東方M-1ぐらんぷり 特別編
霖「さぁ始まりました東方M-1グランプリ特別編! 司会は私、森近霖之介」
因「あ~んど、みー! テヰ イナ~バでお送りしまチェケラッ!」
霖「…………」
因「はぁぅどぅーゆーどぅー?」
霖「いや、ご機嫌いかが? じゃなくて、なんでまた……まぁいいや! 今回は特別編ということで、二組のコンビによる決勝戦だけをお送りします。審査員はこちら!」
霖「紅魔館の大黒柱、十六夜 咲夜!」
咲「どうも。家のお嬢様がお世話になっています」
霖「奇跡を起こす風祝、東風谷 早苗!」
早「いつも思うんですけど、これってなんだかTVに出てるみたいで楽しいですよね」
霖「狂気の瞳の月兎! 鈴仙・U・イナバ!」
鈴仙「審査員ってドキドキしますけど……頑張ります」
霖「命蓮寺の尼僧と入道、雲居 一輪&雲山!」
一「審査員、ねぇ。それにしても何故私が……」
雲「………………」
霖「そして、白黒ハッキリつけてもらうのは……もちろんこの方、四季 映姫様!」
映「はい、よろしくお願いしますね」
霖「審査員の方々は、以上の5名です。今回優勝者に贈られる景品は、紅魔館の主、フランドール・スカーレット氏からの提供で」
因「紅魔館の権利書ですYO!」
霖「さぁこの栄光は一体どちらの手に!?」
因「ふぁ~すとちゃれんじゃ~は……」
霖「『帰ってきたスカーレット妹姉』です! どうぞ!」
~進化した姉妹愛~
第一回M-1グランプリ以降、一度もその姿を見せることのなかったスカーレット姉妹が、前代未聞の変身を遂げ頂上決戦の舞台へと返り咲く!
エントリーナンバー2
帰ってきたスカーレット妹姉
帰ってきたスカーレット妹姉
フ「はぁーい、どうもー! カリスマ溢れる紅魔館の主、フランドール・スカーレットでーす!」
レ「………………」
フ「ちょっとレミリア、どうしちゃったのよ。そこは『そんなフランお姉様を心の底から尊敬するレミリア・スカーレットでーす!』ってつなげるところでしょ?」
レ「…………なんで」
フ「え?」
レ「なんであんなものを商品に提供しちゃったのよ、フラン! 紅魔館の権利書ですって? ありえない!! 第一回じゃ館を燃やされるし、アンタはなんで」
フ「……アンタじゃなくて『フランお姉様』でしょ? レ ミ リ ア ?」
レ「あっ、ご、ごめんなさいフランお姉様」
フ「全く、躾がなってないわね。よし、丁度良い機会だし、これから特訓しましょう!」
レ「特訓?」
フ「そ。レミリアの『姉を立てる気持ち』の特訓だよ。今から私が言う台詞を、一字一句間違えずに復唱するの。良い?」
レ「う、うん」
フ「それじゃあいくよ。まずは……『フランお姉様、今日もお美しゅうございます』はい、どーぞ!」
レ「フランお姉様、今日もお美しゅうございます……これでいいの?」
フ「オッケーオッケー! じゃあ次っ! んーと……『フランお姉様は、⑨な私めと違って、とても聡明でいらっしゃいます』はい、どーぞ!」
レ「フランお姉様は、ま、⑨な私めと違って、とても聡明でいらっしゃいます……どうかしら?」
フ「うーん、ちょっとダメだけど……まぁ合格! 次はね……『フランお姉様は、カリスマの欠片も無い私めとは比べものにならないほど、高貴なお方でございます』はい、どーぞ!」
レ「ふ、フランお姉様は……ねぇ、フランお姉様」
フ「なぁに、レミリア?」
レ「これって、その、意味があるのかしら? なんだか、凄まじい屈辱感しか得られない気が」
フ「気のせいよ」
レ「え、でも」
フ「私はあなたのお姉様よ。姉の私が言うことはみんな正しいの! わかった?」
レ「う、うん……」
フ「よろしい。じゃあ続けて!」
レ「フランお姉様は、かっかかかカリスマのか、欠片もなっ、無い私めとはく、くく、比べものにならないほど、こっ、高貴なお方でございます!」
フ「ちょっと、噛みすぎ! 酷いじゃない!」
レ「ふぇっ、ごめんなさい!」
フ「仕方ない、次の特訓をするわよ」
レ「え、まだあるの?」
フ「当然でしょ?」
レ「…………」
フ「今度はレミリアの『姉を労る気持ち』の特訓よ。私が何気なく独り言を言うから、それに合った奉仕してね」
レ「うん……」
フ「じゃあ、始めるよ。……あーあ、何だか喉が渇いちゃったなー」
レ「お姉様、お水をどうぞ。……どう?」
フ「……ダメダメね」
レ「えっ、な、なんで?」
フ「全く、わかってないわね。そう、レミリアには萌え成分が足りないのよ。こう、もっと可憐な妹らしく、健気に『お姉様……よかったら私の(汲んだ)お水、飲んでね……?』くらい言ってもらわないと! はい復唱!」
レ「ん……お姉様……よかったら私のお水、飲んでね……?」
フ「~~ッ! イイ、イイねレミリア! じ、じゃあ、次っ! ……あーあ、なんだか眠くなっちゃったなー」
レ「お姉様……あの、ベッドの用意が出来ております。……今度はどうかしr」
フ「スターボウブレーイク!」
レ「きゃあっ! な、何でいきなり……」
フ「わかってない、わかってないのよレミリアは! そこは、恥じらいに頬を紅く染めながら『お姉様、あの、今夜は一緒に寝てくれない……? ……一人でなんて、イヤなの……』って上目遣いで言うところでしょ! はい復唱!」
レ「…………お姉様、あの、今夜は一緒に寝てくれない……? ……一人でなんて、イヤなの……」
フ「ブッ」(溢れ出る忠誠?心)
レ「フランお姉様!?」
フ「……だ、大丈夫、大丈夫よレミリア。こんなところで私は死なないから……」
レ「いや、それ明らかに致死量……」
フ「そんなことより、次! 最後は、レミリアの『姉を好きな気持ち』の特訓だよ!」
レ「最早それって特訓するものじゃ」
フ「細かいことは気にしない! 今から私のことをどんなふうに好きなのか、体を使って表現してもらうわ! さぁ、早く! ハァハァ」
レ「ふ、フランお姉様、なんだか怖いよ?」
フ「アハハ、レミリアは恥ずかしがり屋さんだね。いいよ、だったら私がリードして……!」
レ「……………………」
フ「あれ、どうしたの? レミリアお姉様……あっ!?」
レ「……どうしたの、ねぇ。さぁ、一体どうしたのかしら、フ ラ ン ?」
フ「ひょっとして、もう約束の時間が……!」
レ「まさか、このレミリア・スカーレットもあろう者が、実の妹にここまで辱められるとは思ってもいなかったわ。……何か言い残すことはあるかしら?」
フ「え、えーっと……テヘッ、許してレミリアお姉様(はぁと)」
レ「それじゃ、後で『れみりゃの調☆教フルコース -魅惑のルナティックSM-』で決まりね」
フ「」
レ「どうも、ありがとうございました」
中間MC
霖「さぁ、ということでスカーレット姉妹の漫才でしたけど、どうでした?」
因「ンン~、あんびり~ばぼ~!」
霖「あーもうダメだこいつ」
因「HAHAHA!」
霖「根本的に何かが違ってたような気がしますが、久々にレミリアのカリスマが見られました。初めはブレイクしてましたけど」
因「最高にわんだほ~だったわネ!」
霖「それでは、続いて二組目の挑戦!」
因「真・洩矢ケロですYO!」
霖「それでは、どうぞ!」
~危険な神遊び~
前回の東方M-1では、披弾スレスレの危険なネタを披露し、会場に笑いの渦を巻き起こした守矢ケロ。そんな二柱が、今度はどんな神遊びを演じてくれるのか?
エントリーナンバー4
真・洩矢ケロ
真・洩矢ケロ
神「どーもー! 何だか最近、肩の重荷が取れてスッキリした神奈子でーす」
諏「諏訪子でぇーす……」
神&諏『二人合わせて真・洩矢ケロでーす』
神「諏訪子、どうしたの? いつもの元気が無いみたいだけど」
諏「うん……ほら、表立って拝まれるなんて久しぶりだから、色々と疲れちゃって」
神「まぁ、諏訪子はいつも裏でのんびりしてたもんねぇー。疲れるのも無理はないかな」
諏「でしょ? 私と神奈子の立場が逆転してから、もうずっとこの調子。もし私が信仰を減少させてたら、って思うとさ……」
神「んー、諏訪子なら大丈夫だと思うんだけど」
諏「でもほら、私って最近、点アイテムとか取ってないし」
神「えっ」
諏「えっ」
神「……まぁとにかく、諏訪子は自分が守矢神社の信仰を減らしてないかが心配なわけね。だったら話は簡単。そんなに心配なら、諏訪子直々に里へ出向いて、信仰心を直接ゲットすればいいのよ」
諏「えー、私に出来るかなぁ」
神「出来る出来る。じゃあ、まずは私で練習してみる?」
諏「うん、そうするー」
神「それじゃ、私が里の人間役をやるから、諏訪子は私を勧誘するのよ」
諏「おっけー」
神「あんれ、あんたは山の神様でねぇか。こんなとこまで何しに来ただ?」
諏「どーもー、今日は守矢神社の勧誘に来ましたー」
神「オラはもう博麗神社の巫女様を信仰してるだ。余所を当たってくんろ」
諏「あっ、そうなんですかー、ありがとうございましたー」
神「ちょっと待とうか」
諏「え?」
神「そこは『ありがとうございましたー』じゃなくて、もっと食い下がるところでしょ」
諏「でも、しつこ過ぎると嫌われるよ?」
神「諏訪子のは淡泊過ぎ。もっと客の注意を引くようなことをしないと」
諏「うー、難しいなぁ」
神「はい、じゃあTake2」
神「あんれ、あんたはお山の神様でねぇか。こんなとこまで何しに来ただ?」
諏「どーもー、今日は守矢神社の勧誘に来ましたー」
神「オラはもう博麗神社の巫女様を信仰してるだ。余所を当たってくんろ」
諏「まーまー、今守矢の神様を信仰してくれた方にはですねー、なんと早苗ちゃんの秘蔵ブロマイドが付いてくるんですよー」
神「それ乗ったァ!!」
神「諏訪子、あんたいつの間にそんなもの」
諏「烏を雇ったのよ」
神「ああ、なるほど。……じゃなくて、物で釣るのはダメ」
諏「えー、なんでー?」
神「そんな新聞勧誘みたいなことしたって、ちっともありがたみが伝わらないじゃない」
諏「食いついたくせに」
神「う……」
諏「とにかく、ありがたみが伝わればいいの?」
神「ま、まぁね」
諏「わかった」
神「Take3ね」
神「あんれ、あんたは山の神様でねぇか。こんなとこまで何しに来ただ?」
諏「どーもー、今日は守矢神社の勧誘に来ましたー」
神「オラはもう博麗神社の巫女様を信仰してるだ。余所を当たってくんろ」
諏「それがですね、今守矢の神様を信仰して下さる方にはですねー、もれなく早苗ちゃんの『奇跡』が体感できるんですよー」
神「奇跡?」
諏「そうです! 主に<そこまでよ!>から始まり、最後は<そこまでよ!>まで体感出来ちゃう『奇跡体験』……」
神「エクスパンデット・オンバシラァーッ!」
諏「あーれー」
神「あんた早苗に何させようとしてんの!」
諏「え、世の中の非リア充達には、これ以上にありがたい『奇跡』って無いんじゃない?」
神「……諏訪子、やっぱり貴女にこの神社は任せておけないわ」
諏「あーうー、そう言うと思った」
神&諏「どうも、ありがとうございましたー」
最終MC&ジャッジ
霖「さぁ、これで二組全ての漫才が終了! 守矢の二柱も最後に毒のある一撃をお見舞いしてくれました!」
因「おもしろかったよね~……ウサ」
霖「あれ、元に戻ってる」
因「こーりん、どうかしたの~?」
霖「いやいや、何でも無いですよ。それはともかく、判定に移りたいと思います! さぁ、審査員のジャッジや如何に?」
咲夜……スカーレット姉妹
早苗……スカーレット姉妹
鈴仙……洩矢ケロ
一輪……洩矢ケロ
映姫……スカーレット姉妹
結果・スカーレット姉妹の勝利
判定理由
咲夜「やはり主ですから」
早苗「諏訪子様のバカっ! もうお嫁に行けない……」
鈴仙&一輪
「レミリアの芸術性が低すぎる。仮にも芸術の最先端を行く者なら、もっとはっちゃけるべき」
「レミリアの芸術性が低すぎる。仮にも芸術の最先端を行く者なら、もっとはっちゃけるべき」
映姫「おおペドいペドい」