虐待描写薄め。と言うかほとんどないかも
「ゆ~♪ゆゆ~♪ゆ~♪ゆぎゃっ」一本の矢が
ゆっくりれいむを貫く。
「どうしたの、れいむ?ゆがっ」突然のれいむの絶命に驚く間もなく、ゆっくりまりさも矢の餌食になる。
「なんだ、普通のゆっくりか」茂みから現れた男が、自らが狩った獲物に落胆した声を出す。
彼は、名もなき狩人。この山の山菜と山の動物を狩ることを生業としている。
突如、ゆっくりと呼ばれる物が大発生し、彼の住む山にも多く見かけるようになった。
だが、彼の暮らしは1つの取引が増えただけで、大して変わらなかった。
「おきゃあちゃぁぁぁん」「ゆっくりできないよぉぉぉ」「しょりじょうはいやぁぁぁぁぁぁ!」
山菜や、捌いたシカや猪、熊の肉や皮を人里に卸すように、赤子ゆっくりを処理場へ卸すこと。
それが増えた取引の内容であった。
ある日、取引を終えて、家に帰る途中のこと。
いつものように、古い洋館から聞こえる音色を聞いていたとき、黒い帽子をつけた金髪の一匹のゆっくりを見つけた。
最初は、ただのまりさ種かと思い、気にも留めていなかった。だが、よく見ると違う。
金髪ではあるが、短髪。黒い帽子ではあるが、帽子の先に月を模したような飾り。
「ゆっくり…ルナサ?」
男がそう呟くと、聞こえたのかゆっくりがこっちに振り返る。
「ゆっくりしたけっかが、うつだよ…」
ルナサを模したゆっくりが、けだるそうに呟く。
珍しいものを見つけた。男はそれを掴みあげると、そのまま家に持って帰った。
「はぁ…」家についても、ゆっくりるなさ(いま命名)はまだ沈んでいた。
生態資料用の事典に記載ないゆっくり。まずは中身を調べてみなくては。
るなさの後頭部を目立たないように傷をつける。
「うぁぁぁぁぁぁぁ!」さすがに悲鳴を上げるるなさ。その傷口にスプーンを刺し、中身をすくう。
「あぁぁぁぁ…わたしのなかみが…きあつがさがる…」
嘆き、沈むるなさを尻目に、すくった中身を食してみる男。
「甘さの中にほんのりとした苦味…これはビターチョコか…」
傷口をココアでふさぎ、これはどうしたものかと考えたが、とりあえず今日は寝ることにした。
「あぁ…きょうだけでこんなひどいめにあうのなら、あしたはもっとひどいめにあうんだろうか…うつだ…」
るなさの嘆きがまだ続いていた。
次の日、るなさは変わり果てていた。要するに死んでいた。
口の中を調べてみると、舌と思われる部分を噛み切ったようだ。
ゆっくりって、舌を噛み切っても死ぬのか?そもそも自殺できるのか?と色々考えたが、死んでしまったものはしょうがない。
とりあえず、今日のの朝餉にしよう。
「…ぐはっ!にがっ!!」
るなさの遺骸に入ったチョコは、昨日とは比べ物にならない凄まじい苦味があった。
かろうじて、味はチョコだとはわかる。だが、甘味が全く消えていた。
なんとか、るなさを腹に収める。この味は、外の世界から来た『99.99%』というラベルの貼ったチョコに似ているなと、忌まわしいことを思い出した。
数日後、いつものように、古い洋館から聞こえる音色を聞いていたとき、今度は白い帽子ののゆっくりを見つけた。
「めるぽ!」
また、事典にないゆっくりである。
「え、えーっと、ゆっくりメルラン?」
男がそう呟くと、ゆっくりがこっちに向って叫ぶ。
「ゆっくりはっぴーになってね!めるぽ!」
やかましいな、と思いながらも、ゆっくりめるらん(命名)を持ち帰る男。
「はっぴーはっぴーめるぽっぽ~」家に帰っても、まだ明るい、というか明るすぎるめるらん。
動物の毛皮から血を抜くように、目立たぬ場所に傷を入れる。中身確認である。
「ささってるささってる!めるらんになにかささってるよ!」
ちょっと危ないんじゃないか?と思うような、悲鳴というより喜びの叫びをあげるめるらん。
「白くて甘い…ホワイトチョコか」
「おいしい!?めるらんのなかみおいしい!?しろくてどろっとしたなかみおいしい!?」
中身を食べられたと言うのに、この超ハイテンション。さすがに男はちょっとイラついたのかめるらんを叩く。
「がっ!したのね?!もっとしてもいいよ!めるぽ!」
ますますテンションが上がってしまったのか、さらに叫ぶめるらん。ガッと叩き返す男。
「めるぽ!」ガッ「めるぽ!」ガッ「めるぽ!めるぽ!」ガッガッ
「めるぽめるぽめるぽめるぽ!」ガッガッガッガッ!
その繰り返しは、いつまでも続いた。
男の方も脳汁が流れ出そうなほどにテンションが上がってしまっていた。
男が我に帰ったとき、めるらんは無残な姿になっていた。叩きすぎたのであろう。
だが、このめるらんの恍惚とした死に顔は何だ?こんな顔で死ねるのか?
とりあえず、めるらんの遺骸を食すことにした。食べ物を放置することはできない。
「…あんまぁ~~~」
疲れが一発で吹き飛ぶような甘さ。というか、甘すぎる。普通の砂糖でもここまで甘くはない。
とりあえず、さっきの狂乱の疲れは取れたようだ。
また、数日後。古い洋館近くに行くと、茶髪で赤帽子のゆっくりを見つけた。
「今度はリリカか…」
「ゆっくりしていってね!」
まあ、これも珍しいと、男はまた持って帰った。
「ここがりりかのおうち?ゆっくりしていってね!」
家にゆっくりりりか(命ry)を持ち帰った男は、りりかの中身確認を淡々とはじめた。
「うぎゃぁぁぁぁぁ!なにをするの!おじさん!ゆっくりできないよ!」
「…普通チョコクリームだな」
「なかみをたべないでよおじさん!ゆっくりできないよ!ゆっくりできないやつはゆっくりしね!」
なんというか、りりか自身は事典には載っていないのだが、行動は普通のゆっくりそのものである。
「ほら、はやくりりかにゆっくりごはんをもってきなさいよ!いってることわからないの?ばかなの?」
悪態をつくりりかに、かなりイラッとした男は、りりかをボコる。
「ゆべっ!なにするのよ!(ガッ)ぎゃっ!やめてよ!(ガッ)ゆっくりさせてよぉぉぉ!」
男の折檻が続く。やがて限界が来たのか
「ぼっどゆ゛っぐりじだがっだよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
と、なんとも普通な断末魔を上げてりりかは死んでしまった。今回は素だった。
遺骸を食してみたものの、やっぱり普通のチョコクリームだった。
後日、プリズムリバー姉妹の下に、とあるファンから、チョコの香りのする香水がプレゼントされた。
男は姉妹の大ファンだった。
最終更新:2008年10月19日 01:33