- 現代設定
- 初投稿なので色々至らない点があるかもしれません。
- チェスのルールは知ってても知らなくても多分大丈夫です。
- ゴチャゴチャしててよく分からなくなってしまいました。
なんでこんな泣く子も黙る丑三つ時に山に入り森の奥深くを歩いているかというと、俺には集めなくてならないものがあったからである。
「ゆぅ・・・」
「ポーン子れいむ白」と描かれた、少し黒ずんだ麻袋の中からは、静かな寝息が聞こえてくる。
「さて、これで全てのコマを集めたぞ・・・」
俺は急ぎ足で山を降りる。
時々ゆっ、だのゆべっだの雑音が聞こえたが気にしない。
「あー、さみぃなあしかし」
相方の待っていた車にすばやく乗り込むと、後部座席に麻袋を放り込んだ。
後部座席には他にも「ポーン子まりさ黒」だの、「クイーンれみりゃ白」だの「ビショップみょん黒」だのさまざまであった。
「おー、集まったか!」
助手席の相方が、暖かいコーヒーを渡してくれた。
さっそく飲み始めながら、後部座席を眺める。
「おーおー、こりゃあ大量だなぁオイ」
ゆーゆーわめいてうるさいのか、相方が後部座席に
ゆっくり用ラムネをぶっかけておいた。
「おい!俺の車だぞ!」
あとで片付ける身にもなって欲しい。
とりあえず相方の家に着くと、二人係でゆっくりの入った麻袋を運び出した。
相方がかねてより用意していた大きな紙を敷く。
「おー、これが盤か、なかなか本格的じゃねえか」
「おい、とりあえずコマ作り始めるからな!」
相方がまずポーン子まりさの麻袋をあさり、適当な子まりさをつかんだ。
「ゆ・・・?ゆっ!なにするんだじぇ!くそじじi」
子まりさが言い切る前に、相方はコンロの上にフライパンを用意し、まりさを押し付けた。
「あじゅいのぜえええええええええ!!いじゃいいいいいいいいいい!」
子まりさのあんよがジュージューと音を立てて黒くなっていく。
「よし、とりあえずできたぞ!あとは頼む!」
俺は渡された子まりさを受け取り、盤に並べた。
そんな共同作業を続け、、相方の家にゆっくり達の悲鳴がこだました。
まあ、相方の家はクソ田舎の中にぽつりと建っているので、苦情などは心配しなくてもよさそうだ。
「おおおお、並べてみると壮観じゃねえか」
チェス盤が描かれている大きな紙に、ゆっくりが規則正しく並んでいる。
強いて言えば、どちらが黒駒、白駒なのか分かりにくいってのが欠点か・・・
まぁ、とりあえず良しとしよう。
もう日が昇りかけていた。
「よーし、じゃあお手製饅頭チェスで一戦お相手ねがおうか!」
相方が紙の真向かいに座る。
「おいいいいいいい!ばりじゃざまおだずけろぐじょどれいいいいいいい!!!」
ポーン子まりさが何かわめいている。やっぱり口も縫っておいたほうがよかっただろうか。
「捨て駒がゴチャゴチャ騒いでんじゃねえよ!」
「ゆぐっ・・・・!!!」
相方は子まりさの唇をひねり上げる。
「ゆーん、ゆ、ぐ・・・・ゆ!」
唇がくっついてよく話せないみたいだ。ざまぁ。
「なかなか賢い配置じゃないか・・・」
「じねええええええ!!!ゆっぐりざぜろおおおお!!」
「あまあまよこせじじいいいいいいいいいい!!!!」
「うわ、詰みか!?」
ゆっくりたちの罵詈雑言をBGMに、黙々とゲームを進める俺と相方。
なるほど、放置プレイもなかなかいいじゃないか。
「あ、このルークもらうわwww」
「うわー!くっそ!くっそ!!!」
俺のルークぱちゅりーに、相方のビショップありすの影が降りる。
「む・・・むきゅぅ・・・!やめて!やめてありす!こっちこないでええええむぎゅうぶっ!」
「ごべんなざい、ごべんなざいぱちゅりぃ・・・!」
ぐしゃり。
さっきまでぱちゅりーがいたマスには、泣き顔を浮かべたありすが鎮座している。
もっとも、そのありすのあんよの下には生クリームが流れているわけだが。
「まあいい・・・おらぁポーン完走だ!ルーク返せ!!!」
俺の子れいむポーンが、無事相手側までたどり着いた。
「わぁーったわぁーったwwwほらよwww」
相方がぱちゅりーの入った麻袋から一匹取り出すと、子れいむポーンの近くまで持ってくる。
「れいみゅがんばったからあみゃあみゃちょーだいね!いますぐでいいよ!」
何か勘違いしたれいむが、頭上に迫るぱちゅりーになにやらわめいている。
「むきゅうう!!そこをどきなさい!はやくうううう!!!」
ぐしゃっ。
ゆっくり達は、次は我が身だと恐れ喚く。
それが俺と相方のボルテージをどんどん高めていった。
ここからの勝負は、俺のチェスのコツがバレてしまうため割合させてもらうとしよう。
結局、最後まで残ったゆっくり達はもう廃ゆになっていた。
結果を言うとまぁ、引き分けだったんだ。
やっぱりゆっくりを使うとろくなことがないな!
最終更新:2011年12月12日 22:22