまだだ！
　まだ終わらんよ！　このターンの攻撃を凌げば、次のターンで…！」

「待てよ。私のバトルフェイズはまだ終了してないぜ」　「ひょ？」
「追加効果で、《薄幸の美少女》、《復讐のソード・ストーカー》トークンを場に召還！　このトークンは
　バトルフェイズ後には破壊されるが、…さて、こいつらが攻撃すると、…どうなる？」

「え、と、攻撃力2000だから、あれ？まさか…？」
「ダイレクトアタック！　これで、お前のライフはゼロだ」
「ば、ばかな、ば～か～な～！！？？」
＜妹紅：ライフ　300　にとり：ライフ　0＞　妹紅：勝利！！

「やったな！　妹紅！　私はお前が勝つって信じていたぞ！！」
　観客席から駆け寄り抱きつく慧音を受け止めた妹紅の所に、対戦相手のにとりがやってきた。
「いや～、見事な逆転勝ちだったね。あんたはホンモノのデュエリストだよ！　
　また機会があったら是非勝負して欲しいな！」
　差し出された手を握りながら、妹紅は輝夜が座っていた席をぼんやりと眺めていた。
憎しみの対象であった輝夜、しかし長すぎる時間を経た今、自分にとって、彼女は何であるのか、と…。

次回予告！
　辛くもにとりを退けた妹紅！　しかし、彼女の元に忍び寄る怪しい影二羽！
果たして妹紅は、永遠亭の刺客を退ける事が出来るのか！？　そして、輝夜の真意とは！？
カードキャプターもこう　第１３話「永遠亭の刺客！　狂気の瞳と幸福の罠」　来週もハッスル、ハッスル！

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…長い上にカオスかつキャラおかしいかつオリジナルカードまでとかもう駄目駄目ね
少年漫画＆アニメのプロット書ける人を尊敬せざるを得ない

そんな訳で　妹紅ＶＳにとり　勝者：妹紅

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にとり テーブルゲーム 妹紅