「皆さんお待たせいたしました。東方ファイトの時間です!
司会はおなじみ、清く正しい射命丸がお送りいたします。
今回のファイトはシンプルに腕相撲! それでは、選手入場です」
司会はおなじみ、清く正しい射命丸がお送りいたします。
今回のファイトはシンプルに腕相撲! それでは、選手入場です」
最初に入場してきたのはアリス。
その瞳に狂気を宿しながらも表情と態度は落ち着いており、形容不能な威圧感を漂わせている。
その瞳に狂気を宿しながらも表情と態度は落ち着いており、形容不能な威圧感を漂わせている。
続いてフランが姿を現すと、観客席からざわめきが巻き起こる。
パンパンに膨れ上がり、血管すら浮き出た上腕筋。
頭の直径を上回るほどにパンプアップされた首。
胴回りほどもあろうかという大腿筋。
服のスキマから見える鋼鉄のような腹筋。
見事なまでに鍛え上げられた全身の筋肉に、観客席の最前列に陣取った紅魔館の面々が、背後に控えた「フランちゃんウフフクラブ」とともに失神する。
パンパンに膨れ上がり、血管すら浮き出た上腕筋。
頭の直径を上回るほどにパンプアップされた首。
胴回りほどもあろうかという大腿筋。
服のスキマから見える鋼鉄のような腹筋。
見事なまでに鍛え上げられた全身の筋肉に、観客席の最前列に陣取った紅魔館の面々が、背後に控えた「フランちゃんウフフクラブ」とともに失神する。
しかし、アリスは全く動揺していないのか表情を崩さない。
否。それどころか余裕の笑みすら浮かべている。
否。それどころか余裕の笑みすら浮かべている。
「あー……なんというかその……見事な筋肉ですね……。
それはそうと、早速ファイトに移りたいんですが、よろしいですか?」
それはそうと、早速ファイトに移りたいんですが、よろしいですか?」
「いつでもいいわ」
「いいよ。早くやろっ!」
台詞だけだといつもと変わらないように思えるあたりがまた恐ろしい。
そのギャップに傍若無人で有名な天狗の腰が引けている。筋肉ってすげぇ!
そのギャップに傍若無人で有名な天狗の腰が引けている。筋肉ってすげぇ!
「えー……それではReady...GO!!」
開始と同時に何かがはじけるような音を立て、分厚い樫で作られたテーブルに亀裂が走る。
アリスはそれを意に介さず、フランの親指の付け根を指で圧迫する。
アリスはそれを意に介さず、フランの親指の付け根を指で圧迫する。
「ふふふ……いくら筋肉の鎧を纏っても、間接部分はどうしても筋肉が薄くなるのよ」
「いたたたたたた!」
痛みから逃れようとがむしゃらに力を込め、アリスの関節技を外そうともがくものの、手を離せば失格になるため強引に振りほどくことができない。
――ならば、耐え切れなくなる前に倒してしまえ。
そう開き直ったフランは、振りほどくことを諦めて一気にアリスの腕を倒そうとする。
――ならば、耐え切れなくなる前に倒してしまえ。
そう開き直ったフランは、振りほどくことを諦めて一気にアリスの腕を倒そうとする。
「Perceptible...」
アリスがニヤリと笑い、テーブルの上を滑らせるように肘を移動させる。
突然の変化に対応できず、体制を崩したフランは力のやり場を失う。
アリスはその隙を逃さずフランの腕を巻き込むように倒し、華麗な一本勝ちを収めた。
突然の変化に対応できず、体制を崩したフランは力のやり場を失う。
アリスはその隙を逃さずフランの腕を巻き込むように倒し、華麗な一本勝ちを収めた。
「腕相撲はアームレスリングとは違って、台の上なら自由に肘を動かしてもいいのよ。
ルールに関する知識の差が決め手となったわね」
ルールに関する知識の差が決め手となったわね」