アナタは――
◇
――“オーヴァン”に会うんだ、キリト君”
あの時、茅場はそう言い残して消えていった。
その真意がどこにあったのかは知らない。その話を聞くことができなかったから。
オーヴァンと茅場の間に何があり、如何なる言葉を交わしたのか、その真意は掴めていない。
――けれど。
「まだ生きていたか、キリト。
あの時、あの大聖堂で別れて以来君たちがどうしていたのか、気にはなっていたよ。
だが――今となってはお前はもう大したキャストじゃないんだ」
――こうして言葉通り出会えたことに意味がない筈もない。
オーヴァンは硝煙を漂わせながら、ゆっくりと言葉を紡いだ。
銃口はまっすぐに俺、いやその向こうのサチに向けられている。
「サチ……いやそのAIDAに興味があるんでね。どいてくれないか、キリト」
ちら、と振り返るとサチは俺の背中に隠れるようにして倒れていた。
オーヴァンの視線を恐れているのか、かすかに肩を震わせていた。
――大丈夫だ。
俺はそう呼びかけると、決意を込めて剣を抜いた。
右手で青薔薇の剣を、そして左手で虚空の幻を掴み取る。
後ろでサチが息を呑むのが分かった。
分かった上で――俺は二つの剣を抜く。
二刀流。
SAOアバターが持つユニークスキルであり、ある意味で俺の“本当の姿”であり、そして――サチの知らない力だった。
「――オーヴァン」
俺は、決然とした口調でその男に呼びかけた。
「アンタには聞きたいことがいっぱいあったんだけどな」
頭上ではアスナとフォルテの戦いが続いてた。死神と魔剣が砲弾を撃ちあった結果、現実的な街並みは猛烈な勢いで破壊されている。
壊れゆく街の中で、俺はオーヴァンへと剣を向ける。
大聖堂で彼が突然いなくなって以来、色んなことがあった。あり過ぎたくらいだ。
「――もう関係ない、か。これなら」
「ふふふ……」
オーヴァンは嗤った。不気味に、酷薄に、彼は嗤い続ける。
そうして――彼はその手を振り払った。
「――敢えて言おう、キリト。生きて会えて嬉しかった、と」
がたり、と何かが外れる音がした。
俺は思わず目を見開く。からんからん、と金属オブジェクトがアスファルトの地面に落ちていく。
オーヴァンのPCの、最も特徴的な部分であった左腕の拘束具が――解放されていた。
そして――そこに現れた“真実”に俺は目を見開いた。
ずっと左腕に隠されていたモノ。拘束具が押さえつけていたものの正体。
それは――
「そのバグは……!」
――もはや見慣れたと言ってもいい。
サチが、アスナが、その身を侵食されたあの“黒”がそこでは蠢いていた。
元は左腕のポリゴンがあったのだろうその場所からは、黒く変異した“爪”が生えていた。
時節橙色に鈍く発光するそれは、ぼこ、ぼこ、と黒い点をこぼしている。
ああ知っている。その現象を、俺は厭と言うほど知っている。
「――行くぞ、キリト」
その“黒”は今度もまた俺に牙を剥いた。
オーヴァンの因縁深き刃が俺とサチに襲い掛かってくる――
◇
――異様な二刀流、いや三刀流だった。
一刃目は右手に構えた銃剣。恐らくあれがオーヴァンの“正式な仕様上”の武器だろう。
The Worldの細かな仕様は知らないが、本来ならば近接攻撃と射撃を兼ね備えた中衛よりの動きを要求されるジョブなのではないかと予想する。
ならば完全に近接特化のPCである二刀流SAOアバターとのタイマンの相性は悪い筈だが、しかしそこに二つの“仕様外”が加わる。
二刃目は左手に携えた、黒く禍々しい異様な刃。
黒く侵食されたオーヴァンの手が扱うその刃は、形状としては矛に似ている。
短く反り返った刀身が、近くに迫った俺の剣を振り払う。銃剣に比べて攻撃の発生が非常に速く、俺の剣戟をことごとく受け止めていた。
銃剣の弱点である近接での連打に、あの取り回しの良い武器で対応できるのだ。
「くっ……!」
「――どうした、キリト」
更に厄介なのは三刃目の“爪”だ。
時に鋭く、時にしなやかに放たれる“爪”は、オーヴァンの動きとは独立したかのように動き、こちらの呼吸を狂わせる。
オーヴァンもゲーム用のアバターである以上、本来そこには決まったモーションというものが存在する筈だが、しかし三つ目は明らかにそうした仕様から外れた動きだった。
しかもふざけたことにあの“爪”は自在にリーチを伸ばせるのだ。ぐん、と奇妙な伸びを見せこちらを抉ってくる刃に俺は苦戦を強いられた。
近づけば左手の矛を薙ぎ、離れれば銃剣の正確な無比な弾丸。その最中に飛んでくる変幻自在の“爪”。
オーヴァンは三つの刃を使い込なし俺を追い込んでいく。一撃一撃が重い。苦しいが、しかし戦法を変える訳にはいかない。
ALOアバターによる空中からの魔法攻撃、GGOアバターの弾道予測を利用した銃剣との中距離戦なども考えられたが、しかしここでその戦法は使えない。
俺は後方をちらりと窺う。サチ。会いたかった彼女がそこにいる。
オーヴァンはどういう訳か彼女を狙っていた。その理由など、今はどうでもいい。
ただ彼女を守るために、俺は戦わなくてはならない。その為にも、オーヴァンから離れるという選択肢を取れないのだ。
二刀流スキルを扱えるSAOアバターは、こと地上における近接戦においては最高のパフォーマンスを発揮できる。
今はこのアバターを使って隙を探るしかない。どこかで好機を見つけることができれば、ソードスキルを叩き込める筈だ。
「…………」
サチはそんな俺を黙って見ている。
俺とオーヴァンの殺し合いを、戸惑いを瞳に浮かべながら、じっ、と見ている。
――今度こそ。
今度こそ間違えない。今度こそ守らなければいけない。
二度ともう失いたくは――ない。
俺は決意の下、剣を振るった。青薔薇の剣が飛んできた黒い“爪”を弾き飛ばす。
ほう、とオーヴァンの声が漏れた。その隙を見計らい、俺は地面を蹴った。
ぼう、とエフェクトが虚空の幻を包み込む。
ソードスキル《ソニックリープ》片手剣上段突進技。
出の速い単発技、かつ突進技に付随する加速を利用してオーヴァンの刃の隙間を狙う。
オーヴァンはそれを矛で受け止めようとする。が、俺の方が判定が強い。
ガン、と矛を弾き飛ばした俺はそのまま次なるソードスキル《バーチカル・スクウェア》に繋げようとするが――
「それでは――届かないな」
その剣は弾かれていた。
否、正確にはオーヴァンの身体に到達はしていた。
しかし、ばん、と弾かれるような感覚と、緑色のエフェクトがオーヴァンから迸った。
――無敵。
その感覚の意味を直感的に悟った俺はすぐさま後退する。
途中、飛んできた“爪”が俺の前髪をいくつか持っていった。
あのまま攻撃を続けようとしていたら俺は大ダメージを免れなかっただろう。その事実に冷や汗をかきつつ俺はオーヴァンに向き合う。
――オーヴァンに寄り添うように、奇妙なオブジェクトが出現していた。
黒いボールに適当な紋章をあしらえたかのような簡素なモノで、オーヴァンのPCデザインとは全く意匠が異なっていた。
それは緑色の薄いエフェクトを発生させながら、オーヴァンの周りをぐるぐると回っている。時節、見覚えのある黒い点がこぼれていた。
「イリーガル・スキル……!」
その存在の意味を察し、俺はその言葉を口にしていた。
現象としては、アスナの魔剣の“無敵”や“減速”に酷似しているように見えた。
仕様から外れたと思しきスキル。オーヴァンもまたそれを扱えるようだった。
「ふふふ……」
オーヴァンは不敵に嗤っている。
するともう一体、球体のオブジェクトがその傍らに出現していた。
今度のは赤いエフェクトを纏っている。先ほどの球体と同じ軌道でオーヴァンの周りを旋回し、そして不意に、ぐん、と視界が歪んだ。
厭な予感が俺を突き動かす。俺は咄嗟の判断で地面を蹴っていた。
――ビームが放たれた。
収束された光弾が球体より撃たれていた。俺を狙ったその砲撃は後ろの街に直撃し、コンクリートが崩れる音が轟いた。
思わず俺は振り返りサチを確認する。無事だ。彼女は震えつつも、オーヴァンの攻撃の余波を受けていない。
が、危ないところだった。今の攻撃が俺でなく彼女を狙っていたら、それで終わりだった。
「……その程度か、キリト」
破壊と災禍の中心で、オーヴァンは悠然とたたずんでいる。
三つの刃と、その傍らに携えた“隣人”とでも称すべきイリーガル・オブジェクト。
どうやらアレは、赤い方が射撃による攻撃、緑の方がオーヴァンに対する無敵効果を付与するものらしい。
「――チートスキルの塊かよ、アンタ」
その無茶苦茶な布陣に、俺は思わずそう漏らす。
今までこのデスゲームにおいて様々なイリーガル・スキルを見てきたが、中でもオーヴァンのものは特に狂っていると言えた。
欠点のない装備、異様なモーション、加えて自在にサポートユニットを増設できるなど――ゲームバランスもあったものではない。
「……そのバグを使いこなしてるってことか、アンタは」
「使いこなす? 違うな」
俺の言葉に、オーヴァンは首を振り、
「お前は彼らのことをまだよく知らないようだな、キリト。
コイツらの名は――AIDA」
AIDA。
オーヴァンは“黒”のことをそう呼んだ。
やはり彼は知っているのだ。AIDA。サチやアスナを侵食したモノたちのことを――
「お前はAIDAを単なるバグやチートだと思っているかもしれないが、それは違う。
AIDAとはAritificially Intelligent Data Anomaly……平たく言ってしまえば彼らは電脳生命体だ。
彼らもまた、生きているんだ、キリト」
オーヴァンは語りつつ無慈悲に俺に攻撃を加えてくる。
“爪”が薙ぎ払われ、そこで一歩でも足を取られれば“隣人”による遠距離攻撃が飛んでくる。
そのコンビネーションに俺は舌打ちをする。今、近づいたところで“無敵”が途切れていない以上有効打を打つことができない。
――AIDAは、生きている。
必死に猛攻を受け止めながらも、俺はオーヴァンの言葉を考えていた。
この男は、あの存在の何を知っているというのだ。
……視界の隅でサチが、びくり、と肩を上げているのが見えた。
「だから彼らを使いこなす、などと表現するのはおかしい。
彼らは常に機会を窺っている。人間を観察し、人間を狙い、人間を利用する、機会を。
彼らとの付き合いを一歩間違えば、消滅か、あるいはAIDAのサンプルと成り下がる末路が待っている。
あのエージェント・スミスや、今まさに空にいる彼女のようにね」
オーヴァンがそこで視線を上にあげた。そこには黒く侵食され、変異してしまった妖精型のPCがいる。
アスナ。
彼女は今、頭上で戦っていた。
フォルテに対し、魔剣に憑りつかれたかのように力を振るっている。深い憎悪や歪な正義感に囚われるままに。
「しかし、サチ。彼女は違った。
サチに巣食ったAIDAは、どういう訳か彼女を喰らうことなく、不可思議な“同居”を始めている。
それが“共生”と呼べるほどのものなのかは分からない。だが――調べてみる必要はある」
「……オーヴァン」
淡々と語る彼に、俺は再び剣を構えた。
この男は確かに強大な力を持っている。そして、何かを知っている。
だが――それでも俺はこの男を倒さなくてはならない。そう確信したのだった。
俺は再び地面を蹴った。
◇
まず狙うべくは“隣人”だった。
攻撃補助と無敵といった効果をオーヴァンに与え続ける彼らを排除しなければ、こちらに勝ち目はない。
ビーム攻撃の間隙を狙い、俺は滑るようにオーヴァンの懐に飛び込む。
すかさず飛んできた“爪”を、俺はソードスキル《ダブルサーキュラー》の発動により回避する。
ターゲッティングを赤い“隣人”に据えた上で、突撃技を繰り出すことにより回避と攻撃の間を一呼吸減らすことができる。
その勢いのまま二刀流スキルを炸裂させる。
赤い“隣人”は剣に切り刻まれ、呆気なくそのカタチを霧散させた。
思った通りだった。“隣人”自体にも別個のHPが設定されており、減らすことで排除できるらしかった。
そういう意味でオーヴァンは完全に無敵の存在ではない。ギリギリのところで、このゲームのプレイヤーたり得ている。
その事実を一縷の望みにして、俺はそのまま次なる攻撃へと繋げる。
足の止まる連撃技はこの状況では使えない。単発スキルの連続発動で、絶えず攻撃と移動を繰り返す。
ソードスキル《ヴォ―パル・ストライク》が炸裂し、もう一方の隣人を斬り刻んだ。“隣人”のHP自体は大したことがなく、緑のそれと同様に霧散する。
「まだ、足りないな」
が、そこまでだった。
“隣人”が倒されたところでオーヴァンにはまだ三つの刃がある。
ぐん、と“爪”が伸びてきて俺の肩を捕まえた。ソードスキルの硬直時間を捉えられた俺はなすすべもなく引き寄せられ――
「――お前では俺を倒せない」
オーヴァンの流れるような連携技/コンボが、俺の身体に炸裂した。
身を切り刻まれる感覚に、がは、と思わず声が漏れる。弾き飛ばされた俺はごろごろと地面に転がった。
HPゲージが大幅に削られていくのが視界に入る。加えてアバターを通じて猛烈な痛みが俺を襲った。
「……何故お前が俺に届かないのか。分かるか、キリト?」
一方で、オーヴァンは未だ無傷だった。
先ほど倒したばかりの“隣人”も、ぼこぼことあふれ出るAIDAにより再生されつつある。
俺はその光景に、ギリ、と歯噛みしつつも立ち上がる。
「何とでも言えよ。何が何でも俺はサチを――」
「それはお前は何も知ろうとしてはしていないからだ」
「何を――」
立ち上がった俺を悠然と眺めながら、オーヴァンは語り続ける。
「例えば、シルバー・クロウのことだ」
その言葉に俺は顔を歪める。シルバー・クロウ。
一度目の出会いも、ここでの二度目の出会いも共に意味があった筈だった。
共闘し、話し合えたことは、きっと大事なことの筈だったのに――
「お前はその死について、意図的に考えることを避けている節がある。
本来ならお前は俺に詰め寄るべきだ。アンタが殺したのか――とな」
「待て、オーヴァン。何を言って……!」
「理性ではお前も気づいていない筈がないんだ。あの状況で、誰が怪しいのかなど。
その上で、お前はどこかあの時のことを考えないようにしていた」
彼は不意にサチを一瞥した。
サチは黙って俺たちのやり取りを眺めている。
ただ、戸惑いに瞳を揺らしたまま――
「そういう狭い視野では俺を倒せない、ということだ。
俺が何をしようとしているのか、は言うまでもなく、自分がサチに出会って何をなそうとしているのか、その意味さえ考えないようでは、な」
「俺はただサチを守ろうと――」
「守って、その後はどうする? お前はサチを探していたようだが、探した後、どうしようと思っていた」
オーヴァンの言葉に俺は思わず声を声を喪う。
サチと行き違い、そして見失ってから俺はずっと彼女を探していた。
けれど――その上でどうするべきか。
彼女に対し俺はどんな“選択”をすべきなのか。
贖罪を、などと思いはしたが、果たして俺は一体何をしようとしていたのか。
これではあの時と変わらないのではないのか。
“痛みの森”で、訳も分からず剣を振るい、そして数多くの人を傷つけてしまった、あの時と――
「……やはり、な。
ただ俺を、AIDAを倒せばいいなどと思っているのならそれは間違いだ。
そんな方法では、結局何も取り戻すことはできない」
俺の態度を見てオーヴァンはそう口にした。
その言葉は――どういう訳か空虚な響きがあるように感じられた。
だがその意味を考えるよりも速く、オーヴァンは再び銃口を向けた。
「そして、それは君もだろう?
この出会いの意味と、己の役割を――」
俺ではなく、サチへと。
考えるよりも速く俺は地面を蹴っていた。オーヴァンの指先がゆっくりと引かれていく。
叫びを上げながら、俺はただ彼女を守るべく剣を――
「私は――」
――けれども、その剣よりも速く。
今まで一言も語ることのなかった彼女が、口を開いていた。
“浮かび上がってきた”サチは、どこか遠くを見るような目つきをしていた。
銃口を目の前にしても、彼女に死の恐怖の色はない。あんなにも、あんなにも死を恐れていた彼女が、しかし何かを決意したようだった。
守るべき彼女は、俺が罪を償うべき彼女は、けれども俺よりも早く“選択”を下した。
「――私はただ、あの時のまま……」
ぽーん、と音がした。
途端、俺の視界が、現実そのものが歪んでいった。
何が起こったのか分からない。俺はただただ、剣を持ったその手をサチへと差し延ばして――
「それでいい」
――その中にあって、オーヴァンは嗤っていた。
◇
どこかで見たことのある街だった。
西洋風でファンタジックな意匠の世界。
レンガと石で建築された綺麗な街並みに、酒場やら宿屋やら、拠点として重要な店舗が立ち並んでいる……
――ああ、ここは。
その光景を見た時、俺を猛烈な目眩が襲った。
くらり、と意識が揺れる。その次にやってきたのは吐き気で、俺は思わず口元を抑えていた。
――何だって、何だってここが。
何もかも分からないまま、俺は苦しみに身を震わせる。
もう二度と来ない筈の、もう二度と来れない筈の場所だった。
当然だ。だってここはもう――過去の場所なのだから。
――アインクラッド第11層タフト、主街区。
俺はこの街を知っている。
この街はギルド《月夜の黒猫団》の拠点で、俺はあの時、確かにここにいた。彼女と共にいた。
けれどもそれはもう過ぎ去ったことの筈だった。時節脳裏を過る。けれどももう二度と取り戻せない。
そんな痛みと思い出と共にある筈だった。
「……ずっと考えてた」
ああ、でも――ここは過去じゃない。
確かなイマなんだ。
――記憶の中にしかない街の中心にて、彼女は俺を見上げている。
「……私が、キリトにしてあげられること。
私の贖罪。私が――やるべきこと」
黒いセミロング・ヘアに、泣きぼくろ。
忘れられない彼女の顔。彼女だって本当はもう会えないはずだった。
でも、俺はこうして彼女と出会っている。
俺が生きていたイマで、そして彼女にはなかった筈の未来で。
「――私ね、死にたくなかったんだ」
その言葉を俺は知っている。
あの時も、アインクラッドでも彼女は同じことを言った。
そして続けた。一緒に逃げないか、と。
俺はあの時、無責任な嘘しかつけなくて――
「だからキリトと一緒にいたかった。守るって言ってくれたキリトと一緒に生きていたかった。
でも――たぶんそれはもう許されないんだろうと思った。
だって私はキリトを――殺しちゃったから」
そう言って彼女は、少しだけ、顔を歪めた。
笑っている訳でもなく、悲しんでいる訳でもない。歪な顔をして。
その顔を見た瞬間、俺の胸に冷たい痛みが走った。そこは、あの時サチに刺された場所だった。
「あの時、あの森でキリトが死んじゃうと思ったから。
訳の分からない“死”がやってきて、キリトを奪っていってしまうんだって、そう思ったから。
それが怖かった。だから――キリトが死んでしまう前に、私が殺そうとした。
変な、話だよね。訳が分からないと思う。自分でも、何がしたかったのか分からない。
でも――でも、何も見えない“死”に引きずりこまれるくらいなら、いっそ私のものにしてしまいたかった――キリトの“死”を」
その言葉に対し、俺は何と答えればいいのか分からなかった。
あの時みたいに、適当な嘘で取り繕うことなどできはしない。
しかし――じゃあ俺にとっての真実とは一体なんだ。
俺は何と思っていた。彼女に会い、彼女をどう救おうと思っていた。
――俺はサチに何を告げるべきなのか。
分からなかった。分からないままの俺を置き去りにして、サチは語っていく。
「あの子に、ヘレンに身体を任せている間だって、ずっと考えていたんだ。
本当は全部見えていた。でも何も分からなかったから、何もかもから逃げたかったから、出てこなかった。
でも――私、選んだよ」
サチはそこで手を広げた。
そして街を示す。タフト。かつてあった筈の過去の街を、取り戻せない思い出の街を。
「――ねぇ、キリト。一緒に逃げようよ」
そして、サチはそう言った。
「私は死ぬことが怖かった。怖くて怖くて逃げたくて――仕方がなかった。
でも、“死”は何時か来るもので、しかも私は――生きることなんて許されていない。
でも、だから、一緒に逃げようよ、キリト。デスゲームとか、“死”とか、そんなことが届かないくらい、遠い場所へ」
サチの身体から、徐々に何かがこぼれ出してくる。
蠢く黒点。
オーヴァンが語ったその名は――AIDA。
電脳生命体たるそれは、サチの周りに寄り添うように出現している。
「ヘレンは私の言葉を分かってくれた。
私の死の恐怖を理解してくれた。
だから分かり合えた。この子も怖くて、逃げ出したかったから。
知ってる? AIDAって、みんな苦しんでるんだよ。
トライエッジっていう怖い子に、みんな怯えて、苦しんでいる。
この子も……私と一緒なんだ」
だから協力してくれた。
サチはそう言った。ヘレンと呼んだAIDAと共に、彼女はこの街の中心にいる。
「――ここは私が初めて“死”を忘れることができた場所。
キリトと出会って、死なないって約束してくれて――それがただの言葉でしかないと知っていたのに――それでも安心できた街。
私の記憶からヘレンが創ってくれた、何物も届かない過去の中」
サチはそう言って――俺に手を差し延ばした。
「ここで一緒に暮らそう? キリト。
あの時、あの頃みたいに、一緒にこの街で生きていこう。
何もかも忘れて、ずっと逃げ続けていよう?
私、知ってる。何時か“死”は来ちゃうって。
だから逃げる――何時か来る“死”の未来なんて拒み続ければいい」
からんからん、と音がした。
気付けば手に持っていた剣を、俺は離していた。
ああ、これが――
「これが私の贖罪。
私がキリトにしてあげられること。
未来が厭なら、一瞬のこの今を繰り返せばいい。
今がつらいのなら、温かった過去をずっと思い出していればいい。
そう思ったから、私はキリトに過去をあげる。あの嘘を本当にしてあげる――」
――サチの“選択”か。
それを理解した時、俺はどんな顔を浮かべていたのだろうか。
取り戻せない過去を、やり直したいと願った悔恨を、全てなかったことにできると言われて、俺は――
◇
アナタは――オワリを探す人?
◇
「……なるほど、過去の中と来たか」
――彼は、さも当然のようにその過去に立ち入ってきた。
ずん、と視界が揺れた。
サチに寄り添うAIDAが震えるように蠢く。
俺は、はっ、として、この過去に存在する筈のない闖入者を振り返った。
「……オーヴァン」
俺がそう呼びかけると、彼は口元を釣り上げた。
黒点の“爪”を身に宿した、長身のプレイヤ―。
この場における黒幕にして、俺とサチに深く関わった男は、この場にもやってきていた。
「すまないな、キリト。逢瀬を邪魔してしまって。
だがここは一種のAIDAサーバー。この身ならばハッキングは容易い。
まぁここでは俺は――招かねざる客のようだが」
言い終わるより早く、オーヴァンはその手に持った矛を振るっていた。
俺たちを傷つけるためではない。やってきた黒点を弾くためだった。
サチだ。
その身体よりこぼれ出したAIDAの群れがオーヴァンへ猛烈な勢いで襲い掛かっていた。
タフトの街を覆い尽くさんばかりの勢いであふれ出る黒点は、半狂乱の様相を示しながらオーヴァンに襲い掛かっている。
「……Triedgeがそんなにも怖いのかい? お嬢さん」
「――――」
オーヴァンは挑発的にそう言いながら、三つの刃を振るった。
大してサチのアバターを通して現れたAIDAが狂ったようにオーヴァンに襲い掛かる。その戦いを俺はどこか取り残された気分で見ているしかなかった。
AIDA――サチがヘレンと呼んでいたそれは、ぼこぼことその身を蠢かせながらもその身を見せる。
黒点の中からでてきたのは――半透明なボディをした、魚のような生物だった。
その光景にAIDAは生物である、という言葉を納得する。
確かにアレはプログラムなどではない。でなければあんなにも恐怖を見せる訳がない。
「――駄目。落ち着いて、ヘレン。
怖いのは分かるけど、そのままじゃ、貴方はまた囚われてしまう――」
サチの身体から声が漏れた。
その声は、確かに俺の知るサチのもので、自分自身に呼びかけるような形で彼女は言う。
分かる。ヘレンの恐怖は分かるから――まるで赤子をあやす母のように彼女は言い続けている。
――ヘレンは私の言葉を分かってくれた。私の死の恐怖を理解してくれた。
同時にサチはヘレンの恐怖も理解していた。
そのあり方は、あの魔剣に囚われている節のあるアスナとは全く違うものだ。
彼女らはある種対等な形で、そのアバターに共生しているようだった。
「やはり、か。
一度でもTriedgeから切り離されれば、AIDAは元の存在へと還りうる。
ならば――」
襲いかかる黒点をいなしながら、オーヴァンは分析を口にしている。
その口調に迷いはなかった。彼は明らかに何かしらの目的を持っている。
それが何であるかは分からないが――しかし、既に“選択”を終えていることは分かった。
「――うん、分かってる、ヘレン。一緒にあの人を追い出そう。
この過去は私とキリトだけのもの。
ここでずっと暮らすためには、あの人はここにいちゃいけないから」
サチの言葉にも迷いはなかった。迷いなくヘレンに呼びかけ、オーヴァンに相対している。
ここで、終わった筈の過去でずっと暮らすこと。
それがサチの“選択”なのだ。
“死”を恐れた彼女が最後にそこに行き着いたのは、あるいは当然と言うべきなのか。
――では、俺はどうする。
過去を舞台にしたAIDA同士の戦闘を前に、俺は未だ決めかねていた。
俺はこの場で、何をすればいい。
探して求めていたサチに、何といえばいいのだ。
俺にとっての贖罪とは、“選択”とは、一体何なのだ。
「キリト、それでお前は何を選ぶ?」
その心情を見透かしたかのように、オーヴァンは声をかけてきた。
俺は心臓を鷲掴みにされたかのような気分になる。逃げ出したい。そんな想いすら過った。しかし、それでも俺は顔を上げた。
「ここはサチとAIDAが共生した結果、生み出された過去そのものだ
AIDAの観察室、とでも言おうかね?
サチの恐怖と安寧を永遠に観測できる場所として、この空間は設計されている」
オーヴァンは淡々と言葉を紡ぐ。選びきれない俺の背中を押すように。
「恐らくこの空間では意識の“加速”が行われている。
VRバトルロワイアル内の時間が、体感的に全て止まるほどの加速が起きているのだろう。
なるほど、死から逃げ続けるとは言い得て妙な話だ。
確かにこの過去に留まり続けている限り、“死”という未来に到達するのは限りなく後回しにされる――」
過去。
それは“死の恐怖”に囚われ続けた彼女が、最後に行き着いた安寧の場所。
彼女は知っているのだ。死にたくない、なんて思っていても何時かは死んでしまうことを。
その恐怖への回答が、時を巻き戻し続けるという“選択”なのだ。
――それが間違っているだなんて、俺は言えない。
だって、そう――彼女は事実、未来で死んでいるのだ。
俺が歩んだ過去で、サチが歩めなかった未来で、彼女は命を落している。
赤鼻のトナカイ。サチの知らない未来。そこで月夜の黒猫団は全滅した。
俺はそれを知っている。だからこそ、過去に留まるという彼女の“選択”を否定できない。
――じゃあ俺は、ここに残るべきなのか?
サチと共に、この過去に残り続ける。
これが、この“選択”が、俺の答えでいいのか?
「……キリト」
オーヴァンはどういう訳か諭すような響きを持って言う。
「それでお前の“選択”はなんだ?
この場所に留まることか? もしそうならそのAIDAと共に、俺を討つといい」
……俺はその時不思議な心地で彼を見ていた。
オーヴァン。彼がやってきたことはとてもではないが許せることではない。
俺からしてみれば、奴は数多くのモノを奪ってきた。
だけどどういう訳だろう、AIDAを操りAIDAと戦う彼を見ていると、不思議と妙な共感も覚えてしまっていることに気づく。
まるで茅場へ抱いていたのように、俺は単純な悪として奴を割り切れていない節がある。
茅場が果てしない希望を抱いていたように、
オーヴァンは深い絶望をその目に宿しているように見えて――
「…………」
俺は――意を決して剣を抜いた。
青薔薇の剣。ヒースクリフから託され、奇妙にも手に馴染むこの剣を片手に、俺は彼らに相対する。
サチとオーヴァン。
彼らと俺が向き合わなければいけない。
「――サチ」
そう覚悟したからこそ、俺は彼女へと呼びかけた。
過去を謳うサチ/ヘレンはゆっくりとこちらに顔を向けてくる。
「俺、君に言っていないことがあるんだ」
その瞳に向き合い、俺は決然と口を開く――
「――俺は、君がもう死んだ未来から来た」
――かつて逃げてしまった言葉を、遂に俺は口にした。
◇
「俺はもうアインクラッドをクリアしているんだ。
君が死んでから、もう三年も時が経っている」
俺は、絞り出すように言った。
「俺たちはあのデスゲームから抜け出して、その先にあった現実に還っていった。
それから学校に通って、馬鹿らしいことにまたゲームしてて、それで――」
俺は語った。
アインクラッド。ソードアート・オンラインの向こう側にあったことを。
この身体、アバターは変わっていなくとも――俺にとってサチはもう過去であることを。
「…………」
その言葉を、サチは何も言わず聞いていた。
表情一つ変えず、じい、と俺を眺めている。
ヘレンとオーヴァンが戦い続けている中、俺と彼女は二人で相対する。
「ごめん――本当は会った時に言うべきだったと思う。
でも、言えなかった。あの時、俺は君に本当のことを何一つ告げることができなかった」
ビーターであることを隠していた、あの時のように。
俺はまたしてもサチを欺いていたのだ。
「その上で、俺は言うよ。
――ここで、この過去で生きていくことはできない」
と。
「俺は、俺にはこの過去だけが全てじゃない。全てじゃなくなってしまったんだ。
あの時の俺なら受け入れていたかもしれない。
でも今の俺は、君にとって未来の俺は――」
一人の少女の顔がフラッシュバックした。
アスナ。
ああ、今まさに苦しんでいるであろう彼女を置いて、この過去に留まるなんて“選択”は――
「――できないんだ、もう。
君と一緒に、逃げ続けることなんて」
そう、俺は告げた。
ありうる筈のない出会いを受け入れて、その上で終った筈の過去を、本当に終わらせた。
「――――」
俺の“選択”を聞いて、サチは初めて表情を変えた。
恐る恐る俺はそれを窺う。
「……やっぱり、そうだよね」
……そこにあったのは、諦観だった。
俺の拒絶を前に彼女は僅かに顔を俯かせた。
その表情は寂しげで――それを見た時、きっと俺も、同じ顔をしていた。
それが――俺が選んだこの物語の“終わり”だった。
いや、本当は最初からもう終わっていたんだ。
俺にとってサチとの物語のは、あの時に聞いた赤鼻のトナカイで幕を閉じている。
あの結末を迎えた俺が、もう一度物語を厚顔にもやり直すなんてことは、きっとできないし、許されない
だから告げなくてはいけなかった。
それからもう一度イマをやり直せばよかったんだ。
繋がっていないのなら、繋がり直せばいい。
ああ、本当に――それだけの話だったのに。
俺も、サチも、それくらい誰に言われるまでもなく察していたのに。
どうしてこう、ねじくれてしまったのか。
「うん、何となく、分かってた。
キリトが、私の知っているキリトじゃないってこと。
ここで初めて私と会った時、あの時から何となくそうなんじゃないかって思ってた。
私――死ぬんだよね、やっぱり」
サチは静かに続ける。懐かしいあの声のまま、彼女はその想いを語るのだ。
あの時、あの物語の“終わり”においても、サチは俺がビーターであること、それを隠してギルドに潜り込んでいること、その両方を知っていた。
同じように、今回も見透かされていた。
そしてそれを、俺もどこか予期していた。
カタチこそ違えど、やはりこれは同じ“終わり”なのだ――
「……サチ、俺は」
「良いよ。言わないで。
きっとこれは――どうしようもないことだったんだ」
そう言ってサチは歩き出す。
すれ違うように俺を置いて、どこかへ、手の届かない過去へと彼女は消えていく。
「おいでヘレン」
彼女が呼んだのは、同じ身体に共生しているAIDAの名だった。
途端、AIDAの黒点が彼女のアバターを取り巻いた。
「この場所にキリトはもういけないんでしょ?
私にとっての未来に――キリトの大切なものがあるんだよね」
俺は振り向けず、けれども叫ぶように言った。
「でも、俺は君ともまたあの未来で――」
「無理、だよ。私はもうあそこには戻れない」
諦めの感情を滲ませながら、サチは続ける。
「私はもう、私だけじゃない。
ヘレンがいる。この子の恐怖も理解してしまったから。
あの場所に戻らない。戻りたくないって、強く想ってしまっている。
この子と一緒に、あの人にも、キリトにも、絶対に届かない場所に逃げる。
そういう“選択”をしてしまったから」
ヘレンはなおも狂ったようにオーヴァンを攻撃している。
ここから出ていけ、と身をよじる様は悲痛で、同時にそれはサチの想いの象徴でもある。
「だからもう、キリトの未来にはいけないよ。
私はここにいる。でも、キリトのここは、過去にはないんだよね。
――だから、もうさよなら」
彼女の顔は見れなかった。
でも分かってしまった。彼女が泣いているだろうことを。
だってその声は――涙ぐんでいたから。
「何時か私も、貴方の未来に追いつけるかな――」
ぽーん、と音がした。
再び視界が歪み、そして街が遠ざかっていく。
サチと過ごした街が、過ぎ去った思い出が、再び元の場所に戻っていく。
それはまるで夢から醒めるような感覚だった。
世界の輪郭が溶けていき、これまでずっと大切に思ってた物語が、しかし記憶のカタチを喪っていく。
俺は思わず叫んでいた。
けれどその叫びは、もう彼女には聞こえないだろう。
ただ最後に、サチのあの懐かしい笑顔が、過去からの贈り物のように浮かび上がっていた。
【サチ/ヘレン@ソードアート・オンライン&.hack//G.U. Endless......】
◇
オーヴァンとしては、今回の成果は上々と言えた。
サチ。AIDAとの共生体とのサンプルとして目をつけていた彼女を、キリトと介して揺さぶる。
サチとキリトとの偶然の再会に対して、オーヴァンはそのような意味を与えた。
――Triedgeから切り離されたAIDAは、やはり結びついたシステムに適応しようとする。
結果として、オーヴァンはその確信を得たのだった。
サチに巣食ったAIDAは、サチを傷つけることなく、寧ろ相互理解に成功していたように見えた。
その事実は、オーヴァンの目的にとって重要な意味を持つ。
「――――」
それだけ冷静に考えつつ、オーヴァンはもはや自分にとって意味を喪った彼と対峙していた。
キリト。オーヴァンと共に戻ってきた彼は、失意に顔を俯かせている。
場所は、VRバトルロワイアル/日本エリア。
キリト、サチ、オーヴァンが再会した場所であり、そこではあの過去へと引きずりこまれる前と同じく戦闘が続いていた。
空では死神と魔剣の激突が、隣では英霊同士の激戦が、数多くの戦いがこの街で並行して行われている。
想定通り、あの空間での出来事は超加速状態――こちら側で全く時が進んでいない状態であった。
――だが、そこにサチはいない。
彼女だけは過去から戻ってきてはいなかった。
ヘレンと共に、データの海へと逃れたのだ。それが彼女の“選択”だった。
恐らくサチ/ヘレンが舞台に上がってくることは二度とあるまい。
彼女は二度と醒めない夢を見ることを選んだのだ。何時か来る物語の終焉を拒絶し、ただ過去に留まり続けることを選んだ。
「……俺は」
サチの居ない街で、キリトが口を開いた。
「俺は――戦う」
――決然と顔を上げた。
過去を再び喪い、この痛みに満ちたイマを選んだ彼は、それでも決然と剣を抜く。
片や禍々しくも力強い刃、片や青く美しい薔薇の剣。
二刀流。
そのコントラストは――過去と現在を対比しているかのようであった。
「――何時か来る。あの物語の“終わり”で、今度こそ彼女と再会するために」
AIDA、魔剣、サーヴァント、碑文、ありとあらゆる不条理が席巻するこの現実を前に、彼は迷いなくそう叫んだのだった。
[B-2/日本エリア/一日目・夕方]
【キリト@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:HP40%、MP40/50(=95%)、疲労(極大)、SAOアバター 、幸運上昇
[装備]: {虚空ノ幻、蒸気式征闘衣}@.hack//G.U.、小悪魔のベルト@Fate/EXTRA、 青薔薇の剣?@ソードアート・オンライン
[アイテム]:基本支給品一式、不明支給品0~1個(水系武器なし)
[ポイント]:0ポイント/0kill
[思考・状況]
基本:――戦う。
0:アスナを追い、その“選択”を止める。
1:サチやユイ、それにみんなの為にも頑張りたい。
2:レンさんやクロウのことを、残された人達に伝える。
[備考]
※参戦時期は、《アンダーワールド》で目覚める直前です。
※使用アバターに応じてスキル・アビリティ等の使用が制限されています。使用するためには該当アバターへ変更してください。
SAOアバター>ソードスキル(無属性)及びユニークスキル《二刀流》が使用可能。
ALOアバター>ソードスキル(有属性)及び魔法スキル、妖精の翅による飛行能力が使用可能。
GGOアバター>《着弾予測円(バレット・サークル)》及び《弾道予測線(バレット・ライン)》が視認可能。
※MPはALOアバターの時のみ表示されます(装備による上昇分を除く)。またMPの消費及び回復効果も、表示されている状態でのみ有効です。
【フォルテ@ロックマンエグゼ3】
[ステータス]:HP15%、MP40/70
[装備]:{死ヲ刻ム影、ゆらめきの虹鱗鎧、ゆらめきの虹鱗}@.hack//G.U.、空気撃ち/二の太刀@Fate/EXTRA
[アイテム]:基本支給品一式、ジ・インフィニティ@アクセル・ワールド、ダッシュコンドル@ロックマンエグゼ3、黄泉返りの薬@.hack//G.U×2、SG550(残弾24/30)@ソードアート・オンライン、マガジン×4@現実、不明支給品1~2、アドミラルの不明支給品0~2(武器以外)、ロールの不明支給品0~1、基本支給品一式、ロープ@現実 不明支給品0~1個、
参加者名簿
[ポイント]:2120ポイント/4kill(+3)
[思考・状況]
基本:全てを破壊する。生身の人間がいるならそちらを優先して破壊する。
1:アリーナへ向かう。
2:ショップをチェックし、HPを回復する手段を探す。
3:このデスゲームで新たな“力”を手に入れる。
4:シルバー・クロウの使ったアビリティ(心意技)に強い興味。
5:キリトに対する強い苛立ち。
6:
ロックマンを見つけたらこの手で仕留める。
[備考]
※参戦時期はプロトに取り込まれる前。
※ゲットアビリティプログラムにより、以下のアビリティを獲得しました。
剣士(ブレイドユーザー)のジョブ設定 ・『翼』による飛行能力(バルムンク)
『成長』または『進化の可能性』(レン)・デュエルアバターの能力(アッシュ・ローラー)
“ソード”“シールド”(ブルース)・超感覚及び未来予測(ピンク)
各種モンスターの経験値
※参加者名簿を手に入れたのでロックマンがこの世界にいることを知りました。
【アスナ@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:H悽譚・陦ィ遉コ縺(HP,MPはバグにより閲覧不可)、AIDA-PC(要・隔離)
[装備]:魔剣・マクスウェル@.hack//G.U.
[アイテム]:基本支給品一式、{死銃の刺剣、ユウキの剣}@ソードアート・オンライン、クソみたいな世界@.hack//、{黄泉返りの薬×1、誘惑スル薔薇ノ滴@.hack//G.U.、不明支給品1~4
[ポイント]:0ポイント/1kill
[思考]
基本:この殺し合いを止める。危険人物は徹底的に排除。
1:アリスを追って、討つ。
2:殺し合いに乗っていない人物を探し出し、一緒に行動する。
3:魔剣の力を引き出して見せる。
[AIDA]<????>
[備考]
※参戦時期は9巻、キリトから留学についてきてほしいという誘いを受けた直後です。
※榊は何らかの方法で、ALOのデータを丸侭手に入れていると考えています。
※会場の上空が、透明な障壁で覆われている事に気づきました。 横についても同様であると考えています。
※トリニティと互いの世界について情報を交換しました。
その結果、自分達が異世界から来たのではないかと考えています。
※AIDA-PCとして自覚しました。G.U.原作の太白のようにある程度魔剣を自発的に使い、制御できます。
【
岸波白野@Fate/EXTRA】
[ステータス]:HP100%、MP55%(+150)、データ欠損(小)、令呪二画、『腕輪の力』に対する本能的な恐怖/男性アバター
[装備]:五四式・黒星(8/8発)@ソードアート・オンライン、{男子学生服、赤の紋章}@Fate/EXTRA
[アイテム]:{女子学生服、桜の特製弁当}@Fate/EXTRA、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/0kill
[思考]
基本:バトルロワイアルを止める。
1:ハセヲ及び
シノン、キリト、セグメントの捜索に向かう。
2:主催者たちのアウラへの対策及び、ウイルスの発動を遅延させる“何か”を解明する。
3:榊の元へ辿り着く経路を捜索する。
4:エルディ・ルーの地下にあるプロテクトエリアを調査したい。ただし、実行は万全の準備をしてから。
5:せめて、サチの命だけは守りたい。
6:サチの暴走やありす達に気を付ける。
7:ヒースクリフや、危険人物を警戒する。
8:
カイトは信用するが、〈データドレイン〉は最大限警戒する。
9:――――
[サーヴァント]:セイバー(ネロ・クラディウス)、キャスター(玉藻の前)
[ステータス(Sa)]:HP100%、MP95%、健康
[ステータス(Ca)]:HP100%、MP80%、健康
[備考]
※参戦時期はゲームエンディング直後。
※岸波白野の性別は、装備している学生服によって決定されます。
学生服はどちらか一方しか装備できず、また両方外すこともできません(装備制限は免除)。
※岸波白野の最大魔力時(増加分なし)でのサーヴァントの戦闘可能時間は、一人だと10分、三人だと3分程度です。
※アーチャーとの契約が一時解除されたことで、岸波白野の構成データが一部欠損しました。
※エージェント・スミスに上書きされかかった影響により、データの欠損が進行しました。
またその欠損個所にデータの一部が入り込み、修復不可能となっています(そのデータから浸食されることはありません)。
【オーヴァン@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP100%、SP70%、PP100%
[装備]:銃剣・白浪@.hack//G.U.
[アイテム]:基本支給品一式、{静カナル緑ノ園、DG-Y(8/8発)、逃煙球×1}@.hack//G.U.、{邪眼剣、スパークブレイド、妖精のオーブ×2、ウイルスコア(T)}@.hack//、{マグナム2[B]、バリアブルソード[B]、ムラマサブレード[M] 、サイトバッチ}@ロックマンエグゼ3、{インビンシブル(大破)、サフラン・アーマー}@アクセル・ワールド、破邪刀@Fate/EXTRA、不明支給品1~12、レアアイテム(詳細不明)、付近をマッピングしたメモ
[ポイント]:300ポイント/1kill(+2)
[思考]
基本:“真実”を知る。
1:利用できるものは全て利用する。
2:トワイスと<Glunwald>の反旗を警戒。
3:リコリスの調査はGM側からの信用を得てから。
4:ゲームを進めるが、必要以上にリスクを背負うつもりはない。
[備考]
※Vol.3にて、ハセヲとの決戦(2回目)直前からの参戦です
※サチからSAOに関する情報を得ました
※榊の背後に、自分と同等かそれ以上の力を持つ黒幕がいると考えています。
※ただしAIDAが関わっている場合は、裏に居るのは人間ではなくAIDAそのものだと考えています
※ウイルスの存在そのものを疑っています
※榊の語る“真実”――ゲーム崩壊の可能性について知りました。
最終更新:2016年03月22日 01:18