ゆっくりカフェ01〜ゆっくりレンタルサービスα編〜
私はこのカフェの店主、客からは店長と呼ばれている。
っと、早速だが客が来たみたいだ。
カランカラン
店長 「いらっしゃい、○村さん
席はカウンターとテーブルのどちらにしますか?」
○村 「あ・・・え・・・カウンターで
さ、さっそくだけど ぼ、僕のまりさちゃんお願いね」
彼はなじみの客の○村さん この店にいるまりさの為に毎日通ってくる。
わかりましたと承ってお絞りと水を置いた私は厨房の奥に向かった。
店長 「○村さん家のまりさー おとうさんが来たよー」
奥の部屋では食べられるキノコについてパチュリーに授業を受けている10数匹の子ゆっくりがいた。
ここは子ゆっくりを教育している『きょうしつ』と呼んでいる部屋である。
子ゆっくりたちはここで生活をしている。
扉を開ける音に全員が振り向いた。
れいむA 「ゆゆ・・・」
まりさB 「う゛・・・」
れいむC 「・・・おとうしゃん・・・」
私の声を聞くと、ほとんどの子ゆっくりたちは残念そうに肩をおとしていたが、
まりさ 「ゆ! ゆゆ!? おとうしゃんがきしゃのぜ? ゆわーい!」ポヨンポヨン
最前列の一匹が私の足元にかけよってきた。
まりさ 「ゆゆ、はやくおとうしゃんにあいたいのぜ!てんちょー!」
ぱちゅ 「むきゅー!今いいところなのに!時間を選んでほしいわ!
またじゅぎょうに集中させるのがたいへんなんだから!」
店長 「はいはい ○村さんに言っとくよ」
まりさを抱え上げ、お店のほうに戻っていった。
その時、後ろのほうで子ゆっくりがぐずりだしていたが、ぱちゅならなんとかするだろう。
店長 「はい、まりさ おとうさんだよ」
まりさ 「おとうしゃん!ゆっくりしちぇいってね!」
まりさのあいさつのあと 一瞬 間が開く
○村 「・・・ぅぉぉおおおおおおおまりさああああああ 私のかわいいまりさああ
もちろんゆっくりしていくよぉぉぉぉ! さみしくなかったかい?
来るのが遅れてごめんねぇ。おわびにいつものあまいものを注文してあげるよぉ」
まりさ 「ゆぅ・・・あまいもの?」
○村 「うんうん、 いつものをたのんであげるね」
ここまでしゃべって○村さんは注文を待っている私に気づき、
顔を赤らめながら注文をした。
○村 「う゛う゛んっ 店長 チーズケーキセットとまりさに・・・」
店長 「まりさちゃんに苺のショートケーキですね」
さすがに2週間のあいだ毎日来られると、こちらもゆっくりの好物を覚えてしまうものである。
○村さんの住んでるマンションはゆっくりがダメらしい。
それでもどうしてもゆっくりを飼いたかいと思っていた○村さんは、
ふらっと立ち寄ったこの店を発見し、それからはこの店の常連である。
この店では専用の赤ゆっくりや子ゆっくりを客に用意してあげることで、
自宅でゆっくりを飼えない人たちに自分専用のゆっくりを用意するサービスを提供している。
ここで重要なのはゆっくりの所有権は客では無く店にあるということである。
客に所有権があると潰れたときに面倒なので、引き取った上での買い取り以外で
客に所有権を渡すことはない。
例えるならレンタルロッカーやレンタルDVDみたいなものである。
○村 「うん とりあえず今はそれだけで
さ、まりさ!今日はどんなことを勉強したんだい?」
まりさ 「あにょねぇ!ぱちぇせんせいがね・・・」
〜〜〜〜〜
店長 「はい おまちどうさま」
一通り会話したりすーりすーりした頃にケーキをもっていくと、○村さんに夢中だったまりさは目を輝かせた。
まりさ 「ゆわぁ・・・」
しかし、まりさは他のゆっくりのように「ゆっくりよこしてね」とか「はやくあまあまちょうだいね」のようなことは言わない。
○村 「さ、ゆっくりお食べ。」
○村さんは優しい声でそう言った。
まりさ 「い、いただきまーしゅ」モグモグ・・・「おいちーね」
○村 「うんうん まりさはいい子だね とても銅ゆっくりとはおもえないよ
これも店長の教育の賜物かね」
まりさはゆっくりとは思えないほどゆっくりとした食事をしている。
店長 「ありがとうございます しかし、私の教育というより当店のゆっくりたちの賜物でしょう。
それに、元々まりさちゃんがいいゆっくりの素質をもってたんですよ」
まりさ 「ゆゆ?まりさゆっくりしちぇる?」
○村 「うんうん まりさはゆっくりしてるいゆっくりだよ」
そう、この店ではタダ同然の銅ゆっくりから生まれた子ゆっくりを教育しているのである。
この街ではゆっくりはゆっくり保健所で登録しなければ飼いゆっくりとみなされないので、
飼いゆっくりは金銀銅バッチのどれかをつけている。
ちなみにバッチをつけていない飼いゆっくりは条例で保護され無いため、
盗難虐待されても泣き寝入りするしかない。
しかし、生後6ヶ月は親のバッチがそのまま子ゆっくりのバッチと同程度とみなされるため、バッチは取得しなくても良いものとされている。
(親ゆっくりに養育されているのが生後6ヶ月程度までであるのが理由であるらしい)
○村 「うん そろそろ帰らないとね まりさ」
まりさ 「ゆ?おとうしゃんかえりゅの? ゆゆ・・・またきちぇね おとうしゃん」
その後、色々と甘いもの(低?)を注文した後、○村さんは帰りのあいさつをした。
まりさも泣き喚いてダダをこねたい所を、ぐっと我慢して別れの挨拶をした。
店長 「お会計2250円になります。まりさちゃんの委託期限がそろそろなんですが、継続しますか?」
○村 「お、お願いするよ」
店長 「ですと、2週間の管理費で1万4千円になります。会計とあわせて1万6250円ですね。」
○村 「うん じゃあクレジットで」
すがすがしい顔をして○村さんは帰っていった。
お客様の笑顔は最良の報酬とはよく言ったものである。
店長 「さ、そろそろお昼寝の時間だね」
まりさ 「ゆ・・・ゅ・・・」
そう言って、私の手の温もりにうとうとしているまりさをぱちぇ達のいる部屋に連れて行った。
『きょうしつ』に行くと時間通り子ゆっくり達はお昼寝をしていた。
ぱちぇに代わりアリスがいそいそと子ゆっくりに毛布をかけていた。
私もありすをアリスに渡し、頑張ってねという言葉をかけ、頭を撫でた後に部屋をあとにした。
ぱちぇは別室に用意した『しょくいんしつ』で本を読んで過ごしているようだ。
しょくいんしつにはもう一匹のありす種がいる。
今この3匹で貸し子ゆっくりを教育させている。
アリス種はよくレイパー呼ばわりされるものだが、良い環境と良い教育を与えればその性衝動が母性に向かうものである。
その為、私はれいむ種よりも好んで飼っている。
彼女たちについては追々話していきたいと思う。
ご存知の通り上記のサービス、(『ゆっくりレンタルサービス』とでも言おう)は一つの商品でしかない。
ゆっくりを食したい客には当然ゆっくりを提供する。
店長 「そろそろ、『食材』を取って店にもどらないとな」
そうつぶやいて、伸びをしながら私は一番奥の扉を開いて『食材』を収穫しにいった。
あとがき
ここではゆっくりカフェの一面を書きました。
ここまでは虐待要素はありませんが、
ここのしあわせなゆっくりはこの後どういう運命をたどるのでしょうか?
客がこなくなったレンタルゆっくりの運命などをこれから書いていこうと思います。
最終更新:2011年07月30日 02:16