東方ファイトスレ @まとめウィキ

40スレ第21戦(2)

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匿名ユーザー

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映姫「今回のファイト内容は似顔絵対決です。紅魔館側は参加者を一人選出して下さい。」
咲夜(絵は苦手だから、誰か他の方に出て欲しいわ…)
パチュリー(まずい、この手の勝負はちょっと…)
こぁ(ピンチですうぅぅ!このままだと私に押し付けられるですうぅぅぅぅ!!)
フラン(え?美鈴と絵で勝負!?…勝てるかなぁ…?)
レミリア「私が出るわ。」
四人「え゙!?」
レミリア「画伯レミリア=スカーレット、この対決に参戦する!!」
映姫「そちらはレミリア選手が参加致しますか。わかりました。」
咲夜(お嬢様に絵心なんてあったかしら…?)
パチュリー(またレミィの芸術家気取りが始まった…)
こぁ(良かった…、これで私に黒星が点かずに済んだ…)
フラン(あいつ…絵、描けるの…?)


それぞれの思惑を胸に、勝負は淡々と行われた。
モデルの小町は、動く事も喋る事も寝る事も許されず、唯ひたすらじっとしていた。
その上、このファイトが始まってから未だに言葉一つ発しない美鈴、何時に無く真剣である。
対してレミリアは何やら興奮気味にペンを動かしている。


余りにも退屈なファイト展開にギャラリー達の中から居眠りをしそうになる者が出て来た頃、その沈黙が破られた。

レミリア「出来たわ!!会心の出来よ!!題して『六文銭のワルキューレ』!!」

そしてレミリアは出来上がった似顔絵を自信満々に見せた。誰がどう贔屓目に見ても

便 所 紙 に 包 ん で 丸 め て 捨 て た レ ッ サ ー デ ー モ ン

にしか見えない稚拙な落書きを。
鈴仙「何て素晴らしい絵なの!!キュビズムとフォービズムが何の矛盾も無く同時に表現されているわ!!!」
一輪「爆発的とも言える大胆なタッチと幾何学的とも言える立体感…、こんな感動作をまさか目の前で見る事が出来るとは…!!」

少しして、美鈴も漸く筆を置いた。
美鈴「…閻魔様、終わりました。」
美鈴が描いたのは水墨画。それもきめ細やかな筆捌きで小町の姿を忠実に再現していた。

鈴仙「天狗の撮った写真のほうがまだマシってレベルね。平べったい印象しか受けないわ。てゐの悪戯書き以下よ。」
一輪「あなたは見た物をそのまま書き写す事しか出来ないのかしら?こんなの墨の無駄遣いとしか言いようがないわね。」

映姫「では、似顔絵対決の勝者を発表します。勝者・紅美鈴!!」
すかさずレミリア・鈴仙・一輪ね三人が噛み付く。
レミリア「ちょっとちび閻魔、何で美鈴の勝ちなの?美鈴に賄賂でも貰ったの!?」
鈴仙「閻魔様ともあろう者がレミリア画伯の芸術が理解出来ないとは…。」
一輪「こんなチンケな悪戯書きに何の価値があるというの!?」
映姫「では芸術に詳しい御三方、そして紅美鈴選手に質問致します。ゲイである事で有名なチャイコフスキーは『悲愴』という作品で、苦渋に満ちた名旋律で同性愛の悩みを描き、『白鳥の湖』の哀愁は同性に対する思いを表現致しました。然し、彼の音楽がゲイにしか理解されない物ではなく、老若男女全ての人々が感動出来る物でした。何故だかわかりますか?」
鈴仙「美しいものを理解するのに貴賎が関係無かった文化だったからでしょ?」
一輪「芸術を理解出来ない輩が少数派であるヨーロッパだから起こり得た現象ね。」
レミリア「キリスト教社会ではゲイは禁忌であると同時に劇的な美しさがあるからよ。」
美鈴「…単純にわかり易いからじゃないんですか?」
映姫「紅美鈴選手、正解です。チャイコフスキーの音楽には普遍性がありました。彼の音楽はゲイに限らず人間であれば誰しもが抱える苦悩に通じる"普遍"を同時に表現したものでもあったからなのです。紅美鈴、何時の日か私はあなたに人間臭過ぎると説教をした事がありましたね。
美鈴「ええ、確かに。」
映姫「ですが、この水墨画を見ていると、人間臭い妖怪であるが故にこれだけ素晴らしい水墨画が描ける事に感動を覚えました。」
美鈴「はい、これを創りあげるのに集中力を持続させるのにはかなり苦労しました。ファイトの前から全神経を水墨画を描く為に注いでいましたから。」
映姫「しかもファイトの内容は似顔絵対決。どこぞの芸術家気取りと違い、ちゃんと小町に似せてありますし。」
レミリア「あ゙」

結果:勝負内容を履き違えたレミリアの一人相撲を他所に、ちゃんと小町に似せて描いた美鈴の勝ち
































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