2次試験再現答案[TRIC-006-02]
2012年5月27日に行われた2次試験にて、
TECRAが回答した内容を載せる。
→2013年分は
こちら
再現答案のダウンロード
ページ一番下の「添付ファイル」よりダウンロード
5A.lzh
6B.lzh
※あくまで自分の解き方・考え方を書いたものであり、答えを保証するものではありません。
情報工学 ハードウェア
【総評】
旧試験と比べて問題あたりの難易度は下がった一方で、分量が旧試験の2問分くらいあるのではないかというくらいの多さ。
特に回路図・状態遷移表の書く量が多かったので時間は足りない感じ。
内容としては前半は特にひねりのない素直な回路図を作って、後半は最近注目の技術に対する理解力を問われる問題だった。
公務員試験としては非常に良い問題で、情報寄りの教養系の専攻であれば院試にも使えるのではないかと言うレベル。
【解説】
(1)
(a)
モジュールテンキーで押されたボタンに対応する行、列を<参考1>に示した。
モジュールテンキーは普段Hで押すとLになる点に注意。
10進2進エンコーダも入力が負論理なので、対応する行と列のORを取って入力にすれば良い。
演算子は正論理なので注意。と言っても、数字と同様ORを取ったものにNOTをかませれば良いだけなので、分かっていれば難しくはない。
当然だが、本番の短い時間でこんなに綺麗な回路図は書けない。OR回路への入力が正しければ良し。
EOについては特に言及が無かったため回答はしなかった。
おそらく全てのORを取って反転させる必要があるかと思われる。
(b)
フリップフロップの仕様がはっきりしないまま回答を作成してしまった。
回路全体の大まかな動作としては、<参考2>にあるような動きをすれば良いと分かる。
あとは数字と演算子でそれぞれフリップフロップの適正な箇所に入れてあげれば良い。
自分の回答では、さらに「=」と「C」の扱いを特殊なものにしている。
「=」の入力を最終的な出力の手前まで持って行きANDを取ることで、「=」を押された時のみXとYに値が出るようになっている。
(それ以外の時には0を出力)
絶対に必要という訳ではないと思うが、一応気になったので書いておいた。
また「C」の時にはフリップフロップの値がリセットされるように結線をしている。こちらは重要と思われる。
(c)
回答を作る前に、まずは<参考3>のような状態遷移図を作成すると理解しやすくミスが減る。
- 数字→+or-→数字→=の順で入力(この順に状態遷移)
- 上記以外の入力はエラー
- どんな状態でもCを入力すると初期状態に遷移
この3つを押さえておけば間違いは無いと思われる。
情報工学 ソフトウェア
【総評】
難易度としては低め。
コンピュータ言語に対する知識を必要としないため、論理がそこそこ強い人であれば十分合格点を狙える。
個人的には最後の問題に対する十分な回答ができなかったが、その手前まで出来れば十分合格範囲内である(と、自分では思っているし、実際に合格できた)。
毎年情報工学は比較的難易度が低めだが、いくらなんでもこれでは情報工学以外を選択した人がかわいそうである。
【解説】
(1)~(4)はパズルが苦手でなければすぐに分かるはず。
(5)から急に難易度が上がるが、幾つか具体例を考えればあとは帰納法を使って証明すれば良いという結論に辿りつける。
また(A, B, 1)の状況でA≧B+2という制約が、暗に(B+1, B, 1)の形を作れば良いというヒントになっている。
回答ではkが自然数であることを書き忘れているが、書かないとおそらく減点対象になるので注意。
より正しくは(A, B, 0)が必勝であることも示さなければならないのだが、(5)の問題文でそもそも前提として書かれているので気にしないこととする。
(6)は(5)ができれば楽。
(7)は十分な回答ができているとは思えない。直感ではなんとなく分かるのだが厳密に証明しようとすると非常に難しい問題。
最終更新:2013年05月27日 22:23