書きたかった事
  • ゆっくり中毒な人
  • 虐待?お兄さん
  • ギャグっぽい雰囲気
  • クリスマスだからプレゼントをね




「ここをまりさたちのおうちにするよ!!」
「ありすにあったとてもとかいはなゆっくりぷれいすね」
「「「ゆっくりしゅるよ!!」」」
親まりさと親ありすそして子まりさ二匹と子ありす一匹からなる家族が人間の家でおうち宣言をした。
ここは前々から目を付けていた家で、その家主は今にも折れそうなほどの体格の人間だったのを確認している。
この親まりさは普通の人間には勝てる自信はなかったが間違いなくここの住民の男には勝てると思っていた。
それも侵入してあの住民と出くわした場合にはもしかすると戦いになると身構えていたが、運良く留守の間に部屋に入り込む事ができたようだった。
この時点でゆっくりの中ではこの家の所有権がゆっくりに移っており、まさにまりさが望んでいた無血開城であった。

恒例のおうち宣言をするとひとしきりゆっくりした後に自分達の家の探索に入る。
ゆっくりにとっては見慣れない物ばかりだが、どれも生活する上で不必要なものであり興味を示すものは少なかった。
それゆえぞんざいにもの扱って壊してしまうのだが気に留める事はいっさいない。
しばらくすると、あちこちの棚や扉を開けていたゆっくり達に奥の部屋から子まりさの呼ぶ声が聞こえ、全員でそちらに向かった。

「おとーしゃん、ここにおっきなとびらがありゅよ」
六畳ほどの和室に備え付けられていた押し入れがどうやら気になったようだった。
しかし赤ゆっくり一匹の自力では襖を開ける事が出来ず助けを呼んだようだ。

「みんなでゆっくりあけるよ!!」
「「「ゆんしょ、ゆんしょ」」」
親まりさが少しだけ空いていたところに舌を入れこじ開け、
親ありすと子供達で扉を引っ張ると少しずつではあったが動かす事ができ、ついには開ける事に成功した。

「ゆっへん、おとーさんはちからもちだろ」
「「「しゅごいね、おとーしゃん」」」
「さすがありすのかっこいいだんなだわ〜」
押し入れの入り口でゆゆーんと胸を張る父親を母子は褒め称えた。
のんびりこんなやりとりをするのも人間の家の中には捕食種がいないことを知っているからだ。
しかしこの家は違ったのだ。
このときゆっくり達は押し入れ上段に潜んでいる生き物に気が付いて居ない様子だった。
「したはおおきなどうくつだね!! うえは……」
まりさは後ずさりしながら上の様子を伺い始めた。それにならい母子も部屋の中央まで後ずさる。
「の〜び、の〜び」
親まりさがそう言いながら体を縦に伸ばしてなんとか覗こうとするが、どうも中までは見えそうにない。
子供の居る前で見えないとでも言ってしまえば父親の尊厳がもろく崩れ落ちかねない。
そうなるとあっさりと踵を返して部屋の出口へと向かおうとする。
「うえはゆっくりできそうにないからほかのへやにいくよ」
何の疑いもなくその言葉に賛同して家族の他のゆっくり達も押し入れに背を向けて親まりさについて行こうとする。
だがその瞬間を待っていたものがいた。
そう、押し入れ上段で息を潜めていた生き物だ。
衣擦れの音も出さぬよう素っ裸で伏せて、ゆっくり達を注意深く監視していた人間がそこにいた。
そして今このとき、不用心に男に背を向けたときにこのゆっくり達の悲劇が始まった。

親まりさの背後で急に地響きの衝撃と共に何かが激しく打ち付けられる音がした。
驚いてすぐに振り向くと、今まで子供達と愛するありすがいた場所には裸の人間がうつぶせの大の字で寝転がっていた。
「ゆっ!! にんげんさんびっくりさせないでね!!」
状況がまったく把握できないまりさはとりあえずぴくりとも動かない人間の様子を調べる。
妙にひょろひょろとした人間はこの家の住人であることがゆっくりでも見て取れた。
「そろーり、そろーり」
そうと分かると男の動向に注意を払いながらもなお観察を続ける。
そしてその人間の胸の下辺りから甘い香りとともに白と黒の流動性の低い物体が流れ出している事に気が付いた。
「ど、どうなっでんの゛おおおおおぉぉぉぉ!!」
ありす達がいたところに突然男が現れた。その男の下からこれはどうやらありす達に関連したものがはみ出しているのだ。
「ゆゆうぅぅぅ!! おじざん、ゆっぐりはやぐそごをどいでねええええ!!」
親まりさは健気にもまだありす達は生きていると思っているがもちろんすでにぺしゃんこである。
まりさの願いが通じたのかすぐに男はマネキンのように無表情で仰向けの体勢になるまで真横に転がった。
男がありす達の上から退くとさすがのゆっくりにでも絶望的状況であることは理解する事ができたようだった。
「あ゛あ゛あ゛あ゛!! あでぃずとあがぢゃんがああああ!!」
まだ人間が隣にいるにもかかわらず滝のように涙を流しながらその亡骸にまりさは寄りすがった。
全くもって危機感のない生き物である。
まりさは警戒する事もなく男に背を向け、子供達だったものに頬を摺り合わせている。

その男はつい先程味わった感触を思い浮かべながら体を押し入れからゆっくり達にダイブした元の体勢に戻していく。
そしてまりさの帽子と男の胸が触れたとき、泣き叫んでいたまりさはすっかり忘れていた自分の置かれた立場を思い出したが時既に遅しだった。
男と床とに挟まれて身動きが取れなくなり、さらに男は容赦なくまりさに体重を乗せていった。

まとめて四匹潰したのはいささかもったいない気もしたがやはり飛び込んで正解だったな。
大小四匹のゆっくりが無惨に弾ける様子を体中で味わう事が出来た。
かなり顔が痛かったが。
そして次は大人一匹を味わうようにじわじわと潰すのだ。
大人になったゆっくりは子供のとはまた違う感触が味わえる。
まず違うのは弾力だ。皮膚が厚い分すぐに拡散しまうことなく、中の餡子に圧力が加えられながら潰れていく様子が感じられる。
この破裂する寸前の緊張状態が俺にエクスタシーをもたらしてくれるのだ。
「ぐ……げぎっ……が……」
まりさは目を血走らせて、口から餡子が漏れぬよう歯を食いしばって耐えているのか意味のない濁音しか聞こえてこない。
このぎりぎり均衡状態をどちらかが破れば結末まではあっという間であることを示唆している。
ゆっくりをすぐに潰してしまわぬよう体重を絞り上げる苦労をしているのも、このときの為にあると断言できる。
ああ、この世に生まれてきて本当に幸せだ。こんなにも痺れる快感を味わう事が出来るのだ。
電流が走るようにぞくぞくする背筋からもう絶頂に達したいとの体の指令が飛んできた。この状態は名残惜しいがしかたあるまい……。

男はまりさにゆっくりかけていた体重を一瞬緩めて、そして一気に押しつぶしにかかった。
さきほどの破裂寸前の臨界点を一気に突破し、まりさはその中身を四方八方にぶちまけながら水風船のように消えて無くなった。
体中を餡子まみれにした男はしばらくゆっくり達の命の残滓を味わいながら眠りについた。



「でもな、最近はそれでも満足できないんだよ」
「もう近寄るなよ変態」
農作業の手を休め、男二人が近況報告がてらお茶をすすっている。
「破裂した瞬間に体に激しく打ち付けられるゆっくりの皮が気持ちいいのかもな?」
「知らねえよ」
変態と呼ばれたやせ気味の男がこの趣味に溺れ始めたのは、やはり農家であれば一度は経験するだろうゆっくり被害に出くわした頃からだった。

仲間からもゆっくり被害の事は聞かされていたし、彼らが一匹残さずゆっくりを潰していた事も知っていた。
畑の作物を食い散らかして腹一杯で眠っているれいむとまりさのゆっくり家族を見つけた男は当然怒りしか湧いてこない。
なるほどこれは確かに潰したくなる不貞不貞しさだな。
すると男は一番近くにいた子ゆっくりを起こさぬように片手に取り、握るようにしてゆっくりと力を込めていった。

「むぐぐぐぐっ!!」
急に体を締め付ける痛みに子ゆっくりまりさは飛び起きて叫ぼうとした。
しかしそのとき男が丁度口を塞ぐ形でこのゆっくりを握っていたため大きい悲鳴が漏れることなく、他のゆっくりが目覚める事はなかった。
片手に収まるほどのゆっくりは指が食い込み歪に形を変え、指の隙間からは皮がはみ出るように外に飛び出てくる。
さらに力を加えていくと、はみ出ていた皮が次第に薄くなり中身の餡子が透けて見え始める。
もうこのころにはちびゆっくりからは声は聞こえなくなっていたが、男はその手を止めようとしない。
パチッ
するとある点を超えた瞬間手の中でゆっくりは動きを止め周囲に餡子を飛び散らせた。
このとき男の中で何かが生まれた。

次の子ゆっくりれいむは両手で包み込むようにしながら握りつぶした。
逃げ場のないゆっくりの餡子はどんどん内圧を上げていく。
目や口から中身が漏れ出さないように工夫しているのでさきほどと比べてすぐに飛び散ってしまう事もない。
表情をうかがい知れないのが残念だが小刻みに震えているところをみるとやはり苦しいらしかった。
さらに男は容赦なく力を込めていった。
パンッ
するとやはりある点で手の中のゆっくりがくぐもったかと思った瞬間に弾け飛んだ。

男からの圧迫にゆっくりがついに耐えきれなくなると息絶えて破裂する。
なるほど徐々に潰していくことで死の瞬間をピンポイントで感知する事ができるのか。
そしてその後にやってくるのは花火のように命を散らすゆっくり達。
この二点で男はゆっくり潰しにはまっていく事となった。

依然畑に残されたゆっくりは二匹、親ゆっくりまりさと子ゆっくりまりさ。
もはやそれらに生き残る可能性はまったくなかった。男の興味と快楽を満たすために潰される運命なのだ。

まずは子ゆっくりから拳を真上から振り下ろして地面とで圧迫していった。
今回は口封じをしていないため当然声が漏れる。
「ゆががががががが!! ゆべっ……」
最後に小さい悲鳴と畑に放射状の餡子を残してその短い生涯を終えた。

ちびゆっくりの声に反応して親ゆっくりが目を覚ましたが、もはや後の祭りである。
「ゆうっ!! おじさんここはまりさたちのゆっくりぷれいすだぜ!! ゆっくりでていくんだぜ!!」
「……」
こいつはどうしてくれようと悩んでいる男に子供達の様子に気が付かない親まりさは罵倒の言葉を浴びせ始める。
「まりさのことばがりかいできないの? ばかなの?」
「おい、これ何だと思う?」
男はまりさの言葉を無視し、まりさの元にしゃがみ込んで手のひらに付いた餡子を見せつけた。
「うまそうなあまあまだぜ。 まりささまはかんだいだからそれでゆるしてやるぜ」
「お前の子供だよ馬鹿」
そう言って男は親まりさに子供だったものをその両頬に擦り付ける。
親のゆっくりは男の言葉と微かに感じる暖かさ、そして側を見れば見覚えのある帽子に飛び散った餡子が目に入ってきてようやく状況を把握したようだった。

「までぃざのあが…ちゃん?」
「そうだと言っているだろ。理解できないの? 馬鹿なの?」
「ゆ、ゆがあああぁぁぁ!! ゆるざんんん!! ごろじでやるううう!!」
無惨に子供を殺された事を理解してか親まりさは男に体当たりをしかけ、ときには足に噛みついてきたが男には全く通じなかった。
これ以上相手するのが面倒になった男はまりさの帽子を取り上げて、まりさに直に座り込んだ。
「やべでぇええ、つぶれるぅぅぅ!! おでぃざんゆっぐりずわらないでね!!」
さっきまで攻撃を仕掛けてきていたのが嘘のように涙を流しながらあっさりと白旗を降り始めた。
もちろん男はその言葉に聞く耳を持たないので徐々に体重を掛けていく。
「ゆげぇぇぇづぶでぇるよぉぉぉぉ……」
丸かった体は平たい丸餅の様な形になり口からは餡子がはみ出そうになっているがまだまだ耐える事ができそうだ。

「そりゃ、ほいさ、これならどうだ」
「ゆぐっ!! ぐげっ!! ぶべっ!!」
男は親ゆっくりが子供に比べれば幾分頑丈なことがわかると、座ったままの姿勢で跳ね始めた。
親まりさはその体に掛かっていた体重が軽くなったかと思えば、
次には急にのし掛かってくる動きに合わせて言葉にならない言葉を大事な餡子と共に吐く。

男は面白くなりしばらく続けていたが、まりさの顔色が目に見えるように悪くなっていきついに白目を剥き始めた。
そろそろまずいかなと思いながらも男は跳ねていたが、
「ぐばっ!!」
とうとう口や体のあちこちから餡子を噴出させて、膨らました紙袋を潰したような音とともに派手に中身をまき散らせた。
急な事に男は尻餅をついたが子供のそれと比べものにならないゆっくりが弾ける瞬間を味わえどこか満たされていくのを感じた。

それからは手を買え品を買えあらゆる手段でゆっくり達の破裂を楽しんでいった。
畑にやってくるゆっくり達をときには道具を使い、ときには手のひら、拳、足、膝、肘、尻、顔……あらゆる肉体部分で潰していった。
そのうちノーガード作戦と称して家の鍵は全て開けて外出するようになる。
あえて家屋へのゆっくりの侵入を許し、効率よくゆっくりを集める事も男は始めたのだ。
その方法は最初はよかったのだが、開放した家にゆっくりがすでに侵入してないか気になり農作業も手が着かなくなる欠点があった。
この時点で男はゆっくり中毒とも言える症状に陥っていた。
ゆっくり集めに成功や失敗など紆余曲折あり最終的には家の中で全裸で待ち伏せするまでに至ったというわけだ。
もちろん男の方からゆっくりを探しに行った事もある。しかしそれも冬の時期になると素人では雪の下の巣を探すのが難しい。
当然ゆっくりを購入することもあったが、それではコストがかかりすぎてすぐに家計が火の車になった。
そしてどうもここのところ思う存分満たされるほどのゆっくり潰しができず男の欲求が溜まっているのだ。



男は昼間から畑の真ん中でぼーっとしていた。
鍬を立てて手のひらで支えながら顎を乗せるスタイルでだ。視点は定まらず遙か遠くを見ている。
全くの手付かずの平地の畑に溜め息混じりの男。
はたからみれば恋煩いかとでも思わんばかりだ。
そんな男に突然の吉報が舞い込んだ。男に話しかけてきたのは隣の畑で農作業を営むお茶仲間だ。
「おい、お前佇んでないで急いで村はずれの加工場に行け!!」
「なんだよ藪から棒に……」
こちとらゆっくりをどう確保するかを考えていたっていうのに。
ぶっきらぼうな表情をする男に対し、とても慌てた様子のお茶仲間が続けた。
「虐待兄さん達に情報が伝わる前に行けって」
訳が分からないと思いながらも何かと信頼している奴からの、しかもどうやらゆっくりに関する情報を聞いてただ事では無いと感じて小走り気味で加工場に向かった。

通い慣れた加工場前に着くとたしかに工場内部の異様な雰囲気が伝わってきた。
いつもなら遠くからでも聞こえてくるはずのプレス機の駆動音や煙突から常時噴出する茹で釜からの蒸気がそこには全くなかった。
そっと男が工場内に入ると完全に止まった生産ラインの前でなにやら話し込んでいる作業員がいたのでその輪に入る。
「ごめんくださーい」
「おう、なんだあんたかい」
ここでは男は有名人だった。なにせ加工前のゆっくりを買い求めにくる客の一人だからだ。
「さっそく噂が拡がってるようだな」
そう言って頭を抱える作業員が苦い表情をしている。
「何かあったんですか?」
「おや、何があったかは知らないのかい。実はなあ……」
話を要約するとこうだ。
今日の朝ゆっくり達の餌を納入する業者からどうやら賞味期限切れのものが混ざっていたらしいとの詫びが加工場に入った。
いくらゆっくり達は食べたものをなんでも餡子にするとは言え、この情報はゆっくり加工品を食べる人間に良い印象を与えるものではない。
それ故工場内の生産を一旦全部停止させた上で、その餌を食べたと疑わしいゆっくり達を一箇所に集めてみたとのことだった。

「それでその内訳は、一尺の親ゆっくりが5匹、その半分サイズが28匹、さらにその半分サイズが67匹、
さらにその半分の子ゆっくりが150匹、そして親にくっついていた奴や仕入れたばっかりの赤ゆっくりがなんとおよそ1000匹!」
こりゃ大損害になるなと肩を落とす作業員達をよそにそのゆっくり達の集合体が工場の一角の檻でひしめき合っていた。
好き勝手に発する言葉はもはやひどい雑音にしか聞こえない。
どこか甲高い声が聞こえてくる気がするのは赤ゆっくりが多いからだろう。
「それでそいつらどうするんです?」
「そりゃどうするも食品加工に使えないんだったらお前達の出番だろ」
「でも今は手持ちのお金少ないしなあ」
普段から破格の値段でゆっくりを譲り受けてはいるが、今は農作業中に抜けてきたため一匹も買えそうもない。
そんな男が頭を掻くと作業員から願ってもない言葉が返ってきた。
「いや、生きててもらっても困るからここで確実に殺してしまうのを条件にロハで譲るよ」
「ま、まじか……」
大小様々なサイズのゆっくりが総数およそ1200匹。男にとっては願ったり叶ったり状況である。

その日男は初めて神に感謝した。(守矢の神社の信仰度が上がった!)
これだけ大量のゆっくりがいきなり手に入るということは、大金持ちになって札束を大量に手に入ったらやろうとしていたことを今ゆっくりで再現することができるのだ。
「ここのゆっくりは俺がすべて貰い受けます!! あと空のドラム缶を用意してください」
男は興奮気味に作業員にむかってそう告げた。

作業員が要望通りのドラム缶を転がしてくる間、男は待ちきれず褌一丁になっていた。
「なんで脱ぐんだい……」
「まぁ見ててください」
作業員の冷たい視線に耐えつつ、男はてきぱきと指示を飛ばしていく。
ゆっくり達の納められた檻の前にドラム缶が設置された。
すると何人もの手によりゆっくり達がその中に放り込まれていく。
なるべく隙間の無いよう、そして大きい物から順に詰め込んでいった。
仲間達が機械にかけられていくのを見ていたゆっくりにとって、今自分の置かれている立場はさっぱり理解できない。
だけどなんとか助かったようだと思ったのかドラム缶の中からは喜びの声が漏れてきていた。
束の間の幸せを噛みしめるゆっくり達であったが次第に苦しくなっていく事に気が付く。ドラム缶の中にいる自分たちの上に新たなゆっくりどんどんが入ってくるのだ。
「ゆっくりでていってね!!」
「おもいからゆっくりどいてね」
「ゆゆっ!! まりさもたすかりたいんだぜ」
下の方にいた大人のゆっくり達からは不満の声が漏れ始めるが、それ以上の安堵の声に打ち消されていった。
小さいゆっくり達が入れられる番になると手で入れていくのも面倒になり、ちりとりやスコップですくってはざらざらとドラム缶に詰め込んでいった。
そして全てのゆっくりが収まる頃ドラム缶はゆっくりでみっちりと満たされていた。
一番上の赤ゆっくりだけはとてもゆっくりできているが下の方では罵詈雑言が飛び交っている。

これから成就する夢は札束風呂ならぬゆっくり風呂だ。
溢れんばかりのゆっくり達に飛び込み、全身でゆっくりが潰れていくのを味わっていく。あぁ、想像するだけでもイッてしまいそうになる。

脚立を用意してもらいドラム缶の横で準備は完了した。
多くの作業員からの興味の視線やドン引きな空気を味わいつつ、男はゆっくり風呂に片足をそっといれていく。
「にゃにしちぇるの?」
「ゆっきゅりこないでにゃえ!!」
男の行動を見る事の出来る赤ゆっくり達はすぐに異変を察知したが下のゆっくり達には伝わらない。
静かに侵入してくる男の足から何匹かは何とか避ける事ができたが、それ以外は見事に犠牲になっていった。

あまりのゆっくりの密度にこれまでとは全く違った感覚が男に押し寄せてきた。
それはまるで肉を裂きながら足を突っ込んでいるようなそんな感覚だ。
少し足を進めるたびプチプチと小さい気泡が割れるような、ときにブチブチとミニトマトを歯で潰すような、
そんなゆっくり達の破裂が片足の四方八方上から下までに隈無く伝わってくる。
死を迎える直前の叫びや周りのゆっくり達の恐怖はその感覚にアクセントをつけてくれた。なんと極上の肌触りだろう。
今まで一番の至福の境地に男はすでにヘブン状態である。
まだ片足だけでこれだ。すでに2,300のゆっくりを潰しただろうか。
堪りかねてもう片足はすぐに突っ込んだ。
すると今度はその2,300のゆっくり達の最期に一気に包み込まれた。
同時多発に起こるゆっくりの今際の命の煌めきは2,300匹分が合わさって、とてつもない衝撃を男の神経に直撃させる。
両足を入れ終えるを男の体重を支えていた一匹の親ゆっくりがどうやら耐えきれず破裂したようで、男の全身ががくっと一段とゆっくり風呂に沈み込んだ。
親の破裂の衝撃波はまわりの赤ゆっくりを巻き込むには十分で連鎖的に何十もの破裂が男の足を襲う。

「どうだ、ゆ加減は?」
「とてもゆっくりできるよ!!」
泣き叫ぶ声しか聞こえないところからゆっくり達はもちろんゆっくりできていないのは明らかだ。
潰れたゆっくり達の餡子が生き残ったゆっくり達を絶望の底にたたき落としている。
精神的にもそうだが、肉体的にも餡子はゆっくりを苦しめる。
どんどん下部に溜まっていく餡子で溺れるゆっくりがいたのだ。
男は湯船ならぬゆ船の上部にいるゆっくり達を豪快に両手ですくってはまとめて潰す。
足下にいる大きめのゆっくりもじわじわと体重を掛けて潰す。
ときには体全体を使い、ドラム缶との間に挟み込んで潰していった。
もちろんうまくドラム缶からこぼれ落ちたゆっくりもいたがもれなく作業員に踏みつぶされていた。

ゆっくり風呂入り立ての頃は随分はしゃいでいた男もものの十分したころにはすでに動きがゆっくりになってきた。
「なんだい、もう飽きたのか」
「うーん、それもあるけど、ちょっと苦しい」
様子を見ていた作業員も男の言葉に呆れかえる。
1200匹のうちの大半があっという間に潰れて、ゆっくり風呂はいまやただの餡子風呂に成り果てていた。
こうなると餡子の重みで勝手に死んでいくわ、新たに潰れるゆっくりの破裂が感じ取りにくいわ、なにより餡子の重量で体が圧迫されて呼吸がしづらいのだ。
「確かに今までで一番快感だったけど……」
ゆっくり風呂が失敗だったのは、あっさりゆっくり達が潰れすぎて長く楽しめないのが一つにして最大の原因だった。
「やっぱり一匹ずつ潰すのがいいかもね」
「そりゃ悲鳴とか懇願とかなきゃいじめ甲斐もないよな」
作業員の言葉にそれもあるかもなと男は頷く。

飽きた、という理由であっさりゆっくり風呂は撤収された。
中には生き残ったゆっくりもちらほらいるだろうが、実際に火にくべられ煮殺される事になった。
全身餡子だらけの男は服をそのまま着込むわけにもいかずそのままの格好で帰宅するしかなくなった。
床を汚しながら工場内を移動するのが申し訳なかったが、申し訳ついでに作業員に提案をしてみた。
「今度生食用のゆっくりで皮が厚くてあんこの内圧が高いゆっくり作ってみません?」
「あんたがそれを潰してみたいだけだろ……。まあ検討してみるよ」
「よろしくお願いします。それと今日はありがとうございました」
「いえいえ、お得意様が満足してくれればそれで俺らは十分だよ」
工場側の優しい対応に男は何度も感謝の言葉と共に深いおじぎをしながらその場を去った。



「でさ、あのときの提案がそのまま採用されちゃって」
「そんな流れでこの新製品が生まれたとはねぇ」
男と友人は畑の縁に設置してある手作りの長椅子に座りながら休憩がてらお茶を飲む。
二人の間に置いてあるお茶菓子は村の加工場初の大ヒット商品になったゆっくり達だ。
品種改良を重ねよく弾むゆっくりを作り上げるとそれは男が要望したあのゆっくりであった。
このゆっくり達の歯ごたえは饅頭の常識を越えるそれであり、弾力性に富む皮に包まれ、それを破ると口の中を満たすように拡がる餡子が特徴だ。
またこのゆっくりは痛みはあるが打撃に強く、壁や地面に放りなげてもすぐには死なない特徴があった。
それゆえ普通にゆっくりを飼う層から、虐待をするわけではないがストレス解消代わりにゆっくりを痛めつけるライトな層の間で随分受けが良いようだった。
普段は品切れのゆっくり菓子も提案者の男は優先的に買うことができて友人を喜ばせることができた。
「お前には感謝せんといかんなあ」
「変態呼ばわりされたことはその言葉でちゃらにしといてやるよ」
そう言ってまた一つゆっくりを口に入れる。プチッフワッという食感は確かに癖になる。
あとはこれで饅頭の味じゃなけりゃなと思うのは野暮な話なんだろうな。
まぁお茶に合うからいいかと思いながらも、帰宅すると数十という数がいるこのゆっくりをどう潰すかで男の頭の中はいっぱいだった。



あとがき
クリスマスだから変態お兄さんにプレゼントをっていうテーマで書いてみた。
ゆっくりプチプチのネタからインスパイアされてそれを全身で味わうゆっくり風呂ネタにしてみたり。
書いてる途中にwikiを検索してみたらすでに既出らしいねゆっくり風呂って……orz
でももったいなからうpしてみる
大きい物から30、16、8、4、2cmの球体として体積を計算して一応ドラム缶にちゃんと入るかを確かめてます
充填率50〜60%くらいまでならなんとか可能かと思われるけど実際どうかはわかりません(; `・д´・)

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最終更新:2022年04月16日 23:27