「俺の家にもゆっくりが来ますように」
そう短冊に書き、枕の下に敷いた。
これが外の世界のお願い事をするときの決まりらしい。
これで本当に願いがかなうわけ無いと分かっていてもついついやってしまう。
やはりまだ俺は子供なんだろうかなあ・・・
とりあえず今日は寝ることにした。
翌日はすっきりと気持ちのいい朝だった。
俺は昨日の短冊のことなんかすっかり忘れていた。
そしていつものように朝食を取ろうと下に降りると、いつもはいないそいつがいた。
「むきゅ?おじさんだぁれ?」
目を疑った。
まさか本当にあれがかなうとは。短冊恐るべし。
「おじさん!ここはまりさたちのおうちだよ!しらないおじさんはとっととでてってね!」
おおー、噂どおりだ。ここまで生意気だとは。
俺の住む町にはゆっくりは存在しない。
まだゆっくりがここまで繁殖してないからだろう。
だから噂程度でしかゆっくりのことを知ることができなかった。
だから俺は噂のみを頼りに色々とゆっくりの虐め方を考えてみた。
「おじさん!まりさたちのおはなしきいてるの!?ゆっくりさっさとでてってね!」
俺の考えた虐め方、ステップ1。
「ごめん、ごめんねー・・・おこらせちゃったかな?」
「ゆ?あたりまえだよ!なにもできないばかなおじさんはとっととでてってね!」
下に回る。
ここまで言われれば並の神経の人はすぐ頭にきて蹴飛ばすだろう。
しかしそんなことをすればやわなゆっくりはすぐ潰れてしまう。それでは虐めがいがない。
しかもゆっくりは食べれるらしい。中身は餡子で恐怖や絶望、痛みを与えると更に美味になるとか。
そしてもう一つ、その直前まで幸せな環境にいると味に深みが増すらしい。美味いと聞いたら食いたくなるもんさ。
虐めれば美味くなる。一石二鳥だ。
その為に今は幸せな環境を作ってやろうじゃないか。生意気なのがアレだけど。
「ごめん、ごめんね・・・じゃあおじさんはおいしいごはんを作るからゆるしてくれるかな?」
それを聞いたゆっくりはしかめ面から一転、満面の笑み。
「ゆ!もちろんだよ!!さっさとつくってもってきてね!おじさんはまりさたちのすぺーすにきちゃだめだよ!!」
もう自分達の縄張りを張ってしまったようだ。まぁいいさ。すぐにそんなものなくなる。
「おそいよおじさん!それをおいてさっさとでてってね!」
「だめだよおかーしゃん、もっとつくらちぇてまりちゃたちがらくちようよ」
「ゆ、さすがまりさのかわいいあかちゃんだね、めいあんだよ!だからおじさんもっとごはんつくってね!!!」
10分も待てないのかこいつら
「ごめんね、ごめんね。ほらおいしいごはんだよ。」
そう言ってテーブルにでっかいプリンを置いた。
「ゆ!!あまーい!!おかあちゃんこれあまいよ!!」
「そうだね!!あまい・・・ね!おじ・・・さんもっとおかわ」
数分も持たずにまりさ親子は深い眠りについた。
「「「「ゆっ!?」」」
あれから数時間後、何匹かは目を覚ました。
「おじさん!ゆっくりねてたらおなかがへったよ!ごはんをさっさとよこしてね!!」
そう言うと母まりさはこちらに来ようと・・・するも途中何かに衝突し、少しではあるが餡を吐き出した。
「ゆ”っ!!?なにこれぇぇえ!!」
当然こちらにはこれない。2×2×1の透明なケースの中にいるのだから。
「おじさん!そこはまりさたちのすぺーすだよ!おじさんはまりさたちとぎゃくだよ!!」
見てて笑える。愚かな豚よ。豚に失礼。ごめん豚様。
「黙れ、そして今から言う俺のゲームに付き合えこの馬鹿野郎」
「ゆ!!ばかはおじさんだよ!まりさたちにめいれいくちょうではなしかけないでね!」
「これは命令クチョウじゃない・・・命令だ」
「ゆ・・・っ!?」
俺の低いながらも迫力のある声にまりさも流石に怯えたようだ。
これなら大丈夫
「そこから出たいなら今から俺の言うゲームに付き合ってもらう。・・・ゲームの時間だ」
「ゆ!げーむなんかどうでもいいよ!はやくまりさをだしてね!!」
「そうだそうだー!」
「はやきゅだちぇー!!」
もう全部起きたようだ。ぎゃーぎゃーうるさい。
「うるさいなぁ・・・命令に従わない奴は・・・こうだ」
ボタンを押す。
「ボンッ!!」
「ぎゅ”っ!!!」
小さな爆発音と同時に赤ちゃんゆっくり1匹が破裂。
「ゆ・・・まりざのがわいいあがぢゃんがぁああぁぁあ!!!」
寝てる間に口の中に仕込ませてもらったよ。
赤ちゃんまりさに1つずつ。
「いいから俺の命令に口答えせずに素直に聞けばいいんだ馬鹿野郎。俺が上でお前らが下なんだこのやろー」
「まりざのあがじゃんをがえぜえ”え”え”え”!!」
ボタンを押す。ボン。ぎゃー。
「まりざのがわいいあがぢゃんがぁああぁぁあ!!!」
「命令を聞かないと赤ちゃんが1匹ずつ死にます。命令、聞く?」
「あ・・あがじゃんがぁ・・・」
ボン。
「わがりまじだぎぎまずだあがらごろざないでえぇええぇえ!!!」
「えらいえらい。じゃあお祝いにもう三匹」
ぼんぼぼーん。楽しー
「やめでぇええ!!どうじでごんなごどするのぉおおお!!!」
そろそろ錯乱気味なので次に進む。
「じゃあルール説明だ。今残ってる赤ちゃんまりさは15体。そのうち1匹だけ爆発しない仕掛けになってる。それを俺に差し出せたら出してやる」
「じゃあほかのあかちゃんをだしたらどうなるの・・・」
「もっちろんこうなるに決まってるじゃないかー♪」
ボンっ。小さめの赤ちゃんが破裂。
「や”め”でよ”ぉ”お”お”!!」
そろそろやめるか。景気づけにラスト。ボンっ
「や"め”で”ぇ”ぇ”え”え”え!!!」
結局その後もう一回景気づけちゃって残ったのは12匹。しまった、出してやる可能性が高まった。
「ゆ・・・ゆぅ・・・」
慎重に選んでる。でもこの状況が既に20分も続いている。
そろそろ飽きてきたので1匹爆破。
「おがぁざぁぁあぎゅっ!!!!」
「まりざぁぁあああぁあああ!!!!!」
「残念だけど今から3分ごとに1匹ずつ爆破するからね、早めに決めないと全員死んじゃうよー?」
「い”や”あ”あ”あ”あ”!!!」
「おがざぁあああんだずげだづっだづげっでええぇえ!!!」
「しにたくなーい!」
いつの間に一匹鼻がとんがってるいかにも駄目男のようなゆっくりがいたので爆破。
それはさすがにまりさたちも気づいていたようで気にも留めてない様子だった。
「おかぁさん!はやくしてよ!!はやくしないとしんじゃうんだよ!!」
「わかってるよ!!でも・・・でも」
「なんではやくしないの!?おかあさんののろま!!」
「さっさとえらべないおかあさんはゆっくりしんでいってね!!!」
「どおじでそんなごどいうのぉおおおおおお!!!」
流石まりさ族、早くも家族の絆崩壊。いや、最初からそんなもんなかったか。
「まだかなー?そろそろ三分たっちゃうぞー?」
「ゆ”ぅううぅうう”う”!!!じゃあこのこ!!このこはなにもされてないよ!!!」
「ゆ!!ほんと!?おかぁさん!!」
「だいじょうぶだよ!!ね!?おじさん!!??」
「大丈夫かどうかはこのボタンを押せば分かるよ。それ」
ボーン。中々の大きさだったので音もそれなりに派手だった。
「まりざぁぁぁぁあああぁぁああ!!!!」
それを見たほかのゆっくりはついに激怒した。
「ふざけないでよ!!おかあさんのうそつき!!!」
「おかあちゃんのちぇいでおねえちゃんがしんじゃったよ!!!」
「おかあさんのまりさごろし!」
「うちょちゅきでまりちゃごろちのおかあちゃんはゆっくりちんでにぇ!!!」
「どお”じでぞんなごどい”う”のおぉお”お”お”お”お”お”お”!!!」
母まりさはもうマインドクラッシュ。精神崩壊。娘からもけちょんけちょんにされもう廃人です。いや廃ゆっくりです。
そしてその後更に面白い光景が見れた。
「まりちゃはしにたくないからおねえちゃんがでてってね!!」
「まりさはしにたくないよ!こういうのはいもーとがさきにでるべきだよ!!」
「おねぇちゃんのおくびょうものー!おねぇちゃんはゆっくりちね!!」
「ゆっくりしぬのはまりさのほうだよ!!ゆっくりしね!!!」
そう言うとその二匹含めた9匹はどんどん喧嘩を始めていった。
そして強いまりさが弱いまりさを潰していくわけだが・・・これがまた面白い。
潰したら当然爆弾も破裂。結果、その衝撃で強いまりさも誘爆。誘爆。
それは一瞬で終わった。しかしどんどん爆破していく様はまるで花火の様だった。
全部小豆色だから汚い色だったけども。
一方母まりさはもう目が死んでいる。口がもごもごと動いているだけでもう立ち直れるかどうかも分からない。
しかしご飯を食べさせて寝させればたちまち元気になるだろう。
ひとまず母まりさを別ケースに移動、汚くなったケースを洗い、再び母まりさを戻す。
そして飯をケースに入れ、俺はひとまず寝ることにした。
明日もとりあえずは調子に乗らせることにしよう。
じゃあ、俺はもう寝ます。おやすみ。
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あとがき
まりさは裏切ったりするのが早いからその分書きやすかったです。
今まで出自分が書き難かったのはゆっくりゃです。
自分が書いたゆっくりゃ作品はバッドエンドになってしまいました・・・お兄さんが咲夜さんにバレて拷問。
それに比べまりさとかはそういう心配が無いので安心してすらすら書けます。
今度は自分の嫌いなゆっくりゃを虐兄ハッピーエンドで虐めてみたいです。
ありがとうございました。
最終更新:2022年05月19日 15:09