立憲王政アーカルソン=リペルニア

国名:立憲王政アーカルソン=リペルニア(合同立憲王政アトリオン)
英名:Constitutional Kingdoms of Arkalson-Lipernia (Union of Atrionish Constitutional Kingdoms)
地域:北方大陸
国歌:アトリオンの民は大洋を行く
国花:紫露草
通貨:アトリオン・リブラ
公用語:アトリオン語
首都:スタックバラ
政体:複合君主政、立憲主義議会王政、混合政体
元首:アーカルソン=リペルニア女王アン4世
宗教:アトリオン国教会
気候:冷涼湿潤
民族:アーカルソン人、リペルニア人
経済:商工業国
農業:牧畜や混合農業
工業:機械産業が発展
鉱業:良質な鉄鉱と炭鉱が所在
商業:伝統的に海運業が発達
軍事:
文化:

地理

北方大陸に存在するアトリオン島全土を占めている。

アーカルソン王国領

合同立憲王政の中心となっている王国。商工業が発展し、国内外に広く様々なネットワークが行き渡っている。
特産品はタラやサケといった魚、そして羊毛。

スタックバラ(20)

アーカルソン王国の首都であり、合同立憲王政全体にとっても首都である。
この地域にアトリオン島の交通網・情報網の結節点が集中しており、商工業の中心地。
機械部品・電気部品といった部品産業、汽船や飛行機といった輸送機械、電話やラジオといった電気製品の製造業に優れる。

リペルニア王国領

合同立憲王政を支えるもう一方の王国。合同以来のアーカルソン資本投下の結果、鉱工業はアーカルソンと同程度まで発展している。
特産品は鉄と石炭。

ホイーリントン(24)

リペルニア王国の首都。近郊に良質な炭田と鉄山が所在し、鉱工業は盛んだが、海運・金融業はスタックバラ系資本がほとんど支配している。
伝統産業としてガラス製造が広く行われるほか、鉱物資源を活かした製鉄業が発達している。

諸公国領

ウィルキスシャー(25)

諸公国領。アーカルソンやリペルニアのように独自の強力な王権が出現しなかった(あるいは出現を阻まれた)ため、アーカルソン=リペルニアの合同と同時にその支配下に飲み込まれた。
特産品は穀物と木。

オードヴィー(28)

特産品は貴金属と硫黄。

政治

アーカルソン王国、リペルニア王国、その他諸公国からなる立憲君主国による物的同君連合。全土から送られる議員による合同立憲王政議会と君主たるアーカルソン=リペルニア王による混合政体であるというのが伝統的な理解。
保守党と自由党による二大政党制であり、思想的には夜警国家が広く支持されている。

合同議会

アーカルソン議会がリペルニア議会を吸収して成立した合同立憲王政の議会。貴族院と庶民院の二院制。
アトリオン政体では厳密に三権分立はしておらず、最高裁判所は貴族院の付属機関である。

政党

保守党

保守主義。伝統的なアトリオン政体の維持と夜警国家の継続を掲げる。現在の与党。

自由党

自由主義。党内には古典的自由主義と社会自由主義の間で不一致がある。現在の野党第一党。

リペルニア自主党

地方分権主義。リペルニア王国独自の議会の再建と自治権の拡大を求める政党。

労働党

社会改良主義。議会での勢力は必ずしも大きくはないが、民間団体として様々な社会改良運動を行っており、草の根では一定の存在感がある。

王冠合同党

反動主義。合同直後の、まだ海外との交流も進んでおらず、議会による君主権の掣肘も不十分だった時期を理想とし、その時代への回帰を求める党。
なお、流石に王国分立時代以前への回帰を求める反動派は極端なリペルニア至上主義者くらいしかいないらしい。


経済

製鉄、部品産業や機械産業といった鉱工業と海運が発展している。
農業部門では伝統的に牧羊が活発。

軍事

議会陸軍

議会合同によって実質的な統一はなされているが、形式的にはそれぞれの領邦ごとに陸軍が存在することになっている。合同以降大きな戦争に参加したことがなく、近年は士気が今一つ。

王立海軍

アーカルソン=リペルニア王の下に存在する海軍。ブルーウォーターネイビーとしての実力を備え、潤沢な予算と装備を持ち、アトリオンのシーレーンを支えている。

王立空軍

アーカルソン=リペルニア王の下に存在する空軍。先王の意向で創設されたもので、陸海軍からは微妙な目を向けられているが、マニアックな技術者たちが空中艦隊計画の実現に日々邁進している。なお予算も人員も足りていない模様。

外交関係

伝統的に他大陸との通商とイクファターナ大陸内での勢力均衡を外交政策の主軸としている。
現在はディヴィーカ(ディヴィーカ産の紅茶輸入航路の安全は国防上の最重要問題とされる)やジャーガルク・シャー国を初めとするタヴェリア諸国との通商の維持と、ヤードゴニエ社会主義共和国連邦に対抗してバランシングするためソフィア王国オルテンシア共和国との協調を図っている。


歴史

上古アトリオン

アトリオン島にもともといた人々は、アストラヴィチャニン(よく「アストラ系」と呼ばれる。ヤード語で「島の民」の意。往々にしてアトリオン語の通俗語源で「星詠みの民」と解釈されがち)と呼ばれる人々である。
彼らは占星術的な信仰と文化を持ち、自然と共存した農耕生活を送っていた。この時代の史料には石碑がいくつか残っており、上古アストラ語の解読も進んでいるが、記録は断片的であり、詳細は不明瞭である。

大陸からの征服の波の中で

イクファターナの海運の結節点であるアトリオン島は、古代から度々大陸勢力の拡大の目標として征服の対象とされた。特に北部地域には古代ヤード帝国の属州が置かれたことから遺跡が複数存在する。とはいうもののそれらの征服者はアストラ系を支配しつつも彼らの慣習を改変しようとまではしなかった。
しかしイースラント人の大規模な入植はこの状況を大きく変化させた。次第にアストラ系の勢力は山がちで土地の貧しい南西部に追いやられた。イースラント人は勢力を拡大しつつも内紛を繰り広げていたが、ある時アルカルという人物がイースラント人を糾合し、以てアトリオンを完全に平定しようとした。彼は島の6割ほどを支配下におくに至ったが陣中で没し、しばらくアトリオン島は多数の小王国が分立する状態となった。

二王国の成立

イースラント系入植者に抵抗しつづけたアストラ系の諸侯は連合して自分たちの中で最も名声の高かったウィラード1世を推戴し、自分たちの王国を建設した。これがリペルニア王国の成立である。
彼らはイースラント系の内紛に介入し漁夫の利を得ることで勢力均衡を図ったが、ある時リペルニアの同盟者のとある小王国の新王に即位した人物が即位早々に電撃的にほかのイースラント勢力を征服し、自らをアルカルの再来としてアルカル2世を名乗った。アルカル2世はその後すぐに病没するが、彼の長男アーカルソン(アルカルソン)は征服地を安定させることに成功し、アーカルソン王国を建てた。
リペルニア王国にとってこのアーカルソン王国成立は歓迎すべきことではなかったが、国内の安定を実現したアーカルソンに対抗するのは困難と判断したリペルニア王ウィラード2世は自らの娘をアーカルソンの王妃として迎えさせた。以後、アーカルソン王国とリペルニア王国は何度かの王朝交代を経ながらもそのたびごとに姻戚関係を結ぶようになった。
この二王国分立の時代は500年以上にわたって続いたが、時折アーカルソン=リペルニアの人的同君連合を形成することもあった。しかしタニストリー的な選挙王制の伝統を持つリペルニア王国と長子相続であるアーカルソン王国という建国以来の王位継承法の違いからこの時代に同君連合が長続きすることはなかった。

合同立憲王政の成立

王国分立を終わらせた契機はリペルニア王国でのクラリッサ王国との継承戦争である。リペルニア王ヘンリー3世は苦戦の末に諸侯の活躍によってクラリッサ王アドルフ1世を捕虜とし、この戦争に勝利したが、この勝利はピュロスの勝利であり、賠償金は諸侯への報奨に消えた。こうしてリペルニア王はこの時期には次第に北方大陸の通商で存在感を示しつつあったアーカルソン王国に対して劣位に置かれた。
継承戦争の数年後、当時のアーカルソン王ジョン2世が崩御するとヘンリー3世はアーカルソン王位を継承したが、彼は荒廃し諸侯の専横が甚だしいリペルニアに倦んでおり、伝統的にアーカルソン王にしてリペルニア王となった者の王座は両王国の国境付近の街に置かれるという慣習を無視してアーカルソン最大(そしてアトリオン最大)の都スタックバラを居とした。
リペルニア諸侯は次第にこれに不満を募らせ、ついには反乱を起こすが、この反乱はアーカルソン軍によって鎮圧された。ヘンリー3世は反乱の発端となったリペルニア王国議会(国王選出権を持つ)を解散しアーカルソン議会に統合させた。この合同議会の最初の仕事はリペルニアの王位継承法をアーカルソンと同じものにすることであり、この議会合同を以って歴史学的には合同立憲王政アトリオンが成立したとされるが、法的にはこの次の代に女王となるシャーロット1世の即位を巡る混乱に対処するためアーカルソン=リペルニア王位が宣言された時点が合同立憲王政の成立とされている。

海外通商の時代

合同が実現した後、島内の争いが沈静化したアトリオン人は、海外に目を向けるようになり、両大陸の通商に積極的に乗り出した。
ディヴィーカの紅茶を初めとするタヴァリア諸国の物産はアトリオン経済のあらゆる分野に富をもたらした。

工業化の進展

通商の発展が進む中で、アトリオン島から輸出できる物産をさらに多様化すべく、製造業を発展させた。
まず外燃機関の発展により鉄道と汽船が実用化され、陸運と海運が急速に成長した。

大戦の時代


宗教

アーカルソン国王を首長とする円十字教の宗派であるアトリオン国教会が主流。公職に就くには国教徒が望ましいとされるものの、信仰の自由は保障されている。
リペルニアでは古代から続く星詠みの文化が残っているが、円十字教自体はどこでも受け入れられている。

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最終更新:2018年12月10日 00:48
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