試合の数日前
「というわけで、あなたなら詳しいんじゃないかと思ったんだけど?」
「駄目です。あの人だけは幻想郷に連れてきちゃ駄目です! 存在感が強すぎます!」
「そんなに凄いの?」
「はい。男装咲夜さんが『男性化』咲夜さんになるくらい」
「……やめておきましょう」
「それが賢明です。で、経絡というのはそもそも……」
以下、映姫の説教様並みの長さを誇るウンチク
「で、結局新しい経絡秘孔っていうのはあるの?」
「なにせ4000年の歴史の中で研究され尽くしていることなので」
「……では おまえに わたしの秘孔の研究を手伝ってもらおうか」
紅魔館に(わりと日常茶飯事になっている)悲鳴が響き渡った。
「駄目です。あの人だけは幻想郷に連れてきちゃ駄目です! 存在感が強すぎます!」
「そんなに凄いの?」
「はい。男装咲夜さんが『男性化』咲夜さんになるくらい」
「……やめておきましょう」
「それが賢明です。で、経絡というのはそもそも……」
以下、映姫の説教様並みの長さを誇るウンチク
「で、結局新しい経絡秘孔っていうのはあるの?」
「なにせ4000年の歴史の中で研究され尽くしていることなので」
「……では おまえに わたしの秘孔の研究を手伝ってもらおうか」
紅魔館に(わりと日常茶飯事になっている)悲鳴が響き渡った。
一方妹紅はどこからか流れ着いた秘伝書とにらみ合っていた。
「えーと、確かここが命門」
迷わず自分の秘孔を突く妹紅。
「何々、『ここを突くと一分後に絶命する』…… えぇ!先に書いて……たわっ」
バガッ
しかし何事もなかったようにリザレクション。
妹紅は雛人形のお内裏様のような格好をしており、整った顔立ちと秀麗な銀髪がなんとも言えない色気を醸し出していたが……
いかんせん血まみれではその魅力も半減していた。
「次は……新血愁? ここか。効果は『全身から血を噴き出し激痛と共に壊れていき三日後には死ぬ』」
色々な意味で人には言えない経験が豊富な妹紅でも、これは予想外だった。
「ま、待って。三日後って遅すぎ…… 誰が思いついたのこんなの……」
妹紅は必死で新血愁に効果のある秘孔を探したが、見つかったのは心霊台だった。
相変わらず無警戒に突いてしまい、命が延びるという妹紅にとっては無意味な効果を発揮した上、数倍の苦痛を味わう破目に。
「がぁぁぁぁぁぁ!!!!ああああああ!!!!!」
(苦しい……もう嫌だ……)
さっさと自殺してリザレクションすればこの激痛からは解放される。
しかし。この心霊台という秘孔が発見され、伝承されているということ自体、
ここまでの苦痛を背負い込んでも、それで得られるわずかな生に意味を見出した人がいると言う事ではないのか。
それを思うと、安易な選択をする気にはなれなかった。
「えーと、確かここが命門」
迷わず自分の秘孔を突く妹紅。
「何々、『ここを突くと一分後に絶命する』…… えぇ!先に書いて……たわっ」
バガッ
しかし何事もなかったようにリザレクション。
妹紅は雛人形のお内裏様のような格好をしており、整った顔立ちと秀麗な銀髪がなんとも言えない色気を醸し出していたが……
いかんせん血まみれではその魅力も半減していた。
「次は……新血愁? ここか。効果は『全身から血を噴き出し激痛と共に壊れていき三日後には死ぬ』」
色々な意味で人には言えない経験が豊富な妹紅でも、これは予想外だった。
「ま、待って。三日後って遅すぎ…… 誰が思いついたのこんなの……」
妹紅は必死で新血愁に効果のある秘孔を探したが、見つかったのは心霊台だった。
相変わらず無警戒に突いてしまい、命が延びるという妹紅にとっては無意味な効果を発揮した上、数倍の苦痛を味わう破目に。
「がぁぁぁぁぁぁ!!!!ああああああ!!!!!」
(苦しい……もう嫌だ……)
さっさと自殺してリザレクションすればこの激痛からは解放される。
しかし。この心霊台という秘孔が発見され、伝承されているということ自体、
ここまでの苦痛を背負い込んでも、それで得られるわずかな生に意味を見出した人がいると言う事ではないのか。
それを思うと、安易な選択をする気にはなれなかった。
試合当日、美鈴を実験台に秘孔の研究をしていた咲夜は無事秘孔を発見して勝利を収めた。
「これが新しく発見した秘孔!! 激振(略」
というやり取りがあったとかなかったとか。
そのさらに後日、
性別もわからないほどのボロを纏い、指一本で病気を治療する銀髪の聖者が現れたとか……
「これが新しく発見した秘孔!! 激振(略」
というやり取りがあったとかなかったとか。
そのさらに後日、
性別もわからないほどのボロを纏い、指一本で病気を治療する銀髪の聖者が現れたとか……
勝者咲夜