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「お涙頂戴の三文芝居で幕を下ろす……"神"を自称した割には、この程度だったとは」

「だが、結果としては上出来のはずだ。モーフィアスと寺岡薫は死に、デスゲームの崩壊は更に加速していく……
 これが榊の望んだ結果じゃないのか?」

「だからこそ、だ。
 あまりにも私の望み通りに事が運び過ぎて、逆に興醒めということだ。
 アレが一個のプレイヤーとして君臨する程まで進めば、私としてもデスゲームに組み込んだ甲斐があるというのに……残念だよ」

「ならば、また何か別のイレギュラーを会場に導入してみてはどうだ?」

「是非ともそうしたいが、準備が整うまでまだもう少し必要だ。
 時には、プレイヤーの諸君にはゆっくりと待って頂く時間も必要だ。それまでは……彼女が盛大に盛り上げてくれるだろう」

「そういえば、三番目のアリスがゲームの表側に介入したようだね」

「私としては多少のイレギュラーがあるからこそ、ゲームは盛り上がると考えている。
 だが、彼女はどうも融通が利かん。あろうことか、この私に説教をしたのだよ! 貴方は、モルガナの意志に背いている……などと!
 予め決められた道筋を歩むだけのゲームなど、何が面白いというのだろうなぁ!?」

「……どうやら、お互い立場が危ぶまれているようだな」

「フッ……だが、こういう逆境もまた面白い!
 私の遊び心が彼女に勝るか、あるいは彼女の信念とやらが私から全てを奪うか。
 これもまた、デスゲームという奴だな! フハハハハハ!」

「彼女の存在を知るプレイヤーはここにいない……茅場晶彦が生み出したゲームの関係者も、知り合いですらなかったな」

「今の彼女には、そんなことは些事に過ぎない。
 トワイス……是非とも、彼女の動向も"記録"してくれよ? 彼女の働きぶりは……私も非常に楽しみなのだから!
 それまでに、私は君とオーヴァンから送られたプレゼントの使い道でも、考えることにしよう!」

 高笑いを知識の蛇に響かせながら、榊は去っていく。
 三度目になる定時メールの時間が迫っていた。既に半数以上のプレイヤーが敗者となり、ゲームも佳境に差し掛かっている。
 残されたプレイヤー達が、メールに記された名前を見て何を想うのか? また、オーヴァンから送られたISSキットや、ロストウエポンが与えられたワイズマンをどう使うのか?
 榊の関心はそこに向けられているのだろう。


「……榊、君はデウエスは『泥棒の神』と言ったな。ならば、そんなデウエスを投入した我々もまた『泥棒の神』となる。
 神は人間と機械によって滅ぼされた。もしかしたら、それこそが私達の未来かもしれないな…………」

 トワイスは静かに呟きながら、ゲームが新たなる局面に突入するのを待った。
 その先に起こる情勢を“記録”する為に…………



【?-?/知識の蛇/一日目・夕方】



【榊@.hack//G.U.】
[ステータス]:健康。AIDA侵食汚染
[装備]:閲覧不可
[アイテム]:閲覧不可
[ポイント]:-/-
[思考]
基本:ゲームを正常に運営する。
1:ボルドーとワイズマンを“再利用”する
2:ISSキットの利用法を考えながら、アリスの動向に期待する。
[備考]
※ゲームを“運営”することが彼の役割です。それ以上の権限はありません。
※彼はあくまで真実の一端しか知りません。


【トワイス・H・ピースマン@Fate/EXTRA】
[ステータス]:健康
[装備]:閲覧不可
[アイテム]:閲覧不可
[ポイント]:-/-
[思考]
基本:ゲームの情勢を“記録”する。
1:ゲームを次なる展開へと勧める。
2:ロックマンのデータを、オーヴァンから受け取ったアイテムと含めて再利用する。
[備考]
※ゲームを“記録”することが彼の役割です。それ以上の権限はありません。


【全体備考】
※【E,F-9,10/アメリカエリア・野球場】と共に、アメリカエリアのデータが一部崩壊しました。
※もしかしたら、他のエリアにも崩壊が届いているかもしれません。


120:月蝕グランギニョル 投下順に読む 122:ナミダの想い~obsession~
120:月蝕グランギニョル 時系列順に読む 122:ナミダの想い~obsession~
112:Deus-Es ネオ(トーマス・A・アンダーソン) 125:そして船は行く
ガッツマン
ミーナ
カオル Happy End
モーフィアス Delete
揺光 125:そして船は行く
間桐慎二
ダスク・テイカ―
113:真実の行方 123:convert vol.3 to vol.4
117:critical phase トワイス・H・ピースマン

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最終更新:2016年10月12日 00:47