「というわけでレッキングクルーです。皆さんにはハンマーとダイナマイトを渡しておきます。
但し建物の破壊や敵への対処を行う際、弾幕の使用は厳禁ですので……」
「……私の館で何をしようとしているのかしら?」
「このファイトを決めた者に言って下さい。私はただ審判を行うだけです」
「変なコスプレするようになって脳が沸いたみたいね、お前」
「死刑」
映姫とレミリアが外で乱闘を始めるのと同時に、四人は紅魔館へ侵入した。
当然だがメイド妖精は総員戦闘態勢である。弾幕を撃ち返せないため、上手く避けるしか方法がない。
どうしても蛇行しがちになる中で、ただ一人で輝夜は目的地があるかのように真っ直ぐ飛んでいく。
「おい、何か考えでもあるのか?」
「ええ。地下よ、地下」
「弾幕撃っちゃ駄目なのにあの吸血鬼はどうするつもりだ?」
いくら私たちの残機が無限って言っても痛いものは痛いんだぞ?」
「いいからいいから~てるよを信じて~」
犬が笑いそうなノリで、輝夜は妹紅を引っ張っていった。
一方永琳ペアはしばらく逃げ回っていたが、突如永琳が動きを止めて振り向き。
「さて。そろそろ十分に薬は撒き終わったわね」
「え? 薬? そういえば何か臭……」
「離れて」
そう言って彼女がダイナマイトを投げた瞬間……外でリアルファイト中のレミリアが見えるほどの爆発が巻き起こった。
おそらく、この月夜なら湖にいるチルノや大妖精でも見えただろう。慧音はいろんな意味で絶句した。
「…………うわぁ」
「可燃性と揮発性のある薬を、逃げ回っていると思わせてこっそり撒いていたんだけど」
「いや……おい……」
「あくまで使用してはいけないのは『弾幕』であって、こういったものまでは言われていないはずよ」
「そうじゃなくてだな……」
「それよりまだ薬の残量は半分ほどあるわ。これも全部撒いてくるから、爆弾を用意しておいて」
「…………」
但し建物の破壊や敵への対処を行う際、弾幕の使用は厳禁ですので……」
「……私の館で何をしようとしているのかしら?」
「このファイトを決めた者に言って下さい。私はただ審判を行うだけです」
「変なコスプレするようになって脳が沸いたみたいね、お前」
「死刑」
映姫とレミリアが外で乱闘を始めるのと同時に、四人は紅魔館へ侵入した。
当然だがメイド妖精は総員戦闘態勢である。弾幕を撃ち返せないため、上手く避けるしか方法がない。
どうしても蛇行しがちになる中で、ただ一人で輝夜は目的地があるかのように真っ直ぐ飛んでいく。
「おい、何か考えでもあるのか?」
「ええ。地下よ、地下」
「弾幕撃っちゃ駄目なのにあの吸血鬼はどうするつもりだ?」
いくら私たちの残機が無限って言っても痛いものは痛いんだぞ?」
「いいからいいから~てるよを信じて~」
犬が笑いそうなノリで、輝夜は妹紅を引っ張っていった。
一方永琳ペアはしばらく逃げ回っていたが、突如永琳が動きを止めて振り向き。
「さて。そろそろ十分に薬は撒き終わったわね」
「え? 薬? そういえば何か臭……」
「離れて」
そう言って彼女がダイナマイトを投げた瞬間……外でリアルファイト中のレミリアが見えるほどの爆発が巻き起こった。
おそらく、この月夜なら湖にいるチルノや大妖精でも見えただろう。慧音はいろんな意味で絶句した。
「…………うわぁ」
「可燃性と揮発性のある薬を、逃げ回っていると思わせてこっそり撒いていたんだけど」
「いや……おい……」
「あくまで使用してはいけないのは『弾幕』であって、こういったものまでは言われていないはずよ」
「そうじゃなくてだな……」
「それよりまだ薬の残量は半分ほどあるわ。これも全部撒いてくるから、爆弾を用意しておいて」
「…………」
本気で破壊しつくすつもりの永琳に慧音が(良識的に)ついていけなくなっている頃。
輝夜は地下室からフランを開放して逃げ回っていた。
「おい、本当に考えあるんだろうな!?」
「ねー、逃げてないで遊んでってばー!」
「盾符『妹紅シールド』!」
「うがふ!?」
説明しよう!妹紅シールドとは……
読んで字のごとく妹紅を盾にして相手の攻撃を防ぐスペルである。身代わりとも言う。
「せっかく来たんだからちゃんと撃ち返して遊んでよー!」
「だが断る! 妹紅シールド! 妹紅シールド! 妹紅シールド!」
「ちょ(ばきっ)おま(ぐしゃ)殺(メメタァ)」
その後も妹紅でフランの攻撃を防ぎながら、輝夜は逃げ回る。できるだけ余波の被害が大きくなるように。
輝夜の狙いはこれである。自分が弾幕を撃てないのなら、他人に撃たせればいい。攻撃は妹紅を盾にすればいい話。
その他人にパチュリーや咲夜を選ばなかったのは、この二人なら建物に被害が出ないように攻撃してくる可能性があるためだ。
しかし、当のフランは遊んでくれると思いきや目前でお預けを喰らってイライラしていた。やがて機嫌は最悪なレベルに達し、そして――
「もういいよ、まとめて吹き飛ばすから!」
「やめてください! 紅魔館が! 紅魔館そのものがー!」
「咲夜うっさい!!!」
慌てて飛んできた咲夜が止めに入ったが、もう遅い。
閃光が走り、そして――同時に、その場にいた面子は全員爆発に巻き込まれた。
輝夜は地下室からフランを開放して逃げ回っていた。
「おい、本当に考えあるんだろうな!?」
「ねー、逃げてないで遊んでってばー!」
「盾符『妹紅シールド』!」
「うがふ!?」
説明しよう!妹紅シールドとは……
読んで字のごとく妹紅を盾にして相手の攻撃を防ぐスペルである。身代わりとも言う。
「せっかく来たんだからちゃんと撃ち返して遊んでよー!」
「だが断る! 妹紅シールド! 妹紅シールド! 妹紅シールド!」
「ちょ(ばきっ)おま(ぐしゃ)殺(メメタァ)」
その後も妹紅でフランの攻撃を防ぎながら、輝夜は逃げ回る。できるだけ余波の被害が大きくなるように。
輝夜の狙いはこれである。自分が弾幕を撃てないのなら、他人に撃たせればいい。攻撃は妹紅を盾にすればいい話。
その他人にパチュリーや咲夜を選ばなかったのは、この二人なら建物に被害が出ないように攻撃してくる可能性があるためだ。
しかし、当のフランは遊んでくれると思いきや目前でお預けを喰らってイライラしていた。やがて機嫌は最悪なレベルに達し、そして――
「もういいよ、まとめて吹き飛ばすから!」
「やめてください! 紅魔館が! 紅魔館そのものがー!」
「咲夜うっさい!!!」
慌てて飛んできた咲夜が止めに入ったが、もう遅い。
閃光が走り、そして――同時に、その場にいた面子は全員爆発に巻き込まれた。
結論から言うと、ジャッジは輝夜妹紅ペアの勝ちに終わった。
余所の建物を好き勝手することをよく思わなかった慧音がダイナマイトに着火するのを渋っていたところ、
フランの攻撃が永琳の撒き直していた薬品に引火し大爆発。その爆発は輝夜妹紅ペアに加算するとの審判が下ったためである。
もちろん、予想外の爆発をもろに喰らった輝夜と妹紅は黒焦げになったが。
「いやぁ、読みが甘かったわね。一回死んじゃった♪」
「……おい、何回も死んでいた私に何か言うことはないのか?」
「何もないわ」
「殺す!」
輝夜と妹紅のリアルファイトをよそに、レミリアは半壊した紅魔館を見て……本気で泣いていた。
余所の建物を好き勝手することをよく思わなかった慧音がダイナマイトに着火するのを渋っていたところ、
フランの攻撃が永琳の撒き直していた薬品に引火し大爆発。その爆発は輝夜妹紅ペアに加算するとの審判が下ったためである。
もちろん、予想外の爆発をもろに喰らった輝夜と妹紅は黒焦げになったが。
「いやぁ、読みが甘かったわね。一回死んじゃった♪」
「……おい、何回も死んでいた私に何か言うことはないのか?」
「何もないわ」
「殺す!」
輝夜と妹紅のリアルファイトをよそに、レミリアは半壊した紅魔館を見て……本気で泣いていた。