※注意
ぼくの考えたさいk(ry
俺設定があります
冒頭、人間が実刑食らってます
某漫画のパクリあります
金バッヂ設定がひどい扱い(?)です。
ゆっくり愛護派が悪認定されてるような描写があります。
正直に言うとお蔵入りSSです。
それとその他いろいろ
※それと、割といつものことなのですが、注意書きの不備があるかもしれません。
それが気に入らない方もお帰り下さい。
※「とあるきめぇ丸の一日」「ゆっくり兵団」をあらかじめ読んでおくことをお奨めします。
注意書き書くのってめんどい!
ではどんな事が起ころうとも構わない方のみ、どうぞ
「とあるきめぇ丸がゆっくり兵団と出会った時のお話」
「面会時間は一時間。差し入れは検査済みの物を渡すようにしてください。」
「はい、わかりました。」
バタン
皆様お久しぶりです。きめぇ丸です。
私のことが分からないという方は前作『とあるきめぇ丸の一日』をご覧下さい。
さて、今私は刑務所に来ております。
私が捕まったわけではありません。収監されているのは私のご主人です。
この間の事です。
ご主人がいつものように丸裸で帰宅する途中、
裏路地で一人の酔っぱらいが嫌がる女性に乱暴しようとしている場面を発見し、
全裸のまま酔っぱらいに一撃入れて病院送りに。全治二ヶ月の重傷だそうです。
そして助けた女性はご主人の姿を見て悲鳴を上げ、丁度通りかかった警察官に逮捕されました。
しかも運の悪いことに酔っぱらいの正体が実は最近赴任してきたばかりの警察署署長で、
すぐさま裁判沙汰となりました。
ご主人の友人の警官さんやその同僚の方々、
近所の方々や誤解の解けた女性が証人として弁護してくださいました。
そのおかげで有罪判決でも情状酌量が認められ、そこそこの罰金か二ヶ月間の服役で済みました。
みんなてっきり、罰金を払ってこの件は終わりかと思っていましたが、
ご主人は「自分は間違ったことをしていないのに罰金を払うつもりはない!」と言って
二ヶ月間の服役を選びました。
もちろん私たちは罰金を選んでくれと頼みましたが、ご主人は頑なにこれを拒否。
結局、ご主人の希望通り収監されることになり、私は毎日枕を濡らすことになりました。
そして今に至るわけです。
「お久しぶりです。」
「ええ、ええ。私は元気です。」
「生活に不自由はありませんでしたよ。
警官さんや、同僚の方々。タカさんにその飼いゆっくりであるまちょりーさん
そしてご主人が助けた女性とご近所の方々。
みなさんが頻繁に私のことを気にかけてくれたりお世話をして下さいます。」
ご主人は面会する時は必ず私の心配をしてくれます。
正直、心配するくらいなら早く罰金を払って出所して欲しいです。
「ああ、そうそう。
あの悪徳署長、部下から悪事を暴露されたじゃないですか、最近懲戒免職処分になったそうですよ。
それとご友人の警官さんが出世されるそうです。
お祝いの品を贈らないといけませんね。
私では何を選べばいいのかわからないので、ここを出て一緒に選びませんか?」
さりげなく、ここから出所することを勧めてみます。
「え? そう、ですか…。
わかりました…。」
にべもなく断られてしまいました。
「この包帯ですか?
これはですね、二週間ほど前にちょっとしたことがありまして・・・。」
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一月前ほどから北東側にドスまりさ。北西側に巨大ゆっくり達が現れたって覚えていますか?
そうです、それです。
それですね、本当は有志が駆除する予定だったのですが、
三週間ほど前に○○って団体の方がいらっしゃいまして、その方々が両方駆除したいと申し出たんです。
巨大種やドスは危険だから我々に…って。
まぁ、もともとご主人並のマッチョマン達が駆除する予定だったので、何の心配もいらなかったんですけどね。
あの方々、もの凄く強いですし。護符もまだ沢山ありましたし。
ですが、その方々が開発した対ゆっくり用兵団のテストに使いたい、お金はいらないとのことでしたので、
今回は駆除を依頼することになったそうです。
それでですね、その方々が銀バッヂ以上の体つきゆっくりのバイトを募集したんですよ。結構な報酬で。
仕事内容は派遣されたゆっくりの兵団の観察レポート作成でした。
罰金の足しになればと思いまして、志願したんです。
タカさんに飼い主の代理をお願いしまして。ええ。
タカさんはあまり乗り気じゃありませんでしたが、まちょりーさんも参加する条件で了承して下さいました。
あ、そうだ。
駆除の際にあの近辺のゆっくりも全滅する可能性があるとのことで、その時だけ友人のやまめさんをおうちに
避難させました。ええ、無事です。大丈夫です。
そして、二台のトラックに乗ってそれはやってきました。
「よいぞっ!」
「すぴー」
銀バッヂのえーきとこまちのコンビに、
「お仕事頑張るよ!!!」
「むきゅー!!!」
金バッヂのれいむとぱちゅりーのコンビです。
便宜上、えーきコンビとれいむコンビと呼びますね。
私はえーきコンビと同行して巨大ゆっくりの駆除を、まちょりーさんはれいむコンビに同行してドスまりさの
駆除を観察することになりました。
「すぴー」
「こまち起きるんだぞっ!!!」
「ぷぴっ! えーきさま、もうちょっと優しく起こしてくださいよ…」
「何言ってるんだぞっ! これからお仕事だぞっ!」
どうやらあまりやる気のないこまちさんをえーきさんがリードしているようです。
「ゆっくり行くぞっ!」
「えーきさまぁ、兵士がいないと意味無いですよぉ…」
「そうだった! むむむ…みんな、行くぞっ!」
えーきさんが何かを念じると、私たちの乗っていたトラックから、奇妙なゆっくりがわらわら降りてきました。
髪の毛が生えておらず、目玉が額当たりに一個しかなくて、体中に奇妙な文様が刻まれたゆっくりでした。
あまりの異様な姿に私もまちょりーさんも一度腰を抜かしてしまったほどです。
その奇妙なゆっくり、「兵士ゆっくり」って呼びますね。
これらに隊列を組ませて私たちは真ん中当たりに陣取って移動を開始しました。
進行方向などはえーきさんの指示で決まりました。
トラックが進入できるところから巨大ゆっくりが現れたポイントまでは結構遠かったので、
その間、いろいろなお話を聞くことが出来ました。
曰くに、この兵士ゆっくりは野良や不法侵入したゆっくりが虐待お兄さんとかに徹底的に破壊されて、
機械で制御されることによってこんな姿になったとか、
えーきさん達のような兵士ゆっくりを操るいわゆる『指揮官型ゆっくり』には兵士ゆっくりを操る機械が
埋め込まれているとか。
さらに、ゆっくりレーダーなるものも埋め込まれており、ゆっくりのいる場所が分かるとか。
私のように銀バッヂを付けていたり、れいむコンビのように金バッヂを付けているゆっくりは
絶対に襲われないように制御されているとか、そんな感じです。
そんな感じのことです。
そんな話をしながら歩いていると、一匹の巨大まりさを発見しました。
以前私を殺そうとしたまりさよりも巨大でした。ええ、正直結構怖かったです。
早速、このまりさを殺すのかと思ったらえーきさんは兵士ゆっくりをじっとさせて巨大まりさが巣に帰るのを
後ろから尾行し始めました。
しばらくすると、巨大ゆっくり達の群れに着きました。
正直、私お漏らししてしまいそうでしたよ。
マッチョマン何人か同行してもらった方が良かったとその時は思ったほどですもの。
「第一陣! ゆっくり前へ!!!」
「「「「ユ、ユギゃあ"アア"ァァア"アア"!!! あ"アア"あぁぁ"ア"ァぁ"あ"あアあ"ぁぁ"あ"あ"!!!」」」」
こまちさんが凛々しい声で兵士ゆっくり達に指示を出します。
私が見た限り、ぐうたらだったこまちさんがまるで別人のようです。やるときはやるんですね。
すると前方に配置された兵士ゆっくり達数匹がおぞましい叫び声を上げて巨大ゆっくり達に襲いかかりました。
「ゆ? ゆ"あ"ああ"ああ"ああ!!! な"んな"のあれ"ええぇ"ぇぇ!!!」
兵士ゆっくりを見た巨大ゆっくりが図体に似合わずガタガタ震えて泣き叫び、
兵士ゆっくりは巨大ゆっくり達に噛みつき、皮を引きちぎりました。
「いだい、いだいよおお"おぉ"ぉぉ"!!!」
噛まれたゆっくりの引きちぎられた箇所から大量の餡子が流れ出て、すぐに行動不能に陥ったようです。
「兵士型の歯にはゆっくり用の毒があるんだぞ!
あれで噛まれると動けなくなって、餡子がぐずぐずに溶けてあっという間にあの世行きなんだぞっ!!!」
えーきさんが私の疑問に答えてくれます。
このときばかりは予め、おトイレに行っておいて良かったと思いました。
行って無かったら確実に漏らしてもしたから。
「ゆぎゃあ"ああ"ぁ"ぁ!!!! ごわ"いよ"おお"おぉぉ"ぉお"お!!!」
最初外にいて、兵士ゆっくりを見た個体はなすすべもなく兵士ゆっくりに噛み殺されてしまいましたが、
巣である洞窟の中から出てきたゆっくり達がこの悲惨な状況を察知すると逃げ出すモノが現れ始めました。
「第二陣! 逃亡者狙え!」
こまちさんの指示で兵士ゆっくりが逃げようとする巨大ゆっくりを追いかけ、後頭部付近などに噛みつきます。
「いだい"いい"ぃぃ"い!!! どおじでごんなごとずるの"おお"ぉぉお"!!!」
「ゆギャアあ"ぁ"あっぁ"! ア"ァ"アア"ァァ"あ"!!!」
どんなに泣いても命乞いしてもまるで聞こえてないかのように巨大ゆっくりに噛みつく兵士ゆっくり。
「ゆゆゆゆ……、わかったよ!!! あそこにいるえーきとこまちときめぇ丸が一番悪いんだね!!!」
ここまで場が混乱すると、今度は勘の良い巨大まりさがこちらの存在に気づいてこちらに向かってきます。
「S-118、S-119! 左前方狙え!!!」
第一陣、第二陣と呼んでいた兵士ゆっくりに指示を出すことに夢中になっていたこまちさんにかわり、
えーきさんが声を上げて、S-118とS-119の刻印のある兵士ゆっくりに迎撃をさせます。
「ユぎャ"あ"ああア"ァァ"ぁあア"ぁぁあア"ア"!!!」
「ノ"ぜエ"エぇえ"ェェ"エエ"エ!!!」
「ゆ"うう"うぅ"ぅ"う"うぅ! こっぢこないでねぇえぇえぇ!!!」
たった二匹来ただけなのに、こちらに向かってきた巨大まりさは背を向けて逃げようとします。
まぁ、気持ちは分かります。
もし私が同じように狙われたりでもしたら、間違いなく逃げます。ええ、だって、怖いですもの。
ですが、こちらに向かってくるときとは違い、逃げようとする巨大まりさはうまく跳ねることが出来ないようで、
二匹の兵士ゆっくりに追いつかれて後頭部を噛みつかれました。
「いや"あ"あ"ああ"ぁぁ"ぁあ"!!! いだいい"い"いぃ"いい"い!!! 」
どすんと前のめりに倒れ、悲鳴を上げる巨大まりさ。
二匹はお構いなしに巨大まりさに噛みつき皮を引き裂きました。
「S-512! S-099! 後方狙え!!!」
私が巨大まりさが殺される様に見入っている間にもえーきさんは兵士ゆっくりを個別に名指しして
不意打ちしようとする巨大ゆっくりの迎撃をさせています。
あっという間に表にいた巨大ゆっくり達は全滅しました。
皆恐怖を顔面に貼り付け、ドロドロに溶けていたり、逃亡しようとして勢い余って木の枝に貫かれたり。
とにかく、私でもびっくりするような凄惨な光景でした。
「残りの連中をやっつけるぞっ!」
「えーきさまぁ、そろそろ寝てもいいですかぁ…」
「だめだぞっ!」どむっ!
「へぎょ!」
昼寝しようとするこまちさんに体当たりし、こまちさんを起こすと全員で洞窟に向かうことになりました。
さすがに巨大ゆっくり達の根城なだけあって、中はとても広いです。
「ゆうううぅ!!! こっちこないでね!!!」
ヒカリゴケがあったので、薄暗い程度で中の様子がそれなりに分かります。
中へ進むと、一番大きな部屋とおぼしき場所に数匹の巨大ゆっくりが中にいて
泣き叫んでいます。
どうやら、この部屋を中心として枝分かれしているようで、無数の通路が向こう側に見えます。
私が中に入ろうとすると、
「ちょっと待つんだぞっ!」
とえーきさんに止められました。
「きめぇ丸! 中に罠があるよ!」
とこまちさんが言って、えーきさんの帽子からナイフを取り出しました。
「わ、罠なんてないよ!!! ゆっくり理解してね!!!」
「そうだよ! はやくこっちにこないと逃げちゃうよ!!!」
見え透いた嘘です。
こまちさんは思い切り息を吸い込み、
「ぷっ!!!」
咥えたナイフを弾丸のように発射しました。
ぶつり!と音がして、私たちの数M先に土砂がなだれ込みました。
小癪な糞饅頭です。
「ゆううぅぅぅ!!! どおじでええぇぇぇ!!!」
悔しそうにしてます。ざまみろです。
「他に、罠は無いんですか?」
「うーん、もうないんだぞっ!!!」
当たりを見回し、えーきさんが言います。
「あれだけみたいです、えーきさま!!!」
こまちさんも同意見のようです。
「ぞんなごとないよ!!! わなさんいっぱいだよ!!! だからかえってねぇぇぇ!!!!」
本当にもう罠は無いようです。
「よし! 止めなんだぞっ! 第一陣残し、全軍突撃!!!」
えーきさんが高らかに宣言すると、兵士ゆっくり達がなだれ込みます。
「「ユぎゃあア"ァア"あ"あ!!!」」
「にげでえぇ!!! あがちゃん、にげでええぇぇぇ!!!」
騒ぐ巨大饅頭は兵士ゆっくり数匹に集られて、数秒後「ゆ"っ、ゆ"っ」と痙攣し、果てました。
兵士ゆっくり達は奇声を上げながら他の部屋につながっているのであろう通路に殺到。
通路の奥から兵士ゆっくり達の奇声に混じって
「たすけてー!」とか、「おかーしゃーん!」とか小さくですが、悲鳴が聞こえました。
数分すると、えーきさんが「全員戻れ!」と声を上げ、
各部屋を回って生存ゆっくりがいないことを確認し、外に出ます。
そして、兵士ゆっくり達の数を確認。今回はこちらの被害は0だそうです。
これで、巨大ゆっくりの駆除は完了です。思ったよりもスムーズに事が済みました。
後は兵士ゆっくり達をトラックに詰め込み、町に帰るだけです。
まずはトラックまで戻ります。
森を戻る道の中で、こまちさんが寝てしまったので、私が抱えて運びました。
その間、えーきさんはこの兵団について、また色々聞かせてくれました。
曰くに、
人間や銀以上のバッヂ付きに襲いかからない理由は、人間に虐待された経験から、
極端に人間を恐れていて、銀以上のバッヂを付けたゆっくりは人間に見えるように
コントロールされているため。だとか。
そして、同族のゆっくりに対しては、実は襲いかかろうとしている訳ではなく、
助けを求めようとしていてだそうです。噛みついたり、食い殺してしまうのは精神が破壊され、
助けを求める方法を忘れ、そこに機械が「噛みつく」「食い殺す」が正しい助けの求め方。
と刷り込んでいるためだからだそうです。
あと、洞窟内で罠に気づいたのは、えーきコンビの飼い主の方がえーきコンビに暗闇でもよく見える用になる
便利なコンタクトレンズを装備させているためだそうです。
それで、そのコンタクトレンズの使用感、有用性などを調べるのも今回の任務のうちの一つだそうです。
そんな話を聞きながら、トラック当たりまで戻ると、トラック近辺がやけに騒がしいのです。
まぁ、大方異変を察知してどこかの群れのゆっくり達がやってきたのだろうと考えていました。
「ゆっくりしていってね!!!」
しかし、私の予想は外れました。
そこにいたのはなんとドスまりさだったのです。
しかも、ドスまりさだけでなく、れいむコンビと兵士ゆっくり達もいます。
「れいむ! これはどういう事なんだぞっ!!!」
「そーだそーだ! にんむはどうしたんだ!!!」
お二人がれいむを問い詰めます。
「むきゅ! それはぱちぇが説明してあげるわ!!!」
「ぱちぇ達はドスと人間さんが平和に共存できる道を探すことにしたのよ!!!」
「ドスは争いはきらいなんだぜ! だから人間さんと協定を結んで平和に暮らすんだぜ!!!」
詰まるところ、このドスまりさに乗せられたれいむコンビがここまでドスまりさを連れ込んだようです。
「何言ってるんだぞっ! 今回のれいむ達の任務はドスまりさの始末だぞっ!」
「そんな野蛮なこと言ってるからえーきもこまちも銀バッヂどまりなんだよ。」
れいむが呆れたように呟きます。
私も初めて知ったのですが、人間さんにとって都合のいいペットレベルは銀バッヂで、
人間さんとゆっくりとの橋渡しが出来るような辛抱強さと精神がないと金バッヂは取れないそうです。
私がいつも金バッヂの試験に落ちていた理由はそこだったんですね。と感心しました。
「そ、そんなの関係ないぞっ!」
「関係あるわ! ドスだって人間さんと一緒にゆっくりしたいのよ!
だったら、私たちが間に入ってあげて仲を取り持ってあげなきゃいけないのよ!!!」
「………れいむ、ぱちゅりー。あなたたちと同行していたまちょりーさんはどこですか?」
「ここなんだぜ!」
ドスまりさはまちょりーさんの足を咥えてぶら下げました。
「………」
「まちょりーさん!」
「なんてことをするんだぞっ!」
まちょりーさんは体中ボロボロになっており、虫の息でした。
「ドスとれいむ達とでお話してみんなでゆっくりしようって言ったのに
こいつがいきなり襲ってくるのがいけないんだぜ!!!」
ドスまりさによって何度も踏みつけられたであろう事が伺えます。
「ゆ!」
ぽーん!どさっ!
まちょりーさんがこちらに投げ込まれました。
私は急いで念のために持っていたオレンジジュースを彼女に飲ませました。
「む、むきゅ………」
「喋らないでください! 今、助けを呼びに行きますから!」
「ひどいぞっ!」「へぎょ!!!」
気がついたら、周りを大型ゆっくり、とは言っても先ほど駆除した連中よりも遙かに小さいですが。
そいつらに包囲されていて、えーきコンビはそいつらに突き飛ばされていました。
「えーきさん! こmぶべっ!!!」
一瞬景色が暗転したのを覚えています。
どうやら私はドスまりさに体当たりされ、近くの木に叩きつけられたようでした。
体中が痛みます。片腕の感覚が無いと思ったら、ちぎれてしまったみたいで、
ちょっと離れた所に転がっていました。
「ごへっ! ぶふっ!」
我ながら情けない事に喋ることもままなりません。
苦しくて、痛くて、辛い。
後で聞いたことなのですが、えーきさんとこまちさんはこのとき、
一生懸命兵士ゆっくりにこいつらを始末するように命令していたそうです。
しかし、れいむコンビのコントローラの方が命令権が強かったらしく、全く反応しなかったそうです。
「えーきも、こまちも悪い子ね! 悪い子はしばらくゆっくりしててね!
大丈夫、ちゃんと町に着いてドスと人間さんが協定を結んだら治療させてあげるから!!!」
「……」
「えーぎざまぁ…、くそぉ…」
気絶しているえーきさん。そしてそのえーきさんをかばうこまちさん。
ゲホゲホと咳の止まらないまちょりーさん。動くことも出来ない私。
群れのゆっくり達が怖がるとの理由で、兵士ゆっくり達をトラックに詰められました。
「………」
金バッヂれいむの指示通りのトラックに乗り込む兵士ゆっくり達。
そして私たち全員が群れのゆっくり達の引きずられ、町まで移動しました。
トラックの運転手さん達はすでに逃亡した後のようで、誰もトラックを運転出来なかったためです。
「お兄さん! ちょっと長さんを呼んで来てもらえる?」
金バッヂれいむが町外れに住んでる農夫の方に町長さんを呼びに行かせました。
農夫さんは突然現れたドスまりさに驚き、慌てて町にむかいました。
しばらくすると、町の人たちをぞろぞろと引き連れて町長さんがやってきました。
「これは一体…」
「町長さん、こんにちは。今日はこの町とドスまりさに協定を結んでもらうわ。」
「な……!」
「大丈夫だよ! なにも不平等な事を強要するつもりはないよ!
ただ、ゆっくりと人間が仲良く暮らせるお手伝いをして欲しいだけだよ!!!」
「…ちょっと待った! あんたら、ドスと巨大ゆっくりを始末しに来たんじゃないのか!?」
「本当はそうだけど、人間さんと仲良く暮らしたがってるドスを見捨てられないわ!」
「だかられいむ達がちゃんとドス達にルールを教えて、一緒にゆっくり出来るようにするから…」
「オイ、そのルールとやらには、『仲間を裏切らない』は入ってるのか?」
「むきゅ! もちろんよ!!!」
低い声で話しかけたのはタカさんでした。
「じゃあ、なんでテメェ等は仲間をボロ雑巾みたいにしてんだ?」
私たちを見て、すべて察してくれたようです。
「仕方ないよ、この子達は聞き分けが悪いからちょっとお仕置きしただけだよ」
私が動ける状態でこの台詞を吐こうモノなら何回でも殺してやるところです。
「……クズめ。そこのデカ饅頭始末して○○に叩き返してやる!!!」
まちょりーさんを痛めつけられてかなり怒り心頭のようです。
「ドス! ゆっくり光線よ!!!」
「ゆ"………ゆ"………」
「ドス?」
金バッヂぱちゅりーが今まさに襲いかからんとするタカさんをドスまりさのゆっくり光線で無力化させようと
声をかけましたが、ドスまりさは突然不気味に痙攣しだし、徐々に黒ずみ、
突然頬から液状になった餡子を垂れ流して死にました。
「ゆへ…へ、ざまぁ、見ろ…」
こまちさんがえーきさんに重なるように倒れました。
後で聞いたんですが、このときこまちさんは切り札として、兵士ゆっくりの歯に付けられた
ゆっくり用の毒(ただし、濃度は数百倍だとか)が仕込まれた吹き矢をドスまりさに刺したそうです。
その結果、あっという間にドスまりさの中身がドロドロに溶け出し、死に至ったそうです。
その後は、満身創痍の私たちを回収、れいむコンビの捕獲。
このときはもう意識がなかったので様子はよく分かりません。
ですが、タカさんの話によれば、群れのゆっくりの大半はれいむコンビの指示で逃げ出していて、
れいむコンビ諸共姿を消したそうです。
気がついたときには私たち四人はタカさんの病院で仲良くベッドに寝かせられていました。
私は三日間くらいはまともに動けなく、昨日になってようやく退院させてもらったんです。
えーきコンビは一週間で退院し、団体に帰されました。
本人たちはれいむコンビの追撃を希望していましたが、団体の方でストップが掛かったそうです。
町の方からも何人かマッチョマン(主にまちょりーさんのボーイフレンド)が
れいむコンビの捜索をしたそうですが、結局見つけられなかったそうです。
私があの二匹絶対殺したいですけど、たぶん、もう遠くに行ったんでしょうね。残念です。
まちょりーさんも四日くらいで工事現場のアルバイトに復帰しました。
私だけなんですよね。治るのにこんなにかかったのって。
ですのでこれは、その時千切られた腕です。くっついたんですが、
しばらくはこのまま様子を見るように言われたんです。
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「ああ、そろそろお時間ですね。すいません、長々と。」
今日は私が殆ど一方的に喋るだけでしたね。反省。
「………」
「え? それ、本当ですか!!! はい、待ちます! いくらでも待ちます!!!」
ご主人は私に危ない目に遭わせてまで意地を張るのは馬鹿げているとようやく気づいて、
罰金を払って今日これから早速出所の手続きを取るそうです。
ああ、これから色々な方の元に行って挨拶回りしなきゃいけませんね!
では皆様、またお会いできる日まで!!!
終わり
恒例の言い訳タイム
→今回超脇役なのでどうでもいいです。
なのでこの二匹の顛末もかなり手抜きです。
気に入らない方は適当にぬっ殺してやって下さい。
→意味の有る無しは考慮していません。
思いつくまま書いていました。
まぁ、所詮変態マッチョマンも脇役ですので。
扱いはぞんざいくらいが丁度いいかな。と。
→なのですごい不満です。きっとそのうちモヤシみたいな少年を…、おっと失礼。
→彼女は元々HENTAI枠で活躍していただく予定でした。
→人間に危害が加わらないようにするためです。
バイト代が高いのは万が一、飼いゆっくりにもしものことが会った場合の保険も入ってます。
- まちょりーときめぇ丸が思いっきり被害を被っているわけだが、団体への抗議はないのか?
→きめぇ丸の飼い主はプンスカ。タカさんもプンスカ。
団体側もそのうち謝罪に町を訪れる予定。
→当SS内では人間に忠実なだけのゆっくりは銀バッヂ。
ゲスやレイパーの更正など、ゆっくりと人間との共存を推し進めることができる者が
金バッヂを所有できる。としています。
一般的には取得条件は知らされていなくて、バッヂを配布しているゆっくりんピース職員か
役所の人間しか知らないことにしています。
→愛護団体出身の人間が調教した個体です。
→あれ、おかしいなぁこんなはずでは…
おまけ
とある町に『ゆっくり兵団』を派遣した一週間後。
派遣した団体の主任がその町の女医からえーき、こまちと共に手紙を受け取った。
内容は今回のバイトのレポートの代筆である。
「きめぇ丸からのお手紙だぞっ!」
「おとーさん! あたいも読んでみたいよ!」
「手紙じゃない、報告書だ。お前らがまじめに働いてきたかどうか、ここにちゃんと書いてるわけだ。」
「どれどれ…」
(中略)
今回の報告書は監視役のきめぇ丸(銀)、およびぱちゅりー(銀)の証言を元にまとめてあります。
不備などがないかお確かめ下さい。
えーきおよびこまちに関して
- 駆除に関しては的確な指示で兵士ゆっくり達を操り、犠牲もなく速やか任務を遂行した。
- 指示の出し方が的確で、監視役に不安感を与えることなく任務を遂行、評価に値する。
- こまちについては一度緊張の糸が切れると昼寝をしようとする癖がある模様。
- えーきについては優秀であるが、撃たれ弱い傾向にあり、こまちのサポートは必須と思われる。
- バランスのよい組み合わせと監視役は感想を述べていた。
れいむおよびぱちゅりーに関して
- どうやら今回の任務にはあまり乗り気でなかった様子。
- ドスまりさ発見時、駆除より先に説得を試みていたため、兵士ゆっくりを使役せず。
- よって、兵士ゆっくりの繰り方についての調査は不可能。
- 本人達曰くに「任務よりもゆっくりと人間の共存の方が重要」とのこと。
- 個人飼いのゆっくりとしては優秀かもしれないが、指揮官ゆっくりとしては論外。
以上です。不備がございましたらご一報下さい。
尚、えーき、こまちおよび監視役ゆっくりの治療費を同封の請求書に記載しましたので、ご確認下さい。
以上、よろしくお願いします。
「……ふむふむ」
「お前ら、結構頑張ったみたいだな」(こいつらの問題点は既知のものだし、問題ないだろ。)
「ゆっへん!」
「お礼はちうでよいぞっ!」
「こまちのケツにでもしてろ。俺はこれから会議なんだ。」
今まで書いたSS
ドスまりさとゆうか1~3
ゆっくり闘技場(性)1
不幸なきめぇ丸
名物餡玉
行列の出来るゆっくり
スカウトマンゆかりん前・後
ファイティング親子とゆっくり
まりさの商売
ぱちゅりーの失敗1~4
盲点
進化
ぶっかけ!ぱちゅりー!
短い話を一つだけ
ありふれた話
対決!ドスまりさ!
被虐のみょん_その一
とあるきめぇ丸の一日
おさんぽバターみょん
さなえに首ったけ
ゆっくり兵団
不安のゆっくり1
幸せなゆうかのお話
短い話を一つだけ_2
短い話を一つだけ_3
ゆん園交響楽
掻き回してみた
短い話を一つだけ_4
被虐のみょん_その二
被虐のみょん_その0
作品集も長くなったなぁ…
最終更新:2011年07月29日 02:31